終わりにしよう』の作文集

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終わりにしよう』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/17/2024, 2:21:46 AM

すべてが燃えている。
屋敷も、大地も。余す事なく燃やし、炎は上がる。
懐かしさすら感じられる焼けた匂いに、僅かに唇を歪め。されどその刹那、背後の気配と頸筋に当てられた鉄の刃の冷たさに、それ以上の動きを止めた。

「私の箱庭に客人とは。珍しい事もあったものですね…何用だ、娘」

凍てつく響きを抱くその声に、黙する事で答えとし。その沈黙を是としない箱庭の主は手にした刃を一度下ろし、重ねて問う。

「動くな。答えよ。何故この箱庭に訪れた」

呪を乗せた言葉。抗えず言葉を紡ぐ。

「かくれるために」

くつり、と喉を鳴らした笑い声。次いで背に感じる衝撃に、一呼吸遅れて術が斬られたと理解した。

「他者の隠れ蓑として使われるのは本意ではありませぬ。あの男の血に近しい者には特に」

そのまま切り裂かれ、内の『私』を引き摺り出されて。箱庭の主の眼前に晒される。

黒く焦げた赤子。この異様な姿を見、果たして何を思うのか。

「随分と醜悪な見目をしているものですね。斯様な泥人形を使ってまで逃げ出し、生にしがみつくか」

冷たい深縹の瞳が嘲るように歪む。
見当違いのその言葉に、だが否定する術はなく。

「あの男の社に貴女の亡骸を捨置けば、どんな表情を見せて下さるのでしょうか。悲嘆に暮れるその様を眺めれば、この身に燻る憎悪の炎も幾分かは鎮まるのでしょうか」

否定したとして、先の結末が変わる事もなし。
なればいらぬ労苦を負う事もない、と黙したままこの終わりを待った。


「私も侮られたものですね。この箱庭を見つけ出す繊細さは確かなものですが、所詮はそれだけの事。過去に囚われた意思なき化生と断じるなど、実に愚かしき事か」

綻び。視た結末とは異なる言葉。
僅かに目を見開けば、気を良くした箱庭の主に抱きかかえられ、手で視界を覆われる。

「聞いた事があります。鳥籠で眠る双子の話を。あの男以外には認識されない、半身を守る鳥籠を創り上げた姉がいることを」

視界を覆う手を通し、眼を奪われる。視たものすべてを見られていく。

「鳥籠が開けられ、認識された。先に待つは新たな鳥籠で飼われるか、生を歪められるか…哀れなものですね。終わりを願うものに永久を求めるなど」

くすくすと愉しげな笑い声が響く。
すべてを見終え、覆う手が外されて。

「気が変わりました。貴女を生かす事にいたしましょう…丁度童遊びにも飽いていた所です。この箱庭を終わらせ、時を進めましょうか」

気づけば辺りを焼き尽くす炎はなく。果てない星空が続く草原に二人きり。

「まずは自己紹介を。満理《みつり》と申します。かつて死の淵より掬い上げられ、されど棄てられた。土蜘蛛の成れの果てにございます」

ゆるりと笑みを浮かべ。深縹が揺らめいて。
緩やかに落ちていく意識に、何処か落胆した思いを抱えて目を閉じる。

「暫し眠りなさい。その身が癒えるまで。苛む痛みが消えるまで」

結局は終わる事は許されないのか。
選ばれたのは、求められたのは片割れなのだから、静かに捨置いてくれれば良いものを。

「私の箱庭を終わらせるのですから、その対価に貴女もそれ相当を差し出さねばなりますまい。貴女のその終わりを願う思いを終わらせる事で、吊り合いといたしましょう…恨むなれば、私の元へ来た己の選択を恨む事です」

その言葉には何も反論できず。
致し方なしと、諦めて落ちる意識に身を委ねる。


永い現が始まった。




20240716 『終わりにしよう』

7/16/2024, 2:18:50 PM

人々の叫び声がする。どこかで赤子の泣き声がする。
そんな世界をぶっ壊してやりたい。そう思って勇者をやってきた。
幾度も己を狙ってくる狡猾な魔物を退け魔王軍の幹部を倒し遂には魔王城まで乗り込むことができた。
四天王を倒して謁見の間へ辿り着いた。
その先にいたものを見た時私は後悔した。ああここにくるべきではなかった。夢物語を胸の中に思ったまま暮らしていた方が良かった。
私が剣を抜かずにいたのを見て魔王の少女がよく通る透き通った声で「少し話しても良いでしょうか」といってきた。沈黙を了承と受け取ってたのか侵略のあらましについて語り出した。
魔族は昔から迫害されていたこと
このままでは一族が滅んでしまうこと
それは一つの国としての正当防衛だった。
先程まで邪悪な敵と思っていたが違ったのだ。
私は世界を救うヒーローではなく国に単身で乗り込んできた大量殺戮犯だった。
沈黙が続いた。
しかし突然、沈黙を裂くように抜刀音が鳴り響いた。
「終わりにしよう」そう口から漏れ出てきた。
すると魔王が「はい」と答えた。
そして私はその少女の首を…。
その後のことは思い出そうとすると頭痛がする。
ただその魔王を倒した後、私は闇に堕ちて「俺」は世界を気の向くまま「情動」のまま攻め込んだ。
これが俺という存在が生まれた歴史だった。
お題終わりにしよう
ここまで読んでくださってありがとうございました。

7/16/2024, 2:16:49 PM

購入してから、一度も開いていない本がある
発売されて直ぐに小遣いで買った本だ
主人公と同じ年齢で読み始め、
主人公と同じく加齢して、
何年も何年も新刊を追い続けた本だった
購入してから十年以上経った、今も開いていない
主人公の冒険や感情はとうに記憶に擦り切れて
きっと最初から読み直しても
当時のようには読めないだろう
多分勿体無い事をした
その時に得られた筈の経験を捨ててしまった

それでも、それでも、
何年も追い続けたその本の終わりを
きっと大団円になったと信じているその終わりを
私の子供時代の終わりを
私はまだ、受け入れられないでいる

‹終わりにしよう›

7/16/2024, 10:26:35 AM

──ぜんぶ終わりにしよう。

 あなたは弾かれたようにこちらを振り返る。
 なぁに、変な顔して。別に爆発音がした訳でもあるまいし。

「なんで、突然そんなこと、」

 わなわな忙しない口許が紡ぐ言葉はぐわんと揺れて、なんだか頼りない印象を受けた。普段とはまったく違う姿を見てもちっとも動かない心臓にそっと手を当てる。大丈夫、それでいいと安心させるみたいに、手のひらの熱を分け与える。
 なんでもなにも、先に火蓋を切ったのは貴女のほうだ。

「分かったんだ。僕らが釣り合ってないこと」
「そんな訳! 私と君が釣り合わないだなんて有り得ない話さ。いったい誰に吹き込まれて──」
「それ」

 言葉を遮るように指をさす。
 あなたはいつもそうだった。いつもいつも、僕とあなたの意見が食い違うたび、僕が誰かに唆されたのだと言って、僕自身の考えだとは思ってくれない。あなたの言葉と僕の言葉がまったく同じだと信じて疑わない。
 集団をまとめる力であるそれは、僕にとっては、僕とあなたを縛り付ける枷でしかなかった。

「言ってくれれば改めたのに……」
「言ったよ。何度も、何度も、僕の意見だって。それでもあなたは信じてくれなかったじゃないか」

 皆をまとめ率いていくあなたの背中に憧れて、その眩しさにいつからか惹かれていって。まさかこちらを見てくれているなんて思わず、ただあなたを見つめていた。
 はじめて目が合った瞬間を覚えてる?
 僕は、輝かんばかりの瞳に目を奪われて、嗚呼やはり僕はこの気持ちから逃げられないんだ。と腹をくくったからよく覚えている。
 あの時、あなたが僕に言った言葉を覚えてる?
 あなたは僕に「私を見つめる君の瞳を見ていた」と言った。「私を信じる君を、私も信じよう」と。そんなあなただから、僕も報いたいと思ったんだ。
 だけど、実際はどうだろう。
 ねえ、少しでも僕を信じてくれた瞬間はあった? そんなに信じられなかった? ねえ、

「僕は、そんなに頼りない……?」

 あなたは此処ではじめて目を見開いた。違うと、そういうつもりじゃなかったのだと訴える。
 その姿に顔を背ける。背けてしまった。もう取り返しがつかないのだ、僕らは。
 だから僕は、あの時と同じように腹をくくる。

「だから、ね」

 身勝手だと分かっていても、終わりにしたいと思ったんだよ。


▶終わりにしよう #87

7/16/2024, 10:21:38 AM

あなたと出会って5年の歳月が流れました。私が温和で面倒見の良いあなたに惹かれていったのは自然な流れだったと今でも思います。あなたはいつも私を気にかけてくれて、それが私にとってどれほど嬉しい事だったか、あなたは知らないでしょう。あなたが私のために割いてくれた時間や私を励ますために話してくれた話しを今でも忘れることが出来ません。しかし、もうあなたとは会うことも話しをすることも出来ないのですね。あなたにとって私は大勢いるサポート対象の1人。あなたに特別に感じてもらうことなど、到底、不可能な話し。いずれ終わる時が来るとわかってはいたけれど、それでもあなたに対する気持ちは抑えられませんでした。久しくこんな気持ちになることが無かったので、気持ちに気付いた時には自分でも戸惑いましたが後悔はしていません。私があなたに一方的に好意を持った、それだけのことです。ですが、あなたがいないことにまだ慣れません。あなたが私の中で思い出になるまで、しばらくの間、時間がかかると思います。それまではどうか私があなたを想うことを許して下さい。そして、最後に、今まで本当にありがとうございました。

7/16/2024, 10:12:52 AM

終わりにしよう

 という台詞を、折角なので誰かあなたのお好きな(できれば中年以降の)、なるべく耳に快い声の俳優が言っているところを思い浮かべていただきたい。数日前の会話である。
「どうして…?」
「君に振り回されるのはもう疲れた。暦を見たまえ、もう七月も半分過ぎた。終わったんだよ」
「もう次が来るの…?」
「来るんじゃない、もういる」
「ひどい…!」
「そうじゃない、君はここに留まりすぎた。一方あちらは気が早すぎる。君たちは似た者同士だ。少しでも自分が主役でいようとする。だが残念ながら、君の季節は終わりだ」
 洋画でよくある場面-少し間を空けて「It's over」と言うように、もう一度繰り返した。
「終わったんだよ」
 かれが号泣(言葉の本来の意味通り「泣き叫んで」いた)し始めると、たちまち雷が轟き、大粒の雨が降ってきた。
「諦めてくれ」
 それだけ言って、庭へ続くガラス戸をぴしゃりと閉めた。

 それから数日、私が駅から自宅へ帰る時に限って雨が降る。これが「涙雨」なのだろう。何ともじめついた降り方で、帰宅した途端にやむ。
 だが私は心を鬼にして、次の相手を迎えねばならない。毎年命の危険を感じながら付き合っている相手なのだ。とてもではないが同時に相手はできない。
 そんな私が今本気でうんざりしているのは、「終わり」にしたい梅雨が、どうやらまだ一週間ほど続くらしいということである。
 そして、また長い夏が来る。

7/16/2024, 9:59:54 AM

「もう、終わりにしましょう。」

口をついて出た言葉は、思っていたよりも私の中の熱を上げた。こんなにも私の口に馴染む言葉が今までにあっただろうか。告げられた方は、打てば響くような、そんな回答が出てくる訳もなく、ただじっと私の方を見ていた。薄黄色のカーテンだけがこの世界で動いている。時間が止まってしまった世界で2人、瞳だけで会話をする。この世界では言葉も不要で、飾ったような偽善も、優しい嘘も、残酷な現実だって要らなかった。ただ、語らずとも通じるこの感覚だけがこの世界に必要なものだった。

ゆったりと流れる時間の中に、チャイムの音がこだます。それを合図にこの沈黙に我慢できなくなったのか、向こうの方から手を取って走り出した。私はただ、されるがまま。どこに行くのか、何をしようと言うのか皆目見当もつかなかったが、ただ漠然と切って素敵なところなんだろうなと感じていた。
過ぎる風景が走っている速度とあっている気がしなくて、世界の速さに目眩がした。階段を駆け上って、教室をぬけて。扉を開けた先に拡がった景色が、あまりにも壮大で、私たちなんか、自分が思っているよりも大きな存在では無いのかもしれないと思わせてくれる。今私たちがやろうとしていることさえも、この世界では本の1行にも満たない、小さな行動かもしれないと苦笑をこぼすほどに、広がる空は広く、優しく、そしてやっぱり無慈悲だった。

沈みかけている紅鏡に背を向けて、鮮烈なオレンジ色の中に佇み、少しの間だけ世界に反抗しているような、そんな感覚を味わう。

「やっぱり怖くなってきた?」

そう言って私の顔を覗き込んでくる。揶揄うような口調が愛おしくて、もう少しこの声を聞きたいと思えてきた。
それでも、愛おしく思えば思うほどに私たちはこの世界で生きることに向いていないことが手に取るようにわかってしまう。大事に大事にされて、箱庭で生きるよりは、きっとこの世界から解放されて別に生きた方が私たちに向いている。箱庭の中では上がる槍玉を避けることは出来ないのだから。

これは反抗だ。幼稚で、それでもただひたすらに無垢で、皮肉を込めたこの世界への小さな小さな反抗。
手を取って、フェンスの傍に立つ。

「やっとおわれる。」

ぽつりと呟いた言葉ににっこりと微笑みを浮かべ、箱庭の外に1本足を踏み出した。
夕暮れと夜空はこの世界の境界線を彩って、最後の景色には相応しいものだった。

7/16/2024, 9:59:33 AM

いつもイライラして怒ってばかりいるけれど、もう終わりにしょう。

7/16/2024, 9:59:27 AM

終わりにしよう

終わりにしよう
彼女は僕にそう言った。
急な言葉に動揺して心臓がビクつく。
なんとなく覚悟はしていた。いつそう言われるか内心怯えてたが、実際に言われると心の中はうろめいている。
今までありがとう。
諦めつかない心を諦めて、振り絞って言葉にする。
振られたのに情けないと思いながら僕はそう返した。
理由は聞かなかった。いや、聞けなかったのだが、
思いた当たる節はいくつかあった。
自分でも自身に疑問を持つことはいくつもあったのだ。
これまでの自分の行いを後悔して自己嫌悪に苛まれる。
彼女の振る舞いから僕に対する好意はわかりやすく消えていて、二人の間の空気は冷えきっている。
無音の真空状態の中に長時間いたような感覚を覚えた。
はっと自我を取り戻すと、もう彼女は次に進んでいるのが見えて僕の心だけが乗り遅れている。
もう終わりにしよう。僕は心の中でつぶやいて最後に握手を求める。彼女は握手に応じてくれた。
これはお互いが幸せになるためだ。
そう言い聞かせて彼女とは反対の道を歩き始める。
外は雨が降っている。風が吹いて枯れ葉が落ちる。
何度も二人で通った道を一人で反芻しながら家路につく。

7/16/2024, 9:57:55 AM

#終わりにしよう(2024/07/15/Mon)

おんなのこから告白するって迷う
わかっていてするって思われる?
りゆうは何となくだけど
にんき、意外とあるの あの人
しらないのは本人だけ
よし! 思い切って
うちあけるぞ!

  友達以上恋人未満から
  1歩前進するんだ!

7/16/2024, 9:56:46 AM

終わりにしよう

いがみ合うのも、足を引っ張りあうのも、相手を落とし入れるための計算も、終わりにしよう…
終わりにしたい!

7/16/2024, 9:56:43 AM

『終わりにしよう』


「ふう、もう今日は終わりにしよう」

モニターを眺め疲れた眉間をぐりぐりと揉んで、首を左右に傾ける。

画面の中では、かつては青く美しかった彼の作品が、随分と色褪せ、赤茶色に変色してきていた。

「だいぶ濁ってきたなぁ」

それに煩雑で喧しく、見ているだけで忙しない。以前は、もっとゆったりのんびり眺めていられたのに。

手を加えることもチラリと浮かんだが、もう手遅れな気がする。
いっそ作り直すか?
いや、面倒だな。


「もう、全部終わりにするか?」


いやしかし、と腕を組んで考える。
これでも結構、愛着があるのだ。
なにせ46億年も眺めていたのだから――

7/16/2024, 9:56:14 AM

昔は、ただ描くのが楽しくて絵を描いていた。

クラスのみんなが「上手だね」と褒めてくれて、自分は絵が上手なんだと錯覚して。

高学年になって人前で絵が描きづらい環境になっても、陰で描き続けた。

描くのが楽しくて、アイデアがどんどん溢れてくる。
自分は将来絵を描く仕事に就くんだと思っていた。

でも、高校に入った時、ようやく自分は大してすごくないのだと気づいた。

ネットには絵が上手い人で溢れていた。
上手いだけじゃない、みんな自分の世界観を持っていて魅了された。

凄いなと思うのと同時に、私より凄い人なんて五万といて、同級生にすら敵わない私なんて……と思うようになった。

絵を見るのも描くのも好きだけれど、自分の描きたいものが上手く描けなくて、次第には何を描きたいのかも分からなくなって

いつしか絵を描くのが辛くなった。
それにつれて、絵を描く頻度も減っていった。

「もう終わりにしよう」

そう思った時、とある映画を見ることになった。
その映画には、私のように自分の作品に悩みを抱える子がいて、それでも負けずに立ち上がる姿に心を打たれた。

1日のうちの、ほんの1時間少しの事だったけれど、私はその映画を見て、もう一度、絵が描きたいと思った。

映画を見た帰り、スケッチブックと絵の勉強本を買った。

久しぶりにペンを握ったから、少し手に違和感を感じたけれど、このグッとペンを握る感覚がなんだか懐かしい。

久々に描く絵は目も当てられないような不格好なものだったけれど、やっぱり描くのが楽しいなと思えた。

終わりにするのはいつでもできし、もう少し、続けてみようかな。


お題『終わりにしよう』

7/16/2024, 9:55:56 AM

もうね、僕いいんだ。最初から終わりにすればよかったんだ。逃げずに、立ち向かわずに終わりにすればよかったんだ。最初の判断を僕は間違えたんだね。君も今まで僕についてきてくれてありがとう。でも終わるのは僕だけで十分だよ、さぁこの長旅を終わりにしようか、、、

7/16/2024, 9:54:47 AM

夏の終わりの夕暮れ、彩乃は古びた町並みを一人歩いていた。彼女の心には、ここ数か月間積もり積もった思いが渦巻いていた。やがて足が自然に向かった先は、かつての恋人との思い出の場所だった。

公園のベンチに腰を下ろすと、彩乃は深い溜息をついた。彼との関係が終わることを自分自身に納得させるまでに、どれほどの時間と労力を費やしただろうか。最初は彼のいない生活が想像できなかった。共に過ごした時間、笑い合った瞬間、共有した夢。それらが彼女の心に重くのしかかっていた。

しかし、現実は変わっていった。彩乃は彼の無関心や、すれ違いに耐えられなくなっていた。彼との未来を描くたびに、心の奥底で違和感を感じるようになった。彩乃は、自分自身を大切にすることが何よりも重要だと気づき始めたのだ。

「これでいいんだ」と、彩乃は小さく呟いた。その言葉には、強い決意が込められていた。過去を手放し、新しい一歩を踏み出すためには、自分を縛る鎖を断ち切らなければならない。そう自分に言い聞かせるたびに、心が少しずつ軽くなっていった。

彼女はスマホを取り出し、彼との最後のメッセージを開いた。「ありがとう。そして、さようなら」。指が震えながらも、その言葉を打ち込み送信ボタンを押した瞬間、彩乃の心には清々しい風が吹き込んだ。

過去を終わらせることは簡単ではない。しかし、それが新たな始まりへの第一歩であると信じることが、彩乃を前進させる原動力となった。夕暮れの空が少しずつ星に変わる中、彼女は新しい自分を見つけるための旅路を歩み始めた。

7/16/2024, 9:54:33 AM

私可愛い!私素敵!私いい子!私、私、……私我慢してきた、もう無理、今日で終わりにしよう
さよなら皆
さよなら地球
さよなら私
皆さよなら






輪廻転生?!

7/16/2024, 9:52:52 AM

今日、このあと雨が降ったらもう彼女と会うのを終わりにしよう。

彼女に会わない理由をひとつ、ふたつと積み上げていくたびに心が擦り切れそうになる。

結局、雨は降らなくて、私は今日も彼女と会う。

ふたりっきりの秘密基地で今日も彼女は微笑んでいる。

もう会わない、と彼女に一言告げれば終わるのに。口に出そうとすればするほど口の中が乾いて、言葉にならない。

バカな私。

彼女はスパイで、私を情報源としか見ていないのに。貴重な情報源という目でしか見ていないと私が気づいていると感づいていながら、彼女は今日も私に会いに来る。

愚かな私。

そんな彼女に恋をしている私は本当に馬鹿みたいだ。

7/16/2024, 9:42:13 AM

自分のせい

と思っていた。





自分が
もっと
頑張れていたら

あんなことは
起きなかった
かもしれない。

何で
何で
何で?






でも

ほんとは

心の何処かで

分かっていた。





あれは
悪意のない

―――事故だった。




事故を
起こした人たちの
不注意で

自分の頑張りがどう
とか
関係ない。

しょうがなかった。

あの事故は
わたしのせい

じゃない。

あの事故の後、

動揺して
気持ちが立て直せなくて

結果を出せなくて

後悔が残った




それは

わたしの力不足。




あの事故で
自分を責めるのは



止めよう。


#終わりにしよう

7/16/2024, 9:41:06 AM

終わりにしましょう

ウクライナとロシア
イスラエルとハマス,,,
そして
報道などでクローズアップされていないだけで
世界各地で起こっている紛争

この瞬間も
いつも泣かされるのは
力のない、罪の無い
お年寄りや子どもを含めた一般市民

終わりにしましょう

権力者や力のある者の都合や駆け引きで
かけがえのない命を消さないために

7/16/2024, 9:40:29 AM

切れた息を抑えることもせずに、まばらに草が生えた地面に大の字に寝転がる。汗が地面に濃い影を落としているだろうが、木々の枝に切り取られた青い空しか視界にはない。
人間なども見えないが、近くにいることは知っている。
木剣は離さずに、もうダメだ、無理、鬼だなんだと言って見せても、鳥が囀っている程度としか思ってなさそうだ。楽しそうですらある。自分でもたまにうるさいなと省みるので、豪胆さなのか、包容力なのか、単に耳が悪いのか。
では少し休憩するか、との言葉にようやく息を整えるのに意識を向ける。空気は澄んでおり、肺はめいいっぱい初夏の青臭さを取り込んだ。
喫緊の事態がなければ休むのも重要だと口にする。効率よく休むためには切り替えを体と脳に覚えさせるのが……
言葉は耳を素通りしていく。
目尻を伝う汗は不快だが、睡眠不足と疲労によって瞼が落ちてくる。
そうして一瞬の体感。横にごろりと勢いよく転がった。
自分の頭があった場所に深々と刺さった木剣は、二寸は土を抉っていた。最近は雨の気配が遠く、固まった地面を。
落ち着いた汗が違う理由で額を伝う。
休憩は終わりだと無常に告げる声が澄んだ空気に響き渡った。

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