『突然の君の訪問。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
桜が綺麗に咲いている春。
そんな、何の変哲も無い日々だった........と言えたらなと何度思ったことやら。
現在僕の齢は十八。
一般的な高校3年生と言いたいところだがちょっと.....いや、だいぶ違う。
殺し屋として働くことになってしまった。
事の始まりは、今のように桜が綺麗に咲いていた三年前だった。
入学式が終わり家に帰っていると、誰かにつけられている感じがした。
猛ダッシュで家に帰った。
親はいないため一人暮らしをしていた僕にとってこういう時は恐怖に襲われるが其れとは裏腹に少しの好奇心もあった。
ドアをまた開けようとするとインターホンが鳴った。
最初は開けるのに躊躇ったが鳴り止まない為、仕方無く開けた。
背の高い人だった。
髪は深い青色、目は空色、けど服は黒色だった。
「誰ですか?」
「こんにちは。私は早蕨隼翔と申します。突然の訪問で申し訳ありません」
見た目に反して根は良い人そうな人だった。
「あぁ、構いませんよ。此処ではなんですから、中へ」
「では、失礼します」
早蕨さんを中のリビングへ連れていき椅子に座らせた。
僕はお茶を入れるために台所へ行った。
お茶を入れ、早蕨さんの元へと戻った。
「すみません、家に何もなくてお茶しか出せなくて」
「云え、構いませんよ」
笑って答えてくれたので、内心、安心した。
「君は、迚も礼儀正しいですね。誰かに教えてもらったんですか?」
「亡き祖母に、客人には礼儀正しく接しなさいと昔言われまして」
「良いお祖母さんでしたんですね」
「はい....そう云えば、僕に何か用でも有りましたか?」
「あぁ、すみません。そろそろ本題に入らせて頂きますね。話に追いつけるように頑張って下さい」
其れから、早蕨さんに色んな話を聞いた。
両親は優秀な殺し屋で本当は交通事故ではなく任務の際に死んでしまった事。早蕨さんも殺し屋だって事。兄や姉も裏で殺し屋として活動している事。
✾
「其れで?僕にも殺し屋になれと?」
「仰る通りです。嫌ならば強要は致しません」
「もし、なったら両親の仇も打てますか?」
この兄弟は揃って似た者同士だな。
皆、同じことを聞いてなっている。面白い。
「嗚呼、保証はできるとは限らない。ですが、ならないならば、今此処で殺させて頂きます」
「選択肢は無い!なるに決まってるだろ!やっと仇討ちができるんだ」
「では、行きましょう」
✾
そんなこんなで僕は今殺し屋になった。
あの、突然訪問してきた人によって、ね。
# 107
突然の君の訪問
机に向かって、ひたすらプリントと向き合う。
どう頑張っても、どう計算しても答えが合わない。そんなこんなで、数字が書かれた紙に向かい合って、もうどのくらい経っただろうか。
今日は全然勉強がはかどらない。この後ワークにも手をつけなきゃいけないし、レポートを作るための情報を集めなきゃいけない。
他にもやる事を思い出しただけで、憂鬱になってくる。
今日は青空いっぱいに広がるいい天気なのに。僕は一体何をしているんだろう。
僕は頭を抱えた。家の中で小さな机の上で、ため息を着く。
すると、突然僕の肩にふわっとした毛の塊が横を過ぎる。
この黒いフサフサした毛並み、狭い場所を器用に通る体。
ーー飼い猫のゴマだ。
ゴマは僕のプリントの上に我が物顔で乗っかってくる。まるで、ここは俺のスペースだとでも言うように。
「ゴマ〜……課題やるからどいてくれよ〜……」
僕はゴマの機嫌をとるように綺麗な毛並みを撫でる。しかし、ゴマはふん、と満足いかない顔をする。
……これは、ゴマなりの甘え方だ。
ゴマは気分屋で、意外と甘えたがりだが、「かまって」というアピールはしない。
代わりに、僕の作業を邪魔してくる。今回もそうだ。
本当は、課題もやらなきゃいけないけど……
「ゴマを優先しないとダメだな。」
僕はふっと笑って、ゴマを机からおろし、僕も椅子から立ちあがった。
突然の君の訪問。宿題をやらなきゃいけない僕にとっては不都合だったけど、君がいなきゃ僕は多分永遠に問題が解けなかったよ。
学校を休んで3日目、突然マンションの前にいるとメッセージが来たときは驚いた
君が僕のことを気にかけてくれるのは、あくまでクラス委員の役目としてだと思っていたから
でも、実は個人的に心配して来てくれたのだと聞いて、とてもうれしかったよ
投げやりだった僕は、あの日を境に変わった
大げさじゃなく、君の存在が僕の人生を変えたんだ
本当にありがとう
そして、これからもよろしく
突然のきみの訪問
休日家でダラダラと過ごす。
本を読んだり、テレビを見たり、
あるいは、スマホをいじってみたり、
ゲームをしたり。
ある意味平和で、ある意味では退屈な時間が過ぎていく。
お昼を食べ終え、
この退屈な時間をどう過ごそうか思案していると
ピンポーンとベルの音に、
嫌な予感がしたが、
それよりも、ようやっとこの退屈から抜け出せると思った。
扉を開け、その先で見た顔に困惑し、
現実逃避から、すぐに扉を閉めてしまった。
勘違いでは無いのか?あるいは見間違い?
よくあるそっくりさん?それとも手の込んだドッキリ?
頭の中が宇宙猫顔って何だっけ?と思い始めた時
またピンポーンとベルがなる。
その音に現実に戻り、いつもより重く感じる扉を開ける
少し苦笑気味の君の顔を見て、
「突然どうしたの?」と訪問理由を聞く前に響いた
「好きだよ」にまたどうしようもなく混乱してしまった
手に届かないような存在の君
いつも君を眺めることで精一杯だった
そんな君が僕に話しかけてくれた
その日は特別な日になった
そんな君が突然僕のところに訪問にきた
両思いだったことが分かって嬉しかったよ。
君に触れることは二度と出来ないけれど
君のこと雲のうえから見守るからね
だから泣かないで欲しいな。素敵な笑顔でいてほしい。
これが僕からの最後の伝言。
君が素敵な笑顔を最後に見れてよかった。
そして来世でまた会おうね。
カオス
何で言ってくれなかったんだ
複雑な感情が混ざり、混沌
見られたいもの見られたくないもの
取り繕うか開き直るか
ところでここは僕の部屋ではない
※突然の君の訪問
115
【突然の君の訪問】
「ごめんね、突然来ちゃって」
夕方の5時、突然の来客があった。ボクが中学生の頃からお世話になっている、命の恩人みたいなセンパイだった。逆はよくあるけど、センパイがボクの家にアポ無しで来るなんて珍しいなあ……なんて、普段のボクなら思えるはずなのに。
「ぜーんぜん!ボクだって、しょっちゅう突然センパイの家に行くんだから、お互い様だよ」
いつもと同じ優しい笑顔。いつもと同じふんわりした声。だけど、瞳の奥が、いつもより揺らいでいる気がした。多分、苦しい思いをたくさん抱えているのかなと思ったけど、あえてそれには触れなかった。
「そういえば、明日ってお休みなんだっけ?」
「うん、」
(この続きは後ほど更新します)
会うのは明日のはずなのに
突然うちにやって来た君
慌てる僕
怪しむ瞳
部屋の奥にはバラと指輪
思い描くプランがある
今はどうか気づかないで
明日こそが勇気を出す日
君の誕生日
~突然の君の訪問~
「突然の君の訪問」
彼は、寛ぎの時間を堪能していた。久しぶりの休日に身も心も緩みきっている。見るともなくつけっぱなしのテレビからは、観光地を巡るバラエティ番組が垂れ流され、自堕落な空間づくりを助長する。机の上には無秩序につまみが並ぶ。
悠久と勘違いしそうな部屋に、インターホンの音が鳴り響いた。まどろんでいた彼にとっては立ち上がるのも億劫だ。居留守という手段が頭をよぎる。しかしここで彼は、思いを巡らせた。
自分は、今日一日、何を成し遂げたというのか。休日が始まってから、豆菓子をつまみ、酒を煽り、照明や空調機器で電気を消費しただけである。来訪者は時間を割いてここまで来たと考えると、その思いを踏み躙ることは道理に反する。せめてここで労いを込めて来訪者を出迎えることで、自分の怠惰な1日も少しはマシになるだろうと重い腰をあげた。
扉を開けると、宅配便のスタッフが立っていた。何か、ネットで注文していたか。今日一日思いきり寝かせていた脳では、注文履歴を思い出すことさえ難儀だった。流れ作業でサインし荷物を受け取る。発泡スチロールの箱には「食品」の記載があり、箱自体も冷たい。
めんどくさくなっちゃったのでもう書くのやめます🤣
「カニだった!ヤッタァ!宴はこれからだっ!!」
っていう流れにする予定でした。「突然の君の訪問」の「君」は思いがけず届いたカニにする予定でした。が、力が尽きました。
もはや、玄関まで取りに行くことを決めた時点で終わった方がキリがいい気もしていました笑 いろいろと蛇足になってすみません💦💦
突然の君の訪問。
「え、おかえり…?どうしたの急に。」
私が問いかけてもあなたはただ微笑むだけ。
「もう帰ってこないと思ってた。服も私物も全部整理しちゃったよ…どうしよう、今から買いに行く?」
そう言って出かけた先で、いかにもあなた好みの青いシャツを手に取り鏡で合わせるあなたを見つめながら
会いたかった
会いたくなかった
話したいことたくさんあるよ
文句の一つでも言ってやらねば
などとぐるぐる考える。
「あのね、」
と話しかけたところで目が覚めた。
もちろん、あなたは隣にいない。
いるのは小さな寝息をたてて眠る我が子。
「おかえり。」
そう言って私は仏壇で微笑むあなたに手を合わせた。
暑い夏の日。
突然の君の訪問
叶「突然君(元カノ)が家に来た、準備万端だった。ヤりたいといい家にずかずか入ってくる。本当に困る僕は今彼女がいるし、1回別れた奴とヤりたくもない。」
叶「帰って」
叶「冷たくあしらう、なんでと叫び壁を殴る。そしたら隣の部屋の僕の彼女が心配して来てくれた」
葛葉「すごい音したいけど大丈夫?」
インターホンが鳴って出てみたら、君が立っていた。
突然の君の訪問。
「……なんで来たんだよ?」
「あんたが風邪引いて仕事休んでるからでしょ!」
……あ、そうか。そういうことか。
「……ちょっと朝に頭痛があっただけだよ。たまにあるやつ。今はだいぶ良くなったから」
「また頭痛?相変わらず気圧に弱いねぇ、あんた」
余計なお世話だ。……ぐうの音も出ないけど。
「とにかくこれ!」
これ……?ビニール袋……?
「なんか買ったの?」
「あんた、どうせろくなもん買ってないんだろうから、色々買ってきた。ある程度野菜も入ってるからちゃんと食べなよね」
「……げっ」
「げっじゃない!だからたまに病欠するんでしょうが!」
それはそう。君が正しい。
「という訳で……」
「ちょっちょっ!?なんで上がろうとしてんの!?」
「え、ちょっとくらい上がらせなさいよ!どうせ料理もろくに作ってないんだろうしさ、作るわよ。ついでに数日分くらい作ってあげるから!」
「よ、余計なお世話だ!」
めっちゃ有難いけど!!!
「何言ってんのよ!病人が!!」
「へ、部屋汚ぇし!!」
「いつもじゃん!いいから!お邪魔しまーす!」
ドタドタと彼女が部屋に入り込む。
ちょっ!ちょっ!!もう!!!
「自分勝手だなぁ!!」
「あんたの割に意外と綺麗じゃん。付き合いたての方が最悪だったよ」
もう、そうやってニコニコするなよ。
めっちゃ可愛いじゃんか。
「……あんたさ、今日1回もLINE来れなかったでしょ?いつもなら病気の時でも来れるのに、今日来なかったからさ。結構辛かったんでしょ?」
うっ……図星。
彼女はいつも鋭い。
俺の生活見てるのかってレベルで鋭い。
確かに今日のは朝起きるのが辛いくらいの頭痛で、仕事への電話もとても億劫だった。
「……ふふっ、図星」
「わ、笑うなよ」
「でも意外と元気そうで良かった」
彼女はそう言って微笑んだ。
彼女は本当にいい子だ。
俺のことを本気で心配してくれる。
「……もう少し強くなるわ、俺」
「まぁ、確かに病欠はあんまり良くないけど、無理しなくていいよ。あんたはそういう人間なんだから」
彼女は優しい。
本当に優しい。
彼女は俺には勿体ないくらい素敵な彼女だ。
「……君は優しいな」
「あったり前でしょ〜!あんたの彼女だもん!」
「……なんだよ、それ」
俺は『君の彼氏』ってことが誇らしい。
それがずっと続けばいいな、なんて思ったら、
また笑われるだろうけど。
それが伝わるように、強くなろう。
今日はそれを本気で考えた夜になった。
■テーマ:突然の君の訪問。
#68【突然の君の訪問。】
油断しているときに限って
君はやってくる。
いつもはちゃんと予告してくれるじゃない。
どうして?どうして今なの?
着替えてもいなければ
眉毛も描いてないんだよ?
でも早くドアを開けなくちゃ
気の短い君はすぐに拗ねちゃうから。
とりあえずインターホン越しに
君を引き留める。
「ちょーっとおまちくださぁ~い!」
バタバタと廊下を走る。
右手には伊達メガネを握って。
突然の君の訪問。
「みんな今日も来てくれてありがとう〜」
画面の向こうで、推しが私たちに呼びかけている。
推しの楽しそうな、リラックスしたような声と一緒に聞こえるのは、グラスと氷のぶつかる音。今夜の配信は、私たちリスナーと呑んでくれるのだ。
私も缶チューハイを用意して…、推しと乾杯!
「乾杯も終わったところで、聞いてほしいことがあるんだけど…」
グラスを傾けながら、推しが生き生きと話し始める。
同じグループのメンバーさんと、猫カフェに行った話。顔出しはしていないから声だけだけど、本当に楽しそうで嬉しそう。猫さんにこんなにデレデレしちゃうなんて、可愛いなぁっ!もう!
呑み配信も中盤という頃。推しの家のチャイムが鳴った。
「あれ、誰だろ。こんな時間に…」
推しは不思議そうにそう言いつつも、ちょっとごめんね、と残して玄関へ向かう。
コメ欄も、「誰?」とか、「夜だよ?ヤバくない?」といった声で溢れてる。私も「大丈夫?」とコメントして推しの帰りを待つ。
しばらくすると、推しのやたらハイテンションな声が画面から聞こえた。
「みんな!やばいよ!ちょっと…、俺もなにが起こったかわかってないけど!」
この推しの声の向こうで、別の人の声がする。
この人って、まさか…。
「やほ!みんな俺だよ!楽しそうだから…、来てしまいました!」
やっぱり!推しと同じグループの、一緒に猫カフェ行ってた彼だよ!
やばい、これは嬉しすぎるって!
突然の君の訪問。
♣️「・・どうしたの、急に」
とある休みの日、♠️は俺の家にやってきた。
♠️は同じグループで仕事をしている仲間。
♠️「近くまで来たから、寄ってみた」
・・・嘘だ。
♠️は、休みの日はほとんど家から出ることは無い自分の家が
大好きな性分。
確か今日は♠️も休みだったはずだ。
だから外に出るなんてないはず。
そんな風に嘘が下手なのも、♠️の性分だ。
♣️「・・どうぞ」
♠️「ありがとう」
とりあえず家の中に入れて、ソファへ促す。
お茶入れるね、と一言告げて、自分はキッチンへ向かった。
ちょうど友達から貰った美味しいコーヒーがあるから
それをいれていたら。
♠️「♣️。」
近くに♠️の声がして、振り向くと彼はキッチンの入口辺りに
立っていた。
♣️「…な、に……?」
ゆっくりと♠️がこちらへ近寄る。
♠️「今、悩んでるでしょ」
思わず、コーヒーを入れる手が止まる。
♣️「・・何の話…?」
♠️「とぼけないで良いよ。俺には分かるの。」
真っ直ぐに見つめてくる♠️。
そう、彼は嘘もつけないどころか、駆け引きもできない人。
♠️「話して??そのために来た」
結局、最初の嘘もバラしてしまう♠️。
でもここまで直球で来られたら、さすがにこっちも
隠しようがない。
♣️「・・分かった」
♣️「コーヒー持っていったら、話すね」
そう言ったら、彼は急に優しげな表情に変わった。
うん、とだけ言って、ソファに戻る。
それから涙が流れるほどまで話を聞いてくれたのは
他でもない彼だけだった。
#突然の君の訪問
夏休みだからと家でグダグダしてた。
課題はとうの昔に終わったし、ゲームは飽きた。
友達を誘おうにも課題が終わっていないと断られてしまった。
あぁ、暇だ。
そう独りごちた時、ピンポーン。玄関のチャイムがなった。
誰だろうかと出てみるとそこにはもう暫く、最低でも夏休みが終わるまでは会えないだろうと思っていた気になっている人。
さっきまでグダグダしてたから、心の準備も、見た目も最悪だ。
何の用?
折角君が来てくれたのに、まともに相手もできる気がしない僕は、ぶっきらぼうに言葉を放ってしまった。声に出した瞬間、少しぶっきらぼうすぎたかもなんて思ったけど、既に後の祭り。
君は、綺麗な浴衣を着て、僕を夏祭りに誘いに来てくれたのに。
ごめん、迷惑だったよね。なんて、泣きそうな声と顔で言われてそのまま逃げるように走っていってしまった君。
あの時、追いかけいれば今君の隣で笑っていたのは僕だったかもしれないのに。
――そんな昔の小さな後悔のお話。
突然の君の訪問
父は終戦直後、室蘭東高校を中退して花籠部屋に入ました。室蘭の北海道炭鉱の総監が父の父でした。父の兄は室蘭工業大学機械科から学徒出陣で横須賀工廠に入り、戦艦大和や零戦を製作する技術海軍少尉でした。東大機械科より優秀だと言われていました。随分後に父の姉は室蘭市民病院の看護婦長で定年しました。
父は初めて飛行機に乗って角界入りしたのは千代の富士ではなく自分だとよく言っていました。マスコミは関取で初めてといっていました。父は幕下で廃業したので関取ではありませんでした。とは言えアマチュア最高峰が幕下で、学生実業団の大会(天皇杯)優勝1回の付け出しより上位の力士でした。
親方との約束で日大桜丘か鶴ヶ丘とかの、どっちか(若貴が中退した高校の反対側)に通うのを、うちゃって相撲に精進していました。当時、花籠部屋は日大相撲部に行き一緒に練習していたそうです。
日大相撲部の親方は日大総長(当時、理事長、学長、OB会代表等より最高位の職)でした。父は総長を東京の兄貴としたっていました。総長も「何でも困ったら俺の所に来い」と父に言っていたそうで。父は一緒に練習していた日大生に漢字なんかを教えていて事実上の副総長のようだったみたいです。
花籠部屋の親方とかは父とは同族で宇多天皇後生阿部の佐々木源氏系統だったので終戦直後の食料難の時、部屋にあった国宝佐々木源氏の宝刀を質に入れ飯を食わせてくれたそうで。父は
女将さんの後を佐々木源氏の宝刀を持って、とぼとぼ付いていったと言っていました。
栃若時代の最盛期で父は兄弟子の初代若乃花の付き人でした。昭和天皇がおこしになるたび、若乃花の横でお出迎えしていたとのことです。警護の人もいなく、お付き大夫などという方々もいなく父と若乃花だけで入り口でお待ち申し上げていたそうで、警備上
余り早くお知らせが、なかったと思われ父には殆ど突然の君のご訪問だったのでしょう。 徳博
突然の君の訪問。
理由はわかってるけど、知らないふりをさせてくれ。
「別れたいと思ってる」
「…うん。」
頷くことしか出来ない僕に、君は微笑みかけた。
「あなたは何も悪くない。私のせいよ」
君はいつもそうだ。
自分のせい自分のせいと、自己評価が低すぎる。
君は、君はもっと自分を大切にしないと。
「って言うところが嫌だったんだろうか」
何年も連れ添った君の跡を見る度、考えてしまう。
キッチンにあったお揃いのマグカップ。
誕生日プレゼント、何が欲しいかわからなくて。
でも一生懸命選んだ思い出のマグカップ。
君が本当に欲しいものを、僕はあげられなかった。
夕焼けがさすカーテンは、珍しく君が選んだもの。
この柄が好きなのかは未だに分からないけど。
そうそう、このカーテンを経たあとの誕プレは、
似たような柄の物にしたけど、変な顔されたっけ。
思い出すたびに、胸が締め付けられる。
なんでもっと。なんであんなこと。
そればっかり。
楽しい思い出もあったはずなのに、
思い出せるのは失敗の日々ばかり。
思えば、君に迷惑ばかりかけてしまった。
こんな男と付き合い続けるのは、
きっと彼女のためにならなかった。
それをうだうだ続けて。
未練たらたら後ろ髪を引いて。
恥ずかしくないのか。ああ、恥ずかしいさ。
それでも君と居たかった。
君のかたちが、君の温度が、少しづつ消えていく。
カーテンが揺れたので、窓を閉めようと立ち上がる。
「もう、いないんだね」
悲しいけれど、それが現実だ。
きっと君は微笑みを僕じゃない誰かに向けている。
それがどうにももどかしくて、気持ち悪くて。
「失恋ってこういうことか」
と一人納得がいったのであった。
♯4 「突然の君の訪問。」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
何も無い。
家具も家電も、カーペットも窓も。
ただ白いばかりで、ただそこにぼくが居るだけで。
することが無い。
じゃんけんかあやとりか、指スマでもしてみようか。
……。
──────。
分からない。
思い出せない。
吐き出したい。
どうか僕を肯定して。
いたかったんだ、すごく。
「 。」
そう言うぼくが、ただそこに居た。
「───!」
「───!!」
騒がしさに目を覚ます。
白い天井に白いベッド。そして点滴。
ああ、そっか
おはよう僕。
ありがとう。
いつかの日に突然現れたぼくに、お別れを告げた。
『君のドアをノックする』
朝の深呼吸が惑星ひとつ吸い込んで タペストリーの幾何学模様 緋色の渦がぐるぐる廻る 突然ですが
君を迎えに行く 塞ぎ込んでいるのなら 話しを聴くよ もしかしたら 笑顔も提供できるかも? 君のドアをノックする そのドアが開く時 僕の新時代が始まるだろう