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人々の叫び声がする。どこかで赤子の泣き声がする。
そんな世界をぶっ壊してやりたい。そう思って勇者をやってきた。
幾度も己を狙ってくる狡猾な魔物を退け魔王軍の幹部を倒し遂には魔王城まで乗り込むことができた。
四天王を倒して謁見の間へ辿り着いた。
その先にいたものを見た時私は後悔した。ああここにくるべきではなかった。夢物語を胸の中に思ったまま暮らしていた方が良かった。
私が剣を抜かずにいたのを見て魔王の少女がよく通る透き通った声で「少し話しても良いでしょうか」といってきた。沈黙を了承と受け取ってたのか侵略のあらましについて語り出した。
魔族は昔から迫害されていたこと
このままでは一族が滅んでしまうこと
それは一つの国としての正当防衛だった。
先程まで邪悪な敵と思っていたが違ったのだ。
私は世界を救うヒーローではなく国に単身で乗り込んできた大量殺戮犯だった。
沈黙が続いた。
しかし突然、沈黙を裂くように抜刀音が鳴り響いた。
「終わりにしよう」そう口から漏れ出てきた。
すると魔王が「はい」と答えた。
そして私はその少女の首を…。
その後のことは思い出そうとすると頭痛がする。
ただその魔王を倒した後、私は闇に堕ちて「俺」は世界を気の向くまま「情動」のまま攻め込んだ。
これが俺という存在が生まれた歴史だった。
お題終わりにしよう
ここまで読んでくださってありがとうございました。

7/16/2024, 2:18:50 PM