『星空の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
星空の下で
墨を撒いたような視界と
ランタンのようなあなたの声
ねぇ、空に逃げようか。
月が太陽に変わるまで。
あなたの灯で
一歩先が少し明るくなったよ
私たちは立ち上がって手を繋いだ。
お守りに、とあなたが付けてくれた
耳元の小さな鈴が鳴った。
今夜、2人で探す生き先は。
テーマ“星空の下で”
ふとどうしようもなく
どうしようもない時
気持ちがモヤモヤしている
そんな時
特に理由もなく
空を見上げる。
瞬く星々は、ただ其処で輝いているだけ。
都会ではない。
何も無いようで、そうでも無いような田舎町。
コンビニは24時間営業しているし
何も無い事はない、田舎町。
だけど、都会みたいに
ギラギラしている訳ではないから
星はそれなりに見える。
季節により、見える星座は違うのだろうけど
そこ迄詳しいわけでもなく
多分、アレが、オリオン座
多分、アレが、北斗七星
ってくらいしか分からない。
しかも、合ってるかどうかは謎。
まあ、星座なんて分からなくても
とりあえず、星はキレイだなーとか思う。
そして、結構な時間見上げていたら
「っ……」
首が痛くなってきた。
星空の下で、間抜けな私。
おとなしく、家に戻ろう。
星空の下で夢を描く
・星空が映える所で眠りに就こうとしても、普段見ない空と星の美しさに、どうしても眠れない。
そういう時は、羊の数を数えるのが一番だ。
羊が一匹、二匹、三匹…と、星空を駆け巡る。その羊たちに誘われ、星空が綺麗な夢の世界へしばし旅に出る。
・一人、手を組んで星空を見上げる人がいた。
その人はたくさん夢を持っていた。なりたい職業とか、挑戦したいこととか。
だがそれらは気持ち的にも金銭的にも社会的にも、実現は難しいものだった。
それでも諦めはしない。なぜなら星空は変わらず綺麗だからだ。どんなに状況が変わろうが、宇宙は変わらない。星々は私たちを見てくれている。
そんな壮大な宇宙からの奇跡である流れ星にそっと、願い事をするのだ。夢を現実にするために。
星空の下で恋をし、
星空の下で別れを告げ。
星空の下でミサイルが飛び。
星空の下で兵士が泣く。
星空の下で家族の温もりを味わう。
星空の下で一人の自宅に帰ってくる。
#星空の下で
数限りない星々から何万もの星座をつくった遥か遠くの人々に思いを馳せながら今日も鮮烈な光の広がる都市という星空の下で仕事をする
星空の下で
今にも消えてしまいそうな
白い肌を持ったあなたがいた。
君のおかげで汚れていた心も完全に癒えた。
そして気づいたら抱きしめていた。
薄暗い部屋で起き出す
たまらずくしゃみが一つ
外の世界はもう春らしい
花粉が鬱陶しいな
ちょうど日付が変わった
/星空の下で
君にはじめて会ったのは
二十年前のおとついの星の夜
星あかりなんて
街の灯に消されるね、と
くやしそうに笑って砂浜に裸足
まだつめたい海の水を蹴った
流れ星のような女(ひと)だった
願いをつぶやきながら
君の軌跡をみおくって
ぼくはまだ地上にひとり
君にまた会えるとしたら
おとついの先の二十年の夜の星
世間なんかお構いなしの
宇宙人みたいなきみ
流星のしっぽは消えない尾を引いて
ぼくにいつまでも刻まれてる
星空の下で
あなたのことを
ずっと想ってます。
大好き。
ただそれだけを
想ってる。
君はさっきからずっと変わらないから、余計に自分が変わっていってるんだって思う。
ずっとこのままでいたいのに。時間なんて進まなくていいのに。
いつか君をずっと向こうへ置いてっちゃうんじゃないかって、怖い。
どれだけ待ってって言っても待ってくれない。止まんない。
せめて、置いてってもいいから、また会えたら…なんて。
…また会うことなんてできっこないよ。だって、今もずっと遠くへ行ってるんだもん。
今もどんどん離れてってるんだもん。
私は君と同じでいたい。でも…無理なんだよね。
嫌だよ、待ってよ、まだ君といたいよ。この星空の下でまだ君といたいんだよ。
お願いだから…
星と初めて会った私 星 のお話
星空の下で
寝転びたい。
しかし、街灯の多い現代では、
それすらも叶わないところが多い。
『星空の下で』
ダイヤ、金、プラチナ、ルビー、サファイア、トパーズ……
そんなものをこの世界からめいっぱいかき集めて、すべてばら撒いてしまったような星空だった。
新月の夜、見上げる空にはひとすじの雲も見当たらない。
嘘のような満天の星空では、どこを向いても星が瞬いて光っている。
「北極星、どれ?」
僕の問いかける声に「えーと」と隣から思案する友人の声が聞こえた。
自分でも探しているが、こんなにも星が多いと僕には見分けがつきそうにない。
「あれが、北斗七星だから……」
横から伸びてきた腕が天に掲げられる。星空に黒いシルエットで描かれた華奢な腕、その指の先を懸命に探すと、確かに他より目立った七つ星がみつかる。
そこから先の探し方は知っているので、ようやく空に輝くポラリスを見つけることができた。
こぐま座α星。淡いトパーズ色で他の星に負けない光を放ち、真北の空に輝いている。
「この北極星を眺めるのは、今日で最後か」
「そうだね」
僕の言葉に、友人は淡々と答える。そうして何かを探る気配の後「見つけた」と再び天を指差した。
満天の星空の中、雄大に流れる天の川のほとりに佇む織姫様。こと座のベガが青白い光を放っている。
「次に目覚めたときには、織姫が北極星か」
――人類は、明日から12000年の眠りにつく。
この後、地球に起こる気象変動をやり過ごすために。
目覚めた頃には、真北に輝くのはベガなのだそうだ。
全員が目を覚ます保証はない、それでも僕たちは眠りにつく――。
「見られると良いね、ベガの北極星」
「見られるさ、きっと」
再びここで、二人一緒に、新たなポラリスを。
星空の下で
君が言った悲しい話し
ここで待ってる、嘘の一言
行っても行っても君の姿が見当たらない
確かにこの場所この時間星空の下
日にちは教えてもらってはいないけど
毎日行けばいつか会えると思ってた
人から聞いた噂話
たったそれだけ
さようなら
エメラルドグリーンの水の上を
小さな雲に乗って浮いている
ネグリジェ姿で女は待つ
四角く切り抜かれた空間の
華やかにもどこか寂しげな部屋
見上げればいつも空は夜色
女は訪ね人を待ちながら
足元のうねりを眺めている
星空の下で一夜を共にする相手を
心待ちにしながら
星空の下で
星空の下で少女は夢をみていた。
「こっち、こっち! 一緒に踊りましょ!」
そう言って少女の腕を引っ張ったのは小さな妖精だった。弱く引っ張られた腕につられるように少女は歩き出す。
森の中の獣道をぬけた先で、視界の開けた草原に動物たちが集まっていた。夜はすっかり更けているのに、みんな起きていてどこか楽しげに目を輝かせていた。
周りを飛ぶ妖精たちを追いかけるようにくるくると回り、どこかから聞こえてきた不思議な音楽に身を任せて少女は楽しげに踊る。
湖に映る満天の星空を眺めて少女は楽しそうに笑っていた。
躍り疲れて、草の上に寝転び、少女は目を閉じる。
星々が朝焼けの光に隠れて見えなくなる頃、少女は目を覚ました。周りを飛ぶ妖精も、草原を走り回る動物たちも、どこかから鳴り響く音楽も、そこにはなくて、少女はゆっくりと辺りを見渡した。
果たしてあれは本当に夢だったのだろうか。そう頭をかしげつつ、少女は記憶に残るあの音楽を口ずさみ、体の思うがままに踊りながら帰っていった。
ある画家が亡くなった。
高名というほどでは無いが、小さいながらも人気のあるギャラリーの一角を長いこと占領していたこともあり、固定ファンの多い御仁だった。
享年72。長年の不摂生がたたっての末路。酒タバコ、加えてギャンブル依存性。一言で言えば最低な部類の人間だった。
葬式では「金返せ」「せいせいした」と泣き笑う人間がチラホラいたとか。
ひと月後、晩年身の回りの世話をしていた女たちが、小さなお別れの会を例のギャラリーで開いた。
壁一面には彼の絵が掛けられ、各々が思い出の絵について語らう中、とあるご婦人が声を上げる。
――こちらは、初めてのお披露目では?
それは、F3号の小さな絵。
どことも分からぬ丘から空を見上げた構図。
暗い、暗い星空の絵。題は無い。
世話役の取りまとめを務める恰幅のよい女性が、困ったように笑いながら答えた。
――先生が、死んだら飾れと仰るものですから、本日のお目見えになりました。
しばらくはその無名の絵の話題で盛り上がり、酒も回った後は画家の悪口大会に見せかけた、誰が一番画家と仲が良かったか、誰が一番画家を理解していたかの静かな自慢大会。
そうして宴もたけなわ、1番のパトロンでもあった画家の旧友の感謝と追悼の言葉で会は締められた。
数人から例の星空を買い取らせて欲しいとの申し出があったものの、世話役の女も絵の預り主の旧友もけして首を縦に振らない。そうして口を揃えて言う。
――待っている人がいる。
無名の星空はその後、誰とも知れずギャラリーから姿を消した。
#星空の下で
「あいだで」
ぼこりと空いた穴の上にすわる
ふかく深くに おっこちたみたい
ざらざらと冷たい砂が
ちくちくと肌を刺す
たったひとりだったんだね
いつでも人は
当たり前すぎる事実が
地の果てまで広がっていた
大きく伸びをして
寝転がった額のさき
白い粒がまあるく光る
星をあんなにも
尖らせたのは誰だ
包むような星は
わたしを決してひとりにはしない
ひとりぼっちで賑やか
月の上 星空の下
もっとも孤独でうつくしい
世界のあいだで
#星空の下で
星空の下で私たちは…
先輩との交流期間を完全に失ってしまった…
「お前、最近元気ないよな」
「好きな人に会えない気持ちがどれだけ辛いかわかってないでしょ!?」
「へぇへぇ」
君の意地悪にももう慣れた。可愛いかまってちゃんなんだ。私は先輩に会えない苦しみから少しだけ幼馴染くんに救われている気がする。頼もしい訳でも強い訳でもない。ただ、一緒に居るだけで、私は安心してしまったんだ。ずっーとそばにいて見捨てない人。君にはわかりもしないだろう、これまでの想いなんて、これまでの苦労なんて。
「今日も送ってく」
「えぇ。良いよォ、マジで優男(やさお)やね。」
「そんなんじゃねぇし」
「ここまでで良いよ、ありがと。じゃあまた…はぁ、仕方ないなぁ」
私の袖を無言で掴む幼馴染くん。おねだりのはじまり。私が何しようとも本気で疲れてる時以外は帰ってくれない。私たちは自転車を停めて、地面に腰を下ろした。星空が綺麗だったんだ。
「あっ!見て、あれあれ!めっちゃ綺麗。一等星かな?」
「ん?あ、ホントだ。」
私が空を眺めていると君は話し始めるんだ。
「あのさ、俺、最近ちょっと……」
学校の話や友達の話。幼馴染くんは決まって私の前で話して相談してくる。
「ストレスは溜めちゃダメだよ。あ、そうそう。ハグすればストレス軽減されるらしいよ」
そういうと君は私に向かって両手を広げた。恥ずかしそうにしながら。冗談はよしてよ笑なんて、あんなに真剣になっていた君に言えそうにもなかった。クスッと笑ってから私はまた星空を眺める。
君の手は私の手に触れていて、星空の下で私たちは、密かに互いの体温を噛み締めていた。
流れ星に、君はなんと願ったのだろうか?
君は覚えてる?
あのとても暑い夏の夜。
沢山の綺麗な星が輝く夜。
星空の下で言ったことを。
夏と言うのにぴったりな、とても暑い日だった。
君は白いワンピースに麦わら帽子。
まるでアニメの主人公みたいな格好をしていた。
君は僕に言った。
「今日の夜、あの場所に来てね!」
君があまりにも急に言うものだから驚いたよ。
でもその癖はいつものことだ。
僕は驚いたことがばれないよう、少し間を開けて言った。
「...わかった。」
その時の君は、僕に向かってとても嬉しそうに微笑んだ。
あの場所とは、僕と君がいつも夜に会う公園のことだ。
向日葵が咲き誇る公園。
いつも賑わっている公園。
しかもこんな真夏の公園だから人が多い。
でも夜になると、昼とは違った公園が見える。
中学生の僕には、その公園がまるで裏の顔のように見えた。
夜になった。
公園は誰も居ない。
綺麗な星や月が、公園を静かに照らしていた。
数分後、君が来た。
昼に見た格好ではなかった。
雰囲気がいつもと違う。
いつもの笑顔じゃなかった。
先に口を開いたのは君だった。
「...ごめんね、こんな夜中に。」
「いや、大丈夫。」
君の声は、凄く冷たかった。
「今日はね、伝えたいことがあったの。」
心臓の鼓動が速く感じた。
とても嫌な気配がした。
君のその言葉の続きを聞きたくない。
「...。」
思わず黙ってしまった。
君から言われた言葉は、僕が想像していたもの。
まさにそれだった。
「ずっと前から好きだったんだ。」
その言葉が僕の頭の中で木霊する。
どういう意味か聞こうとした。
君はそれを遮った。
「付き合ってほしいとは言わない。
最後に伝えたかっただけだから。」
君はそう口早に言って、帰って行った。
それから数日後、君は死んだ。
死因は“自殺”だったらしい。
その知らせを聞いた時、僕は君が言ったことの意味がわかった。
君が言った“最後”って、この事だったんだ。
それを知っていたら、僕も伝えられたのに。
あの公園のように、君の裏を知っていたら。
「君が好きだ」って、言えたのに。
とても後悔した。
後悔しても、君は戻ってこない。
この想いは伝えられない。
そんなことわかっているのに。
嗚呼、僕っていつまでも引きずるような奴だったんだな。
君が死んでから十年も経ってるのに、未だに忘れられない。
君のことを。
愛していた君のことを。
僕を好きと言ってくれた君のことを。
世界は君を忘れた。
もう過去のこと。
そんな言葉にまとめてしまった。
でも僕は忘れない。君のことを。
そうすれば、君は僕の中で生き続けるから。
いつか君に、面と向かって言いたいことがあるから。
だから今日も君に届くかなって、君と居た公園の星空の下で呟いた。
『いつまでも好きだよ。君のことが。』
お題【星空の下で】
タイトル【今日もまた】
太陽の下と星空の下、
どちらが多くの恋を見届けたのでしょうか
良いものばかりじゃないけれど
たくさんの愛を見ることができて、
雰囲気を出して、美しく、華々しくできてしまう彼らは
なんだかちょっと羨ましい
お題:星空の下