『奇跡をもう一度』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「奇跡をもう一度」
君に奇跡をもう一度…。
君は小学五年生の時に、小学一年生の子を、助けて、事故に遭ったって言ってたよね。それも、0,0001%でしか生き残れなかったと言う…。だけど、君には奇跡が起きた。君は0,0001%で生き残れたんだ。その話を聞いたときはもっと自分の身を大事にして!と言ったけど僕は君を尊敬していたよ。
そして、君は神様に好かれているんだと。
だけど、そう思えたのはついこの前までだった…。
君はまた誰かを庇って事故に遭ったんだ。その時はあれほど注意したのに…。どうして…と思っていた。だが、医者から生き残れる確率が50%と言われた時はきっと大丈夫だろう…君は神様に好かれている…きっと大丈夫…と現実を見なかった。でも…不運が重なって君はこの世を立ってしまった…。あの時もっとことの重大さに気付いていたら…と思う日が続いた。これからは後悔しないよう、誰にでも寄りそい、相談に乗りたい。できるなら、一生懸命相手を思いやり助けたい…と。
今回久しぶりに書いたので下手くそかも知れません…きゃーこんなのを載せるなって話ですよね…………トホホ…
ピーッ、ピーッ、ピーッ。「誰か先生呼んで!」「手術室の手配出来た!?」「はいっ、あと数分で──」
幾度聴いたともしれぬ騒音が鼓膜を貫く。
ベッドサイドモニタのアラーム音。怒鳴りにも近い、看護師たちの緊迫した声。その中心で、沈黙を貫くひとりの少女。ああ、耳が痛い。
少しして、白衣を身にまとった男性医が訪れる。心なしか早足だった。
「患者の容態は?」
「心臓が止まってから四分です! 未だに心拍、意識ともに戻りません!」
「手術室の手配は?」
「あっ、空きました! C室いけます!」
患者の少女──私の娘を乗せたストレッチャーが、ガラガラと音を立てて目の前の扉へと吸い込まれ、そして閉じられた。
私は、両手と瞼にぎゅうと力を込める。
嫌な汗が背中を伝うのも、胃のあたりに鈍い痛みが走るのも無視して、ただ一心不乱に願う。
もしも、この世に神様とかいうものが本当にいるなら、どうか聞き届けて欲しい。
もう一度、あと一度だけでいい。
あの子を救ってくれ。
かつて余命宣告された幼少の私が救われたように、あの奇跡をあの子にも与えてください。
▶奇跡をもう一度 #23
あの流れる雲にもう一度出会う確率はどんなものだろうか。何千万分の一、あるいは何千億分の一かも知れない。
そもそも、科学的に考えれば東へ東へ流れるから、再会なんて出来やしないのだけれど。
もし、もう一度出会えたなら。
それは奇跡と呼べるのではないだろうか。
時代や性別や人種が全然違っても
体の周りにぼんやり銀色の膜みたいなもがあり、内側から発光してるみたいな人がいる。
今までに2回だけ見たことがある。
1人は多分、男の赤ちゃん。
もう1人は、おばあさん。
白い肌、白い髪。薄い色の瞳。
混雑した地下鉄の席に座ってた。
前に立った時目が合った。
すごく懐かしい感じがした。
声。
迫害されたこともあったのよ、昔はね。
今は何をされてるんですか?
何もしてないわ。ただ生きてるの。
生き通すのが今回のお役目。
誰もがそうなんだけどね。
あなたもよ。
私も?
そう。ただここにいるだけでいいの。
それだけでOKなのよ。
何かに成らなければ自分には価値がないとか、決して思わないで。
私たちは今、この瞬間ここにいる。
真実はこれだけ。
それは奇跡でもなんでもない、ごく自然なことよね。
それなのに難しく考える人ばかりでねえ。だからこうしてただ座ってるの。
あなたにも難しい?
ただここに居ること。
「えっ…」
思わず声に出したその時、扉が開いた。
私は人波に流され、ホームに押し出された。
振り返ってその人を探す。
動き始めた車両の窓に、白い髪と白い横顔がちらっと見えた。
伝えなきゃ。伝えたい。
私…ここにいます。
確かに今、ここにいます。
待つあいだ不安にさせるけど
ただ俺を信じていて…
胸に手を当てて誓えるからさ…
俺を信じていて…
くったく無い笑い顔も
時折 酔って鬱ぐ顔も
全部焼きつけて行くよ…
きっと…いつの日か…
溢れるほどの愛を抱えて迎えに来るから
必ず来るから…
そして離さないから…
絶対離さないから!
2度と離さないから…
幸せになるチカラつけて帰って来るから
待ってて…
かってばかり…ごめん…
いつもごめん…
愛してます
何処に居てもキミを思ってます
愛しい美佐子さんへ
……
佐藤竹善 いつの日か
まさかの偶然
もう一度キミに会えたのに
僕にはなにも出来なかった
ああ、どうか奇跡をもう一度
今度こそ、その心を取り戻してみせる
(奇跡をもう一度)
死んだはずだった。
いつも通りのパーティで魔王討伐のレベル上げの為クエストをこなしていたら自分のレベル以上のドラゴンが現れそいつに炎で殺された。
最後に見えたのは魔法士の彼女が泣きそうな顔でこちらに手を伸ばしていた姿だった。
目が覚めた。
明晰夢でも見たのだろうか。酷く嫌な夢だった。
そう思いながら重い体を起こす。
いつものように酒場に行き仲間たちと簡単なクエストを引き受けた。
夢で見たクエストとは違うクエストで仲間たちとの会話内容も全てが違かった。
少しほっと息をついた。
いつも通りクエストをクリアし帰路に着く。
盗賊は「美味そうな肉が手に入った」と早く帰りたそうにし、
精霊使いは「酒も用意しとく」となけなしの金を数え、魔法士の彼女も「今日でレベル結構上がったよ!」
と嬉しそうに話しかけてきた。
ふと前を向くと大きなドラゴンが居た。夢で見たはずのドラゴンが。咄嗟に剣を構えても、避けられるはずもなかった。
夢じゃなかった。本当だった。嗚呼自分はまた死ぬのか。
そう炎が目の前まで来た時、横からぐっと引っ張られ自分の代わりに彼女が炎の中に消えていく。
理解が出来なかった。
自分はここで死ぬ運命だったんだ。
いや、たしかに死んだはずだ。
呆然と立ち尽くすしかない仲間たちと、ただ目の前に残っているのは、焼け落ちた彼女の亡骸と彼女が使っていた魔法杖だった。
おかしい。絶対におかしい。
奇跡、奇跡よ。もう一度だけ。
彼女を生き返らせてくれ。自分を生き返らせたみたいに。ああ神様。
主人公の勇者はモブの魔法士なんかに起こりもしない奇跡を願う。
【奇跡をもう一度】
子供の頃、その恐るべき敵と初対峙した。
黒光りボディ、神速、圧倒的存在感。
奴だ、Gが現れた。
姉の悲鳴が恐怖を倍増させる。
すわと急ぎ丸めた新聞紙片手に臨戦態勢に入る母。
その間涙目のまま動けずにいた私を侮るかの如く
Gはピクリとも動かない。
不動の母とGの放つ緊迫感。
横目にいつの間にか距離を取った姉の手招きが見えた。
意を決し姉のもとへ一歩踏み出したその時
まさかの事態が起きた。
私の足の着地点にGが突進してくる--
…ふみっ
Gにとっても私の動きはまさかの事態だったようだ。
その後、半狂乱で足の裏を洗う私を母と姉が褒め称えた。
あれから時を経て、Gと幾度目かの対峙。
そうそうあることではないと分かっていても
「Gの奇跡」に備え、スリッパを必ず履くことにしている。
奇跡は何度も起こらない。それでもつい、祈ってしまう。奇跡をもう一度だけと。
恋人が自殺未遂をしたのは今回で二回目だ。一回目はOD。夜中に起きて、水を飲もうとキッチンに行ったところ、彼女がぐったりとして倒れていた。嘔吐した形跡もあって、顔も真っ白だった。幸い、すぐに救急車を呼び、胃洗浄と薬の投与、しばらくの入院で無事退院してきた。
二度と同じことをしないと誓ったその一年後、約束を破られた。今度は近くの高層マンションに忍び込んで、屋上から飛び降りた。落ちた場所には植木があり、土の上だったこともあり即死とはならなかった。
だが、首や背骨、足の骨折や内臓破裂もあり重症だった。すぐに手術が行われたが、意識は戻らないままだった。
家の中で遺書も見つかった。内容は毎日死ななければならないという強迫みたいなものがずっと脳内にあって、なにをしていても生きていることそのものが大罪であるかのような気がして生きているのがつらいと。だから、解放させてくださいと。
ショックだった。生きて欲しいと言った自分の言葉が余計に彼女を苦しめていたのかもしれないと思った。だが、命を粗末にする彼女が許せないもの本音で、どうするのが正解だったのかはわからない。
だが、もし彼女が意識を取り戻したのなら。その時は嘘をつこうと思う。
いつ死んでもいいから、次死ぬときは見届けさせてくれと。
そう言うことで、好きな人の前では死ねないという気持ちが芽生えれば良いと考えた。そして、これからは死ぬことを考える暇もないくらいに毎月、毎週、毎日、なにか約束をしよう。予定を入れよう。
あなたのために、あなたのことを想って動いてくれる人間がたくさんいることを伝えていこうと思う。
だから、最後の奇跡をもう一度だけお願いします。
奇跡をもう一度。
奇跡が起こる確率=自分の努力×他人の努力×森羅万象のタイミング。
努力を続ければ奇跡は…起きるのだろうか。
いつも家を出る時間は決まっていて、朝の占いを見てからゆっくり家を出る。
いつも通りの道、いつもみたことのある顔
歩いている彼も、あの曲がり角を走って登校している彼女も同じ時間にこの道を通る。
今日は占いを見てからすぐに家を出た。
あの曲がり角、狙い通り走っている彼女とぶつかった。
今日の運勢は12位…
だけど、漫画みたいな奇跡的な出会いがあるかもだって!
占いを見終わると走らなきゃ間に合わない時間。
いつもと同じように走っていると曲がり角でぶつかった。
「「すみません」」
急いでいたから一言だけで学校へ走り出す。
私は歩く。
特に宛はない。
何で歩くかって?
私が分かるはず無いだろう。
まずまず、行き先がないと言っているだろう。
それに私は頭が悪いのだ。
あ、でも此れだけは分かるぞ。
幼稚園児でも簡単に分かる
ここが何処か。
ここは地獄だ。
私は今は地獄にいるのだ。
地獄を彷徨っている
君が思い浮かべる地獄はどんなのなんか知るはずないが、確かにここは地獄。
いや、地獄の中でも最深層だ。
何故そんなに地獄に居ると言い張って居るのに
私はこんな冷静で、君に状況を伝えて居るか?
…私も詳しいことは分からないが、
昔、古い本に書いてあったのを思い出した
「人間とは、生死 彷徨う時、この世で一番賢い生き物となるのだ」
人間って死ぬ時、周りの人間よりも一番冷静に
判断、出来るんだとよ。
格好よく昔、とか言ってみたが、
正直マジで意味が分からん。
その本は一様子供用の字が大きく書かれている奴なのだが、翻訳やなんやで意味不明だ。
キリストとか?全然信じないって言ってるのに
キリスト好きのせんこうがよう……
う゛う゛ううん。
私は話し出すと長いんだ。気付いただけ許してくれ。
そんな事よりも私はこの地獄から抜け出したいのだが……すぐには無理だな。これは
とゆうか、さっきの本、間違えるんじゃないか?
私はこうやって冒頭で言った通り元気に歩いてる。
すぐに死ぬなんて思わない。
これも死に際の判断障害みたいな奴なのだろうか。
あ、水がある。
え?何で?
この際言ってしまうが、
冒頭から大袈裟に言っていた地獄とは、砂漠である。最後の最期に実は砂漠でしたー!みたいなの
やろうと思ってたのに。
てか本当に何で水があるの?
え?おあしす?
何それ?
え?そんなの小学6年生でも知ってる?
うるさい。私は頭が悪いと言ってるだろう。
とりあえず、喉カラカラだから水飲もう。
汚いかもだが、こればっかりは喉カラカラで死ぬのは嫌だ!
幼き日の思ひ出、畳の匂い、揺れる稲穂。
つないで、つないで、つむいで、つむいで。
遺伝子とかDNAとか、そんなもの理解していないような時代から。続いてきたんだろう。
でも式に表せないんだよ、記号にならないんだよ。
長い休みに訪れる非日常。
きれいな、見慣れない景色。
親と重ねる、愛おしいものを見つめる瞳と頭を撫でる手の重み。
愛されて、いたんだね。愛されて、いるんだね。
だからお願い。今度は昔話じゃなくて、ぼくが話すよ。
手を繋いで、散歩にいこう。
ぼくの大切な人をそだてた、かけがえのない人よ。
その瞼をあげて、もういちど光を。
「奇跡をもう一度」
小学校の時の初恋……
逢えるなら会いたいなあ
会って…あの時「好きだったなー」って
会話の中でポロッと言いたい
それができたら何だか幸せだと思う
【 #奇跡をもう一度 】2023.10.03
季節は冬真っ只中。
寒い中、車椅子を押しながら坂を進んでいくのは、なかなか辛いものがある。
しかも夜の道で街灯も少なく視界も悪い。
頼まれてもなかなか引き受けづらいものだろう。
しかし、俺はこれを絶対放棄するわけにはいかなかった。
『はっ、ふ、ぅ……』
「……憂?苦しいなら戻っても……」
『なに、言ってんだっ……また、ここに……くるっ
……って、決めた、だろうがぁ、』
俺は足と腕に力を入れながら、気合いで車椅子を押していく。顔は見てないから分からないが、きっと真っ赤になっていただろう。
それくらい力を込めた感覚があった。
「でも……憂は帰宅部だし、昔だって私に腕相撲勝てたこと無いじゃn」
『おいこら!!ここで喧嘩売るんじゃねぇ!!』
車椅子に乗っている女、結衣はさりげなく煽る。
いつもこんな感じで、悪気があって言ってるわけじゃないのが余計に腹が立つ。
だが、こうして結衣が煽ってくれたおかげでさっきよりも力が入るようになった。
徐々に進む車椅子を見て、後ろを向いてた結衣は大人しく前に向き直した。
「憂って、昔から頑固だよね。」
『あ?うる、せぇ。お前だって、頑固だろ。』
「いーや、私よりも憂の方が何倍も頑固。決めたことは意地でも通すし。」
『一度決めたのに、やり通さないのは、嫌なんだよ。』
彼女はもう一度振り返ってこちらを見る。
「ほら、頑固。」
ニヤッともニコッとも取れる彼女の笑顔。
昔はよくイラついたものだが、最近は愛らしさを感じる。
照れ隠しも込めて、合っていた目をそらし、車椅子を押すのに専念した。
ついに坂が終わって平らな道を少し進むと、大きな公園に着く。
「わぁ……」
彼女が見渡す。
時刻は18時。
日はとっくに沈んで、外は真っ暗。
大きく開けたその公園は、街並み全体を見渡せる高台になっていて、家の明かりが綺麗に景色を彩っていた。
『見る約束だったろ。』
「うん……また来れるだなんて。」
一年前、彼女がまだ車椅子に乗っていなかった頃。
ここに来たことがある。
その時、約束した。
「また、ここに来ようね。」
彼女の言葉を俺は叶えるために、今日はここに来たのだ。
彼女の口から白く息が吐かれる。
真冬なのもあり、鼻も赤い。
「憂!!」
『ん?』
「ありがとう。」
彼女は満面の笑みで言った。
あぁ……また見れた。
調子の悪くなる前と同じ、“無邪気な彼女の笑顔” という名の奇跡を、もう一度見たかったんだ。
#奇跡をもう一度
「奇跡をもう一度」
君に出会えたことは私の人生において最上の幸運であり、不幸でもあった。あの偶然の出会いを、君は運命だ、奇跡だと言った。つまりは偶然と偶然が合わさり、結果として奇跡的に良い方向へと働いたのだ、と。
それまで私は運命だの奇跡だのというものを信じちゃいなかったけれど。でも、確かにあのことは特別だった。衝撃的とでも言おうか。それによって、私の物の見方もすっかりと変わってしまった。変えられてしまった。世界には常軌を逸したことが起こり得るのだ。私の世界は、突然に広大なものになってしまった。それは喜ばしいことに見えたが、次第に恐ろしさへと変貌した。
私は、臆病なのだ。それを自覚させた君が憎い。愛しくて、憎くて、堪らない。これが全て夢幻の類であったのだと願いたい。君の存在ごと知らずに、あのままの私でいられたなら、と。今からでもそうなれたのなら、と。君の言う奇跡が再び起こらんことを、請わずにはいられないのだ。
🕊️静かな場所で
だれかの心臓の音が
きこえていたら
きっとそこはいいところ
本当はさみしい
その言葉が
ただの鳴き声になる
鳥に生まれたかったな
秋です🍂
最果タヒ✨
「長袖の詩」
🕊️🤍🕊️🤍🕊️🤍🕊️🤍🕊️🤍🕊️
栗の季節なので、君の大好物のモンブランを作ろうと思う。
私も好きなので少し多めに。
しっとりフワフワの薄めに焼いたジェノワーズ生地に、砕いた蒸し栗入りの生クリームを均一に塗る。
下に敷いたシートを利用しクルリと巻いて、戻らないようにテープで固定、残った生クリームと一緒に冷蔵庫に入れた。
モンブランのモンブラン的なあれ、……マロンクリームを作る。
栗の味を楽しみたいからバニラは無し砂糖は控え目、それで十分、栗の優しい甘みと香りが口いっぱいに広がっていく。
しっかりと裏漉しして、絞り袋に入れてから冷蔵庫で冷やす。
上にのせる栗は流石に市販品、ブランデーの効いたマロングラッセを買っておいた。
早く帰ってこないかな、とキッチンで湯を沸かしながらマロングラッセをパクりと口に入れた。
テーマ「奇跡をもう一度」
奇跡をもう一度
奇跡は突然に
巡り合わせてやってきて
その時はよくわからず
ただ戸惑うばかり
願えば願うほど
叶った時の"奇跡感"は強いけれど
願うほどに叶わない
奇跡は二度来るのだろうか
もう一度と乞う者に
奇跡をもう一度
私は若い頃から作家になる事を目指し、自分の作品を様々なところに投稿していたが、ぱっとせず才能がないと諦めかけていた。そんな私にある出来事がおきた。
ある夜、その日も行き詰まっていると、机の端に小さいおじさんが座っていて、考え込んでいたと思うと、急にスマホの上に乗り、ぴょんぴょん跳ねながら何か文字を打っていく。ぴょんぴょん、時々、息切れしながらも、どんどん打っていく。その文章を読むと実に面白い。それを夢中で原稿用紙に書き写す。それを三日間。ちょっとした短編小説が出来上がった。
その作品をある出版社に送ると、直ぐに連絡が来て、遂には本になり、本屋に並ぶ事となった。売れ行きも上々で、僕はついに作家デビューする事ができた。
まさに奇跡が起きた。
出版社からは第二作目をお願いされたが、あれは僕の作品じゃない。小さいおじさんの作品だ。以前に書いた、僕自身の作品を出版社にだしてみたが、却下される。
(あーどうしよう、また小さいおじさん、出てこないかなぁ)
奇跡をもう一度。
奇跡なんてそうそう起こるわけがないと諦めかけた時、机の端に小さいおじさんが、、、。
キターーーー!助かったーーー!
そしてまたスマホの上でぴょんぴょんぴょんぴょん。
僕は君の幻覚です。この間の作品はあなたが自分で書いたものです。だから諦めないで、楽しく小説を書いて。君なら絶対に書ける!大丈夫!
貴方の幻覚の小さいおじさん
そうか、小さいおじさんは僕自身なんだ。あの作品は僕の作品なんだ。よし!書いてみよう!
ありがとう小さいおじさん!