神様が舞い降りてきて、こう言った。』の作文集

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神様が舞い降りてきて、こう言った。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/27/2024, 3:10:02 PM

》神様が舞い降りてきて、こう言った

 ごめんね、やっぱり駄目だったみたい。
 そう言ったあのひとは、立ち尽くすだけの私の頭を優しく撫でて地に落ちた。足元で骸となったひとはもう、何の言葉も与えてはくれない。
 あのひとは誰よりも優しく、何よりも美しいひとだった。争いを厭い、悲しみに寄り添うひとだった。
 もし、この世界に神様とやらがいるのなら、それはこのひとのようなものなのだと、誰もが思うようなひとだった。
 だから人は、あのひとを神にした。
 献身を利用し、人を神として本物に刃を向けた。
 ──その結果がこれだ。
 雷に灼かれた大地に音はない。あのひとが愛した世界は、こうも愚かであったのかと嗤ってしまう。
 嗚呼もうじき私を迎えに奴らが来る。使いどもの羽音は喧しくていけない。
 もう少し静かにせよと天を仰いだ時、こちらを見下ろす作り物めいた顔が微笑んで、真白の腕が差し伸べられた。
「帰りましょう。私の愛しい子」

7/27/2024, 3:08:37 PM

神様が舞い降りてきてこう言った

「この鏡を私だと思って祀りなさい」と、天照大神がおっしゃったとか書いてあるのは日本書紀だったろうか…?
神棚の鏡、御神体とされる。
鏡に映るものを見れば、自分が映っている。礼を失することの無いよう、正面に立って礼拝(らいはい)すれば、必ず自分が映ることになる。

他方、キリスト教では祈りの際に「十字をきる」動作がある。神を呼ばわりながら十字を胸の前で描く。個人的見解だが、あの十字において最も重要なのは、「十字の交点」だ。空間的広がりの横と、時間的連なりの縦。その交点は「認識の始点」であり、「現実事象が展開する始点」でもある。胸の前で十字をきるとき、その交点は上胸部、つまりハート(心)の位置に合致している。そここそが、イエスの言う「生命の門」だ。なるほど「狭き門」である。神はその奥に坐すのだ。

仏教の始祖ゴータマは、仏性を擬人化して形に取ることを禁じた。つまり、最初の頃は仏像など禁じられていたのだ。他ならぬゴータマの指導である。仏教に「神という概念」は無い。万物のなかに仏性があり、凡夫のなかに啓かれるべき仏性がある。仏性こそが真なる実在であり、その仏性がすべてを創造する…「山川草木悉皆成仏、天上天下唯我独尊」の意味するところだ。

さて、日本人になじみ深いものを三つ並べてみたが、興味深いのは「神性」「仏性」は「内なるところのもの」として示されていることだ。

エゴを超えて顕れる「神」は、何と言うだろう。「内なるところに神の坐す」あなたのなかの深い場所に、実はいつも輝いているものは何だろう。それが、「神様が言いたいこと」だ。

7/27/2024, 3:06:56 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。

お前はまだ成長しないのか、と。

7/27/2024, 3:06:42 PM

2024 7月23日(土)

神様が舞い降りてきて、こう言った。
「おまえは私が見えるのか?」
神様は驚きと嬉しさを交えながら聞いてきた。
「は、はい…」
あまりにも勢いがすごいので少し圧倒されてしまった。
「そうかそうか私が見えるのか、いや〜実に嬉しいね。」
と言いながら嬉しそうにこちらを見てくる。そして、
「よし、何か1つ願いを叶えてあげよう。」
と得意げに言ってきた。
「何で急に願いを叶えてくれるのですか?」
と一応聞いてみた。すると神様は、
「いや、久々に私のことを見られる人にあったから、つい嬉しくなってしまってな。だからだ。」
「ふぅ〜ん、そういうことですかぁ。」
まぁあまり重要とも思ってなかったから適当に流しはした。
「で、願いはなんだ! 何でもいいぞ!あっ、ただし願いを増やしてくれというのはなしだ。」
「じゃあ、僕を変えてくれませんか?」
願いはすでに浮かんでいた。
「変えるとは、具体的にはどういうことだ?」
「他人にじゃなくて、自分に対してもっと肯定的にだったり、優しくできるように、僕を変えてもらいたいです。」
神様はこれを聞いて、きょとんとしながら、
「こんなことでいいのか?もっと大金持ちにしてくれだとか、モテモテにしてもらいたい、とかじゃなくて?」
と言った。そして続けざまに、
「しかも、これ願わなくても自分で変えられるんじゃないか?」
と言う。
神様は純粋に疑問に思って言っているだけだと思うけど、その言葉は自分の心に刺さる。
「それができれば、願ってもないし、悩んでもないんですよね。神様は何か悩みとかなんかないんですか?」
少しイラついてたと思う。そんなことは知らず顔で神様は答えた、
「悩みか〜、最近は私のことを見てくれる人が少なくなったことかな〜。」
いやに悲しげなのがなんか癪に障る。
「まぁ、とにかく僕を変えてください。」
「わかったよ。」
とまだ不思議そうな顔をしながら答えた。すると、急に神様の雰囲気が変わり、忠告し始めた、
「自分を変えるということは、今の自分らしさに新しいものを上書きしていくことだ。おまえが今までの人生で創りあげてきた本来の自分にはもう戻れないかもしれない。それでもいいのか?」
そう忠告されたが、今の自分には何の未練もない、新しくなれるならそれでいいと思ってる。
「大丈夫ですよ、お願いします。」
神様は少しこちらをを見つめたあと、
「わかった。」
と言った。そのときはもうさっきと同じ雰囲気に戻ってた。その後、伝えわすれたかのように神様が、
「あっそういえば、私に会ったことは願いを叶えたと同時に記憶からなくなるから。もし、次また会えたら、その時に記憶があらわれるようになってるから。そこんところよろしく!」
記憶からなくなるのかぁ〜、と神様には少しイラついたりしたけど、なんとなく寂しさは覚えた。そう思っていると、
「それでは、願いを叶えるぞ!あぁあとすぐに効果が現れるわけではないからな。徐々に現れるから。」
と言いながら、手に光を集めている。
神様は最後に、
「おまえとの会話楽しかったぞ。」と言い終わるのと同時に指をパチンッ、と鳴らした。

気がつくといつもの塾の帰り道だった。もう日が落ちかけてる。長くここに立ち尽くしてた気がする。まぁとりあえず帰るか、と思い家に向け歩を進めた。家に着くと、鞄の中身を机に出した。すると、ヒラリ、と足元にプリントが落ちた。見るとお世辞でも良い点だとはいえないテスト用紙だった。でも、いつもよりも落ち込むことなく、次、頑張ればいいか、と思った。自分にしては珍しいなと、思いながら夕飯の支度をする母の手伝いに向かった。

7/27/2024, 3:06:35 PM

神様ってどんな感じの風貌なんだろう。髭が生えてて白い衣に身を包んだおじいさん、みたいなのが頭に浮かんだけど、実際は目が100個付いてる的な、人間の想像を越えた異形の姿なのだろうか。

7/27/2024, 3:03:49 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った

もう大丈夫だよ。

7/27/2024, 3:02:04 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。「ど?今の舞い降り方神っぽかった???前回より気持ち後光多めにしたんだけど……え?逆光で顔が見えない?でも見えないほうがなんか圧あってよくない?「神だぞ!!」みたいな。得体のしれない感じ醸し出してない??……あぁ、そう。次はドライアイスも追加するか。じゃあ暑いし帰るわ。」神様は舞い戻っていった。

7/27/2024, 2:59:54 PM

子供の頃、田舎のおばあちゃん家へ泊りがけで行った時の事だ。

その日は特にする事もなく、午後にはすっかり退屈していた。
暇を持て余した私は山の方へ行ってみる気になり、一人で外へ出る事にした。

裏手の田んぼに出ると、田んぼの向こうに山が見え、そちらの方向へぶらぶらと歩き始めた。

半分ほど来た所で、他所のお宅の庭に、一匹の柴犬がいた。
じっとこちらを見つめる様子に、私も見つめ返していると、ふいに犬の身体に神様が舞い降りてきて、こう言った。

「そちらに行ってはいけませんよ。もう暗くなる。お帰りなさい。」

驚いて、改めて犬を見ると、もう私への興味を失ったのか、丸まってそっぽを向いてしまった。

今起きた事に理解が追いつかず、でも帰った方がいいと言われて、山に未練があった私は、立ち尽くしたまま、しばらく山とおばあちゃん家を見比べていた。

すると、突然休んでいた犬が立ち上がり、私に向かって吠え始めた。私は慌てておばあちゃんの家へと走り出した。

おばあちゃんの家に戻ると、心配した母が待っていて、ひと気のない田舎道を一人で歩いてはいけないと注意された。

犬がいたから大丈夫だと、自分でもよく分からない言い訳をしながら、わざわざ神様が降りてこられたということは、あのまま山に行っていたら帰って来られなかったのではないかと、ぼんやり考えていた。

その後祖父母も亡くなり、もう何年もおばあちゃん家には行っていない。

またあの場所へ行ったら、ふらりと山に行きたくなるような気がしている。そして、今度は犬も神様も、引き止めてはくれないのかもしれない。

7/27/2024, 2:59:35 PM

─残業終わり、かなり遅くまで会社にいたから

終電を逃してしまった。うちの会社はブラック企業だ。

正直病んでしまいそうになる。帰り道、仕方なく徒歩で

帰っていたその時─


仕事帰り?毎日お疲れ様。

たまには息抜きも大事だよ。

あなたはひとりじゃない、私がいるから。


お題「神様が舞い降りてきて、こう言った。」

7/27/2024, 2:59:17 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。



ある日。
神様が舞い降りてきて、
こう言った。

『わたしの目には、
あなたは高価で尊い。
わたしはあなたを愛している。』

俺は思った。
…巫山戯るな、と。

そんな耳触りの良い事を、
それらしく言っておいて、
結局。何もしてはくれない。
神様の有り難い御言葉じゃ、
腹は膨れない。

それならいっそ、
悪魔の方がまだマシだ。
少なくとも彼奴等は、
むかつく綺麗事を言わない。

だから、俺は。
神に背き、悪魔を騙し、糧を得る。
…それで、いい。

7/27/2024, 2:59:08 PM

作品No.118【2024/07/27 テーマ:神様が舞い降りてきて、こう言った。】


 神様が舞い降りてきて、こう言った。
「お前の願いを一つだけ叶えてやろう」
「ちょうどよかった! そこ——ベッドに腰掛けて!  足組んで、尊大な感じでお願い!」
 自称神様は、不可解そうな顔をしながらも従ってくれる。私は、それいけとばかり手を走らせた。
「ちょうどあなたみたいな見た目の彼を描きたかったの! 助かるわぁ。理想の彼を描けなくて困ってたのよねぇ」
「それは、よかった……?」
「いやー、イケメンってほんと最高だわー。手が進む進むー」
 そこから、あっという間に頭に描いてた理想の彼が現れて、私はニンマリする。
「うん! 上出来! ありがとう、名も知らぬイケメン金髪自称神様!」
「自称ではないのだが……まぁよい」
 自称神様は、立ち上がるとその姿を徐々に薄く溶かしていく。
「え、何何、どーいうこと⁉︎」
「お前の願い、確かに叶えたぞ」
 そんな言葉を残して、自称神様は消えた。消えてしまうと、まるで今までが夢だったように思えて、不安になった。
「でも、これあるし、現実——なんだよね?」
 私の机の上には、今抱えてる仕事——とある小説の挿絵に使う予定のイケメン金髪騎士の絵が、今までが現実だったことを表していた。

7/27/2024, 2:58:50 PM

「明日、人類を滅亡させることにした。急なことなので、お詫びとして、一つだけ願いを叶えてやろう」

「…え?」

目の前に、性別や人種を超越した美しさを持つ者が突然現れて、妙なことを言い出した。

こちらの、何て?もう一回言ってくれる?を内包した「え?」を無視して、相手は待ちの姿勢だ。表情も変わらない。

休日の自宅に突然現れて、こんなお茶目な悪戯を仕掛けてくるような友人に心当たりは無い。と言うか、友人などいない。

改めて相手を見る。
金に光る瞳、黒く艶のある長髪に、身につけている衣装も黒だ。そして先の台詞。
なるほど。

「魔王ですか?」
「神だ」

神だった。
それもそうか。魔王にしては親切過ぎる。
神にしては黒過ぎるけど。

「明日、人類は滅亡するんですか?」
「そうだ。金持ちにしてやろうか?」
「一日だけ?」
「一日では使いきれないほどの金持ちにしてやるから、今日一日好きなだけ散財するがよい」

今日一日って…今夕方ですよ。

「願いはありません」
「それは無しだ。恋人を用意してやろうか?」
「恋人?」

ふむ。多くの人類は最後の願いに金や恋人を強請るのか。
素敵な恋人と、最後の夜をロマンチックに過ごす。
恋人じゃなくても、例えば…。

「…」

想像して、思わずため息が出た。

「そんなことしたら、人生が終わるのが惜しくなるじゃないですか」
「惜しもうが惜しむまいが終わる時には終わる」

神は相変わらず表情を変えずに言う。

「自分の力では成し得なかったことや、やらずに後悔していることなど、何か無いのか」

思わず手に力が入る。
そんなものたくさんあるに決まっている。でも、無条件で貰えるとわかっても、何かを欲する気力が、今は沸かない。
握った手を開き、跡がついた掌をじっと見つめた。

「…じゃあ、安らかに逝かせてください」
「…」

神は黙っている。

「苦しまず、眠るように…いや、できれば、眠っている間に終わらせてください。それが願いです」
「…本当に、他には無いのか」

神の問いかけに黙って頷く。

「…よかろう」

少しの間を置いて、神は頷いた。

「そなたの願いは、明日、叶うであろう」

神は表情を変えぬままそう言って、現れた時と同様、突然消えてしまった。

「…」

いつの間にかまた握りしめていた手を、そっと開く。
手には持っていたロープの跡が付いていた。

「明日、眠っている間に終わるなら、わざわざ苦しむ必要は無いか」

声に出してみると、体から力が抜けて、手からロープが滑り落ち、足下に置いてあった風呂椅子にぶつかってから床に落ちた。踏み台にしようと、風呂場から持ってきたものだ。

ちょうどよかったのかもしれない。狭い家の中に、ロープを吊るせるような場所が見当たらず、カーテンレールを選んだが、体重を支え切れるか不安だったのだ。

「寝よう」

片付けもせず、布団に入る。
きっとこのまま眠ってしまえば、目覚めることはないのだろう。
願いが明日叶うとは、そういう意味なのだろう。

神が恋人の話をした時、一瞬頭を掠めた願いが、実はあった。
猫を飼ってみたかったのだ。
わざわざペット可のアパートに住んでいるにも関わらず、実際に飼うというところまでは踏ん切りがつかずにいたのである。

でも、今は飼わなくてよかったと思っている。
自分の人生もままならず、投げ出すような人間に、生き物の命を預かる資格などないのだから。

それでも、もしかしたら。
そう、人生にもしもなんて無いけど、それでも、もしも猫を飼っていたら、その猫のために人生を頑張れたかもしれない。
なんて、後悔と呼ぶのも恥ずかしいような気持ちを、神の前で一瞬抱いてしまったことを思い出す。
神が心を読めなくてよかった。
あやうく、一晩だけとはいえ、飼い主に恵まれない不幸な猫を生み出してしまうところだった。

そんなことを考えながら、静かに眠りについたのだった。

----------

カーテンの隙間から差し込む光で目が覚めた。
朝だ。

寝転んだ姿勢のまま目を開けて、しばらく天井を見つめていた。
段々頭が冴えてくると、昨日の出来事を思い出す。

あれ?朝を迎えちゃったの?
そういえば、人類の滅亡って、今日の何時頃なんだろう。神が来たの、昨日の夕方だったから、人類滅亡も今日の夕方かな?
ということは、滅亡前に急に睡魔が来て眠ってしまうのかな?

とりあえず、上体を起こす。
部屋の中を見回すと、昨日片付けなかったロープと風呂椅子が目について、何だか間抜けな気分になった。

夕方まで時間をもらったところで、やることなんて無いんだけどな。

カリカリカリカリ。

玄関の外で、扉を引っ掻くような音がする。

何だろう。

カリカリカリカリ。

玄関まで行き、扉をそっと開けると、黒い塊が勢いよく飛び込んできた。

「え!」

見るとそれは、黒い猫だった。

真っ黒で艶のある毛並みのその猫は、黄色い目でこちらを見ている。
首輪はしていない。

しばし猫と見つめ合い、閃いた。
やはり神は心が読めたのだ。
願いが、叶った。

果たして、夕方には人類が滅亡するのか。
もはや、そんなことはどうでもよかった。
今日一日だけでも、この猫のために最高の飼い主になろう。
猫を前にして、思ったことはそれだけだった。

翌日も、翌々日も、人類は滅亡しなかった。
人生は続いている。
猫が必要としてくれる限り生きようと思う。
きっと神は、もう一度生きる希望を与えるために、願いを聞きにきたのだ。
人生が終わるその時に心から願うこと、本当の願い事を知るために、人類が滅亡するなどと言ったのだろう。

愛猫を見ると、黒猫もこちらを見ている。
猫が目を細めると、黄色い目は金に輝いた。


こうして死神は、寿命までの時間を稼いだ。

終わり

7/27/2024, 2:55:43 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った

 わたしは影法師。いつも冷たい目をした少女の後ろをくっついている。いつも無愛想だから、少女はひとりぼっちだけど、本当は優しいんだって知っている。
 わたしは、彼女を絶対に裏切らない。
 けれどある日、わたしは言った。
「このままじゃ、ずうっとひとりぼっちだよ。ずうっとずうっと、おとなになっても」
 なんて残酷なことを言ったのだろう。彼女とずうっとずうっと一緒にいるのがわたしのはずだったのに。
「いいの。だって、わたしには一人でくぐるべき狭き門があるのだもの」
「わたしは影法師、ただの黒い輪郭よ。でもわたしは知っている。あなたは太陽だわ。一人で輝けるのにひとりぼっちで、一人で進めるのに誰も追いついてくれない」
「わたしが太陽なら、あなたは月よ。あなたはわたしの影」
 影は光の後ろにできる。わたしは確かにあなたがいないと存在できないけれど、あなたを世界から隠せるのはわたしだけだ。
 わたしは言う。
「あなたは寂しいわ。寂しくて、とても強い人。けれど、この世は一人で進むには寒すぎる」
 彼女の足音は冷たい。彼女の通る道は暗い。彼女の後ろは悲しいくらいに綺麗。
 影法師のわたしにさえ、彼女の考えていることは分からない。分かっていると思っていたけれど。
 だってあの時、影法師のわたしに微笑みかけてくれたあなたは、まるで神様だった。
「生意気な影法師ね」
 彼女は冷たく吐き捨てた。
「裏切り者」
 そう言ってからは一瞬だった。彼女の掌で鈍い光がきらめいて、そしてわたしのくるぶしから下がすっぱりと切り落とされた。
 彼女は踵を返し、もはや後ろには一瞥もくれずに歩き去る。
 ああ、これでとうとうあなたは一人ぼっちになってしまった。
 あなたの行く道から、闇が消えてしまった。
 影すら切り捨てて、あなたはどこへ行こうとしているの。わたしはあなたにずっと着いて行きたかった。並んではくぐれない狭き門も、後ろからなら一緒にくぐれる。
 けれど、これがあなたの選んだ道ならばそれでいい。わたしはあなたの影だから。
 わたしは彼女の暗いものを、全部知っている。
 彼女が薄闇とさよならできるのなら、わたしはそれでいい。

7/27/2024, 2:52:41 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った

「君が生まれた意味など無い」と、

(短歌)

7/27/2024, 2:50:22 PM

神様が舞い降りて来て、こう言った。
ちょっとした山道を歩いている…木立ちの中の小径で木々の間から、青空が覗いて、木漏れ陽が眩しい…
でも、不思議と、暑くも無く、野鳥の鳴き声も聞こえない…ただ、よく判らない儘、緩い山道をゆっくり登って…
どのくらい歩いただろうか…不意に視界が拡がり、下り坂の向こうの丘の上に、大きな木が見えた…周りの木々は、風にそよいでいるのに、其木は、微クリともしないで立っていた…そして、視線が、その巨木にあった時…

7/27/2024, 2:49:17 PM

繰り返す歴史の出来事で
長い間崇められてきた神様

年中行事の1番最初に出逢う
コインを投げて、願い事は唱えれば叶う
なんて都合のいい存在で
身丈よく立っている

時代は令和
神様が舞い降りてきて、こう言った
「都合よく立っている我が身に
降りかかる希望の念を愛しく思う

見守る存在は必要である
腐ったように見える世界は儚く
世界の終わりにふさわしいだろう」

7/27/2024, 2:48:04 PM

綾鷹のボトルをひねる
熱中症対策とやらを呼び掛けながら

高齢者ばかり残ったマンションを
いつまでニュータウンと呼べるだろうか

お年寄りばかり残った山村を
いつまで限界集落と呼べるだろうか

高齢者ばかり残った団地棟
いつまでマンモスと呼べようか△

綾鷹のボトルをひねる
熱中症予防とやらを呼び掛けながら◎
 
冗談か聞き間違いか
ニュースから流れる気温40℃◎

命に関わる 危険な暑さ

ニュータウン
ありえない

ありえないニュースが告げる40℃

7/27/2024, 2:44:33 PM

君に命というものを与える
一度しか与えることはできないし
失えば戻ってこない
初めは楽しいことが待っているだろう
だんだん辛いことが増えていくだろう
命は皆持っているが同じ特性を持ったものは1つとない
隣の芝は青く見えると言うがないものをねだったところで出てくるわけではない
今持っている特性を活かせ
私は君を困らせるために命を与えたのではない
楽しめ、2度とない時間を

7/27/2024, 2:42:51 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。運も実力の内やでー😆

7/27/2024, 2:39:03 PM

【神様が舞い降りてきて、こう言った。】

追いやられた狭い場所で

外の人に悟られないように息を殺して

暗闇に紛れるように縮こまって
 
今日と昨日の境目に座り込んで

日が進まないのをなんとか食い止めようとしていた

このままじゃ自分が壊れてしまうのが

何処かでわかったから

 

ポケットの中で温めた僕の本当の世界で

誰にも知られずに日々に首を締め付けられていく

いつかどこかで明日に置いてかれて今日の境目から

転がり落ちてしまってもいいと思った



言わずに飲み込んだ言葉で辺りを黒く塗りつぶして

僕がカミサマになって現実とおんなじ暗闇を創り出した

だからきみの歌声が聞こえたのは

僕が創った方だと信じて疑わなかった

白昼夢を見ているようだった

突然現れたそれは夢現な僕が見えていないように

気に留めず自分でもよく知らない感情を人間を歌う

黒く塗りつぶした言葉が

その役割を全うしたように明るく光を纏って消え

透明が全てを攫ってその世界は姿を見違えた

その様はそう、神様が舞い降りたようだった。



その神様も僕が居ないと存在を確定できないのだと

僕と同じなのだと疑い続ける僕を他所に0を歌い続ける

お互いに消えちゃわないように呼吸を分け合ってと

それ以上もそれ以下も無くただ僕に語りかける

初めて綺麗な本物も見つけた感動の衝動に

どうしても抗えなくって1枚の壁越しに手を合わせ

その瞬間初めて自分を見つけたような感覚が走った

僕らは何も持たない同士で寄りかかってやっと1になった



2024-07-27

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