天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、』の作文集

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天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/1/2023, 8:37:20 AM

「今日、雨降るってよ」

隣に住む同級生のあいつは、雨が降る日は必ず教えてくれる。
少しでも雨が降りそうなら欠かさずメッセをくれる。
べつに一緒に登下校する仲でもないし、なぜかはわからない。
お父さんがテレビで天気予報を見てる時に私も見るから連絡は正直いらないけど、なんとなく面白くて従ってる。
まあ、ただの荷物になることもけっこう多いんだけどね。

「あれ? なにしてんの?」

ある日、帰ろうと下駄箱に行くとあいつが外を眺めていた。
サーっと雨が降っていて、あいつはカバンだけ持ってて――。
この世の終わりのような大袈裟な声音であいつは言った。

「傘、忘れた……」

呆れた。
今日の予報は晴れのち雨で、私には予報を教えたクセに自分が傘を忘れるとか、なんてマヌケなんだろう。
さっさと帰ろうと靴を履き替えて外に出て、言われた通り持ってきていた傘を開いた。
……。

「いいよ、入りなよ。どうせ隣なんだから」

こんなところ誰かに見られたら誤解されるじゃん、ってキョロキョロしながらも恐る恐る傘に入る様子はなんとも女々しい。

……ああ、もしかして。
毎回雨予報を知らせてくれる理由がわかった気がする。
でも、こっちからは絶対に聞いてやらない。
だって私が意識してるみたいじゃん。


~天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、~

6/1/2023, 8:29:12 AM

「僕は天気の話より君の話をしたいんだ」

僕は何時も彼女に話しかける。
彼女は何時も天気の事ばかりで、
相手にされていないけどね(笑)

『今朝、家の猫が顔を洗ってたから湿気が多い。
雨は降るのかな』
『昨日の帰り道、カエルの鳴き声がしてたから梅雨が近付いてる。これから毎日傘が必要かも...』


彼女は何時もそんな事ばかり言っている。
翌日の天気も予想していて、どれも当たっている。

けれども僕は彼女の事を何も知らない。
だから知りたいんだ。
天気の事より君の事を教えて。

僕は君に惹かれているから
君の事を知りたいんだ。



お題〚天気の話なんてどうだっていいんだ、僕が話したい事は...〛

6/1/2023, 7:54:10 AM

天気の話

たとえ大雨の日であっても

たとえ台風の日であっても

夫と一緒ならば怖くない

だって夫は居てくれるだけで心強いから

夫よ!いつも有難うね


天気の話

お前がいてくれたら

それだけで幸せだから

どうかそばにいてくれ

そう俺が言うと



そばから離れてあげないからね



と言って嬉しそうに笑ったお前がいた

6/1/2023, 7:47:05 AM

「昨日、山田さんが亡くなりました。」
そう私が言うと、生徒たちは 清々しいほどに何ともないような顔をしていた。
私はその顔の理由を知っている。
なぜならば、山田さんはいじめられていたからだ。
私は知っていながらも そのことを保護者や校長や他の先生には言っていなかった。
山田さんに助けて欲しいという言葉を聞きたかったから
けど、私が山田さんに話しかけても山田さんは、天気の話や違う話ばかりして話をそらしていた。
私はこんなことをしないで助けていれば、山田さんは まだ生きていたかもしれなかった。
私は、教師として失格だ
私は今日の夜、山田さんが居る所へ行くと決めた
彼女がどんな痛みを与えたのか 私にはわからないけど、
また会えたら
優しい言葉で包んであげたいと思った。
(フィクション) 天気の話なんてどうだっていいんだ。   
        僕が話したいことは、
今日のお話は、生徒が死んでしまった担任の視点のお話です。
前回は、イジメをしている人のお話でした。
担任は最後、山田さんと同じところへ行くのですが本当にそれは良かったのでしょうか?
まだこのお話には主人公が登場していません。
一体 主人公は誰なのか?
多分、書いていくと思うので見ていて下さい。

6/1/2023, 7:43:00 AM

[お題:天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、]
[タイトル:人よ、夏風を知れ!]

 そのゴールデンレトリバーが自分の名前をピーナッツ・ガルシアであると察したのは、そのアパートに着いて二週間ほど経ってからのことである。

 アメリカ西海岸、サンフランシスコ半島先端の西方に海を望むアパートの一室。ピーナッツの特等席はそこにある。
 L字に折れ曲がった牛革のソファーだ。その長い方に寝そべって、風と陽を浴びるのが彼の趣味である。
 趣味というだけあって、彼はそれを最大限に楽しめる条件を知っている。その時期になるとソファーに座る主人を吠えて動かし、窓を開けさせるのだ。
 その時期とは夏の昼間。およそ十一時から十六時。
 サンフランシスコは夏季乾燥であり、冬は雨季になる。この点で冬には陽が入らず、雨ゆえに主人も窓を開けてくれないので、ピーナッツにとって最適とは言えなかった。もし、冬に風と陽があれば、それは片付けの最中に百ドル紙幣を見つけたようなものであり、彼は尻尾を振り回して主人に吠えるだろう。
 今すぐ窓を開けて!
 果たして、そこまで強い意思があったかどうか。ともかく主人がL字の短い方に動くと、ピーナッツは口角を上げてソファーに飛び乗る。
 ところで、昼間だというのにもワケがある。ここサンフランシスコは、俗に霧の街とも呼ばれる。特に夏の朝夕には濃い霧に包まれ、とても陽は望めない。だから、昼間。昼間には霧が出ない。
 こうして、彼の穏やかで、戦争を知らない時間が完成する。
 夏の昼間。
 この瞬間だけは世界が平和になるのだ。
 けれど平和を手に入れるには時に戦争が必要になる。ことピーナッツにおいてもそれは変わらない。
 ところで夏とか冬とか言っていることから分かるように、彼がこの知見を得たのはアパートに来て一年ほど経ってのことである。
 迎えられた当時、そこからほんの二週間程度の時にはまだ、主人のシャーロット・ガルシアが彼のために窓を開ける事はなかった。
 
 
 生後三ヶ月のゴールデンレトリバーにとって、彼に餌をやるシャーロットは動く給餌機である。
 そうした思いを抱くのも当然のことで、シャーロットはまだ子犬を迎えたばかりだというのに、あまり構ってあげられていなかった。
 ティッシュをぶちまけ、トイレを覚えず、餌をせがむ彼に対して、たった二週間で心が折れた──なんてことは決してない。シャーロットは大の犬好きであり、時に犬猫の保護活動家に多額の寄付を行うほどである。
 なので、理由はもっと切実なものである。ただひたすらに、仕事が重なっていたのだ。
 彼女が勤めるのは、サンフランシスコを含む地域一帯のシリコンバレーに相応しい大企業だ。肩に乗る責任も重く、グローバル企業ゆえの数多の海外拠点へ出向くことも少なくない。
 そんな彼女が、迎えたばかりの子犬を放っておくことに耐えられるはずもない。そこで彼女は、ゴールデンレトリバーが自身の名前や主人が誰であるかを覚えるよりも先に、ペットシッターを雇ってしまったのだ。
 そのお陰でゴールデンレトリバーが自分をピーナッツと知った時には、主人の名前がリリアン・ミラーであると勘違いしていた。リリアン・ミラーとは、シャーロットの雇ったペットシッターの名だ。

 朝九時。仕事に出かけるシャーロットと入れ替わる形で、リリアンは家にやってくる。
 リリアンの仕事は、ピーナッツのお世話としつけだ。適切な時間にフードを与え、イタズラをした時にはノーと教え、トイレの場所を工夫を凝らして教える。子犬のお世話を長年続けてきたリリアンにとって、ピーナッツはさほど手のかかる子犬ではなかった。時折りイタズラをするとは言え、ピーナッツはこの時から既におとなしかったのだ。
 窓際に座り、陽を浴びて海を見る。
 リリアンがそれに気づいて窓を開けると、入り込んだ涼やかな風に煽られて黄金の毛が揺れた。
 ピーナッツは穏やかに目を細める。まだ生後三ヶ月のこの子犬が、しかしリリアンには老人に見えていた。それほどピーナッツは、平穏を愛していた。
 けれどリリアンの仕事はピーナッツのお世話である。彼女はリードを持ってピーナッツに言う。
「そろそろ散歩に行きましょう!」

 一人と一匹が向かったのはクリッシー・フィールドというサンフランシスコ湾に面する公園だ。霧さえ無ければゴールデン・ゲート・ブリッジも望めるここは、犬の散歩コースとして人気である。リードも外して主人とはしゃぐ元気な犬を見ない日はない。
 そのうちの一匹が、ピーナッツに話しかける。体の小さな小型犬だ。
「やい、やい。この紐付きめ」
 その誹りのどこに腹を立てるだけの要素があったのか。ピーナッツ自身にも分からないまま、しかし彼はその子犬に噛みつこうとしてリリアンに止められた。リードを引っ張って静止させられている。
 結局、リードを外してはしゃぐことは終ぞなかった。あくまでシッターとしてペットを預かるリリアンにリードを外せるだけの度胸は無く、運動としてはリード付きで公園内を歩くだけで十分だったからだ。ゴールデンレトリバーは近年、生活習慣病が増加傾向にある。そんな知識があったからこそ、子犬として遊ぶことよりも、散歩による運動不足解消を優先していたのだ。
 そしてピーナッツもまたそれ以降、逆らう事はしなかった。この時のピーナッツにとって、主人はリリアンである。主人に従い、他の子犬を尻目に歩いていれば、それだけ褒められた。わしゃわしゃと撫でられ、オヤツのジャーキーを貰うと、それが主人の愛情表現だと気づいて嬉しくなった。
 その実、リリアンは主人ではないし、オヤツのジャーキーは仕事上の義務的なものである。

 そんなある日、シャーロットも毎日が仕事というワケでは無いので、休日である今日こそはピーナッツと共に過ごそうとしていた。
 既にしつけはあらかた終了している。ピーナッツがティッシュをぶち撒けるのは偶にのことになったし、トイレの場所は完璧に覚えた。
 それだけ、リリアンと共に過ごしていた。シャーロットがソファーで寝ているピーナッツに抱きつくと、ピーナッツは少しばかり体をくねらせて、何とか脱出しようとする。
 もちろん、全く嫌だというわけではない。それなりに顔は見たし、匂いも覚えた。ただピーナッツにとって、従ったり喜ばせたりといった感情を覚える対象では無かった。こちらへ興味を持った子供に自らの毛を触らせるように、主人のはずのシャーロットに毛を触らせた。それ以上のスキンシップを許可してはいない。

 こんな少し距離のある関係がピーナッツが迎えられて八ヶ月ほど経ってのこと。そんな微妙な状況が一変する事態が起こる。新型コロナウイルスの流行である。


 三月頃からリリアンが家に来ることは殆ど無くなった。それと入れ替わるように、シャーロットが家で過ごすようになったからだ。
 三月といえば、新型コロナウイルスの初期である。世界の動向に敏感なシリコンバレーに勤め、かつテレワーク自体は既に導入されていたことから、シャーロットは家で仕事をするようになった。
 シャーロットは、今までテレワークをしていなかったことを後悔した。愛犬と過ごす日々が、こんなにも素敵なことだったなんて!
 けれどピーナッツの内心は穏やかではない。主人であるリリアンと離れ離れにされ、ただの知り合いであるシャーロットと過ごさなくてはならないからだ。
 サンフランシスコは三月になると、雨が徐々に少なくなってくる。
 久々の晴れの日の昼頃。ピーナッツが趣味の日向ぼっこに興じようとソファーに近づくと、そこにはノートパソコンと向かい合うシャーロットがいた。L字の長い方の真ん中に座り、コーヒーを飲みながら優雅に仕事をしている。
 ピーナッツが彼女を邪魔だと感じるには、それだけで十分だった。
「バフっ! バフっ!」
「うん? どうしたの、ピーナッツ?」
 シャーロットはピーナッツの要求を捉えあぐねている。そのうち彼女の出した結論は、散歩に行きたのだろう、と言うことだった。
「今日、天気良いし! ピーナッツも外行きたいよね?」
そうではない。そうではないのだけれど、その実散歩も嫌いではない。ピーナッツにとっては、第三希望だ。第二希望すら叶えられないまま、ピーナッツは散歩に連れられた。

 スポーツウェアに、サンバイザー。ピーナッツを迎えると同時に買ったこれらも、実際に使われるのはこれが三回目である。
 彼らが目指すのは、やはりクリッシー・フィールドだ。
「はっ、はっ、はっ」
 浅く息を吐きながら、公園内を疾駆する。シャーロットは自身も運動するつもりで、駆け足で走っていた。もちろん、そのシャーロットに連れられるピーナッツも同様だ。
 無論、ピーナッツにとってこれが苦であるなんて事はない。ただ、リリアンとの差に困惑していた。
 リリアンの場合は、本当に歩くだけだった。ただ歩いて、暖かな陽射しと、海から香る潮風を受けるのだ。その穏やかさが、ピーナッツの知る散歩だった。
「やい。また来たのか。紐付き」
 二十分ほど走り、一旦休憩を取るために立ち止まっている最中、ピーナッツはそう話かけられた。
 あの時の小型犬だ。
 けれど、ピーナッツは彼の元に向かおうとはしなかった。どうせ、リードで止められる。
「やあ、初めまして。可愛いわんちゃんですね」
 その小型犬の後ろから、一人の男が寄ってきてそう言った。
「ありがとう。そちらも素敵ね」
 シャーロットが言っているのは、そこの小型犬のことだ。男は小型犬の飼い主だった。
「ありがとう。ここには良く来るのかい? いやなに、リードを付けているのが気になってね。ここはリードを外しても大丈夫な場所なんだよ。うちの子はリードが嫌いだから、良くここに来るんだ」
「あら、そうなの? じゃあピーナッツも外そうかしら」
 そうして、リードは外された。
 その呆気なさに、最初のうちは動けなかった。首の重みが、確かに少しだけ消えている。
「あら、遊んできていいのに」
 そしてシャーロットはピーナッツの背中を少し押した。そして二歩、三歩と歩く。合わせて、小型犬が後退った。
 確かに、リリアンはシャーロットと違う。リリアンといた方が穏やかに過ごせる。
 けれど──
「それいけ!」
 それいけ! 全速力で逃げ出す小型犬をピーナッツも全力で追いかけた。
「ちょっと! 怪我させちゃダメよ!」
「ははっ、大丈夫ですよ。戯れてるだけです」
 主人たちは見守るばかりだ。ピーナッツもきちんと分かっている。怪我をさせるつもりはない。ただ、繋がっている相手にしか文句を言えない臆病者を、驚かせてやるだけだ。

 そのうちピーナッツは疲れ切って座り込んだ。
 息を切らして舌を出す。漏れる息が芝を揺らしている。
 シャーロットも近づいて隣に座った。
「気持ちいいわね」
 そう言って彼女が眺めるのは海岸線とゴールデン・ゲート・ブリッジだ。湾から入る風は、寒流の影響で冷ややかで、それは火照った身体にはちょうど良かった。
 シャーロットはピーナッツを優しく撫でる。その手つきから伝わるこの感情が、愛でなければなんだろうか。
 激しさも、ジャーキーもないまま。安心感と満足感に満たされる。
 ああ、そうか。
 ピーナッツはようやく理解した。シャーロットが主人だったのだ。
「風が好きなのね?」
 シャーロットがピーナッツを見て言う。
「バフっ」
 それだけ答える。意味も分からないまま、しかし吠えておくのが一番良い気がした。


 そのうち、シャーロットはソファーの長い方を開け渡すようになった。その位置が、窓を開けた時に一番風を感じられる場所だった。
「やっぱり、飼い主に似るって本当なのね。私も風を感じたくて、この部屋を借りて、ソファーを置いたもの」
 夏になって、いよいよコロナウイルスによる外出自粛が本格的に実施され始めた頃。サンフランシスコの夏は雨が無く、涼味満点の風が吹く。
 一人と一匹は窓際で命を休ませる。心音が凪いでいる気がして、それじゃあダメだと立ち上がった。
「あら、どうしたのピーナッツ」
「バフっ」
 そしてシャーロットに擦り寄ると、その腕と太ももの間に入って横たわる。
 シャーロットはそんな様子を見て、穏やかな表情を作り、優しく撫でた。
「大丈夫よ。コロナウイルスもきっと、いつか収まるから」
 さて、ピーナッツはコロナウイルスが何かは知らない。ただ憎々しげに漏らすその単語を、主人が嫌っているからという理由で嫌っていた。
「バフっ」
 ピーナッツの第一希望は、主人と共にあることだ。風と陽を浴びて心を洗うのは、ただの趣味でしかない。
 だから、本当は夏でも冬でもいい。雨でも晴れでも霧でもいい。
 ピーナッツがソファーに乗りたい理由は、そこにシャーロットがいるからだ。
 シャーロットの隣こそが、ピーナッツの特等席だ。

6/1/2023, 7:32:20 AM

君はいつも会って一言目に天気の話をするね。君は気象予報士でもないのに、天気にすごく詳しいんだ。そのせいで僕も少し詳しくなってしまった。


少し僕も話をさせてね。正直、天気の話はどうでもよかったんだ。それよりも君のことを知りたかった。でも君は上手くかわして、自分のことを話そうとしない。


それは、そこで下手な演技で泣いたふりをしている君の両親のせいか。言ってくれれば君のアザだらけの手を取ったのに。なんて、実際助けを求められたら僕はどうしたんだろうね。


大好きな空と一緒になれて嬉しいかい。ねえ、憎たらしい君。



〈天気の話なんてどうだっていいんだ、僕が話したいことは〉6.1
No.7

6/1/2023, 7:29:36 AM

今日のテーマ「天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、」

6/1/2023, 7:09:07 AM

君にもっと近づきたい
きっかけは今日の天気の話から
そこから始まる君との会話に
僕は全てを研ぎ澄ませる
もどかしい雰囲気を漂わせる僕に
言葉を交えようと頑張る君
優しさに包まれた君を見て
この出会いに感謝する


天気の話なんてどうでもいいんだ。
僕が本当に伝えたいことは
「君へ心から愛を届けたい」ということ。

6/1/2023, 7:05:57 AM

嫌いだ、って思った
私の”好き”を雑に扱われた気がして
この人のことを想い続けても幸せになれない
そう思ったから、もう辞めにしたかった



大人になるにつれて
人を嫌うという感覚がなくなったように思う
許容できない部分があれば
その人から距離を置くようにしている
嫌いとは思わない
良い部分も知っているし
してもらったことも沢山ある
今まで関わってきた時間がある



そういう感覚で生きてるから
やっぱり私は
簡単に人を嫌いになんてなれないんだと思う



あの子のことも結局
嫌いになって、忘れて、次にいきたかっただけ
嫌いになんてなっていない
思い出すのは良いことばかり
思い出しても嫌な気持ちにならない



だからたぶん、会ってしまえば
私は何も言えないと思う
どんなことをされても、言われても
嫌いになりきれないと思うから



会いたいですって言われて
少しでも嬉しいと感じてしまった私も
彼女以外の人に言ってしまう君も
最低で、腐ってるよ



寝る前に彼のことを思い出さなくなる日が
いつかちゃんと、きますように













梅雨は別に好きじゃないけど
どことなく今の私に似てる気がした
だからどこか、安心してるのかもしれない

6/1/2023, 6:16:57 AM

天気の話なんてどうだっていいんだ、僕が話したいことは、どんな天気でも紫外線は降り注ぐってことだ

曇りの日なんか雲の隙間からちょっとでも日がさしたら雲に乱反射して晴れの日よりも紫外線が多くなることがある

気象予報士もいっている

紫外線は肌に様々な悪影響を及ぼす

恐ろしい

大学の研究室もいっていた

家の中も油断するな。奴らはガラスを80%ぐらいつきぬけてくる

これから最も危険な季節がやってくる

そうだ夏だ

聡明な君ならどうすればいいかわかっていると思う

日傘を忘れるな

そして、このクリームを塗るんだ

この特別なクリームで

君の輝く美しさを

僕は君の健康な肌を守りたいんだ

僕から買えば五万円のところなんと半額二万五千円だ

ここでしか手に入らないクリームなんならもう一つおまけする

完璧だ

今度よかったら素敵なパーティーもあるんだ特別君にもぜひきてもらいたい

さあ

6/1/2023, 5:32:30 AM

まわり道 月がきれいと言うよりも
君が好きだと 伝えられたら

【天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、】短歌

6/1/2023, 5:20:29 AM

【天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、】

「雨ばかりで気が滅入るよねー。もう七月なのに」
 と言って、シェイクを啜るブレザー姿の女子高生。
「やっと梅雨明け宣言出たばかりなのにな」
 と相槌打って、ポテトをつまむ向かいの男子高生。
「雨だけでもうんざりなのにさ、たまに晴れるとめちゃくちゃ暑くなるのやめてほしいよね」
「晴れると蒸し暑くて、雨ると肌寒いもんな」
 雨る……晴れるの対義語か。
「寒暖差えぐいわー。雨と晴れの気温足して二で割って雨と湿度引いてほしー」
 わかる、わかるよ、女子高生。私も同じこと考えてたよ。と、思わず相槌を打ちそうになる。
 天気って、ほんと万人の共感を得やすい最強の話題だよね。なにしろ、その地域全員の共通体験だもんね。営業やってると、天気の話題のありがたみが身に染みるよ。そんなことを思いながら、ホットコーヒーを啜る。
 外回り中、土砂降りをしのぐついでに小腹を満たそうと入ったファストフード店の、隣の席の女子高生。と、男子高生。放課後にはまだ早い時間だけど、期末試験期間かな。試験後の自由時間に、男女の高校生が二人だけでお店に入るとか、それもう制服デートでしょ。私がつい聞き耳立てちゃうのも許してほしい。だって、いままさに甘酸っぱい青春の思い出が形成されている真っ最中ですよ。こういう若人たちからしか摂取できない栄養素があるんですよ。
 いや、まだお付き合いはしてないのかも。営業によって培われた観察眼が、そう判定している。男子高生は、どことなくそわそわした落ち着かない雰囲気。対する女子高生は泰然として見えるけど、距離を測っているような、相手を探るような、そんな緊張感のある息遣い。……ああ、だから天気の話題を出したのね。相手の出方を探るジャブとして、当たり障りのない天気の話題はうってつけ。ということは、この二人はお付き合い一歩手前、いちばんおいしくて栄養価の高い時期じゃないですか!
 私は舌なめずりを隠すために、バーガーにかぶりついた。
「あたし最近気づいたんだけど、低気圧に弱いみたいでさー。こういう日は、すぐ眠くなっちゃうんだよね」
「だから最近居眠りが多いのか……」
「おっ、よく見てるじゃん。そうなんだよ、すべては天気のせいなんだよ」
「それは責任転嫁というやつだ」
「じゃあ、人間が天気を操れないのが悪い」
「どんだけ天気にこだわるんだよ。……いや、天気の話なんてどうだっていい、僕が話したいことは、」
「おっ、いよいよ本題」
「テスト中にまで居眠りするやつがあるかってことなんだよ」
 男子高生の語気が強くなった。あれ、怒ってる? 雲行きが変わった?
「よく見てるじゃん」
 女子高生は平然とシェイクを啜っている。
「テスト勉強教えてほしいって佐々木から言い出したんだぞ。テスト中に寝たら今までの努力台無しだろうが」
「あはは、諸行無常、盛者必衰ってやつー」
「ぜんぜん違う。盛者にすらなってない」
 男子高生が盛大なため息をつく。能天気そうな女子高生に日頃振り回されているであろう彼の苦労が、しみじみと伝わってくる。
「大丈夫だよー。居眠りする前にちゃちゃっと解いて赤点は免れたから」
 反省のかけらもない、あっけらかんとした口調の女子高生。
「早解きできたの、たっくんのおかげだよー。ありがとね!」
 な、なんという殺し文句! 先ほどの天気ジャブから一転、鋭いフックだ! これはかわしづらい!
「そ、それならよかったけど……」
 たちまち男子高生の声が柔らいだ。あっ、ちょろいですね。これは惚れてますね。惚れた弱みというやつですね。
 にやけそうな顔をごまかすため、ひたすらバーガーにかぶりつく。
「なにかと思えば、お説教だったかぁ」
「な、なんだよ……。そりゃ、言いたくもなるだろ」
 男子高生はすっかり劣勢に追い込まれている。
「真剣な顔で急に腕引っ張られてここまで連れてこられたからさ」
 女子高生がすっと息を呑む気配。あっ、これは強力な一撃がくる。私の全身は耳となって身構えた。
「……告白されるのかと思った」
「なっ、すっ、するわけないだろ!」
 ポテトにむせる男子高生。いただきました! 辞書に載せたいぐらいの素晴らしい動揺をいただきました!
「こんな騒がしくて周りが聞き耳立ててるようなところで、できるわけないだろ!」
 あ、すみません。思いっきりバレてましたね。周囲にちらりと目をやると、私と同じ、気まずそうな顔のギャラリーたちが目を泳がせていた。ですよね。みんなやっぱり気になっちゃいますよね。
 しかし若人よ、先ほどの台詞は語るに落ちるというやつだ。私はニヤニヤと崩れそうな頬を必死に抑え、食後のコーヒーをすまし顔で啜った。こんな場所じゃ告白できないということは、静かで誰もいないところでなら、やぶさかではないということですね?
 ほら、女の子は聡いから、すぐに察したみたい。横目でちらりと覗いたら、耳がほんのり赤くなってる。この絶妙な赤み、百科事典の「尊い」の項目に事例として載せておきたいぐらいの可愛さ!
 小さく、深呼吸。思わぬカウンターをくらった女子高生だけど、もう体勢を立て直してる。強い。
「ところでさ、もうすぐ夏祭りだね。一緒行こうよ。浴衣買ったからさ」
「えっ、あっ?」
「お母さんに、ゆっくり花火見られる場所教えてもらったんだ。ひと気のすくない穴場だって」
 この年頃は、やっぱり女の子のほうがうわてだなぁ。しかも、親という外堀まで完全に埋めてあるぞ、これは。
「今年は雨降らないといいねー。なんか毎年、雨降りやすい日に祭りやってるの、どうにかしてほしいよね。たっくん頭いいからさ、将来天気を操る技術を開発してよ。あたしも手伝うからさ」
「だ、だから僕は天気の話をしたいわけじゃなくて! 今後のテスト対策を!」
 追い詰められた男子高生の叫びは、もはや悲鳴だった。私は「ごちそうさま」と呟いて、満ち足りたお腹とともに店を出た。空に向かって傘を広げる。こんな土砂降りでも、心はすっかり晴れやかだ。さあ、いただいた栄養ぶん、今日も頑張りますか。

6/1/2023, 4:53:49 AM

テーマが最近惹かれない。
そろそろ潮時かな…

6月に入った。
3ヶ月を切った。

今を、楽しまないと…

6/1/2023, 4:50:12 AM

「好きだよ、君のこと。いいよ。」
ダメ元で、でも自分の感情に蹴りをつけたくて
もうこのままでいるのが辛くて仕方がなかったからやけくそになって告白したのにいいよって帰ってきた。

すごく嬉しかった。

好きな人が自分の恋人になってくれた。
後ろからふわっと包み込んでくれて話すのが新鮮でドキドキした。だってこんなの初めてで、だから仕方がないことで
どうしようもなく表情筋は緩みっぱなしで
顔面の筋肉が溶けてしまったんじゃないかなと思った

何話していいのか分からなくなってしまって、
「今日!いい天気だったね、夕焼け綺麗だね」
なんてど定番の話をする
「確かに、でも暑いからな〜、夏は空綺麗だけど暑いから嫌い」
「私も、冬の方が好き。雪だるま作りたい」
「お子ちゃま笑」
「そんなこと言う子には一緒に作ってあげません!」
こうやってずっと笑いあっていたかった。
友達じゃ作れない距離感があることが嬉しかった。

でも、ひとつ頭の中に疑問が過った。
「好きな人と付き合えたよ」
何時だかそう言われた気がした。
あれ、あの人とはどうなったの?
心臓が嫌な鼓動を掻き立てた
聞く?聞かない?でも今聞かなかったら今後もっと傷つく
「ねえ、あのことどうなったの…?」
そう少しふりかえって聞くと、顔を逸らして
「あ〜、まだ付き合ってるよ」
と言われた。

これまでに無いくらい心臓がギュッてした。
苦しくなった
やっぱり私にばっかり恋愛の神様は意地悪をするんだ
好きな人と付き合えたと思ったら、これか
これが初恋のはずで、初めてできたパートナーのはずなのに何故か夢で好きな人と付き合えても他に好きな人が出来たと言われて別れる夢を見続けていた。
起きてから夢だとわかっているのに何日も、何週間も引きづってしまう程に辛かった

だれにもこんな思いはして欲しくなかった
このまま私がここにいたら、その子を傷つけてしまう

気がつくと、踏切の前にいた。
頭の中に踏切の音が鳴り響く。
音には合わないけれど右左と規則正しく移ろう赤色が目に入る。
空を見上げると、綺麗な藍色をしていた。
この景色も、初めてのはずなのに初めてじゃないように思えた
ずっと繰り返しているきがする
けたたましく鳴り響く警笛の音と共に私の記憶はここで終わった。

誰よりも彼のことが好きだった自信があった。
ただ、自分の気持ちを伝える勇気は誰よりもなかった
隣を歩けなくなってしまうことが嫌だったけど伝えたら友達ですら居られなくなってしまうのが嫌だった
やっと、伝えられたと思ったのに

来世は、私も今度こそ好きな人と結ばれて幸せになれますように。

6/1/2023, 4:45:54 AM

誰かと遊んでいる夢を見た。 

今日のご飯何かなぁ

あぁそうだ、今日の天気は曇りだね。

なんて、中身のない話をしながら遊んでいた。

僕はあまり曇りは好きではないけれど。強いて言うなら嵐とか雪とかが好きかな。

あ、僕さ、今度…

「天気の話なんてどうでもいい。」

……

「違う、違うんだ✕✕✕。僕が、僕が話したいのは__」

そこで覚醒する。

あぁ、またこの夢か。

しつこいなぁ。

夢の中の人物と親しげに話している俺。

いつまでもいつまでも付き纏って離れない。

子供の頃、誰かに何かを言われた気がする。でも思い出せない。

時計を見ると針は7時14分を指していた。

家に飾ってあった、いつ誰と撮ったのかわからない写真と目が合う。

寝起きで頭がボーッとしていたのでしばらく見つめ合った。

その後、着替えていつ付けたのか分からないキーホルダーを揺らしながら学校へ向かった。

教室につくと、みんなが俺を憐れむような目で見た。

もう慣れたけれど。

席につくと、タイミングよく先生が教室に入ってきた。

「はーい皆席についてねー。」

出席を取って、授業が始まる。

今日の時間割は…、…面倒臭い授業ばかりだ。




何とか乗り越え、昼休みだ。

俺の数少ない友達であり、親友である和真(かずま)が話しかけてきた。

「よっ、マサキ!」

…相変わらずテンションが高い。

「一緒に昼飯食おうぜ!」

「…いいけど」

「相変わらずお前はテンション低いなぁ?」

正直鬱陶しい。だが、これでも大事な親友だから相手するか…

「おーい、聞こえてんぞー」

…口に出てしまったみたいだ。

「まぁそれは置いといて、さっさと食おうぜ。」

「あぁ。」

それからしばらく経って、半分くらい食べ終わった頃。

「…なぁ。」

急に真剣な顔をして喋り始めた。

「"あいつ"のこと、どう思ってる?」

まるで、長年の秘密を打ち明けるように。

「…あいつって誰?」

「…」

和真は俯いたが、少し経って、

「そっか。」

と一言だけ言った。

「なぁ、あいつって誰なんだよ?」

俺が食い下がると、和真は、

「本当に覚えてないんだよな?」

「あぁ。」

「分かった。」

詰まってはいたが説明しだした。

「あいつっていうのは…イツキだよ。」

「…伊月?」

「お前、その時近くにいたから、ショックがデカかったんだろうな。」

「その時?」

「あー、やっぱ覚えてないか。
イツキ、お前と遊んでる時にトラックに轢かれて死んだんだよ。」

「…は?」

「お前のすぐ隣をトラックが通って、イツキが轢かれたんだ。」
 
理解出来ない。否、理解したくない。

段々と思い出されていく記憶。

あの日の記憶が蘇る。

「ねぇ、真咲。僕が話したいのは、いつだってそんな事じゃないんだよ。」

あぁ、なんて滑稽なんだろう。

「君の話ばかり聞かされても、何も楽しくない。」

「ねぇ、待ってよ。」

「なに?もう君の話は聞きたくないよ。」

「違う、違うんだ伊月!僕が話したいのは…!」

こんなケンカなんてしなければ

「え?」

キキ"ーーーーーーッ!!

ブレーキの音が鳴り響く。

ドンッ

都合良く忘れて自分を守るなんて、馬鹿だなぁ。


酷い吐き気と目眩に襲われながら、俺は意識を手放した。








誰かと遊んでいる夢を見た。








「またか…」

和真は独り言ちる。

「やっぱ、話さない方があいつのためなのかもな…
…次もまた忘れてるんだろ。」

和真は俯く。しかしすぐに顔を上げた。

「さてと、こいつ家に運ばねぇと。」


残酷だ。

その声は誰にも聞かれることなく消えた。


お題『天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいのは、』

6/1/2023, 4:24:52 AM

「お疲れさま」

少し高めの涼やかな声が張り詰めた空気を揺らす。
任務完了。
ふ、と小さく息をついて、オリヤは緊張を解いた。

「調子、良かったんじゃない?」

ぐっ、と伸びをしたオリヤの影の隣、軽やかにもう一つが並ぶ。

「うん、晴れて良かった。」

まだまだ発展途上で、天候に左右されがちなオリヤの術は、今日のようなからっと晴れた昼下がりの任務と相性が良い。
オリヤらしいね、とどことなく嬉しそうにコノセが笑った。

「あ、いや、天気の話なんてどうだっていいんだ。終わったら話したいことっていうのは、そうじゃなくて」

話したいことがあるから、任務の後少し時間を取ってほしい、と連絡したのはつい昨日だ。
任務が入るのは不定期だし、入らないと会えないのでぎりぎりでも仕方ないと言えば仕方ないけれど。
続きを促す気配に、オリヤは短く息を吸って。
真っ直ぐコノセを見つめて、一気に言い切った。

「コノセのことが好きです。良かったら、俺と付き合ってください。」

コノセは少なからずたじろいだように見えた。
何か言いたげに口元を動かして、でもやっぱり言い淀んで。

「ごめん、それはできない。」

ただ端的にそう言った。

「そっか。」

沈黙が落ちる。
なんとなく、そんな気はしていた。
コノセと初めて会ってからもう短くない時が流れていて、自惚れではなく、コノセの一番近くにいる存在だと確信している。
一番信頼もされている。
それでも、ずっとその先には踏み込めない一線みたいなものがあった。
コノセが自分に、“仕事上のパートナー”より先へ行かせてくれないことを、オリヤは知っていた。

「ごめん、まぁ、多少気まずいかもしれないけど、今まで通りにしてほしい。」

「うん、わたしも、ごめん。」

「なんでコノセが謝るんだよ。」

とぼけて笑いながら、本当はわかっていた。
コノセはオリヤを振ったことに対して謝っているんじゃない。
線を引いて弾いていることを自覚して、そのことを謝っている。
それでも。

「コノセ、俺さ。」

この際だ、全部言ってしまおう。

「コノセのことが好きだよ。大切で、コノセの一番になりたいと思ってる。それで、」

それで、何より、「恋人」の立場を欲しがった理由。

「もうコノセを一人にしていたくない。」

仕事上のパートナーがいても、生き方を教えてくれた先生がいても、まだ頑なに一人を貫こうとするこの子は、「恋人」なら、「一番大切な存在」だとはっきり名前をつけた人間なら、その一人ぼっちの線の内側に入れてくれるだろうかと。

「オリヤ」

静かな声に呼ばれる。
いつだって、オリヤに“オリヤ”としての輪郭をくれる声。

「ねぇ、いい天気だね。」

眩しそうに目を細めて、コノセが空を見上げる。

「術には心が表れる。こんなに明るい世界に、素直に影響されるような術を使う人、なんて底抜けに善人なんだろうって、いつも思うよ。」

視線をオリヤに移して、それなのにまだ眩しいものを見るような目をして。

「オリヤは善い人すぎるから、優しすぎるから、そんな人が理不尽に傷つくところは見たくない。」

何も言えないオリヤの視界の端で、ただでさえ小さめな手がさらに小さく、ぎゅっと握られる。

「オリヤみたいな人には、ずっと笑っていてほしい。」

わたしの我儘だよ、だから、ごめん。

コノセはだんだん語調を弱めて、最後はぽつりと呟いた。
まるで、コノセと深く関われば必ず理不尽に傷つくと決まっているような口ぶりだった。
そうやって、コノセが一人でいるうちはオリヤが笑えないことなんて、思い至りもしない。

「わかったよ。」

それでも結局、コノセが望んでいないことをできるはずがないんだ。
それに、コノセは気づいていないかもしれないけれど。なんとも思っていない奴を、あんな声で呼び、あんな表情で語る人間はいない。
うーんっ、ともう一度大きく伸びをして、オリヤは明るい声を上げる。

「なぁ、なんか食ってかない?そういえば、俺今度こっちの方来たら行きたいと思ってた店があってさ」

快晴の空の澄み切った青が、歩き出した二人の上に、どこまでも広がっていた。


-天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、-

6/1/2023, 3:56:42 AM

「天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、」


「いや、天気の話はどうでもよくて…」
「よくないよ!みんなの命を守る仕事だよ!?」
「…はい。」

気象予報士の僕らの会話は、お天気のことに終始する。
そうじゃなくて……僕が、話したいことは……

6/1/2023, 3:36:53 AM

空に浮かぶ雲をただぼんやりと眺めていた

君もこの空を見ているだろうか

6/1/2023, 3:30:50 AM

「明日は雨が降るかなあ」
そんな風に言う彼女を見て僕は「天気なんてどうだっていいじゃないか、そんなこと」と言った。
本当に明日の天気はどうでもいい。何せ、僕が転勤してから彼女とは一年も音沙汰が無かったのだ。
遠距離恋愛は成就の可能性が低いからやめろとは言われていたけど、まさか自分がそうなるとは当時は露ほども思ってもなかった。
「なんで連絡してくれなかったんだ」
理由はもうわかりきっているのに、そう言葉を紡ぐ自分が情けない。
「でも最近暑くてたまらないから、ラッキーかな」
しかし、彼女は変わらず天気の話をしている。
きっと彼女も、あの言葉を言うのを惜しんでいるのだろう。
雨でも雪でもなんでもいい、泳がせないでくれ。

恋の終わり、明日は雨。

6/1/2023, 2:55:49 AM

今日のテーマ
《天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、》





彼女が学校を休んだ。
自他共に認める健康優良児の彼女が。
家が近いからという理由で先生からプリントを預かり、学校帰りにそのまま彼女の家に寄る。
インターフォンを押して出迎えてくれたおばさんはにこにこしながらお礼を言って、顔を見ていくかと聞いてくれた。
具合が悪そうならすぐに帰ろうと思いながら階段を上がる。
ドアをノックすると中から掠れた声で応えがあった。

「あれ? 学校は?」
「もう終わった。プリント届けに来た」
「宿題いっぱい出た?」
「今日は国語の朗読と算数のプリントだけ。でも具合悪いならやって来なくてもいいって」
「やった、ラッキー」

カーテンの引かれた部屋は薄暗い。
パジャマ姿でベッドに横になってる彼女はいつもと違って元気がない。
学校を休むくらい具合が悪くて寝込んでいるんだから当たり前だ。
それなのに、いつもと同じように元気なふりをしようとする。

「あのさ」
「外、雨降ってる?」
「……5時間目までは降ってたけど今は止んでる」
「そっか、帰りに降られなくてラッキーだったね」
「それはそうなんだけど、それより、昨日――」
「天気予報だと暫く晴れないんだっけ? ジメジメして嫌だよね」

こっちを見ることなく天井を見上げたまま、掠れた声でつらつら話す。
天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、そんなことじゃない。
そして、彼女は僕が何を言いたいか分かっててはぐらかしてる。
目を合わせることもなく。
具合が悪いことをひた隠して。

「ごめん」
「別に謝られるようなことじゃないじゃん」
「だって、僕が川で遊ぼうって言ったから」
「乗ったのは私だし、危ないよって言うの無視して深いとこまで行っちゃったのも私だし、あんた全然悪くないじゃん」
「でも、僕が――」
「あんたは悪くないの! 川遊びは私もしたかったからだし、私が転けてずぶ濡れになったのは私の不注意であんたのせいじゃないでしょ」

だから気にしないでよ、と苦笑いする。
熱で潤んだ目が。真っ赤な顔が。掠れた声が。
彼女の不調の全てがつらそうで、苦しそうで、見ていられない。
それなのに、そんな彼女を見てドキドキしてしまうなんて、僕はなんてひどいやつなんだろう。

「僕が、ちゃんと支えてあげられてたら……」
「そしたらあんたも一緒にずぶ濡れだったよね。ていうか、引っ張り起こしてくれる時にあんたも結構濡れてたよね。あんたは風邪引かなかった? 大丈夫?」
「そんな具合悪そうなのにこっちの心配までしないでよ。大丈夫、僕は元気だから」
「でも、なんか顔赤くない?」
「気のせい! この部屋ちょっと暑いし、走ってきたからそれで!」
「それならいいけど。でも、あんたは元気で良かった。うつらないように帰ったらちゃんと手洗いとうがいちゃんとしてね」
「分かってるよ」

指摘されて、ますます頬が熱くなったけど、僕はそれを誤魔化すようにちょっとだけぶっきらぼうに答えた。
言われるまでもない。
これで僕が風邪引いたりしたら、絶対彼女は自分がうつしたせいだと思って落ち込む。

そっと手を伸ばして、汗で額に張りついた前髪をよけてあげる。
ほんのちょっと触れただけでも、彼女の熱が高いことが分かる。
これ以上無理させない内に帰るべきだろう。
なのに。そう思って立ち上がろうとしたのに。

「あんたの指、冷たくて気持ちいい」

なんて、本当に気持ち良さそうな顔をするものだから、僕はすっかり「帰る」と言い出せなくなってしまった。
手のひらをそのまま額にぺたりと付けてやると、彼女はうっとり目を細める。
まるで喉を撫でられた猫みたいに。

「ごめんね。うつしちゃったらいけないから、もう帰ってって言わなきゃなんだけど、もうちょっとだけ、いて」
「うん」
「ほっぺもちょっとだけいい?」

珍しく甘えるみたいに言うものだから、僕は嬉しくなって、まだ冷たい反対の手で頬を冷やしてあげる。
きっと普段元気な分、具合悪いのがつらくて、部屋で寝てるのが心細いんだろうなっていうのが分かるから。
何だかとってもいけないことをしてるような気分になるけど、大好きな彼女のために僕ができることなら何だってしてあげたい。

「ごめんね、もうちょっとだけ……」
「謝らないでよ。大丈夫。そばにいるから」

僕の手の冷たさがよほど気持ちよかったのか、彼女は安心したように笑って目を閉じた。
それから暫くして静かな寝息が聞こえてくる。
いつのまにか、僕のシャツの裾をしっかり握りしめたまま。


それから僕は、おばさんが様子を見に来てくれるまで、何だかものすごく居たたまれない気分のまま、彼女の寝顔を見つめ続けることとなった。

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