『落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夢をみた。
私はそこで落ちていて、
真っ逆様。
最後に見た景色は
現実みたいな、
夢のような気分だった。
現実だったんだけどね。
(題・夢)
落ちる。
どこまでも深く。深く。
暗闇。鼓動。水音。
微睡みの中。水中でも感じる浮遊感に。
『ごめんなさい』
聞こえる謝罪の言葉に。
あぁ、またか。と。
幾度目かの悪夢に辟易しながら。
意識が浮上するのを、刹那に訪れる衝撃を、ただ待った。
「…っ!」
痛みと共に覚醒した意識に、詰めていた息を吐く。
「あ。おはよー」
気の抜けた挨拶に視線を向ければ、にこにこと笑う少女の姿。
「夢。まだその姿なんだ」
「んふふ。ちょっとね」
会う度に姿が変わる夢には珍しい。気に入ったのか同じ姿を取り続ける夢はとても上機嫌だ。
「大丈夫?またいつものヤツだね」
「まぁ、ね。コレばっかりは仕方ない」
苦笑し、立ち上がる。
足、腕、胴、首、頭。自身の体を確認する。左腕の葛《かずら》が少し解けてしまっているが、それ以外は問題なさそうだ。
「ソレ、抜いてあげられたらいいのに」
解けた葛を巻き直しながら、少し悲しげに夢は俯く。
夢はいつも優しい。気にかけてくれているだけでもありがたいというのに。
「死の記憶《悪夢》がないと身体を保てないからね。しょうがないよ」
どうしようもない事なのだ。
あの記憶がなければ、わたしはわたしを認識出来ない。例えそれが最期の記憶だったとしても。
「鬼に成れればなくなるのかなぁ。花さんの記憶はなさそうだからなぁ」
「どうだろう?でも代わりにあの方はずっと罪の意識を持っているから」
二度の子殺しの罪を。
一度目は堕した。二度目は胎の子ごと身を投げた。
その罪の意味を抱いていたが為に、彼女は人として終わる事を許さず鬼と成った。
「そもそも、わたしは鬼に成れないよ」
鬼とは罪の象徴だ。
ならば、罪を知らないわたしは鬼には成れない。
「そうだよね。でもこのままは苦しいよ。ねぇ、一番目のように産まれ直せないの?」
「やった事ないから分からない。それに一番目みたいな執念は持てないよ」
執念。あるいは執着。
母から産まれる事だけを望んでいた一番目を思う。
他の妖を巻き込んで、認識すらも変えて産まれたその執念は、わたしには存在しないものだ。
生も死も、ただ受け入れるだけだと思っているわたしが、今こうしてここに中途半端な存在でいる事が不思議で仕方ない。
「ありがとう。いつもごめんね」
「ごめんはいらないかな?ありがとう、お姉ちゃんがいいな」
「え、お姉ちゃん?」
しっかりと巻き直された葛のお礼と、手間をかけさせている事の謝罪をすれば、笑ってお姉ちゃんを呼びをお願いされる。
お姉ちゃん。何故とは思うが、期待した目で見られては拒否する事は出来るはずもない。
「ありがとう、お姉ちゃん…?」
「どういたしましてっ!」
とりあえず求められるまま口にすれば、満足げに頷かれる。
「一番初めに見つけたのは夢《わたし》なんだから、ちゃんと最後まで面倒みるつもりだよ。何でも言ってね」
にこにこと、満面の笑みを浮かべ。優しく葛を撫でる夢に、そういえばわたしに葛を巻いたのは夢だったと思い出す。
息絶える間近の胎児に葛を巻いて人の形を作り、こうして生かしたのは夢だったと。
お姉ちゃんに浮かれている夢を見ながら。どちらかといえば、お母さんの方が状況的にあっているのではと。
胸中で、そっと呟いた。
20240619 『落下』
恋に落ちたことはあるか。
昔からの友人に問われ、俺は無いと答えた。
恋をしたことはある。叶ったものも叶わなかったものも。だが落ちるという感覚はわからなかった。
俺も無い。はははと笑いながら友人は言った。なんなんだ。
もし落ちたら教えてくれ。話を聞かせろ。おごるからさ。
お前にはそんなこと一生無いだろうけどなとでも言いたげな顔だった。この野郎め。まあそれもそうか。
恋に落ちる音を知っているか。
すとん。ずるり。どぷり。どくり。
ずくん、だよ。俺は。
心臓がずくんと疼いて全身の血が上にあがった。
顔が熱くなって目の前がちかちか光った。
光の向こうにきれいなあの人がいる。
今の俺の顔を見られたくなかった。きっとひどい顔をしている。
暑いの?顔赤いよ?ふふ。だってさ。
ああ、少し、暑い…っすね…。必死に声を出してなんとかごまかそうと目をそらした。
どれどれ、そんなあの人の声。ひやりと冷たいものが腕に当たった。
本当だ。暑いね。白いスズランのような可憐な手だった。
こんなのもう戻れるわけがない。
地上がどんなものだったかなんてもう忘れた。
落ちて落ちた底の無い恋。
約束だ。おごれよ。
落下
落下。
ずっと伸ばしてきた髪が風をきって音を立てる。元々茶色めな私の髪と澄み切った青空の対比が綺麗だと思った。多分。
ふと思ったので
ふと思ったので屋上から飛んでみることにした。
書き方変えてみようかと思ったがやはり難しい
まぁいつか完成させよう
ふと思ったのでってワードだけ頭に浮かんだからそこに向かう話を完成させようと思っていたんだがね
百日紅落下は不思議な少女だった。
容姿端麗、文武両道。
誰にでも優しく、彼女の唇から紡がれる言葉を聞くと、柔らかなマシュマロのような穏やかな心地がした。
彼女は、初等部中等部高等部とまとまっている一貫性の、我が日捲り学園において、最も美しい小学五年生だった―――否、周囲の少女たちと比べるのも烏滸がましいくらい、完璧な美少女だった。
と、みんなは言っているが、これは全くのデタラメだと、僕は考えている。
彼女―――百日紅落下は、完璧な美少女だなんてとんでもない、ただの詐称者である。
完璧な美少女―――悪の存在が正義を創り出すといったように、落下は、周囲を蹴落とすことにより、相対的に自分の評価を上げているのだ。
それで。
それだけで、だから彼女は、完璧の皮を被っているだけの、罪人なのだ。
もちろん、僕はなんの根拠もなく、他人を罪人呼ばわりするほど悪人ではない。
根拠のない持論は、ただの妄想である。
僕の持っている確たる根拠・・・、それは、去年の夏頃に目の当たりにした事実だった(真偽を証明出来ない証言を根拠とするかどうかについては、各々で審議してもらいたい。少なくとも、僕が今することではない)。
夏休みが入ってまだ一週間も経っていない日曜日の昼過ぎ。昼食を食べ終わった僕は、子供らしく外で遊びなさいと言う母親の言葉に従って、小銭をポケットに突っ込んで家を出た(少し歩いた先にある公園の近くに、駄菓子屋があるのだ。公園で遊ぶよりも有意義に時間を使える)。
そして向かって、向かった先に、彼女は―――百日紅落下はいた。
一人だった。
一人で、駄菓子屋の店先にある、ガチャガチャの前に腰を下ろしていた。
そのときにはまだ僕は、周囲の凡人たちと同じように、彼女のことを完璧な美少女と信じて疑っていなかったので、一体何故こんなところに一人で―――しかも、『あの』ガチャガチャの前にいるのかと、訝しげに思った。
『あの』ガチャガチャ。
ここ可憐田町には、所謂七不思議というものが存在するのだが、駄菓子屋のガチャガチャは、七不思議の一つに入っている。
なんでも、ガチャガチャの中にたった一つ、シークレットとして悪魔が梱包されているのだとか。
そしてふと、僕は考える。もしや、彼女は、シークレットの存在を信じてここにいるのではないのか、と。
そう思うと、彼女に声かけようと踏み出した足も、思わず止まってしまうというものだった。
近くの鉄柱に姿を隠しながら、百日紅の姿を覗き見る。
しばらく、台の前でぼーっとしていたようだが、おもむろに立ち上がると、ポケットから取り出した百円を台に入れ、ガチャガチャを回し始めた。
ガラガラ、ゴトッ。
パカッ。
ガラガラ、ゴトッ。
パカッ。
回して、開けて、お目当てのものが入っていないことを確認すると、また回して、開けて・・・、そんな繰り返しだった。
ガラガラ、ゴトッ。
パカッ。
ガラガラ、ゴトッ。
パカッ。
「・・・・・・・・・・・・」
百日紅は、開いたそれを見ると静止した。
よく見れば、その口元は僅かに弧を描いていた。
「やった。やった・・・! また、出た!」
『また』出た。
小さく呟くように零された声に、僕は、今まで己が信じていた彼女のイメージが、ガラガラと音を立てて崩れていく感覚をおぼえた。
開かれたそこからは、黒いモヤのようなものが湧き出てくる。
それは、煙のように上空に昇りながら、着々と人の姿を形作っていった。
悪魔だ。
と、僕は反射的に思った。
可憐田町の七不思議が一つ、駄菓子屋のガチャガチャ。
その噂は、どうやら確かな事実らしかった。
モヤが完全に人の姿をとると、百日紅はソレに向かって、弾むように言った。
「わたしの、わたし以外の子たちを、全員端女にしてほしいの。そうして、それから、加減法もまるで出来ないようなおばかさんにしてほしいわ。そうすれば、そうしたら、きっと、それで、ようやくわたしは―――完璧になれるの。だから―――」
恍惚としたその表情に、僕は考えるまでもなく、行動に移した。
初めてだったから。
こんなにも歪んだ性根を持っている、自分以外の人間に出会ったのは。
悪魔すらも自分の欲を満たす道具として使い、他人を蹴落とし自分の敷居を上げる―――そんなどうしようもない、人間と呼ぶには烏滸がましい罪人。
きっと、僕と彼女は仲良くなれる。
「なにをしてるの、アマト」
舌っ足らずな声変わり前の少女の声が、思考の海にとっぷりと沈んでいた僕の腕を引きずり上げた。
百日紅落下の手には、黒色のカプセルが収まっている。
「ああ、気にするなよ、落下。きみがどんなに愚かしく卑しい女なのかということを、改めて討論していただけなんだ、自分自身とで。そんなことより、それは悪魔だろ? 相変わらずきみは、運だけは良いんだね」
「・・・・・・・・・」
「そう睨むなよ。きみが、誰にもバレずに『完璧な美少女』でいられるのは、僕がきみの共犯者をやっているからじゃあないか」
「だれも頼んでいないのよ、そんなこと。わたしには悪魔さえついていれば、少なくとも、日捲り学園では一番の美少女になれるのだから」
悪魔の入っているカプセルを抱き締めるように、強く握りしめる彼女を、僕は憐れみの目で見つめる。
やはり、彼女も凡人の一人であることに変わりないらしい。
悪魔が無限の存在であるが故に、ガチャガチャでシークレットを当てれば何度でも願いを叶えてもらえると、そう本気で信じている。
その話自体、どこの誰が言ったかも分からない眉唾ものの話だ。
全くもって、理由価値がある。
純粋で、他人の意見を頭ごなしに信じることが出来る少女というものは。
「可哀想は可愛いと言うが、案外馬鹿に出来ない言葉だと思うよ。きみは可哀想だ。しかし、そんなところが可愛い。愛しているよ、落下」
「・・・・・・・・・わたしはあなたのことが、大嫌いよ」
はてさて。
愚かしくも愛おしい人間たちが、梱包された悪魔の瞳からはどう見えているのかは、神ならぬ、悪魔のみぞ知るところである―――。
_落下_
"一目惚れ"、少女漫画じゃあるまいし一目惚れなんてこの世には存在しない、よくそう思っていた。私には無縁の話だ。
両親が離婚して、親1人で仕事しなくてはいけなくなり、
小3年から、学童に通うことになってしまった。宿題も1人、遊ぶのも1人…尚更寂しくて、毎日が退屈でしかなかった。
自分の事を、1人でもいいから大切にして欲しい、誰でもいいから…。
人見知りで初めの頃は他校の子が沢山通っていて、何度か話しかけられたけどなかなか仲良くなれず、とうとうひとりぼっちになってしまった。
月日が経ち、六年生になった私は、新学期お祝い会で学童の何らかのイベントパーティーみたいなものが開催された。
先生が子供達の班を作り、班のみんなと協力して学童中に散らばっているクイズを解く、いわゆるお楽しみ会的な。
班分けされて、キャッキャいう女子たち。私はどこの班か呼ばれるまで黙ってるだけ。つまらない子すぎる。
私の班には、一、二年生の子供と、四年生の大人しい子と
一つ年下のクールな男の子。…そして私が班長…。殺す気ですか?ただでさえ人見知りで、なんか班の空気悪いしぃーーー…。
先生「班のみんなで協力して班長中心にクイズ解いてこいー!」
「よ、よしっ…みんな、がんばるゾー」
「おー!」「ん…。」「はーい。」
…死にたい…(泣)
_____数時間後
「もうそろそろで、時間だね。」
皆んなに話しかけるが誰1人として返してくれない。…皆んなして陰キャかよ…。一、二年生除いて…。
すると1人の2年生の男の子が突然急に走り出して、
「僕、最後のクイズ見つけてくるねーー!」
と、言って何処かへ行ってしまった。
「え」
「…は?」
「…え」
全員一瞬体をピタッと止めて、すぐに我に返り2年生を追いかけた。
「ちょ、ちょっとまってよっ…。」
やばいよ、私班長失格やん…。みんなに迷惑かけるし、班の子達全然楽しそうにしてなかったし…。
気がつけば、本当に勝手に涙が出ていた。
あぁ、そうだ、私は1人ぼっちが怖いんだ。本当は嫌なんだ。皆んなともっと楽しい話をしてみたかったんだ…。
必死になって学童中を探し回っている後輩達の中で、一つ年下の男子が、私が泣いているのに気づいてしまった。
「っ?!…。」
一瞬戸惑ってから、すぐに私のもとへ駆け寄ってきて、私を心配する様子で伺っていた。
「大丈夫ですか?…すみません、先輩ばかりに任せてしまって、大変でしたよね…。」
なぜか謝られた。え、えなんで?
「う、ううん。違うよ…いや違くないけど…。私、私のせいで皆んなに迷惑かけちゃって、その…。」
涙を流しながら、情けない姿を見せて、なにをすればいいのかわからない。…最悪じゃん。
「全然迷惑なんかじゃないですよ。むしろ俺たちのために進めてくれてありがとうございます。なので泣かないでください…。」
今度は褒められた、思考がうまく回ってない。彼が私の顔を覗き込んでいて、慌てて顔を隠した。
その時、初めて彼の顔をしっかり見た。そういえば、人見知りすぎて皆んなの顔すら見てなかったな…。
ドキッ
…彼の表情はとても心配している様子で焦っていた。こんな私のために心配してくれている。
そう思った瞬間。突然体に電気が走ったように脈が速くなって、また彼の顔を見れなくなった。
「さ、速く2年野郎を捕まえに行きましょ。」
「あ、う、うん。」
その後無事、2年生の子を捕まえて、彼が私の代わりに優しく説教してくれた。説教しているその姿は、凄く可愛く見えた。
なぜ、そう思ったのか自分でもよく分からない。…彼にお礼を言いたいな…。
___
__________
「あ、あの…っ。」
私は勇気を振り絞って、初めて私から声をかけた。
「?、はい。」
「今日は、あ、ありがとう、ございました。」
凄くぎこちなくなってしまった…。
「いや、大丈夫ですよ。俺も、ありがとうございました。」
その言葉をかけられ、また私の顔が赤くなった。…さっきからどうしたんだろう、私。
…学童でこの人が初めて私に笑顔を向けてくれた人。もっと話していたい。まだ話したい。そんな考えが頭をよぎる。
気づいた時には遅かった。彼の仕草を行動を目にした瞬間、胸が高鳴るこの感覚。私は彼に堕ちていた。
優しくしてくれたんなら、最後まで優しくてしてよ…。
また、会いに行っていいですか?
落下
落ちる!そう自覚した途端、身体がビクンと跳ねた。
記憶がはっきりしないが、電車の中だった。
ウトウトしていてなったようだ。
本当に落下した気分なのだが、ちゃんと現象の説明があるらしい。
『ジャーキング現象』というらしい。
疲れているらしい。
電車結構混んでいるのに恥ずかしい。何事もなかったような顔でスマホをいじる。
もうすぐ降りる駅だ。寝るなよ。自分。
終点からは嫌だな。高さがあるし、障害物多いし。
ハタと気がついた。終点だ。今日は折り返しはない。
諦めて電車を降りると仲間らしい数人と目が合い、互いに苦笑いをする。
そのうち、お先にというようにホームの端からダイブしていく。バサっと背中から羽が生えて滑空していく。
仕方ない。覚悟を決めて宙へ飛び出す。
荷物なくて良かった。
しかし、羽で通勤は渋滞するから電車使えっていうのは退化を求められているのだろか?ジャーキングの方が怖いのに。
暑さで視界が揺れる。気が遠くなりそうになりながら階段を下りていた。
足裏から感じるかたさを頭の片隅におきながら、一歩一歩足を踏み出す。あと半分くらいでたどり着く。
その瞬間、バランスを崩しずるりと滑り、落下。ゴロゴロと転がり至るところをぶつけ、地面の上で仰向けになっていた。
やけに青い空のした、自分の体の無事を祈った。
#落下
「なっつくーんっ!」
「ちょ、こさめあぶなっ」
勢いよく後ろから抱きついてくるこさめ。階段が目の前で、このまま踏ん張れなかったら落ちていたところだ。十数段の階段の下で倒れる自分を想像してゾッとする
運動音痴、略して運痴なんだぞ俺は。バク転して着地なんて人間技じゃないものを格好良く決められない。
「あ、ごめんごめん」
軽く笑いながら謝るこさめ。こいつ、、反省してるのか?なんて思って、小突く
「なつくん見つけたら抱きつきたくなっちゃうんだもん」
「なんだそれ…」
なんて喋りながら下りてたからいけなかったのか
ズルッ
「ぅわっ゙」
「はっ、ちょっとなつく、っ」
こさめが手を伸ばしてるのは分かったけれど、背を向けていたからか、それを掴むほどの反射神経は持ち合わせていなかったらしい
うわ、なんてしょうもない。これが最後だったらどうしようか
なんて、
「っ、、とッ」
「ちょ、なつ大丈夫か?」
思ったほど痛くないし衝撃がなくて、落ちる時に瞑っていた目を開く。
「ぁ、いるま…」
「なにしてんの、まじで。あっぶな」
…これが吊り橋効果と言うやつか?なんか顔が赤い気がして、手で顔を隠す
「…大丈夫か?怖かったな」
違う、そう言うのじゃない。怖かったけど。
…ドキドキする。たぶん、これは落ちた時の恐怖や驚きとはまた違った動悸なんだろう。
「ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ーーーー」
あぁ、堕ちた
#落下
言葉ひとつで
気持ちがこんなに落下してしまった
先日の出来事
言葉の魔力を感じた
ショコラ
俺は落ちるところまで落ちた
あとは上がるだけ
上がるだけのはずが、なかなか上がれていない気がする。まだ落下しているような。
どん底の暮らしに慣れてしまったのか、心地よく感じてしまったのか。
でも、俺はこのままでいいとは感じてはいない。
そのために踏ん張れるのか。
踏み外さないように一歩一歩進んでいこう。
落ちる、落ちる
ネガティブな意味合いが強い(気がする)
でもね
眠りに落ちる感覚が好き
ゆっくりと沈むように落ちる心地よさ
好きな人に落とされるのが好き
何度だって好きな人の恋に落ちたい
目から鱗が落ちるのが好き
初めて知ることがある喜び
枯れ落ちる葉が好き
何度だって生まれ変わることができる
落ちるって悪くないね
まさかこんなことになるなんて
1ヶ月後はわたしの誕生日
その次の日にまさかきみと二人で遊びにいくなんて!
二人だけの趣味のおかげで取り付けた約束がまさか誕生日の翌日!つきあってたときもこんなことはなかった
ああ、未練取っ払うって宣言したのに
「いっしょにいく?」って小さく呟いた君の手をまたとってしまうなんて
まだまだだな、また落下しないと良いんだけど
落下
よくみる夢がある。
落ちた後から始まり、ずっと落ち続ける夢だ。
自分は背中を下にして、仰向けに近い体勢でゆっくり落ちていく。
そこは中心が吹き抜けになった広い塔で無数の階層にわかれ、それぞれに回廊と手摺りがついている。
時には何処かの階に灯りが見え、誰かが落ちていく自分を見下ろしている。
自分はゆっくりと落ち続けながら、こんなにゆっくりなら何処かの階に泳いでいけないか、などと呑気に考えている。
自分の他にも落ちていく者はいるが、言葉を交わす機会はない。
昨夜の夢は少し違った。
やはり同じような塔だが、自分は何処かの階に立っている。
手摺りにもたれて落ちてくる者はいないかと見ていたら、後ろから誰かに押された。
頭から落ちるその寸前に、此方に屈み込んだそいつと目が合った。
知らない顔だった。
自分は真っ逆さまに落ちていく。
こんなに速いのか、と思った。
すると何かが左の足首を思い切り摑み、突然落下が止まった。
吊り下げられた頭を少しだけ上げると、目の前にさっきの顔があった。白目と黒目の区別がなく光もない、穴みたいな目だった。
この塔は広いのに、こいつは何処に立っているんだろう。そしてさっきから左の足首を摑んでいるのは何なのだろう。
そう思った瞬間にそいつが穴みたいな目を細め、足首が軽くなった。
速いな、と思った。
目が覚めると汗だくで、シャワーを浴びてから出勤した。
地下鉄の出口を出る時に、此方に向かって降りてくる人がいる。
夢で見たあの顔だった。
と云う夢を見た。
その顔は、今では思い出せない。
(落下)(二次創作)
シバは落ちていた。地の灯台の頂上から、麓の地面に向かって真っ逆さまに、落下していた。ずっとへりを掴んでいた右手は、もう感覚がない。このままきっと助からないだろうことは、火を見るより明らかだ。だが、シバの心中は静まり返っていた。
だってこれは、夢なのだから。
何度か繰り返した、馴染みのある夢だ。そして、これは実際にシバの身に起きた事実の記憶でもあった。恐怖を感じる隙もなく、ただただ落ちていく。ほどなく、誰かが後を追って飛び込んできた気配を感じて、シバは微笑んだ。その人は、愚直にも、真っ直ぐシバとの距離を縮めると、シバの手をぐっと掴んだ――。
(なんだ、まだ暗いじゃないの)
ちょうど夢が途切れ、シバは目を覚ました。見つけた洞窟で野宿中で、他のメンバーは眠っている。唯一、今日の火の番を買って出たガルシアだけが起きているようだが、よく見ると船をこいでいる。あれでいて、獣や魔物、不届き者の気配を感じればすぐに飛び起きるのだ。本来、周囲の感知力は風のエナジストたるシバの得意分野だが、剣士として鍛えられた彼の感覚はシバを優位に上回る。だが、ひとたび味方であれば。
シバはつんつんとガルシアの頬を突つく。うたた寝が醒める気配はない。
(やっぱり起きないのね)
これでも旅を始めた当初は、シバのちょっかいでは起きることがあった。次いで仲間に入ったピカードにも同じことを試してもらったら、やはり起きた。それから長い時間が経った今は、シバもピカードも彼を起こさない。根っこの部分で仲間として迎えられた気がして、密かに嬉しい。
(なんて、これだけあちこち旅をしていて、未だ警戒されるのも嫌だけど)
夜が明けるまでまだもう少しありそうだ。寝直しても夢の続きは見ないだろう。万一見たとしても、ガルシアに助けられたあの記憶は、決して怖いものではないのだ。
高い所から落ちたなら
その分思い切り高く飛べる
いつも心にトランポリンを置いておく
◼️落下
これも見たことあるな。
「思えば君が原因だったんだよな。」
ほんの小さなことだったんだ。
君が悪い。
そう思う自分も気味が悪い。
君が未来を変えたからこうなったんだ。原因は君にあって、僕にはないんだよね。
決して恨みはしないよ。
だって友達じゃないから。
赤の他人、好きでもない君なんて、恨むなんて時間の無駄、そうだろう。
でも俺は決して裏切らないことはない!
君なんて嗤い物なんだよ。
玩具の使い方が分からない君はなんの使い勝手もないからさ。
#2024.6.19.「落下」
ショートショートショート()
今さっきクラスラインでTKGって送られてました。ずっと思うんだけど名前分りづれぇ()
ただいまヒーローあにめ観てます。
「落下」
まだ暑さが残る初秋の9月、家族でハイキングに出掛けた。
都心から電車で2時間程の、初心者に人気のある山で、まだ青い葉がほとんどだった。
小6と小4の息子は、元気に小走りで私と夫の先を行く。私達夫婦はアラフォーで、2人ともフルタイムで働いているが、普段運動はしていない。
そのため、子ども達に追いつくことは最初からあきらめていた。
20分くらい歩いたところで、遊歩道の脇から遠くに、また別の山々、そして谷の下には登って来た遊歩道が見えた。
「山登りは人生と同じだなぁ」
と夫が言うが、私は息切れもあり、返事はしなかった。
その時、小4の息子が戻って来て、
「お父さん、お母さん、どんぐり!」
と両手を広げて茶色いどんぐりを5、6個見せてくれた。
「おお、もうどんぐりが落ちているのか」
と夫が言った。
「いっぱいあったの?」
と私が訊ねると
「少しね」
とだけ言って、また先へ行ってしまった。
秋が深まれば、木の実も木の葉もたくさん落ちて、季節を知る自然は、人に季節の移り変わりを教えてくれるのだろう。
そうこう歩いて行くうちに頂上の広場に着いた。先に着いていた息子達は
「喉が乾いた」
「お腹がすいた」
といいながら戻って来た。
運良くテーブルと椅子が空いていたので、途中コンビニで買って来たおにぎりと枝豆を食べた。他のハイキング客はさほど多くなく、大丈夫そうだったので、その場所でもう少し休むことにした。
谷を見下ろすと、
「あぁ、俺たち、底辺からここまで来たんだなあ」
と夫が言った。
確かに昔のお城は、皆、高い場所に築き、周囲を見ながら国や自分達を守っていたのだろう。
しかし不思議と、高い所から低い所を見下ろすと優越感に浸れる。
そこへ売店にアイスを買いに行っていた息子達が戻って来た。
「あっ」と小4の息子が言った。
手が滑ったのか、蓋を開けたカップアイスを見事に逆さまに落とした。
悲しげな息子に夫が
「それを片付けたら、また買ってくればいいよ。アイスは落としても、お金は落とすなよ」
と言った。
私はゴミ入れ用に持ってきたビニール袋を渡し、息子は落としたアイスを片付け、また買いに行った。
そして私達は、来た道を戻って、現実の世界に
帰った。
私は優越感から劣等感へ落下していく気持ちだった。ふと、どんぐり達はどのような気持ちで落下したのだろうと思った。
いつもみたいに家に帰って来て、お菓子を食べていた時…
母が帰ってきた。昨日は悲しんでいたから心配だ。また、今日も心が悲しんでるのではないか。 思った通りだ。
今日も、母は心を傷つきながら帰ってきた。
母から涙では無く、愚痴・文句が落下した。
「一生懸命頑張ってるのに、」「迷惑かけないように頑張ってたのに、」
言葉を聞いて私は、悲しくなった。母は今の仕事場が嫌いだ。嫌いなら、仕事を変えたらいいのに。私はそう思った。母は仕事を変えるのも考えてはいるが、コロコロ変えるのは、、とも考えているらしい。私は、絵本作家ならいいのではと思った。母の絵は可愛らしく、生き生きしている。私は母の絵が好きだ。イラストレーター程では無いが、上手だと私は思う。でも、母は思っていない。
他にも仕事を探してすすめてみようと思った。
「 飛べ 」
何度唱えても自分の箒だけびくともしない
みんなはちゃんと飛べてるのに
光を放ちながら落下していくみんなを見て
早く自分も
流れ星になりたいと思った