【突然の君の訪問】
「ごめんね、突然来ちゃって」
夕方の5時、突然の来客があった。ボクが中学生の頃からお世話になっている、命の恩人みたいなセンパイだった。逆はよくあるけど、センパイがボクの家にアポ無しで来るなんて珍しいなあ……なんて、普段のボクなら思えるはずなのに。
「ぜーんぜん!ボクだって、しょっちゅう突然センパイの家に行くんだから、お互い様だよ」
いつもと同じ優しい笑顔。いつもと同じふんわりした声。だけど、瞳の奥が、いつもより揺らいでいる気がした。多分、苦しい思いをたくさん抱えているのかなと思ったけど、あえてそれには触れなかった。
「そういえば、明日ってお休みなんだっけ?」
「うん、」
(この続きは後ほど更新します)
8/28/2023, 2:08:45 PM