『誰よりも、ずっと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
作品No.10【2024/04/10 テーマ:誰よりも、ずっと】
なんで、どうして。
私の方が、ずっと前から、あなたのことがすきだったのに。
なんで、あの女なの。あんな顔だけの女のどこがいいの。
あの女、あなたのことなんてまるでわかってないじゃない。私は、あなたのこと、ちゃあんと知ってるのに。
あなたが、甘いものが食べれられないこと。あなたが、イヌが苦手なこと。あなたが、派手で積極的な女が苦手なこと。
あの女、あなたに甘いチョコレートをプレゼントしてたし、「実家でもイヌを飼ってたから、いつかイヌを飼いたいの」なんて言ってたし、服装は派手だし、いつもイチゴの香水付けてるし、自分からあなたに触ったり腕絡めたりしてたし——あなたの好みじゃないじゃない。
それなのに、どうして?
なんで、私じゃないの。
こんなに、誰よりもずーっとあなたをすきなのに。
誰よりも、ずっと輝く
誰よりも、ずっと輝かせる
誰よりも…
大事なことは、まわりと比べないこと
人は人 自分は自分
輝いているか 輝かせているか
自分が納得して満足して
そしてまた先へと進む
振り回されない
凛とした自分になる
#11『誰よりも、ずっと』
誰よりも、ずっと
もう何年この場所に居るのだろうか。
何不自由なく生きている僕だけど、彼女は僕を養う為に、苦労して仕事をしている。
何となく申し訳なくなって、彼女が仕事帰りに買ってきてくれる食材で、2人分のご飯を作って食べて、一緒にいる時間を大切にしている。
僕はたまに彼女に心配で聞いてしまう。
「ねぇ....?僕も働いた方がいい..?」
彼女はやっぱり、いつものように答える。
「大丈夫だよ!私は○○君を養いたいから働いているんだよ!」
「ふぅん......」
「さ!明日も仕事だし、寝よ?」
と彼女に腕を引っ張られながら、ベットに向かった。ベットに入るなり、彼女は仕事疲れからなのか、すぐに寝入ってしまった。
僕は眠れずに彼女の顔を見ながら、少し考え事をしていた。
(僕はいつからこの場所に居るんだろうか...。きた記憶が無いし、元々この人と知り合いだったのだろうか。)と考えていると、急に頭が痛くなってきた。
「ゔゔ......」
断面的に今までの記憶が蘇ってきたような気がしてきた。
(あっ......あとちょっと...)と思っていた時に、「○○君」と彼女が呼んでいた。
ふと顔を上げると、真顔の彼女がこちらを見ていた。「大丈夫?」と少し冷たい声で言った。
そしたら、今までの記憶達がバラバラと音を立てるような感じで、僕の頭の中から消えていった。
「大丈夫だよ......起こしちゃった?」
と声をかけると、彼女は安心したように「心配だったから」と返してくれた。
そのうち睡魔に襲われて、眠りについた。
彼女が僕の頭を優しく撫でているうちに、意識が遠のいた。
「ふぅ......危ない危ない。何でいつも思い出そうとするのかなぁ〜。君はずっとここにいるんだよ?
誰よりも、ずっと愛し続けてあげるからね?」
と言って彼の頭を撫でた。
「『誰にも言えない秘密』が6月5日、『誰かのためになるならば』7月26日、『誰もがみんな』が2月10日、『誰よりも』が2月16日なんだわ」
で、今日が「誰よりも、ずっと」。誰5部作かな。
某所在住物書きは過去出題分のお題を辿り、久しぶりの晴れ空を見遣った。
前回と関連付ければ、今回は「ずっと」の2連続。
これからも、誰よりも、これまでずっと隣で。
汎用性の高い「ずっと」は、今後も何度か遭遇することになる。問題はいかにネタの枯渇を防ぐかだ。
「まぁ、『このアプリ利用者の誰よりも、ずっと平凡な現実ネタ連載風』ってのは目指してるわ」
物書きは言った。
「現実をネタに使ってるから、その分ネタの枯渇は比較的少ないが、何度も何度も類似のお題が続くとな」
例えば空ネタ14以上、恋愛系は12以上。
誰よりもずっと恋愛経験ゼロな物書きは、来月7日、きっと「『初恋の日』?知らねぇよ」と嘆くだろう。
――――――
最近最近の都内某所、某職場。
雪降り花溢れる田舎出身の、名前を藤森というが、
3月から己の上司となった緒天戸に、月曜のリモートワークの申請書を提出している。
「月曜だけで良いのかよ」
ふーん。 決裁用に一度手に持った万年筆を、緒天戸は内容を見るなり一度定位置に戻し、
申請書を藤森に返して再提出を促した。
「と、言いますと」
「『お前の親友』の譲久から全部聞いてる。春の20℃で溶けるし、夏の30℃で干上がるんだろう」
「干、……ひ?」
「あと俺の記憶が正しけりゃ、去年の8月2日だ。熱失神でぶっ倒れただろ」
「すいません。……よくご存知で」
「日頃、書類にゃ十分丁寧に目を通してるからな。
上級職の誰よりも、ずっと」
オテント様は見てるんだぜ。覚えときな。
緒天戸はニヨリいたずらに笑い、 で?と一言。
「月曜の予報が最高24℃、火曜と木金が23。
お前来週1日休むだけで干物回避できるのか?」
干物、ひものか。
あいつ、妙なことを吹き込んでくれたものだ。
藤森は緒天戸のいう「譲久」、緒天戸の孫にして藤森の親友たる宇曽野 譲久に、胸中でため息を吐いた。
「夏のように、最低気温の時点で耐えられないわけでもないので。涼しい朝の間に来て、涼しい夜に帰れば、来週は乗り切れると思います」
「リモートだぞ。有給休暇じゃねぇんだ。せっかく整備した制度なんだから、遠慮無く使えよ」
「在宅で捌けない仕事が、少し溜まっています。1週間も休んでしまっては、支障が出ます」
「在宅用に業務の電子化を更に促進しろってことか」
「いえ、そうではなくて」
「アリだな。次の月例で話題に出すか。資料作れ」
「あのですね?」
「じゃあ、夏の雪国休暇と冬の南国休暇か?それな、関東関西民から不満が出て20年前にボツったんだ」
「あの……?」
あっはっは。
緒天戸は笑い、藤森に再提出を促したリモートの申請書が一向に修正されないので、自分からそれを引っ手繰り勝手に日数を追加して、決裁のサインをサラリ。
とんだ職権乱用である。
「せっかくだ。2月まで一緒の部署で仕事してたっつー彼女だか彼氏だか、ともかく恋人と一緒に、ちょっと羽伸ばしてこいよ」
緒天戸が言った。
対して藤森は本日2度目の胸中のため息を吐き、
「あいつは後輩であって恋人ではありません」
「『違う』?」
「確かに、彼女とは誰よりずっと長く、仕事を共にしてはいましたが、先輩と後輩の仲というだけで」
「ウチに先月から入ってきた加元ってやつがお前の元恋人で、そいつが独占欲強火の執着なヤツで、お前とお前の後輩と加元が3人バッタリ会うと修羅場だから、現恋人の後輩を支店に避難させてお前を俺のところに飛ばした、ってハナシじゃねぇのか?」
「なんですそれ」
「『お前の親友』から聞いた」
「宇 曽 野……!!」
誰よりも、ずっと前から好きでした
今でもまだ好きです
また会いたい
はじめて
出会ったのは
小学生の時。
家が近くて
共通の友達がいて
中学校も
高校も
一緒になり
何故か
一度も
同じクラスには
なれなかったけど
仲良くなって
同じ部活で
毎日
一緒に
過ごすようになって。
―――わたしが
絶望した
あの時も
あなたは
側にいて
寄り添ってくれたよね。
あなたは
わたしの
親友だから。
ピンチの時は
絶対
駆けつけるからね。
あなたの
味方でいるからね。
#誰よりも、ずっと
誰よりも、ずっと遠くを見つめている。ここではない何処かを見つめている。その何処かはいつも空想の世界で、私はただのんびりと日々を過ごしている。そんな時間が大好きで永遠に続くことを望んでしまう。しかし永遠に続くことなどない。都合の良い世界はいつの間にか消え失せて、残っているのは未練と絶望だけだ。
誰よりも、ずっと
誰よりも、ずっと俺は努力してきた。
人一倍誰よりも抜きん出て努力してきたんだ。
なのに....何で俺の名前の上にあいつの
名前があるんだ....
あんな脳天気にのほほんとしてて
何も考えてなさそうな奴がどうして
俺の上に居るんだぁ~
「いや....そんな事 君にとって原因の
僕に言われても普通それ僕に言う?
君他に友達居ないの?」そいつは首を
傾げてもっともな事を言う。
「うるさ~い友達づくりより勉強に重きを
置いてたんだから仕方ねぇだろう...」
そいつは面白そうにくすくすと笑って
俺を見る。
「ちなみに僕は他にも友達居るよ
女の子の友達も居るから紹介して
あげようか? 彼女が出来るかもしれないよ」
「うるさ~いお前の伝手の友達なんて
いるかぁ~余計惨めになるわぁ~」
「いや....友達に伝手とか関係無くない?
君と仲良くしたい人も沢山いるよ君が
気付いて無いだけで....」
「だって他の奴に俺の気持ちを言っても
二位でも凄いじゃんって言われるだけだし
二位だぞ二位 俺は二位が嫌だから
悩んでるのに~そんな事言われたら
余計傷つくだろう~」
「病気だよ~君二位って言葉に過敏に
なりすぎ病院行こう僕も付いて行って
あげるから」
「うるさ~い人を病人扱いするなぁ~!」
そうして君は僕を睨む
これで手を抜いて一位を譲ってあげても
手を抜くなぁ~って怒るんだから
面倒くさい程 僕の事好きだなあ~
この人....
はぁ~と僕はため息をついた。
う~ん見てる分なら面白いんだけど
他に友達を作れば良いのに作らないし
僕が一位を取ると文句を言うし
僕的には君の可愛い美少年顔の方が
羨ましいけどなあ
眼鏡を掛けてるから
誰にも気付かれて無いけど
絶対友達作りをしたら人気者になれるのに
絶対彼女も出来るのに....
人生を僕にこだわっているせいで
損してるなぁ~....この人....
僕はもう一度ため息を吐き
心の中でまあいっかと呟き
君の背中を叩き落ち込んでいる君をしゃがんでいる姿勢から立たせる。
「はい じゃあ一緒に勉強しよう僕の
勉強方法教えるからそれで良いでしょ!」
「なるほど相手の技術を盗み自分の物に
しろと言う事だなあ!」
「うん....まぁ....そう言う事だよ!」
僕は苦笑し勉強が出来るけど少しずれてて
馬鹿な親友の背中を押して親友の機嫌が
またかわらぬ内に家路へと急がせた。
私…いや、僕が一番君の事を知っている。解っている。
実は甘えん坊だったり、紅茶は無糖派だったり
寝息が小さくて可愛い事も、僕の事を駒としか見ていない事も知っている
誰よりも、ずっと
君を見ていたから。
お題 : 誰よりも、ずっと
🕊️🐭
僕の隣には君がいて、
君の隣には僕がいて。
そうやってずっと、
誰よりも、ずっと傍にいるのが当たり前だと、
そう思っていたけれど。
今、君の隣にいるのは僕じゃなくて。
僕の隣にも、君ではない人がいて。
時が経てば変わるものだね、と
久しぶりに会った君は笑った。
それでも僕は、時々考える。
あのまま君の隣にいたら、
変わらないものもあったのかもしれない、と。
誰よりも、ずっと?
Ugh
誰、名前を知らないひと、名前がはっきりしないひと、もしくは自分以外の不特定多数のひとたちのこと。かな。人類に使う語でもある。たぶん。
よりも、よりも?名前をしらない人よりも?不特定多数の人よりも?比較対象のことは何も知りませんと言った後に、それに優る、勝ると言葉を繋げることがどんなに不誠実か!
対象を知らずに比較しようとするとき、大抵、その対象には”理想ではない自分“を投影してる。だけど、そこに”誰“と名詞を乗せることで、あたかも実体があるかのように錯覚する。
実体もなければ実態もない。強いて言うなら誰かは自分だが、自己像なんてつねに揺らぐ。
実体のない(ので、比べる術をもたない)対象よりも、ずっと?
ずっともぼやっとした言葉だ。いつまでも?いつまでもっていつまで?死ぬまで?気が変わるまで?所属が変わるまで?年が変わるまで?天気が変わるまで?いずれにしろ、”ずっと“と言える。しかし同時に”永遠“の意味も持っているので、そこには”永遠“を期待する空気が生まれる。しかし、空気以上のものはうまれない。
あるいは、甚だしく、のずっとかもしれない。こちらのほうがなお空虚だ。比較しようのない対象(誰)と比べて、甚だしく、大きく、と述することの虚しさよ。
批判され軽蔑される覚悟を持ってそれでも、と思うなら
堂々とそれを使えばいい。考えて選べるなら、それがいい。結局のところ使ってみなければ、どうなるかはわからない。わからない、と知って、それでもなお、言葉は使わなければ。
引き戸を開く音、ガラガラと音を立てて、彼女は教室に入ってくる。
地味で目立たない私なんて、誰も求めないわ。
そういつの日か口にした彼女をずっと傍で見てきた僕は、
その言葉を特に否定しなかった。
別に、無理をしておだてることはしない。
容易く口にしたくない、軽々しい世辞なんて。
誰よりもずっと、君を近くで見て来た。
君の良さは、僕だけが知ってればいいんだ。
通り過ぎる人々は、道端に咲く草花の美しさを知らない。
「誰よりもずっと。誰よりもって具体的にどんな誰でどのくらいのことだ?ずっとってなぜそう言える?」
なかなか自分の目を見てくれない黒い長衣の痩身は最近たまに自分に問いを投げる。喜ばしい変化だが投げられるのは大概捻くれた質問だ。あまり考えず印象をストレートに返すのでは返答に対し大体不満げにするか、その返答を鼻にも引っ掛けない。内容はだいぶ意地が悪く、詳しく突き詰めて考えるもなかなか難しい、一概には言えないというものが多い。今回も回りくどいと言うか面倒くささのある質問だ。考えることがと言うより考えることによって見える部分が面倒くさいと言おうか。しかし返さなければ返さないで長衣は機嫌を悪くするのだ。
「上手くできないと想定する、される自分が『誰』で、無根拠の自己承認が『ずっと』じゃないか?」
うまく言えないがなんとか言語に起こして返す。少なくとも今の自分にとっては一番自信のある答えだ。長衣はすぐには答えず黙って内容を反芻している。相手が黙っている間、自分はもう一度問いについて考える。
誰よりもというのは比較する言葉だ。誰よりも強いとか誰よりも優しいということが多いか。しかし〜〜よりもと語られる際は根拠に乏しい飾り言葉であることが多い。思考が固定化されている、あるいはそのように誘導しようとする際にも出やすいだろうか。ずっとというのは長くそうである、あったという意味や、前後の言葉を強調する単語だ。深さを表現する言葉とも言えるか。誰よりもずっととつなげた場合修飾性が高い。他者を下ろすニュアンスもある。修飾というのは歴史的に他者から侮られないようにするものだった。しかしそれは裏返せば、それがなければ侮られるという認識にもつながるだろうか。だとするとそこにあるのは理想か?理想は現実に多少なりとも足らずがなければ出ないものだったか。
生憎心理学に詳しいわけではないのでなかなか腑に落ちる考えに至らない。そうこうしているうちに長衣が口を開いた。
「何を指したものだとしても、何かへの否定をもって評価されるのは嫌だな」
不甲斐ない。長衣はそう続けた。
『誰よりも、ずっと』
誰よりも、努力をした。
誰よりも、好きな物に打ち込んだ。
誰よりも、ずっとそう思っていた。
そう思っていたかった
誰よりもずっと前から応援してたんだ。
ポッと出の奴なんかには、負けたりしないんだ!
私も、応援してるキミだって。
だから、こんな所で立ち止まってる場合じゃないよ!
1960年代、日本人はエコノミックアニマルと揶揄されていた。
つまり、文化レベルが低く、経済的な利潤ばかり追い求める奴らとバカにされていたのである。
当時から日本人は勤勉で優秀だと諸外国から認められていた。つまり、誰よりも、ずっと働き者だったのだ。その反面エコノミックアニマルと呼ばれていたのだ。
この頃のエッセイを読んでみると、文化程度の低い日本人を嘆く論調の文化人が多かったような気がする。
でも、今はどうだろう?経済力は世界第4位と、まあまあ上手く行ってる。いや、現在上向いているし、中国は落ちていくから潜在的には2位じゃないだろうか?
それより文化が高いと米、英、仏を始め、世界中から評価されているようで、私は嬉しい。
60年代に比べると、今の日本人は血が滾るような、ギラギラした熱に乏しい。
『葬送のフリーレン』で、大魔術師ゼーリエが、フリーレンと最初に会った時、
フリーレンの溢れる才能を喜び、授けてやるから「好きな魔法を言え!」とせっかく言っているのに、フリーレンはあっさり「いらない」と断る。
「魔法は探し求めるている時が1番楽しいから」
ゼーリエは呆れる「やっぱこいつダメだ、ギラギラしたものが足りない」と。
フリーレンは、現代の日本人だからこそ創り出せたキャラなのかも知れない。
才能はあるが、おっとりしていて、ちょっとやる気はあるの?ないの?と周りから思われてしまう。
星飛雄馬の「俺は今、モーレツに感動している!!」とか、「俺は、夜空に輝くでっかい1番星、巨人の星を目指すのだ!!」のようなセリフではぜんぜん違う。
50~60年経つとこんなに違うのである。
私はいぜん、経営者だったので、色んな人種を雇っていた。もちろん日本人が1番多かったが、中国人もベトナム人もフィリピン人もいた。
この外国人達はみんな優秀だった。贔屓目なしに、日本人よりちょっと上だと感じていた。
まあ、外国(日本のこと)にまで来ている時点で彼らは一定のハードルを越えているのだから、当たり前かも知れないのだが、やはりギラギラしたものが感じられる。
もう、日本人をエコノミックアニマルと呼ぶ人は何処にもいない。働き者という点でも、もはや外国人に敵わない。
でも、彼らに真似出来ないものを、何か持っているとすれば、細部へのこだわり、職人気質だろうか?
これだけは、誰よりも、ずっと私達は大切にしなくてはいけない。
もう好きじゃないと思ってた
確かに歌も聞くし、昔の動画とかも見てたけど
いつの日か、個人の活動を追わなくなっていた
自分は、長く深くがもっとうで
冷めることなんてないと思ってた
5人で会社設立した
自然と涙が出た
別に活動再開するわけではない
しかし、涙が出た
あー、私は別に冷めたわけではなかったんだ
5人をずっと待ってたんだ
ファンは誰よりもずっと
嵐が5人での活動を強調するように
5人じゃないと嵐じゃない
本気でそう思ってる
これからも共に一緒に駆け上がろう
『誰よりも、ずっと』
戦争に向かう前、帰ってきたら結婚しようと約束をしていた。彼女は頬を染めて頷いて、出征の日には涙で目を腫らせて僕を見送った。胸に彼女の写真を忍ばせながら海を越えて過酷な戦場を目の当たりにすると、ここに来る前に抱いていた戦争に勝つという志は脆くも崩れ去った。みながみな生きて帰りたいと願いながら敵を屠り、敵に斃されて互いに数を擦り減らしていった。
帰りの船の中で彼女の写真を取り出して眺める。ところどころ折れ曲がり、血かなにかで汚れてしまっているが、僕はこれを拠り所に辛くも生き延びてきた。生きてさえいれば彼女に会える。きっと彼女も待っていてくれる。そう信じぬいて二度と戻れないかもしれないと何度も思った祖国の地を踏みしめることができた。
僕を待ち受けていたのは、あどけなさが薄れて美しく成長した彼女の泣き顔だった。ボロボロの兵卒服にも構わず彼女が胸に飛び込んてくる。
「誰よりもずっと、あなたを待っていました」
こんなにきれいな存在が腕の中に収まっていることが夢のようで、壊してしまわないかと恐ろしくなる。
「長い間持たせてしまって、すみません」
「……まったくです!」
体を離した涙化粧の彼女は口調とは裏腹に笑顔を見せた。
病院からたった1日で退院してきた。
数日うちでどんだけ水分摂って解熱剤飲んで寝てもあれだけ下がらなかった高熱が、たった一晩、点滴と眠剤とで集中的に寝たら、呆気ないほど簡単に下がった。
昼には退院できるとのことだったので、朝方一度仮眠に戻り、改めて昼迎えに行った。
「お大事になさってくださいね〜」という優しい看護師さんたちの声に見送られながら、前日よりはかなり良くなった顔つきで(それでもまだ足元は若干ふらついているが)歩いて車に戻る。
車に乗った瞬間、はぁ〜と男が深いため息をつく。
「大丈夫か?」と声をかければ「…おん」と小さく声がする。
必要なものは準備してあるので、そのまま真っ直ぐうちに帰る。
玄関に入り振り向き「おかえり」と声をかけると、ぱ、と顔を上げ「…ただいまぁ」と両手を広げてきたので、そのままぎゅうと抱きしめた。
「すぐ帰ってこれてよかった」と言うと「俺もそう思った」と。
「言うてほとんど寝てただけやから、あんま入院の実感ないねんけどな。目ぇ覚まして天井がうちやなかったから、一瞬戸惑ってもうた。何日経ったんやろ?とか思たら、一晩しか経ってなくてびっくりしたけど、熱下がった感覚は自分でも分かってん。……看護師さんらがお前のこと言うとったで」
「え、なんて?」
「いいお友達さんですね〜ずっと心配そうに付き添ってましたよ〜、やって」
看護師さんめ、余計なこと言わんくてええのに。
「…心配した?」
「何を当たり前な
「…俺もなぁ。誰よりも、ずっと、お前のこと愛しとるよ」
ちゃんと伝わってるならもういいか。
そう思って抱きしめる腕に力を込めた。
【お題:誰よりも、ずっと】
ずっと俺の事を見ていること知ってるよ。
バレてないと思ってる?
どんどん綺麗になっていく君
俺のために努力してくれているの嬉しいよ
隠れてないでこっちに来ればいいのに
そんな君も可愛いんだけどね
実はね...
ずっと俺の事を見てる君でも
知らない俺がいるんだよ。
家に帰ると壁一面の君に包まれるんだ...
やっと君をここに招待するよ
君はとても喜んでくれたね
床一面が赤く染っていく
あぁ...
これでやっと1つになれるね
最期の時は君にこうされたかったんだ
【誰よりも、ずっと】愛してる