風に身をまかせ』の作文集

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風に身をまかせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/18/2026, 5:23:16 AM

風に身をまかせ

きがつくこともできないような人間の欲

何を願って何を祈って生きてるんだろうね。

5/17/2026, 4:12:05 PM

風に身をまかせて飛んでいく。
どこまでも、遠くへ。

ここから離れたいわけじゃない。
ただ少し、飽きてしまったのかもしれない。
変わり映えのない景色に。

だから、私は飛んでいく。
誰かの肩が見つかるまで。

5/15/2026, 6:41:09 PM

「また、ここにいたんだ」

声がして、目を開けた。
逆さまの、彼の顔。寝ころんだ自分を覗き込んで笑う彼の髪を、風が揺らしている。

「なんだ。戻ってたんだ」

目を瞬き、呟いた。
思ったよりも素っ気ない声が出て、彼の笑顔にほんの少し苦さが混じる。

「冷たいなぁ……風が戻ってきてしまったんだから、仕方がないだろ」

そう言って体を起こし、空を仰ぐ。吹く風に目を細めて、彼はだからと言葉を続けた。

「もう少しここにいることにするよ。この風は旅に出れるような強さはないからさ」

見下ろす彼の目。
しばらくその不思議な色をした目を見つめて、小さく息を吐いた。

「そう」

やはり淡々とした声が出て、彼の視線から逃げるように目を閉じた。

「やっぱり冷たいなぁ」

笑う声。隣に座る気配がして、密かに強く手を握り締める。
期待をしてはいけない。そう何度も繰り返す。
彼が何かに縛られることはないのだ。
風に身をまかせ、ただ過ぎていく。そこでの出会いを楽しみ、けれど別れを惜しむことはしない。
次に強い風が吹いた時、彼は迷いなく風と共にここを去るのだろう。
ここから動けない自分とは違う。きっと彼という存在が風なのだ。

「なぁ」

呼びかける声がした。とても穏やかな声だった。

「なに」

それに返す声は酷く冷めている。彼の声とは正反対の、温もりのない声音。

「風を、捕まえておくことはできないよ」

柔らかな風が草葉を揺らし、髪や服を撫でて去っていく。

「知ってる」

思わず手を伸ばしかけ、止めた。
手を伸ばしても意味がないと、今では理解してしまっている。

「ただ待っていても、同じ風は二度と吹くことはないよ」

優しく、そして残酷に彼が告げる。

「――分かってる」

返す声が震える。気を抜けば今にも泣いてしまいそうだった。
息を吸う音。小さく肩が震え、身を強張らせる。
続く言葉を聞きたくはない。けれどそれを止める勇気もなかった。

「だから、さ」

言葉が途切れた。迷うことのない彼の初めての反応に、そっと薄目を開けて彼を見る。
泣いている顔。その横顔に涙は見えない。けれど唇を噛み締め何かを耐えているその表情は、泣いているように見えた。
彼は何故、そんな顔をするのだろう。見ているだけで胸が苦しくなり、堪らず目を開けて体を起こした。
彼を見る。彼もまたこちらを真っすぐに見て、震える唇をゆっくりと開いた。
けれど声は出なかった。俯いて、続けられない言葉の代わりのようにポーチから何かをゆっくりと取り出した。

「あ……」

それは色あせ、すっかりくたびれてしまった紙飛行機だった。小さい頃に風を捕まえることを諦めた代わりに、飛ばし続けた紙飛行機の内の一つ。
懐かしさに目を細めた。彼との出会いも、ちょうど紙飛行機を飛ばしていた最中のことだったと思い出す。

「同じ風は吹かない。風は自由で気まぐれだから、追いかけてくれないとすぐに遠くに行ってしまうよ」

まるで願うような声だと思った。昔のように追いかけるのを望んでいるような、そんな顔をしていた。
不意に風が吹き抜けた。彼の手にした紙飛行機が、風に乗って空高く舞い上がる。
無意識に立ち上がっていた。紙飛行機を追って、一歩足を踏み出す。
手を伸ばす。届かない程、高く上がった紙飛行機。それでも体が動いてしまう。

「風が吹いた時が、旅立つのにはちょうどいい」

伸ばした手を取られ、彼を見た。泣きながら笑う彼が、もう片方の手を伸ばし、いつの間にか降りてきていた紙飛行機を取る。

「どこにも行けないなんて、そんなことはない。一歩だけ前に進んだら、後は風に身をまかせてしまえばそれでいいんだ」
「風に……身を、まかせる……」

気まぐれな風に背を押され、一歩足が前に出る。そのまま彼に手を引かれ、歩いていく。
どこに行くのかは分からない。そもそもこの先に何があるかを、自分は知らなかった。

「この先には、何があるの?」
「さあ?でも行ってみれば分かるよ」

確かにそうだ。ぼんやりとそんなことを考えながら、彼に手を引かれ、風に背を押されてただ歩く。
ここから動けないと思っていた時には考えられない程、体が軽い。このまま風に身を委ねていれば、そのうち空すら飛べそうだ。
一際強い風が吹き、彼の手の中の紙飛行機が再び空を飛び始めた。まるで紙飛行機を追いかけているようで、思わず笑みが浮かぶ。

「最初に会った時、君は紙飛行機を飛ばしていたね。でもその前は虫取り網を持って風を追いかけていた」
「見てたの?」
「何をしているんだろうって、ずっと思ってた。でもまさか、虫のように風を捕まえようとしてたなんて思ってもなかったけど」

くすくすと彼は笑う。

「――ばか」

顔が熱い。
恥ずかしくて彼を睨みつける。けれどこちらを見た彼の目が、とても温かな色をしているのを見てそんな気持ちはすぐに萎んで消えて行ってしまった。

「風は捕まえるものじゃないよ。こうして受け入れるものだ」

風が背を押す。それに逆らわず、身を任せた。

「あれから何年も過ぎたけど、ようやく伝えられた」

嬉しそうな声に、彼がこうして戻って来た意味をようやく知った。
笑みが浮かぶ。ありがとうの言葉の代わりに、そっと繋いだ手を握った。




20260514 『風に身をまかせ』

5/15/2026, 10:14:36 AM

手を伸ばして彼女は力強くあたしに向かって叫んだ。
「手を出して」
ゆらゆらとほうきに跨がり蛇行しながらこちらに必死に手を向ける。
ここは高い高い塔の上。
その塔のいちばん上の部屋であたし達は追われていた。
何気なく踏み込んだその塔で知ってはいけないことを運が悪い事に知ってしまった。
それで追われてここに居る。
扉の向こうではガヤガヤと大勢の追っ手の声がする。
扉も激しく揺れていた。
それをちらちらと横目で見ながら彼女は窓の外から手を伸ばす。
「はやく!!」
「ダメっあたしは飛べないの!怖い」
彼女には魔法の才能があり自分にはそれがなかった。
そして彼女はつい先程それが開花したばかりだった。
「いいから、早く」
不安定そうに上へ右へ下へと揺れながら必死に手を伸ばす。
「あたしは飛べないのよ。あなただけでも行って!!」
このままでは2人とも捕まってしまう。
そんなのは嫌だ。
「いやよ!あたしはあなたとじゃなきゃ生きていけないの」
そう言われて彼女の顔を見ると、彼女は穏やかに笑った。
「大丈夫だから。あたしの手を取って」
おずおずと手を伸ばすと力強くその手を取られた。
身体中に風の抵抗を感じる。
落ちていく。下へ下へ。怖い。
思わず目を閉じると、ぎゅっと手を握られる感覚がした。
恐る恐る目を開けて手の方を見上げるとその先に笑う彼女の顔があった。
「…ごめんっ。まだ慣れてなくてっ怖いよねごめんね」
乗ったほうきに振り回されながらそれでも決して離さないその手を負けじと握り返して首を大袈裟に横に振り否定しながら無理やり笑い返した。
「絶対一緒に帰ろうねー!!」
その声と共にふわりと身体が浮かび上がる。
落下速度がゆっくりに変わる。
ふわりと吹いた風があたしの身体を包み込みそのまま彼女の後ろに届けてくれた。
落ちないようにぎゅっと彼女の腰に腕を回した。
その腕を掴まれて微笑まれる。
「行くよ、落ちないようにね」
力強いその声に彼女の身体に巻き付けた腕の力でもって答えた。
不安定ながらも誰よりも早く駆け抜けていく。
その運転はかなり危険なものであったけど不思議と怖くなかった。
彼女とならどんな事があってもきっと乗り越えていける。
何故だかわからないけど笑いが止まらなくなってしまって2人で笑いながら風の中を駆け抜けた。



               (風に身をまかせ)

5/15/2026, 9:59:53 AM

今日は仕事が忙しく残業になってしまい飲み会に遅れて参加になってしまうけどやり甲斐のある仕事だからいいかなーと思った

5/15/2026, 9:57:44 AM

嫌いなんだよ。
お前ばっかりいい方向に行きやがって。
こっちは抗わないと上手く生きていけないのに。
 
追い風と向かい風。

自分の風向きが変わることは無いだろう。

私は向かい風なのに。
お前は追い風なんだから。

じゃあなんでお前はこっちを向くんだよ。

お前は追い風なんだから。そっちに進めばいいのに。身を任せとけばいいのに。

あいつは向かい風にしたんだ。自分から。
なのに私よりどんどん進んでいく。

「向かい風は辛いだろう。諦めてしまえばいいのに」
私にはそう言ってきた。

「向かい風なのにここまでよくやっているよ」
あいつはそう言われている.

でもあいつのがかっこいいよな。

追い風のほうなんてみやしないんだから。

そんなことを言われたって表情ひとつ変えてない。

……私だって任せてやるさ。

追い風じゃなく、向かい風に。

5/15/2026, 9:53:20 AM

風に身を任せ行く場所はそう!!!

Tokyo DisneySea


Feel the Magic all Around You……

5/15/2026, 9:50:39 AM

✧風に身をまかせ。


僕は一攫千金を夢見て、マグロ漁師に転職した。
航海中、巨大なマグロが現れた。
すかさず銛を突き刺そうとしたら、誤って海に転落した。
漁船に引き返そうとしたが、波に飲まれて流された。
その後、運良く島を発見し、泳いで上陸した。
翌日、島を探検したが人間は住んでいなかった。
僕は無人島に漂流したのだ。
日本に帰りたい!
元の生活に戻りたい!
残された手段はイカダを造る事だけだった。
僕は大きな石で竹の節に叩きつけて折った。
そして、竹を15本切り出した。
次に竹を14本並べて葛紐で縛った。
帆柱は竹を立て、帆は海岸にあったブルーシ−卜を代用する事にした。
これでイカダは完成した。
数日後。
「今日は強風が吹いている!今しかない!!」
僕は出航した。
イカダは順調に日本に向かって進んでいる。
「よし!!計画通りだ。風に身をまかせて日本に帰れるぞ!!」
僕は自分に酔っていた。
そう思った瞬間、風向きが変わった。
「ええ!!嘘でしょう!?」
イカダは成す術なく島の影に流された。
数カ月後、僕はフェリーの乗組員に発見されて無事に救助された。

5/15/2026, 9:43:52 AM

青い空の真ん中で
鳶が翼を伸ばしている
6秒翼を広げては
1秒閉じて落ちていく

向かい風が吹いている
強く体を巻き取るように
若い鳶はその波を前に
慌てて体を捩らせている

吹き飛ばされないように
転んでしまわないように
翼の去勢を大きく張って
じっと耐え忍んでいた。

休まることもなく。

その後ろに一羽の
小さな鳥が飛んで来て
呑気に羽ばたいて
前へ飛んで行くのを見送った



題材【風に身をまかせ】

5/15/2026, 9:34:17 AM

"風に身をまかせ"

なびいてる洗濯物は自由さを
受け止められていいな、つよくて

5/15/2026, 9:34:15 AM

風の強い夜が好きでした。
私じゃないですよ。2人目の姉がです。
そーですね
昔から、特に風の強い夜
姉がいなくなることが度々ありました。
最初に居なくなったのは私が物心着く前ですかね
なのでこの話は母から聞いたものなのですが、
姉が確か5歳の時、ええもちろん風の強い夜です。
どこか遊園地に行った帰り道だったと聞いています。
遊園地と言っても地元にある昔ながらの小さな
はっきり言ってしまえばしょぼいとでも言えますかね。
もちろんその日は1人目の姉も一緒にいました。
私ですか?私はまだ2歳の赤子なもので
母方のお婆さんに預けられすやすや眠っていたことでしょう。
飼い犬のごろちゃん?その時はまだであってませんよ
その時は、
話を戻しまして、
そんな近場の遊園地から歩いて家に帰っている時のこと
母も父も1人目の姉も誰も気づかないうちに
コツンと姉は姿を消したようです。
手を繋いでいた父ですら気づかない。
恐ろしい話です。
姉と私以外の家族3人は姉の名前を叫びながら来た道を戻ったり脇道を探したり逆に家の方を探したり
それから少ししてまたみんなが元の場所に戻った時
蛍光灯の下で風に吹かれる姉の姿があったと言います。
姉は自分の胴程の大きなダンボールを抱え、
その中から弱々しい子犬の鳴き声が響いていました。
ええご察しの通り、その犬が今の飼い犬ゴンチャんです。
えぇ?名前の由来?そんなの適当ですよ多分
その日以来、
風が強い日に度々姉がいなくなるようになりました。
もちろん2回目3回目4回目
小学一年生が数えられるくらいの数くらいまでは
毎回慌てて毎回血眼で探しました。
ただ10回もいなくなってしまえば
誰も慣れてしまうもので
物心つきたての私なんかは風が強い日は姉がいなくなる日
という方程式を組み立てたもので、
なんの疑問もなくこんにちに至ってしまいました。

風が強い日、姉がいなくなる日
どこに行ってしまうのかは分かりません
されど姉は風の強い夜が好きだと言います。

5/15/2026, 9:24:30 AM

風に身を任せて

五月に入ってから憂鬱で気分が下がっている。そんな状態のことを五月病という。けれども、私は四月から五月病なのだ。高校に入ってから気を張りすぎて私を守ってくれている膜が破けてしまったような感覚だ。そんな憂鬱な気分を変えるために最近は絵を描いている。絵を描くのは好きだが、想像したことをそのまま表現するのは本当に難しい。高校生となると進路のことも少しずつ考えなければならない。だが勉強なんて一向に進まずただ絵を描いている。逃げたくても逃れられない現実はまるで私に錘を乗せているようだ。それでも前に進まなければならない。だから風に揺られながらも前に進むのだ。

5/15/2026, 9:22:04 AM

『風に身をまかせ』

鳥になりたいと思ったことがある。
風に乗ってどこまでも行けると思ったから。

花になりたいと思ったことがある。
風にゆらゆら揺れて可愛いと思ったから。

風になりたいと思ったことがある。
世界を一周することができると思ったから。

5/15/2026, 9:13:51 AM

正社員になり、一ヶ月がたった。
最初の1週間は、一日の流れを知ることや、職員の方とのコミュニケーションをとるのに緊張状態が続いた。
自分にはまだ正社員なんて早かったのか、、と感じてしまった。
そして今は、一日の流れをようやくつかむことができた気がする。
風に身をまかせて、無理のないように仕事を覚えていきたい。

5/15/2026, 9:01:38 AM

風に身をまかせ



自然と動けば良い

自然と運が舞い込む

それは良い運

悪い運も

どれも自分を高めてくれる運

運は行動

運はタイミング

停滞期なら神社に参る

私なら英霊(幕末志士、特攻隊など)が大好きだから

地元神社に行き英霊を祭る

小さな余柱がある

そこで参り

近くにある慰霊碑に手を合わせる 

心が落ち着く

風に身を任せよう

5/15/2026, 8:57:12 AM

スペースだけ🙇🏻‍♀️

お題『風に身をまかせ』

5/15/2026, 8:56:19 AM

今回のお題は「風に身をまかせ」とのこと。
ちょうど去年の9月頃、「台風が過ぎ去って」というお題で投稿したおはなしの中に、
まさしく風に身をまかせて空の彼方にぶっ飛んでったハムスターがおりましたので、
今回もその、風に身をまかせたハムスターのおはなしを、ひとつご紹介します。

「ここ」ではないどこか、別の世界のおはなし。
世界線管理局なる厨二ふぁんたじー組織がありまして、たとえば世界と別世界を繋ぐ航路を敷設したり、その航路の整備・維持管理をしたり、
または滅んだ世界からこぼれ落ちた難民たちを、
他の世界に迷い込まないように、局内の難民シェルターへ収容してやったり、
ともかく世界に関する様々な仕事を、手広く深く、公的に為しておるのでした。

で、
前述の台風に身をまかせて去年の9月にぶっ飛んだ不思議なハムスターというのが
この世界線管理局の法務部執行課の局員
ビジネスネームをカナリアといいまして。

「僕にしかできない仕事?」

その日のとっとこカナリアは、同部署異部門の副部門長、ツバメに呼び出されまして、
とっとことっとこ、彼のブースを訪ねました。
なんでもカナリアにしかできない仕事があるとか。

「最近の世界多様性機構の動向は、カナリア、あなたも知っているでしょう」
誰かさんのせいで2徹状態の男、ツバメがコーヒーをキメながら言いました。
「難民シェルターから難民たちを解放するという名目で、彼等は管理局に入り込んで、
そして、過激な活動を繰り返しています」

ツバメの背後でゆらりゆらり、オスのホンドギツネのぬいぐるみが目を文字どおり光らせていますが、
まぁまぁ、気にしてはなりません。
特にお題とは、関係ないのです。

「いや気にするなと言ってもね、ツバメ、そのぬいぐるみ、どうしたの」
「なんでもありません」
「だって、ゼッタイ、動いてるよ。どうしたの」
「だから、なんでも、ありません」

「ツバメ」
「ムクドリの借金返済半額肩代わりとぬいぐるみ不問どちらが良いですか」
「ごめんそれで世界多様性機構が何だって?」

世界多様性機構は、カナリアたち管理局をバチクソに敵視している活動家系組織でした。
管理局が難民たちを、難民シェルターに収容しているのが、監禁に見えて気に入らない様子。
それで機構は数年・数十年前から、管理局にいわゆるテロ活動を、ずっとずっと続けていました。

機構がどれだけ管理局を敵視しても、機構がどれほど管理局を潰しにかかっても、
管理局が、機構を潰しに行くことはありません。
管理局はどの世界にも公平で、公正で、中立的でなければならず、
ゆえに、特定のいち組織を、管理局の名のもとに潰しに行ってはならぬのです。

「とはいえ、機構の蛮行をただただ放っておいて、自由にさせるワケにもいきません。
それは、カナリア、あなたも知っての通りです」

そこで。
ツバメが言いました。
さっそく、ようやく、お題回収が始まるのでした。
「そこでカナリア、あなたにしかできない仕事というのが、上空からの情報収集です」

「 なんて? 」
「経理部のエンジニア、スフィンクス査問官との合同作業です。難民シェルターの、ゲート近くのデータを収集してください」
「あの、僕、ハムスターであって鳥じゃないけど」
「スフィンクス査問官が、あなたに丁度良いカメラの開発に成功しました。
風の魔力の感度を高めているので、滞空・滑空時間ともに長時間が見込めます」
「だから僕ハムスターだってば」

「収蔵課のアンゴラさんが
『それはそれは器用で、上手で、優雅で、
風に身をまかせるのが非常に上手』と
あなたのこと絶賛してましたよ?」
「 ……なんて?? 」

ほら。コレがその証拠動画だそうですよ。
ツバメがクリスタルタブレットで、証拠動画を呼び出しますと、
画面にはびゅうびゅう、本物の魔女のアンゴラの、喫茶店のドアからすごい勢いで、空へぶっ飛んでゆく様子が映し出されておりました。

「こんなカンジで、今回も風に身をまかせて、上空から情報を収集してくれれば」
「だから!僕はハムスターであって!
風船でも鳥でもないってば!!」

ギーギー!ギーギー!ちゅーちゅーちゅー!
風に吹かれるだけの作業が不服らしく、とっとこカナリアは大激怒。
「拒否!その作業、僕、拒否!」
「拒否といっても、既にスフィンクス査問官には」
「却下ったら却下!!」
当分、だいたい数時間、威嚇と攻撃のハム声が、ずっと聞こえておったとさ。

5/15/2026, 8:54:57 AM

風に身をまかせ

風が強く吹き付けた。
暗闇を裂き、光が私へと届く。
轟音が響き渡った。
逃げ場を失った音たちは私の耳へと飛び込んできた。
ふと、眩暈が私を襲った。
瞬時に姿を捉え、現実へと戻る。
そして、息つく暇もなく風が私を吸い込む。
身を任せて楽になってしまってもよかった。
だが、そうはいかなかった。
悲しいことにそれを阻止する人が世の中にはいる。
私一人が楽になると、世の中の誰かが計り知れない害を被るというのが世の常らしい。
そこまでして、私は楽になりたいとは思えない。
楽を望むだけの夢想者、ロマンチストでしかない。
思考を行為へと変化させることができれば、ロマンチストという切ない私を捨てることができそうだった。
しかし、思考は思考のままで行為へと羽化することは未だ叶わない。
行動へと考えを変えられればどれほどの世界が見えるのだろうか。
思考を行為へと変容できれば楽になる。
次に風が強く吹いた時私は本当に風に身を任せ攫われる。

5/15/2026, 8:54:55 AM

こうして、風に身を任せていると、昨晩のことが嘘のように思われる。

 俺は、どうしたものか、夢を見ていたようだ。シャツの袖を捲って、滲み出た汗を左手の甲で拭く。嫌な汗だ。

 降りかかる花びらが心地いい。藤の花の匂いに包まれて、また、昨晩のことを考える。

 考えても考えても答えは出てこないのに、無駄に思考が繰り返される。ここは、何処だろう。俺は、一体、何処に迷い込んでしまったのだろう。

 ふと、見上げると満開の藤の花。こんな景色は見たことがなかった。


 ーーーそして、目が覚める。

 やっぱり、夢だった。俺の見た夢。

 昨晩、俺は酔っ払って、繁華街の真ん中で眠りこけていたんだ。藤の香りの正体は、隣で眠りこける飛び切り濃くした化粧の崩れたのお姉様。

 俺はもう一度、眠りについた。

5/15/2026, 8:54:16 AM

「風に身をまかせ」枠だけ確保しとくよ(´・ω・`)

気候で自律神経めためたですねん……

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