いず子。

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君はいつも会って一言目に天気の話をするね。君は気象予報士でもないのに、天気にすごく詳しいんだ。そのせいで僕も少し詳しくなってしまった。


少し僕も話をさせてね。正直、天気の話はどうでもよかったんだ。それよりも君のことを知りたかった。でも君は上手くかわして、自分のことを話そうとしない。


それは、そこで下手な演技で泣いたふりをしている君の両親のせいか。言ってくれれば君のアザだらけの手を取ったのに。なんて、実際助けを求められたら僕はどうしたんだろうね。


大好きな空と一緒になれて嬉しいかい。ねえ、憎たらしい君。



〈天気の話なんてどうだっていいんだ、僕が話したいことは〉6.1
No.7

6/1/2023, 7:32:20 AM