幼き日の思ひ出、畳の匂い、揺れる稲穂。
つないで、つないで、つむいで、つむいで。
遺伝子とかDNAとか、そんなもの理解していないような時代から。続いてきたんだろう。
でも式に表せないんだよ、記号にならないんだよ。
長い休みに訪れる非日常。
きれいな、見慣れない景色。
親と重ねる、愛おしいものを見つめる瞳と頭を撫でる手の重み。
愛されて、いたんだね。愛されて、いるんだね。
だからお願い。今度は昔話じゃなくて、ぼくが話すよ。
手を繋いで、散歩にいこう。
ぼくの大切な人をそだてた、かけがえのない人よ。
その瞼をあげて、もういちど光を。
「奇跡をもう一度」
10/3/2023, 6:48:20 AM