『病室』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
嗅ぎ慣れない薬品の匂いを鼻腔が感じ取る感覚がする。病室をふらりふらりと覚束無い足取りで徘徊してみては、点滴が動くときのかしゃんかしゃんという金属的な音がした。底抜けに青々しい空を見詰めては、眩しさと羨ましさに顔を顰めた。
「───そもそも、何故私を生かしたのかが不明瞭過ぎて訳がわからないんだけど」
上記を呟いてみれば、にこり。パイプ椅子にそんなオノマトペが聞こえてきそうな笑顔を浮かべた男が座っていた。幸薄げに見えるが、どこか不気味さを感じさせる笑みであった。この笑みが、わたしはいつまでも苦手だ。その男はカラスのように黒い服に身を包み、白衣とのコントラストを感じさせる。
男の薄い唇がすぅ、と開く。
「そんなの知らなくていいだろう、夏咲ちゃん」
「……名前を呼ぶなって何回言ったらわかる?やめろと言ったばかりだろうが」
つい口が悪くなる。
男は、私の顔を見ては恍惚とした───もしくは性的に興奮しているような───表情を浮かべた。
「あぁはははは、御免ね」
「……もう善い、本題だ。何故私を生かした?」
いや、そもそも何故、こんな事に?
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かさきちゃん❗
死者病棟。この病棟は、医者も手の施しようがない状態の者集まっている。勿論、医者でも延命治療しかする事が出来ないため、死ぬ者がほとんどだ。そこに、私の幼なじみが入院している。
私の幼なじみはいつも元気で、小さい頃はよく遊んでくれたものだ。
.......だが、高校に入学した途端、幼なじみの病気が判明した。それは、【心血失少症】。
とある時に体の中にある血液が不自然に不足し、最後は干からびて死んでいく。不足する条件はまだ明らかになっていないが、怪我をした時、出血の量が異様に多い場合、この病気だと判明される。その病気に、幼なじみはかかってしまったのだ。それで入院した幼なじみは、今は元気に過ごしている。今もこの病棟にいる。
ガララ。 扉を開ける音が開く。
「.....元気?」
「.....ん.....?あ!深冬!来てくれたんだ!」
幼なじみは元気そうだった。私が来て嬉しそうにする。
「うん。心配だしね。」
「そっか!あ、なんか食べる?って言ってもお見舞いの果物しかないけど....」
幼なじみはテーブルに乗せられた果物の籠を指差しながら言う。熟している物がほとんどで、美味しそうだった。
「いや、いいよ。要は食べる?食べるなら剥いてあげるけど。」
「.....んー.....いや、いいよ。お昼ご飯食べたばっかだからお腹いっぱいなんだ。」
「そっか。」
そういい、要は窓の外を見る。今日はちゃんと食べてくれたみたいで良かった。最近は痩せてばっかで心配だったから。
「......春だねぇ.....」
「うん。桜も満開。」
今は春。病棟の窓からは満開の桜が綺麗に見える。.....綺麗.....
「......さて、私はそろそろ帰るよ。死んでないか確認出来たしね。」
「え!?深冬それ目的で来たの!?」
驚いたような目をして叫ぶ。こんな調子ならまだまだ生きるな。と思いながら私は適当に返事をし、部屋から出ていった。
.....だけど、その年の夏。要の母親から突然電話がかかってきた。内容は、要が病気で死んだ、葬式に参加して欲しい。という内容だった。
急にそんな事を聞いて、私は唖然とした。人間、驚きすぎると声も出なくなると、その時初めて知った。なんで?要は一昨日まで本当に元気だった。いつもと変わらない声色、向日葵の様な笑顔。小さい頃と変わることのない、要だった。なのに、何故?しばらく、そんな事を考えていた。だが、段々と現実が見えてくると、色んな感情が見えてきた。
「.....ふ、っ.....うぐ.....ぅ.....」
いつの間にか、大粒の涙が流れてくる。ずっと仲良くしてくれた要。一人でいた時も、ずっと私と一緒にいてくれた。そんな要は、もういない。優しい、私の幼なじみで居てくれた彼は。
「.....ご、めん.....ごめんなさいぃ.....素直になれなくて......分かってあげられなくてぇ.....」
葬式当日、献花の時。私の順番が来た。一人一人、要への感謝や暖かい言葉を、花と一緒にに贈っていた。
「......要....」
死装束を纏った要は、優しいいつもの顔で、ただ眠っているだけの様にも見えた。
「.....ごめんね、要。今まで楽しかったよ。......あっちでも、楽しくね。」
そういい、私は白いカスミソウを供えた。
【白いカスミソウの花言葉】
・清らかな心
・無邪気
・幸福
・感謝
・親切
鼻を掠めるのは少し沈んだ空気と清涼感のある消毒液の香り。遠くの窓際に生けられたキキョウも微かに香る。聞こえるのは点滴が1粒ずつ落ちる音、心電図モニターの電子音、等間隔で聞こえる音は嫌でも私に時間を意識させる。あと、どれほど。ここに来て、なんども考えた疑問を頭上に浮かべ、ゆっくりと泳がせてみる。思考の波に揺られて、しばらく進み、そのうち、風は、ぴったりと止んだ。凪だ。しーんと静まり返った船上で、私は空を眺める。ウミネコが悠々と羽ばたきながら、私に語りかけてきた。いつまでも、生きるといいよと。私はなにも返答をしなかった。ただ、気持ちよさそうに空を泳ぐウミネコを、羨望の眼差しで眺めていた。ガチャり、と勢いよくドアが空いた。採血の時間らしい。急に意識を取り戻したからか、上空数十米から落下したように感じた。身体が重く、動かない。辺りは、病室の重っ苦しい空気が充満し、息を吐くと呼吸器が白く曇った。看護師が血を抜いてるらしい。左腕がさっと冷え、数秒後にはまた血の流れるのを感じるかのように、温かくなる。潮の香りは遥か遠く、私の船出はまだらしい。
#病室
君は病室にいた。
君は一人で空を眺めていた。
私はその子に私は声をかけた。
「君、一人?」って
その子は「うん」と言った。
そしてどんどん私はその子に毎日会いに行った。(*´ω`*)
いろんな話をして、一緒に散歩もした(*´ω`*)
私は、その時間がとても楽しかった!(◍•ᴗ•◍)
もうやめよう
なんで私
あんなに頑張っちゃってたんだろう
なんで私
あんなに人の気持ちを気にしてたんだろう
こんな体になるまで…
もうやめよう
一番に大切にするのは
私自身だったんだ
誰も周りにいなくなったとしても
私は私でいる
遠回りしたけど
気がつけてよかった
ふぅ~
この窓から見える景色
こんなに綺麗だったんだ
今までわからなかったな
〜病室〜
美しいもの
それを美しいと感じるのは
君の中にも
その美しさがあるから
意識を向けたものが
現実化してくる
今どんな状況
どんな心境であろうと
美しいもの
ほっとするもの
そこに意識を
少しだけ向けてみよう
君の周りに豊かさが
あふれるように
病室に佇む君は
儚くて美しくて
だから思わず祈ってしまった
このまま時が止まればいいのに、と
君がいなくなって
あの病室には別の人がいる
今だからこそ言うけど
あの時君が治りますようにと
祈れなかった僕は
同じ病室に寝るようになっているんだよ
《病室》
#58
人生で何度も入院をした。
大部屋は周りの人に気を使い家と同様に療養する事ができず十分な睡眠がとれない
テレビも冷蔵庫も有料な為、携帯か天井、同じ部屋の人の話を盗み聴き
ドラマの様な楽しくなんて過ごせない
病室と聞いて何が思い浮かぶ?
見舞いの花?ベッド?白いシーツ?
わたしはこの病院に入院している患者だ。この病院は庭がとてもきれいに手入れされている。ここの庭師さんとはよく喋る間柄だ。今日も、
「おはようございます」
「おー、おはよう。今日の体調はどう?」
「まあまあまです」
「まあまあかぁ、俺は元気だよ。見て、新しい
花が入った。これから植えるよ。」
と、まぁこんな感じで喋る。この人は新しい花が入ってくるといつもよりテンションが上がるんだった。にっこり笑顔になっている。新しい花はどうやらこの近辺で見る花ではなさそうだ。花の知識が皆無に等しいわたしはなんの花か分からなかった。ラベンダーとか植えてほしいと言ったら「それはありきたりだな」と言われた。多分今も植えられてないから却下されたんだろう。
正直になんの花か聞いてみることにする。
「今日はなんの花を植えていらっしゃるんですか?」
「んー、今日はウツボグサを植えるよ。」
その後少し喋ってお別れした。部屋の窓からはきれいに手入れされた庭が見える。花で色とりどりだ。
どうしてウツボグサを植えたのか聞けばよかった。
その2日後、この少女は死んだ。
静寂した部屋の中で、僕は窓越しに星空を眺めていた。
本当はもう眠らなければならない時間だけれど、僕はいつも夜ふかししてでも、この景色を眺めていた。
ここから出られない僕の、唯一の楽しみだから。
ー俺、ここよりももーっと綺麗に星が見える場所知ってるんだ!ー
向かい側に居た彼が、口にしていた言葉。
彼が来てから、一緒に夜ふかししながら見るようになった景色。
ーいつか二人で外に出て、この星空を眺めに行こうな!ー
そういう彼は、今は星のもとに居る。
星を見る度に思い出される彼の姿は、一番星より眩しい彼の笑顔は、もうここにはない。
数週間前まであった彼の温もりは、もうすっかり夜の空へと消えている。
僕にとって希望の星であった彼は、本当の意味で星になってしまった。
悲しいはずなのに、もう涙はもう出なかった。
僕ももうすぐで、彼と同じ星になれるから。
だから、涙は出なかった。
「大丈夫、僕もすぐに、おんなじ場所に行くからね」
微笑み星にそう呟きながら、真っ白な布団を被り、僕は目を閉じ眠りについた。
今度こそ、二人で同じ景色が見れるように、そう願いながら。
#病室
父の個室に足を踏み入れると
見慣れない大きなブロンズ像
壁には風景画
病室にこんなものなかったはず
一緒に訪れた母も驚いていたが
父が病床から百貨店の外商に連絡して
買い入れたものらしい
子どもだった私にその是非はわからなかったが
周囲がにじませる呆れた雰囲気は感じた
その後本人も美術品も病院から無事搬出され
武勇伝か笑い話のように扱われていたけれど
あれから程なくして世を去った父は
大勢で賑やかにするのが好きで
人一倍子煩悩で家庭を大切にしていた
いつも前向きで
悲観や無気力を嫌った
真っ白で殺風景な病室でひとり
運命を呪ったり自分を憐れんだりするよりも
美しいものを目にすることのできる喜びと
いま命がある幸運に感謝していたかったのか
ずっと理解できないまま
記憶の底に沈んでいたけれど
いつか入院したり施設に入ったりする時には
この絵とこの絵を部屋に飾れたらいいな、
などと考えていると
心の奥の扉が不意に開いて
あの時の父の思いが静かに胸を浸した
「病室」
#183
病室
この扉の向こうに、君がいる
僕は扉を叩こうとして逡巡する
今の君は、僕が知っている君ではない
そんな君に会うことを
君は許してくれるだろうか
気の強い君は僕を心配させまいと
無理をしてしまうかもしれない
弱っている君を見たくない
弱っている君をはげましたい
元気付けたい
心配させてほしい
やっぱり僕は君が好きだ
どんな君でも構わない
会いたい
だから、思い切って病室の扉を叩いた
空を見た、たくさんの人が慌ただしく動いている、小鳥が一生懸命に鳴いている、日差しがとてもが眩しかった。
「きっといつか退院できるよ」家族全員が目を真っ赤に染め、口を揃えて言うセリフ
「そうだね」と台詞を口に作り笑いをする私。
カレンダーが散るたびに心も体も消えていく。
恐怖に終われつつ、いつも笑顔を振り撒くよ
それが私が家族に唯一出来ること
親不孝者でごめんなさい
最後は笑顔がいいでしょう?
ちょうど3ヶ月前まで病室にいた。
空にいちばん近くて、海の底のようだとも思った。
生と死と、ふたつの静けさがまざりあった場所だ。
点滴やら何やらの管に繋がれた写真を送ると、
「薄幸美少女じゃ~ん」と友だちからからかわれて、それがちょっと面白かった。美少女といわれて悪い気はしない。私の脳味噌の構造はいたってシンプルだ。自分にとって都合のよろしい単語だけをピックアップして生きている。
そう、生きているってすごいってこと、入院生活で実感した。痛くて辛くて苦しくて、心はもう無理だと嘆いても、身体は生きたいと叫んでいる。この
矛盾に身悶えしながら、それでも私の身体が点滴を吐き出すことなんてなかった。
動くことも食べることもできずにいたあの病室で、
生きているって凄まじいなあと、他人事のように思っていた。
ここは病室。それも、精神科棟らしい。
少なくとも、自分はおかしくないのだが。
自称医師からすると、自分はパーソナリティ障害、
その中でも妄想型らしい。認めないが。
そもそも、ここに来るまでの記憶が朧気なのだ。
自分が真面目で優等生で人気だったこと、
前の場所で命を絶とうとしたことは覚えているが、
その理由がどうしても思い出せない。
自称医者__イナ先生は何か知っているっぽいが。
考えてても仕方がない。
せっかくだから、愉快な仲間たちを紹介しよう。
隣の部屋で毎晩叫んでいるのはパニック障害の男性。
よくわからないが、夜になると窒息しそうになって、
息をするため、助けを呼ぶために声を出すらしい。
朝と昼は気の良い男だから、
少しの騒音はまあ我慢しよう。
毎晩、就寝時間後に徘徊するのは、夢遊病の女性。
あの部屋の扉は何個も南京錠が付いているが、
何故か彼女は全て開けて部屋から出ていく。
今週もまた鍵が増えるのだろうか。
うざいのは、自己愛性パーソナリティ障害のあいつ。
くくりが同じ病名なのが腹が立つが、
更にこいつの自慢話が耳障りでしょうがない。
この病棟に入るなら、絶対関わるなよ。
奴と行動するのは、パーソナリティ障害依存性の女。
迂闊に関わるのはやめとけ。
イナ先生が手を焼くぐらいだ。
関わったら最後、
地獄まで追いかけてくる勢いだぞあいつ。
あ〜後は影が薄すぎたり、
軟禁中だからわかんないが…
そうだそうだ、イナ先生を紹介しよう。
この病棟で自分と同じまともな人間で、
自分たちの治療をしているらしい。
らしい、というのも、
検診だと世間話くらいで何もしないからだ。
たまにバツの悪そうな顔をしているのが気になるが。
うん。
本当はみんなちょっとわかってるんだぜ。
この施設の、本当の役割。
軟禁中になったあいつらは絶対帰ってこない。
だから、自分達ができるのは、
「私達はまともですよ。」
とカウンセリングで話すくらい。
今日も、4人で生き残ろうね。
「あなたの分まで生きる」
なんて聞き慣れた言葉はきらいだ。
あなたに生きてほしかったんだ。
「また来るね、」
と言って後ろは振り向かずに
病室をあとにする。
病室からは海が見える
母の目線まで落とすと
ちょうどそれは見えない
母はもう、海を見ることは
できないのだ。
病室
子供の頃は病院が家だった
病室から午前中だけ小学校へ通ってた
父が毎日車で送迎してくれた
大変だったろうと思う
「バイバイ!」と手を振りながら
父の車を降りて病室に戻り
翌朝運転席の父に
「おはよう!」と言うのが日常だった
今まで考えたこともなかったけど
入院していた長い間
私は家にはいなかったんだ
あの家は家族4人で暮らしてたんだ
いつも病室の窓から外の景色を見下ろしていた
あまりに長い間そうしていると
道行く人も車も、天気でさえも
自分がリモコンか何かで動かしてるような感覚になった
そのうち視線を部屋の中に戻しても
ベッドに横たわるこの人達も
看護師さんも先生たちも付き添いの人たちもみんなみんな、
自分が創り出して、自分で動かしてるのだとしか思えなくなった
だってどう考えたってゲームの画面と同じじゃん…って
人は思ってないことを言うと、顔が黒っぽくなるんだ
同じ色の丸で囲まれた看護師さんと先生がいる
その怪我は事故じゃない。でもその子は自分に起きたこと全てを受け容れている。落としたお母さんを恨んでいない。
退院して普通の生活に戻ると
いつの間にかその感覚は消えていた
今ふと思う
自分で創ったゲームなら
楽しいのにすればよかった
…ああそうか!
そうしたんだった
そうして私は退院したんだ
これからはどんなゲームにしようかな
目が覚める。天井も壁紙も、カーテンにベットシーツも真っ白の部屋にいた。わたしは、眩しくて目を細めた。手をみると、包帯が巻かれており、この色もまた、白かった。ベットから降りたくて、靴を探していると床だけは茶色いことに気がついた。ここだけは、眩しくなかった。
靴を履いてみると、ふかっとして驚いた。踵のない変わった形をした靴。
そっと、カーテンを開けた時だった。
白い女の人が居た。ラベンダー色の目をしたきれいな女の人で、まつげまで真っ白だった。
「目が覚めたのね。良かった。」と、微笑み、わたしの頭を優しく撫でてくれた。
わたしは、嬉しくて笑い声が溢れた。
その女の人は、それから毎日、来てくれた。一緒にいる時間は短いけど、凄く嬉しかった。
女の人の娘になった。女の人は、わたしより年上の何人もの子どもが居た。
みんなは、女の人のことを『お母さん』と呼んだ。
わたしも『お母さん』と呼びたくて、でも、なんだか恥ずかしくて。
でも、今日は勇気を振り絞って「お母さん」と呼んだ。
すると、女の人は涙を流しながら笑っていて、「ありがとう。」と言ってくれた。
わたしは、お母さんが悲しいのか、嬉しいのか、分からなくて聞いてみた。
「お母さん、大丈夫?なにか、悲しいことあったの?」って。
「ううん、お母さんはね、とても嬉しいと泣いてしまうの。」って。
「そうなの?お母さん、大好き!」って、言って、お母さんを抱きしめたの。
「お母さんもあなたのこと、大好きよ。」と言って、抱きしめてくれた。
#病室
ドラマとかの人の臨終シーン
長く言葉を交わしながら静かにガックリと…
これ嘘でした〜
亡くなる時は
最期に一度
大きく息を吐いて
そして動かなくなるのです…
喋ってる暇なんかない
最期の一息で
魂を吐き出すんですね…
ふぅ~っと魂を吐き出すと
魂の重さだけ体重が減るとか…
本当かな?
魂の重さは
貧富の差も人種の差もなく
ほぼほぼ同じ…
だからさ~
憎み合ったり戦争とか
もう止めませんか?
人間
皮を脱げば
誰だか分からなくなるくらい
似たりよったりなんだからさ〜
嗚呼…
人間ってつまんねぇ~なぁ〜
生きてるうちに小さくてもいいから
爪痕残せたらいいね(≧∇≦)b
🌈黒猫のつぶやき🌈
最期の最期まで
慌てず静かに見送る…
それが究極の“思いやり”かもしれないね
( ꈍᴗꈍ)♡
あの冷たい白が苦手だった
青白い病室に全部のまれて無かったことになるんじゃないかと感じて
陽射しが降り注ぐ場所へ
とても とても
恋しかったし無性に帰りたかった
ずっと、病室にいる。
小さい頃からずっと。
ママとお姉ちゃんたちの顔を見るのが辛くなってくる。
お見舞いなんて来なくていいよ、私が悪いから。
そんな事言えずに今日も面会の時間を待つ。
ドアのノック音。
「どうぞ」
久しぶり。
そう言って君はベッドの横の椅子に腰掛ける。ゴミ箱に捨てられた私の抜け落ちた髪を一瞥して。
「今日学校は?」
君は少し頬を膨らませる。
「いつも行ってないみたいに言わないでよ。今日からテスト期間なの。」
それはごめん。
「そうなんだ」
それから少し君と話をした。
少しずつ強まってくる吐き気。
思わず唾を飲み込んだ。
「体きつい?」
取り繕うこともできなくて小さく頷いた。
「見ないで」
こんなところ君に見せたくないから。こんな見苦しくて汚いとこ。
「わかった。ナースコールだけ押すね」
そっとナースコールが押された。
君は出ていく。
安堵からかベッドを汚した。
ゴミ箱間に合わなかった。
看護師さんが入ってきた。
早く、楽になりたいな。