『無色の世界』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ぽたっ、
無色の私の心の世界に、赤色のインクが落とされる。
それと同調して、私も怒る。
ぽたっ、
今度は青色のインク。
赤ではなくなって、紫へと変わる。
それと同調して、私も怒りと悲しみでこんがらがった気持ちになる。
なんにもない、透明な私の心は、自分の意思で感情を表すことが出来なくなった。
周りの人間に流されて顔や気持ちをコロコロ変える、ただの人形に成り果ててしまったのだ。
〜無色の世界〜
無色の世界は無い。
皆、自分の価値観を持っているのだから。
色が無い無色の世界。
イメージするのは白黒の映画。
でも、きっと無色の世界は白と黒もない。
何色も入ってないパレットのようなもの。
僕の周りが透明で自分のことすら見えない。
存在の証明が出来ない世界。
きっとその中で見た初めての色は灰色でも綺麗なんだろう。
今の世界は色に溢れてる。
元々は三原色だと信じれない程に。
この世界で輝ける色に自分はなれない。
ならば、せめて消えても分からない色になりたかった。
なのに中途半端な使えない色に生まれてしまった。
( それなのに赤色に憧れる自分は罪深い。 )
なぜ色は無くなったのだろう。よく考える。宇宙法則による絶対なのか、神さまの気まぐれか。はたまた睡眠不足の色たちが朝寝坊をして、私達のところにまだ到着しないのか。本当によく考えるのだ。答えは誰も知らない。科学も哲学も労働も説明できない。それでも私はよく考える。
世界から色が無くなって、全ては実際になった。より首の長いキリンが認められ、より口の大きいカバが認められた。比喩だ。人々の心は肥大化し、鋭く尖り、機能性を備えるようになった。分かりやすく、痛みやすく。人々は理科の実験をするように実際だけを追い求め、心の色を見ることを辞めた。最も、実験器具は片付けられずに放ったらかしのままだった。
私もいつの間にかそんな世界に染め上げられていたのだろう。君の異変に気が付けなかった。きっとまだこの世界に色があったら君はきっとものすごく顔色が悪かったと思う。でも気付けなかった。君は倒れた。泣きもせず。
いま私は彼女の(君は美しい女性だった。色がなくても。実際に)心を持っている。両手で小さく抱えている。磨り減らしていて川の下流に転がっている丸っこい石みたいだ。家に持ち帰ったらその姿かたちをデッサンしようと思う。デッサンは額縁にいれてとっておく。心はいつか磨りきれて海へ流れるかもしれない。だけどもし世界に色が戻ったら、色たちが長い夜から目覚め私達のもとにやってきたら、私は彼女の心を優しい蒼で塗る。
気付けなくてごめん。
みんなの好きな色は なんだろうか
うちは 黒が1番 落ち着く色かな
色って混ぜ続けると
最終的に黒になるでしょ
てことは 安全地帯だと思うから
あと、
黒って何色にも染まれないから
漆黒の強さっていうか
闇深さっていうかが
すごい好きだから
だから
この世は 色に溢れてていいよ
派手にカラフルでも微妙で曖昧な色でも
色、無いと 何もかもつまらないからね
あなたに会えて 私の世界には色がついた
なんて言葉は、ただの比喩
元からこの世界には色、ついてる
汚く見えるか 美しく見えるかは
たぶんその時の心の状態によるんじゃないか。
_ ₂₉
無色の世界という言葉を聞いただけで怖く感じます
私たち人間はずっと色がある世界で生き続けてきました。色があることは当たり前と思っていますが、いざ無色の世界と考えみるとどうでしょうか?
例えば信号。信号の色で進んでいいのか、止まらないといけないのか。色で判断しています。では無色の世界だとどうなるのか?私達は日常生活において、色に頼っていることがわかります。今この世界にはこうした当たり前だと思っていたこと、日常が沢山あります
毎日に感謝して生きていくそれが生活している中で最も大切なことなのです
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?無色の世界は何色?
白黒でも白色と黒色がある?
ならば透明?でも透明も色だと思う
だとしたら無色の世界は何色?
『この世界は何色?』
真っ赤な嘘、黄金時代、顔面蒼白、青天の霹靂…
この世には色を使った言い回しがたくさんある。
では、この世界は何色なのだろうか?と、問われれば、とても難しい質問である。
一人ひとりのキャンパスには無限の可能性と、無限のグラデーションがあるはず。
そう、これこそが多様性である。
真っ白な世界に自分だけの色を染めていく。
今日は気持ちが上がらない日だったので黒。
今日は悲しい日だったので青。
今日は最高の一日だったのでレインボー。
毎日変わる自分だけの色。何色だってかまわない。
毎日違ったっていい。
だからこそ、世界は無色でいいのだ。
貴方だけの色に染めよう。
人鳥
【無色の世界】
ちょうど今読んでいるウェブコミックの中に、
余命半年と宣告された死神さんの物語がある。
それを読みながら、ぼんやりと
「あぁ、この世にはさまざまな色があるけれど、この世を離れたらまったく色のない世界になるのかなぁ」
と思った。
あの世=無色の世界
…かどうかは行ったことはもちろんのこと、
風の噂で見たことも聞いたこともないので
本当にそうであるかどうかはわからない。
ただ、私たちが生きているこの世界は
たしかに数多くの色で「彩られて」いる。
一口に「赤」や「青」といっても、
実は何百、何千という種類の色名がつけられている。
彩りに満ち溢れたこの世界は時として疲れるけれど、彩りが全く無くなった「無色の世界」に行きたいとは
思わない。だから、この世で出会う全ての彩りを大切にこれからも生きていきたい。
ただ…
色とりどりのインクをこれ以上増やすのは考えものだよな。たぶんもうとっくに100色超えてるし。
1人になったウシガエル。
田舎の片隅に住んでいたウシガエルがまだ小さな子供だった頃。
ウシガエルは親から見捨てられ兄弟からも
意地悪をされ夜は殆ど1人でご飯を食べていた。
兄弟は従兄弟のおうちで賑やかに楽しく美味しい夕食を食べていた。
辛くて暗くて怖い毎日。
大きくなって都会に出たウシガエルは、昔の傷を背負いながらいつも笑顔で人に優しくしていた。
でも、
またウシガエルは悪いうそつきな同い年のウシガエル達にだまされ、ほとんどの仲良かったウシガエル達に無視をされるようになった。
辛くて暗くて怖い毎日。
ある日優しいガマカエルに声をかけてもらった。
「こっちへおいでよ、ウシガエルくん」
それから花吹雪がいつも毎日降るような素敵な友情と出会いの日々を過ごし、人の優しさに心癒されながら笑って生きていた。
しかし、、
ウシガエルは自分自身を偉いと勘違いするようになってしまった。周りに恵まれたぶん自分を見失って人を見下すようになって行った。
まるで今まで自分がされたことをし返す様に無様な生き方をしてしまった。
気がつけば…
周りには今まで大切にしてくれた人も、叱ってくれた人もバカにして来た人すら居なくなっていた。
心が無色。
空っぽ。
虚無。
それから、、
ウシガエルはどう生きようか、何をすればいいのか、怖くなった。
何も無いところから何かを作るのはとても難しくて、何色からつければいいのか何をすればいいのか、動くことすら怖くなっていった。
周りからは無視という見張りを付けられ、塗れる色は黒に近かった。
これが本当の、ひとりぼっちか。。
身内も友達も知り合い全てが紺色に見えてスーパーのレジの人でさえ自分を嫌っているように見えた。
「どん底、奈落まで落ちよう、本当に堕ちよう」
ガマガエルは人を傷つけない程度に人と距離をとっていった。
心の中は
僕は上手くいく、今は「無」。
僕は上手くいく、今は「無」。
時が全て洗い流してくれる。
失敗って繰り返しちゃダメだ。
人を怨まず、マイナスはダメ。
ああ言えばこう言うには距離を保つ。
自己をちゃんとコントロール。
自分の時間を月1日は取って、人に会わない。
人を簡単に信じない。
自分も信じない。
結局ガマガエルが知ったのは孤独という
辛さと自己責任。
でもガマガエルは完全復活した。
何故でしょう。
『無色透明』
眠れない夜 君を連れて車を走らそう 心地良い感覚刺激で君は眠りにつく ちょっとだけ開けた窓から
霧雨が君に降り注ぐ たまたまついてたラジオの曲は他愛がなくてなんか笑えた 君はまだ起きない 朝はまだ遠く遠い場所にある
無色の世界
コンクリートで整えられた道には無機質な大量のクルマが行き来している。灰色の空を見上げると轟音を鳴らしながらヒコウキが飛んでいる。
私の世界は随分と変わってしまった。
AIといわれる人間にそっくりなロボットが、私たちと同じように生活している。目の色は同じだけど、その奥には何も見えない。光がないのだ。
私はただの学生。
只只毎日同じことの繰り返し。大学へ行って帰ってきて、バイトに行って、課題をして、ご飯を食べて寝る。
社会人の人たちもきっと似た様な生活なのかな。
特に、私とそう年齢も変わらない人達は、みんな同色のピカピカのスーツを身にまとって、お揃いの髪色髪型で、慣れない足取りで歩いている。
個性が必要と言う割には可笑しいなってたまに思うけど。実際はルールがあって、はみ出したものは異常だと言われる。
先程変わってしまったと言ったが、何が変わったかと言うとこの環境だけではない。
楽しくない。モノクロな、否、色などない世界になってしまった。感情の起伏もなく、目の色は無くなり、人間味は露わにならなくなった。
疲れた顔が剥がれなくなった人間。物価の高騰と賃金の低下。お金の為に身を粉にして働き、束の間の色を取り戻すためにお金を使う。そしてまた、お金を稼ぐ為に働く。
昔よりも便利になった世界だけど、何か大切なものが失われた気がする。
きっと戻れない、無色の世界から逃げ出すことなんて不可能で。
ここに色は必要ないのだから。
【無色の世界】
「あなた色に染まりたい」などよく言ったものだ。
ならば色を持つこと、染まることすら許されない私は
どうしようか。
「白はどんな色にでもなれる」とも言うがそうだろうか。
白色は白色として自立はしていないのか、他の色が目立つからなのか。
何にせよ、私は白色=無だとは思わない。
何にでもなれる白色と違って何の色も持っていない、
無色の世界の私は色彩において部外者だ。
あなた色に染まることも
あなたが私色に染まることも出来ない。
しかし無色の私は色という概念があってこそ
存在できるものだと思う。
抜け落ちた色彩を盗んでいったのは君だった
君が
君だけが僕の世界だった
輪郭だけ残したグラスや玄関、目薬と自転車
君を恨んだら良かったけれど
空っぽになったのは僕も同じで
君に自覚のないことが、せめてもの救い
君のいない世界は意味を持たない…
ふたり離れて世界は色を失くして…
時だけが ただ過ぎてゆき
何も変わらない
何の痛みも感じない
憂鬱で無気力な日々…
色も痛みも無い
この無痛世界…
どこまで続くのか?
色を染め相対…
逢いたい…逢いたい…
色を失くしたなら…
またふたり振り出しから
染め愛たい…
君に今何をしてますか?
…逢いたい…
#無色の世界
「事故に遭ったんだって」
ただその一言が耳に届いた瞬間、周囲から音と色が消え失せた。ひたすらオレの頭がその言葉を否定し続ける。そんなはずはない。ありえない。だって、ついさっき……本当にちょっと前に『また夜にね〜』と笑顔で話をしてたんだから。……ありえない。そんなこと。
「ジュンくん顔色が悪いね」
腕を引かれてようやくそこにおひいさんがいることに気が付いた。
「どうしたんすか?」
「……え、それはぼくのセリフ……だね?」
オレの無意識のうちに発した言葉に、珍しくもおひいさんはたじろいだ。ただ、腕を引いてオレを椅子へと導く。
「今日は合わせでの練習だし、休んでも問題ないね。……ね? 茨」
「ええ、ジュンなら直ぐに合わせられるでしょうな。……そんな状態で練習したって身になりませんし」
二人のその対応に、再び視界がぐにゃりと歪んだように感じた。さっき聞こえた言葉が肯定されたような気がしてしまうからだろう。何かの冗談だと言ってくれ。だから休むなんて以ての外だと、言ってくれ……。
「きっと後から連絡が来るだろうから……ジュンはそれを待った方が良いね」
オレにとって最後の砦だったナギ先輩までもがオレに配慮する。ああ……どうして誰も否定してくれないのだろう。視線を持ち上げて、誰かが「冗談だ」と言ってくれることに期待をする。いつもは色鮮やかな世界で煌めいている人たちが、今はモノトーンに見えた。
ただ一言がオレの世界から色を奪った。いつその色は戻ってくるのか、オレにはわからなかった。
「好きなものは何?」と尋ねられて、
すぐ「色々。」と返答するのは、
何事にも無関心で無為無能である、
というアピールですか?
#21「無色の世界」
気づいたら、色が抜けていた。
目の前のものが色を失っていた。。
周囲の風景や人の色を見い出せなかった。
全てに飽きてしまった。
何も楽しくなくなった。
退屈と凡庸が私の日常になった。
それでも私は、
正しい色を知っていた。
だから正しいふりが出来ていた。
太陽は赤、空は青、雲は白、葉は緑、栗は茶、
夜は黒、ひまわりは黄、桜は桃、ぶどうは紫、
正しく分かることができた。
色が抜けた世界に色を塗れた。
それで十分だと思っていた。
ふと気づいたら、
君の色が抜けていた。
色を塗ろうと思った。
君の色は何色だっけ。
肌の色は何色だっけ。瞳の色は何色だっけ。
髪の色は何色だっけ。唇の色は何色だっけ。
君の鞄は何色だっけ。君の靴は何色だっけ。
君の声は何色だっけ。君の心は何色だっけ。
君の色が分からなかった。
君に飽きを感じていた。
君に色を見い出せなかった。
それがとても悲しかった。
何が正しいのか分からなくなった。
【無色の世界】
目の前に手を伸ばす。開いて、閉じて。騒めく雑踏や点滅する信号のメロディーを、足早に通りすぎる人々を、確かめるように。
隣に座っていた学生が一瞬怪訝な顔をして立ち去っていったのを、ぼんやりと見つめた。
(あ、今日の講義忘れてた)
背後から聞こえる噴水の音をBGMに、ようやく自分が何をしなければいけないか思い出す。……確か、二限に必修単位の授業があった。一緒に昼食をとっている友人は別のコースを選択している。必然急かす相手がいない講義は、漫然と受けなければいけないものになってしまっているので。
記憶の糸を手繰り、どれくらい切羽詰まっていたかを確認する。確か、落単までにあと三回ほど余裕があった、はずだ。ならいいや、と腰を上げる動作すらせず、先ほどまで見つめていた人混み観察へ戻った。
ピッポー、ピッポー、コツコツ。今週のオリコンチャートは……。
(頑張ってるなぁ)
捻りもなにも無い感想が浮かんだ。忙しない流れはまるで川だ。留まることを知らず、わたしは一枚隔てた画面の向こうでその光景を眺めている。
──自分でも不思議な事に、昔からずっと。"ここに居る"感覚が薄かった。
スポーツで勝利した時の感動、ピアノで困難な譜面を引き切った時のよろこび。どれをとっても、自分が当事者ではない気がするのだ。わかりやすく言えば、お客さまだろうか。
別に周りに迫害されたりした事はない。そこそこ仲の良い友人も居て、地元から定期的に連絡をくれる家族だって居る。世間一般的にたいへん恵まれている方だ。
だというのに。どうしてこんなにも、靄がかっているんだろうか。
騒めく雑踏にいても、信号機のメロディーを聞いていても水中を見ている感覚になる。手を伸ばして、確かめて。現実だったかもしれないと自分に言い聞かせつつ何年も過ごしてきた。
「んー……」
今日も世界のピントが合わなかった。息を吐く。慣れた作業を終えて、リミットまで迫りつつある腕時計を一瞥して立ち上がった。今日も捗らなかったし、ならば貴重な単位を取る義務を果たそうとしたわけである。
伸びをしてさて駅に向かうか、そう思った時だ。足に小さな衝撃があった。
「おかあさん……」
鼻を啜る音が聞こえてくる。いやに音が近いが、街中ではよくある事だ。講義に向かうには西口が……。
「ん?」
がっしりと抱き付かれている感触が、自分の足にある。遅れて今気付いた。視線をそろりと下ろす。さらさらとした、痛みもない美しい髪。小さな子ども特有の、半分にも満たない低い位置にある頭を、穴が開くほど見つめる。
抱き付く、おそらく彼も。見られている事に気付いたらしい。がばりと上がった顎に、濡れて煌めく瞳からころころと滴が転がっていく。
「おかあさん、どこ?」
この雨粒はなんて美しい色なんだろう。初めてそう思った。
世界から色が失われた後、音はかつてなく鮮やかになった。
C♯の音につややかな青を、Eの音に華やかな赤を。
kの子音に涼やかな白を、uの母音に深い緑を。
そうして、そんな幻を「見せる」ために、人は歌を、演奏を、音楽を磨き上げた。
いまやその目で色を知らない子供たちは、その感覚だけを頼りに色を語る。
世界は変わらず美しかった。美しさの質は変われど。
いつか、今度は音がなくなったとき、次は何が、もっと美しくなるだろう。損なわれていく世界で、美しさはいつまで在り続けるだろう。
#無色の世界
無色の世界はどんな世界だろう。
何色にも染っていない、透明な世界だろうか。
人には個性がある。
一人一人が違う色を持っている。
まさに十人十色だ。
だからこそ、無色の世界は何も無い。
何も無いからこそ、これから"何か"をいれる。
其れによって色が付く。
無色の世界は透き通っている。
何も無い、
唯静かに、
時間が止まった様に、
変化が無い。
個性という名の色があれば、何かと変化はある。
年を追うごとに個性という名の色は変化する。
だが、変化したとしても根元は変わらない。
つまりは、色の系統としては変わりがない。
無色の世界は、廃人の世界。
廃人は、精神がやられちゃってるから。
何も考えられない。
何時か世界から色が消えたら、見えなくなったら?
其れは心が、感情が薄れていたり、壊れていたり。
自分を大切にしないとね。
何時か無色の世界を目の当たりにするだろう。
その時感じる事は何だろうな。
個性は人それぞれ。
被ることは有り得ない。
だからこそ、自分だけの、
自分に合った色を
見つけたいな。
お題〚無色の世界〛