列車に乗って』の作文集

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列車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/29/2024, 6:32:40 PM

[列車に乗って]

列車に乗って、旅をする。目的地は決まってない…それは、君に会いに行く為だ。だから僕は、自由気ままに旅をする。君を探して、。

2/29/2024, 6:32:30 PM

「列車に乗って」


列車に乗って旅に出る。どこへ行こうか。
行き先を決めずに出発するのも面白いかもしれない。
高い所は苦手で飛行機は乗れないが、
列車や船なら日本全国どこでも行ける。

いつか話していた(死別した)元カレの地元にでも
行ってみようか。

僕らは同性同士で結婚は出来なかったけれど、
お互いを想い合っていたのは事実だし、
現に両家公認でもあった。

「向こうの親御さんに話したら快く受けてくれるだろうか…」

そんなことをぼんやりと考えながら荷造りを進めていた。



                  立花馨

2/29/2024, 6:15:08 PM

2.列車に乗って

まだ猶予はある。私は列車に乗ってる間、このようなことを呟いた。賞を受賞したという事実はとても嬉しいが、その反面、インタビューの受け答えが困る。さっきから頭の中はそんなことでいっぱいだ。せっかく世間に認められたのに一瞬にして私の言動で名誉が吹っ飛ぶかもしれない。そんなことを考えると居ても立っても居られない。景色は私が動かずとも車掌が変えてゆく。どうにもできない時間が流れるのなら事故でも起きてしまえとも思った。そんな独りよがりなことを考えながら私は足を小刻みに震わせていた。

2/29/2024, 6:10:41 PM

ガタンゴトンと揺れる列車の振動と、流れてゆく景色。
自分以外に、乗客は居らず、ただ列車の揺れる音だけが響いている。
少し遠くの座席には、誰かが座っていた跡がある。
…けれどそれだけ、特に知り合いが座ってた訳じゃない。
これがあの文豪の物語の中ならば、誰かと話をして、そしてその誰かとの突然の別れに涙しただろうか。

星屑の川は、そこにはなく…ただ暗い川の水面が通り過ぎてゆく。
俺は、こうしていつまでも独りでこの先も人生のレールの上を進んで行くのだろうか。
そんな事を思いながら、遠い実家に置いてきた父の三回忌に向かう為、列車の中でただ暗く深い夜の景色を見つめている。

2/29/2024, 6:08:43 PM

職を失った僕は、両親の元に帰ることにした。 

少しの不安とまだ見ぬ未来への期待を胸いっぱいに抱えて上京した数年前が懐かしい。

誰かの夢を運ぶ列車は、時には残酷な現実を運ぶ。
その列車の先がどこに繋がってるかは分からないけれど、地獄以外ならどこでも良いかな。

僕は天国行きであることを願って、列車の切符を切った。

2/29/2024, 6:02:10 PM

『列車に乗って』

 少し経って、気がついた。
 あれ、この列車、どこ行き?
 見慣れた窓からの景色、聞き慣れた車内アナウンス。変わり映えのしないはずのものに少しの違和感が混じってから、私は思い当たる。どうやら乗る列車を間違えたらしい。
 慣れた空間が突然、知らないものへと変化する。見える景色は目新しく、隣に立つサラリーマンでさえどこか遠くからやってきた異邦人のように感じる。次に止まったら、降りなければならない。降りて、引き返して、それで……。
 車内の人工的な明かりと窓から差し込む自然の光の狭間で考える。今すぐ戻らなければ、と焦る一方で、このまま行けるところまで行きたい、と好奇心が胸を叩く。
 どうしようかな、どうしようかな。興奮が息を詰まらせる。
 気づいている。この列車が減速し始めていることに。アナウンスが「次はー」から「まもなくー」へ変わっていることに。
 決断がつかないまま、見える景色がどんどんスローモーションになっていく。鼓動が激しすぎて、自分が痙攣しているように錯覚する。
 止まって欲しくない、と思った。

2/29/2024, 6:00:58 PM

毎日毎日まいにち、、、

君は運んでる。


特に雨が降った日の君の中はむしむしして 
それがあたってずぶ濡れさ


毎日毎日まいにち、、、

何を運んでる?

同じ時間、同じ服装、同じ景色、、、。


もういやになっちゃった



何も考えないで全く知らない君に乗って

旅に出よう

とおくとおーくはなれた場所へ

君とともに連れて行ってほしいんだ

森の香り、潮の香り、全身でかんじて

さぁいこう!



列車に乗って

2/29/2024, 5:57:54 PM

列車…じゃなくて電車に乗って久々遠い街まで行った先日。
帰りは直通電車が来ず、仕方なく乗り継ぎで最寄り駅まで向かうことになった。
その乗り継ぎの電車を待っていた際、駅前の階段の屋根の上に白黒の動く生き物が見えた。


「ん?まさかダルメシアン…?」


…工事の人だった。


いつもお仕事お疲れ様です。ありがとうございます!
ご安全に!


テーマ:列車に乗って

2/29/2024, 5:31:49 PM

ミルキーウェイで待ってて
      キミがとても泣いてたから
      会う約束をしよう午前0時
      虹色の龍の背に乗るように
      優しくふわりと浮かぶから
      心配要らないよ安心してね      
      流れる星を見つけたのなら
      願い事ひとつ叶えてあげる
      2月29日限定の特別切符
      空にいるボクからの贈り物


          『列車に乗って』

2/29/2024, 5:19:00 PM

夕方のラッシュ、ぎゅうぎゅう詰めの息苦しい車内で。

お気に入りの音楽で耳を塞ぎ、ドア横の手摺に凭れかかる。

寝過ごしてしまわないように、窓の外をゆっくり流れていくビル群を欠伸を噛み殺しつつ、ぼんやりと眺めた。

 降りる駅まで、あと五駅。

いつもなら夕飯の支度をしているような時間。

 だけど今日は少しだけ寄り道、職場の近くにあるショッピングモールを、特に用もなくぶらぶら。

お店に並ぶ美味しそうな惣菜を、ついつい買ってしまいそうになるが我慢した。

君の作った夕飯が待っているから。

 ぎゅうぎゅう詰めの車内、キュウ……、と腹が小さく鳴った。


今ごろ夕飯作りにアタフタしているであろう君の姿を思い浮かべながら、空腹を訴える腹を宥めるように撫でた。

テーマ「列車に乗って」

2/29/2024, 5:17:37 PM

‪✕‬月××日君に会いに行く 。
いつもより早く起きて、いつも通り携帯でネットニュースを見る 。あの大スター選手が結婚報告してネットは盛り上がってるらしい 。僕は、どこか冷めた感情を抱きスマホを閉じた 。なぜ、僕がこんな感情を抱くのかは当然彼女に会いに行く日だからだ 。
どこか気だるい身体を起こしベットから這い出でる 。
特に食欲もわかないので、適当に昨日買った菓子パンを無理矢理口にする。美味しくなかった、というか味がしなかった。彼女に会いに行く日は限って感情が落ちこむ 。そんなマイナスの感情を漂わせながら 、いつも通りせっせと支度する 。まるで作業をするかのように。
「 行ってきます 。」
誰もいなくなった部屋に吐き捨てる様に雑に呟けば、そのまま駅へと直行した 。
歩くのは嫌いじゃない、何も考えずに音楽を聴きながら歩くのはどこか自分に酔ってる気がするけど、この時間が僕は好きだった 。イヤホンを半分こにして歩いたこの道には、沢山の思い出が転がっているから 。
ボーッと物思いにふけていれば、駅に着き改札をくぐる 。電車をいつもの場所で待ち急行列車に乗れば、目的地まであっという間だ 。
そう、今日は彼女の命日 。いつも、笑顔で音楽が好きでニュースを見ては一喜一憂する様な素直な子だった。
「 また来ちゃったよ 。忘れることなんてない 。これからも 。」今度は優しく呟く 。彼女に聞こえてると信じて 。
僕がおじいちゃんになっても列車に乗って会いに来るから、なんて付け足せば恥ずかしくなり誰もいない墓前の前で苦笑した 。誰かの一日には、どうでもいい1日だったとしても、僕にとって今日は残酷な日だ 。
彼女がこの世を去った日 。彼女の笑顔が消えた日 。
そして、僕の希望を失った日 。
今日はやけに天気がいい。君が隣にいたら、「 眩しいね 。」なんて言っていつもの様に笑ってくれるだろう 。
その日がもう二度と来ないのだ、墓前で手を合わせる 。
何を願うでもなく、ただただ彼女へ思いを馳せた 。

2/29/2024, 5:14:09 PM

列車に乗って

目を覚ます、身支度をして目的地へ。
職場や学校に向かうその時は憂鬱なきもちでいる。
なんでこんな朝から……とも。
けど一緒に向かう友達が、仲間がいたその瞬間が。
数年たった今かけがえのない思い出になっている。

いまでも何気無く思い出す
思い出を乗せたこの列車で。

2/29/2024, 4:50:13 PM

今日はどこに行こうか。綺麗な海?静かな森?それとも綺麗なオーロラが見える所にでも行こうか。この列車はもう古びてきているから、もう乗れる回数は少ないだろう。それでも私は一緒に育ったこの列車に乗って最後まで何処かに行きたい。

2/29/2024, 4:47:11 PM

列車に乗って

人は人と馴れ合う事を強制される
顔色伺って笑うのが馴れ合う事なのだろう?
友情など愛情などありはしない
誰にでも笑ってれば好かれると思ってた
現実は奢らせられたり悪口を言われたりと良いものではない
自分が辛いと言いたいわけではないがまぁそういう気持ちになる時もあるわけで
なのに人はどれだけ辛い事を話しても自分が辛いのだからと言って忘れる
で人生楽しそうだね。とかお前はいいね。とか言われて終わりなのだ
顔色伺い金せびられるのが楽しい人生だとでも言うのか
感情を出すと自分は出せなかったと感情を出す
出せなかったという感情を出しているではないか
言ってない事などまだ多数あるのにそれだけで人が辛いか辛くないか分かると言うのか?
お前は金巻き上げの占い師にでもなれるよ
そうじゃない可能性も考えられない狭いお頭のインチキ占い師としてやったらいいさ

世界は愛しかないだとか言うが世界は金しかないだろう
生きるのにも金は掛かり学ぶのにも金は掛かり死んだ後にも金は掛かる
どうしたって金掛かるじゃねぇか
金がないと生きていけないわけで詐欺や危ないものに手を出すのも分からなくはない
仕事が無ければ生きれない。
企業はイベント事や問題が起こるとそれを利用して金儲けしようとする
全て金儲けになる
誰かが泣けば得する世界だ
誰かが失えば誰かが何かを得る世界だ
泣けば世界の片隅で何処かの誰かがそれを笑うのだ
そういう腐った世界なのだ
他者と比較してみたりぱっと見いい条件に見えるものを提示したり
食品会社や衣類や玩具や様々な会社が存在している
こういう口を叩くがその製品を使っているし買っている
企業にこんな負け犬の遠吠えが届くわけがない
明確な企業名も出していないから勘弁していただきたい

こんなふうにすぐ弱気になる奴なのだ
一貫しておらず全てが中途半端で
最も負け犬らしい負け犬だろう
そんな負け犬は今日も一人で生きたいと願っている
行きたいではなく生きたいのだ
一人で誰とも話さず仲良くならず一人で生きたいのだ
何かを作る時もそうだ。
絶対に一人でやりたいのだ
チームワークなど苦手だ
自分が足を引っ張るだろうし良い結果を残せない
一人で黙々とやりたいし生きていたいのだ
一人な負け犬はリードが外れ一人で走っていくことを夢見る
現実はそんな簡単ではない
一人で生きていく分のお金を稼ぐのがまず大変である
それは承知の上である
一人で喋っていても嫌になるのだ
何をしても嫌になる時があるだろう

列車に乗って遠くへ行きたいと思う
自分が見えなくなるほど。
自分が認知されなくなるほどに。
列車に乗る自分など窓の外からは見えない
列車が進む度に自分が分からない人が増えるのだ
一人で生きていけたなら良いのにと何度思ったことか
この世の上辺だけの手と手取り合いみたいなシステムは大嫌いだ

本音は手など触りたくないが本心でしょうに
上辺だけ手と手取り合おうとするから辛くなるのだ
この様に全て嫌になった時は是非とも列車に揺られ
心を揺さぶられに行きたいものだ

列車に乗って

2/29/2024, 4:40:55 PM

鋼鉄の竜の背に乗って 見慣れた景色を置いて
行き先も知らないままで ただ 運ばれていく
切符は無し ひとりきり 荷物は少し 後悔は多い

2/29/2024, 4:37:02 PM

列車に乗っていくよ 何処までも。
海に 山に 宇宙に。
列車に乗っていくよ どこまでも。
砂漠に 洞窟に 街中に。
何処でも行ける。鉄の甲冑走らせて。
辿り着いた先に誰がいて 何がある。
なんでもあるんだ。なんでも。
自由があって 夢があって。希望がある。
君がいれば、もっと嬉しい。

2/29/2024, 4:31:48 PM

「...ん」
俺は電車の揺れで目を覚ます。外はすっかり暗く...はなく、青く光る空が広がっていた。
青色に重なる様に流れる水色。混ざり始めた紺色。パチパチと弾ける銀色の小さな丸。

俺はその風景に見惚れていた。

列車に乗った記憶はない。俺が覚えているのは、スマホに向かって今日の小説を書こうとしていたことだけ。此処は一体何処だろう。

前に見た海の底とは違う、鮮やかな青色。

不思議と恐怖心は無かった。

「綺麗だな......」

まるで星空みたいだ。

俺は窓から身を少し乗り出して、前方を確認する。


驚いた、だって列車が宙に浮いているんだから。


「お客様、危ないですのでお止めください」

後方から声がして、車内に顔を戻す。
「すみませんっ......あの、この列車どこに行くんですか?」
「それは私にも存じ上げません。この列車は、今はまだ行き先が決まっていないのです」
「え?それって大丈夫なんですか?」
行き先が決まっていない、なんて。

俺が恐る恐る聞くと、彼は笑って答えた。


「えぇ、貴方様がいらっしゃいますからね」


俺がいるから?


...あぁ、そういうことか。


「では、引き続きこの『列車』をお楽しみ下さい。貴方様の旅路を終えるまで」


そう言って彼は去っていった。

俺は窓の外を眺める。



次は三月だ。

今月も、綺麗な色でありますように。


お題 「列車に乗って」

2/29/2024, 4:31:11 PM

空風の吹く肌寒いあの季節に
列車に乗って君に逢いに行った日を想う

吹かれる風にどことなく君の香りがして
君といたあの日々を思い出す

「私が居なくても貴方は生きてるよ」
そんな君の声が脳裏に焼き付いて離れない

空風が吹く度に、君の匂いが鼻をかすむたび
未だ生きてしまっている自分を責める以外の
方法が見当たるはずもないのに
僕はいつもどこかで救われたいと嘆いている

2/29/2024, 4:28:04 PM

列車が揺れる。がたことがたごと煩くて仕方ない。俺は車掌の方を見やった。見知った顔である。車掌は帽子を目深に被り、こちらを振り向こうともしない。その背中はまるで「私忙しいので。」とでも言いたげである。手元の参考書は先程から次のページに行こうとしない。赤い字で「間違い3回目!」と書いてある。そこを何度も何度も指でなぞる。その横には付箋が貼られている。「失敗は許されない」
「はあ」とつい大きめに空気を吐き出した。それに気づいたかのように、ちょうどそのタイミングで車掌がこちらを振り返った。俺はずっと見ていたことを知られたくなくて咄嗟に目を逸らして参考書を見た。車掌はもう前に向き直ったらしい。視界の端に車掌の黒い背中が映る。
車掌の背中に目がついているように感じる。だから俺は外を眺めることにした。しかし外はどこもじめっとしていて景色は良くない。いつまで進んでも一向に鮮やかな色は出てこない。つまらないな。がたごとがたごと煩いうえに人の目も楽しませてくれやしない。なんなんだまったく。


俺の母親はいわゆる毒親ってやつだった。よく言えば教育熱心。それも異常なまでに。母親自身はそこまで学歴が高くないため、コンプレックスを抱いているようだった。またそのおかげで給料もあまりいいものではなかった。だから俺に自分の第2の人生を預けた。というか押し付けた。塾は当たり前に毎日10時まであった。学校が終わったら塾の自習室で学校の宿題をやらなければ、寝る時間がなくなってしまう。宿題が終わると同時ぐらいに塾の授業が始まる。先生の顔はいつも新しかった。母親は何度も塾に文句を言いに行った。そして母親は毎夜俺をずっと叱っていた。「間違いは許されない」「ライバルは簡単に満点を取っている」「そんなんじゃ将来バカにされる」「職は安定が1番だ」
寝る時間はほとんどなかった。ましてや遊ぶ時間なんてゼロだった。それでも俺は塾を休んだことは無い。今日の面接さえ乗り切れば自分の人生を手に入れられると確信していたからだ。今日、俺はこの列車に乗って俺の人生のハンドルを奪い返しに行く。あと少しで今後の自由な俺の、俺だけの人生になる。失敗は許されない。俺は俺がなりたいものになる。母親が用意した道じゃなく。母親のように安定のために楽しみを捨てたりしない。

首に痛みを感じて1度上を向く。がたがたと外から音がした。窓の外を見ると、こんな荒廃した場所には似合わない鮮やかな色の列車が隣を走っていた。しかも中に乗る人々はみな近くの者と談笑しているようだ。けらけらと笑う仕草をしたり、うんうんと頷きあっている。しかし行先は違うらしく緩やかなカーブと共に少しずつ離れていく。灰色の景色のせっかくの彩りも瞬く間に小さくなった。名残惜しく思ってしばらく外を眺めていた。
「あ、花」そう思ったのも束の間。そこにいた人がその小さな花をブチッと摘んだ。雑草という名前がつけられた花だろう。それでもこの寂しすぎる景色には貴重な物だったのに。また花が現れた。よく見るとそこかしこに咲いているようだ。しかしそこにいる人がそれを端から摘んでいく。もったいないなぁ。まあでもどうせここから言ったって聞こえないだろう。しばらくするとまた味気のない景色に戻った。あーこちら側の花は摘みきってしまったのか。きっといっぱい咲いてたら綺麗だったろうに。

列車はどんどん進んでいく。がたごとがたごと。寂しい景色も同じスピードで更新されていく。ずっと味気ないまま。トンネルを通ったあともずっと景色は変わらない。俺はまた手元の参考書に目線を戻した。入室時の挨拶は完璧だ。後ろのページには質問例が載っている。「子供はすきですか」「子供が授業に集中していなかったらあなたはどのような工夫をしますか」全ての答えを準備した。完璧に覚えている。そろそろ会場に着く頃だろう。




列車が止まる。

車掌がこちらを見て口を開く。

「失敗は許さない」









------------------「はい。お母さん」

『列車に乗って』

2/29/2024, 4:26:57 PM

「大人になったら列車に乗って遠くへ行くんだ」

昔兄貴がそう言ったのを何故か覚えてる。
なにか特別な事でも何でもない、日常の一コマを切り取った言葉。

なのに

強く印象に残っている。






キーンコーンカーンコーンコーンキーンカーンコーン


俺の兄貴とは両親が離婚したことにより分かれた血の繋がらない兄弟だった。
俺は昔から頭が良かったから、兄貴は俺と比べられていた。
テストで100点を逃すと飯抜き。暴力に家事放棄
当たり前だった ゛それ ゛が当たり前でないことを知ったのは、兄貴と分かれたあとだった


兄貴はクソババアから俺をずっと守ってくれていた
またどこかで兄貴に会って、お礼を言いたい。
兄貴の年齢だともう社会人だろうか、
兄貴はあれからどうやって生きていったのだろうか
俺は親父に引き取られたから、離婚したあと不自由なく暮らしていたが、クソババアに取られた兄貴はどうなっただろうか、
証拠さえあれば、兄貴も引き取れたのに
母親だからって、なぜ親権がいくんだ、

、、、、こんなこと言ってももう、仕方が無い
俺は医者を目指しているあいつにつけられた傷が兄貴についている。
俺が適切に処置出来ていれば、
だから、せめて今からでも学ぼうと思い医大に行っている。


兄貴は今、どうしているだろうか。



ある日、踏切を待ってボウっとしていると、
突然女の人が踏切から出てきた。
びっくりして腰を抜かした俺は、その女と目があってしまった
。女は俺が女に気づいていることを不思議がる様に、近づいてきた



それから同じように、人みたいなものが見えたり、
虫や爬虫類が大きくなったものが見えたりするようになった。


ほんと〜に困った俺はクラスの那智に話しかけることにした。
こいつは何やらお寺の家系らしいが、
いつも誰とも話さず、くら〜いオーラがあるため、あまり近づきたくないのだか、背に腹は代えられない。

   ↓俺     ↓那智
「なぁ那智、お((それどうしたの?」




「お邪魔します。」


那智「今、お菓子無いからお茶だけだ、ごめんね」

  「有難う、それで早速なんだけど俺、なんか憑いてる?」

那智「ついてるよ、それもとってもヤバイ奴。どこで取ってきたの?」

「俺にもさっぱり、突然変なものが見えるようになって、」

那智「見えるようになったの?そうか、だとすると、真(シン)ぐらいはあるかもな、
かなりヤバメだからちょっとまってて、」

「分かった」





十五分後

なぜこんな事になった??

本殿の奥連れられたかと思うと、隠し扉はあるし、禍々しい呪いの藁人形が積み上がってるし、
まじ高そうな布をふんだんに使った祠?があるし、
もう、かれこれ二時間ぐらい儀式?してるし、


「Ǣǖßñ⁴xtÙh₅ñf。」


なんて言ってるかは終始分からなかったが、どうやら終わったらしい。




お寺の人「炎くんと言ったね、君は今呪われている。それもとても強い霊に。君は何か人と比べられるような事があったかい?」

俺(炎)「はい、遠い昔兄貴がいました。元母が良く俺と比べてきました。」

お寺の人「その人とはどうなった?」

炎「親が離婚して、それっきりです。」

お寺の人「なるほど、これから貴方の未来について大切な話があります。」




あれからお寺の人といろんな話をした。
この人は大丈夫だと本当が告げた。
それは、とても、そうだな、哀しい事だった。

俺の呪いそれは、兄貴からだった。
兄貴は俺と分かれるとき、俺に ゛加護 ゛を無意識でつけたらしい。
元気でいるように。
兄貴は俺と分かれたあと、元母と、暮らしていたから、虐待は悪化したらしい。
段々平和な暮らしをしている俺が憎くなったらし
い。
兄貴はこの世の地獄にいた。誰も助けてくれず、暴力をふられ、自由も何も無い、
絶望していた。それが憎しみへ変わるのも時間はかからなかった。
俺は兄貴からの加護がついていたから、兄貴が死ぬまでは呪われなかったらしい。
つまり、あの時兄貴が死んだと言うことだ。


あのあと何とか呪いを解いてもらって、平和に過ごしている。
何となく兄貴が昔言っていた意味がわかった気がする。
列車に乗って遠くへ行って、自由になる。
兄貴はあの日やっと列車に乗れる切符が手に入ったのだろう。


列車に乗って

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