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突然の君の訪問。

♣️「・・どうしたの、急に」


とある休みの日、♠️は俺の家にやってきた。
♠️は同じグループで仕事をしている仲間。


♠️「近くまで来たから、寄ってみた」


・・・嘘だ。
♠️は、休みの日はほとんど家から出ることは無い自分の家が
大好きな性分。
確か今日は♠️も休みだったはずだ。
だから外に出るなんてないはず。

そんな風に嘘が下手なのも、♠️の性分だ。


♣️「・・どうぞ」
♠️「ありがとう」


とりあえず家の中に入れて、ソファへ促す。
お茶入れるね、と一言告げて、自分はキッチンへ向かった。

ちょうど友達から貰った美味しいコーヒーがあるから
それをいれていたら。


♠️「♣️。」


近くに♠️の声がして、振り向くと彼はキッチンの入口辺りに
立っていた。


♣️「…な、に……?」


ゆっくりと♠️がこちらへ近寄る。


♠️「今、悩んでるでしょ」


思わず、コーヒーを入れる手が止まる。


♣️「・・何の話…?」
♠️「とぼけないで良いよ。俺には分かるの。」


真っ直ぐに見つめてくる♠️。
そう、彼は嘘もつけないどころか、駆け引きもできない人。


♠️「話して??そのために来た」


結局、最初の嘘もバラしてしまう♠️。
でもここまで直球で来られたら、さすがにこっちも
隠しようがない。


♣️「・・分かった」
♣️「コーヒー持っていったら、話すね」


そう言ったら、彼は急に優しげな表情に変わった。
うん、とだけ言って、ソファに戻る。

それから涙が流れるほどまで話を聞いてくれたのは
他でもない彼だけだった。


8/28/2023, 1:46:07 PM