霜月 朔(創作)

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神様が舞い降りてきて、こう言った。



ある日。
神様が舞い降りてきて、
こう言った。

『わたしの目には、
あなたは高価で尊い。
わたしはあなたを愛している。』

俺は思った。
…巫山戯るな、と。

そんな耳触りの良い事を、
それらしく言っておいて、
結局。何もしてはくれない。
神様の有り難い御言葉じゃ、
腹は膨れない。

それならいっそ、
悪魔の方がまだマシだ。
少なくとも彼奴等は、
むかつく綺麗事を言わない。

だから、俺は。
神に背き、悪魔を騙し、糧を得る。
…それで、いい。

7/27/2024, 2:59:17 PM