『冬晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冬の澄んだ空気が暖かく感じる。
自然の風のはずなのに、
なぜか実家のヒーターからの暖風と似ていた。
温かさだけじゃない。懐かしさも。
一つ前の冬の暖かい風なんて、何年前に感じただろう。
実家にだって、ここ数年帰っていない。
冬の暖かい風の後に来る冷たい風が私を寂しくさせる。
厚着の枚数が少ない寂しさは元からあったけれど。
当たり前に感じていた「一人」の寂しさが来た。
冬の冷たい空気ほど当たり前に感じていた「一人」が
暖かい風を感じたことで、「実家」を求めた。
私は心に火が灯ったような感覚になった。
この火が消えないように。
そう思って暖かい風を追いかけるように、
実家へと向かった。
きっと運命的な自然の暖かい風よりも、
実家の暖かい風の方が運命的な空気であり、
そんな空間なんだろうな。
寒い中見上げた景色は明るくて、その明るさが眩しくもあたたくて。自分の心に余裕があればただの晴れ。
でも、ふと目が痛いほど眩しい時がある。その時は自分の内側に目を向けるとなにか暗いのがないだろうか?それが暗すぎればすぎる程晴れている天気は痛いほど眩しく自分を追い詰める…
冬の寒さも相まって自分が1人でいる事を痛感させられる。
本当は1人じゃないかもなのに。
その日の日中は冬にしては日差しが暖かくて澄んだ空をしていた。息を吸うと冷たい空気が肺に届くがそれでも暖かくは感じる。今はもう夕方と言っても可笑しくない位だが、それでも普段は寒くて自然と足速に歩いているけれど今はいつもよりも比較的ゆっくりめな気がしている。こうやって歩いていると近くの店では何かしらのイベントをやっている。毎回火曜日にしか来ないからかも知れないがイベント事はすぐに変わっていって、ハロウィンが終わった翌週にはもうクリスマスムーブになっていた。そうやってころころ変わるイベント事の商品を見ながら歩くのは私の楽しみの一つだ。火曜日だけとはいっても毎回此処に来ている訳ではないから尚の事思う。ただこれを目的としているわけではない。今日は待ちに待ったデートの日なのだ。たかが一週間の筈なのにもう何ヶ月もあってなかったかのような気がする。わくわくしながら待ち合わせ場所に行くと彼が居た。彼は私に気付くと此方に向かってくる。相変わらずつんつんした態度ではあるもののそれがなぜか嬉しくてたまらない。そんな表情をしていたからか不思議そうに顔を覗き込んできた。いつもなら何かしら文句を言っていたかも知れないが今日は特に特別な日だから。少しの間互いに沈黙したままだったが彼が口を開いた。
「、、そんな顔してどうしたんですか?いつもなら怒って何かしらの文句を言ってくるじゃないですか。」
病気かなにかかと悩んでいる彼の顔からは困惑の表情がありありと見てとれた。そんな彼を見ていると何というか逆に凄いと思った。こんなにも大事な日を、少なくとも私は絶対に忘れる事はないだろう。何を隠そう、今日は彼の誕生日なのだ。ただ誕生日を忘れているのもそれはそれで彼らしくって笑いが込み上げてくる。それを見て更に困惑する彼に言う、
「誕生日おめでとう!」
それを聞いてようやく今日が何の日か分かったようだった。それでもまだ固まった彼にラッピングされた袋を差し出す。そのプレゼントを受け取るとまだ困惑と嬉しさが入り混じった顔をしていた彼はプレゼントを信じられないと言った様子で見ながら
「ありがとうございます。」
と耳まで真っ赤にして顔を俯かせていった。そんな彼がたまらなく可愛い。こう見ると小動物の様な可愛さをしていてつい抱きしめてしまいたくなる。だか彼はあまり抱きつかれるのが好きではないらしいので我慢する。ただついつい小動物の様に見てしまっていたのか少しずつ調子を取り戻していたらしい彼に不満げに見つめられる。そんな姿も可愛らしい。ただいくらなんでも今は冬でいつまでも外にいると風邪もひいてしまうかも知れない。それに元々、今日は一緒に彼の好きなスイーツ食べ放題の店に行こうと約束もしていたわけだし。そろそろいかないかと提案するとその事を忘れいたかのようで急にソワソワしだした。早く行きたそうだったしその店に行った。どちらからという訳でもなく手を繋いでいると時間が心地よくてずっと続くような安心感に包まれていた。彼の手は暖かくて優しい温もりで溢れていた。
冬晴れ
見上げると青すぎるほどに青い空が目にしみた。
一月も半ばだというのに今日は妙に暖かい。
マフラーやコートが少し邪魔に感じるくらいだ。
汗で首筋に張り付いた髪を鬱陶しく感じながら、繋いだ手の先の我が子を見る。
五歳になったばかりの娘の頬はりんごのように真っ赤になっていた。
「暑い? マフラーはずそっか?」
ぷるぷると首を振る。
娘はウサギが横に伸びた形のそのマフラーをいたく気に入っていて、冬になるとどこに行くにも巻いている。しかしこうも暖かいと流石に暑いだろう。
「お顔真っ赤だよ? 暑いでしょ。ママも暑いからコレはずしちゃうけど」
娘はやっぱりぷるぷると首を振る。
まぁ、少し暑いくらいなら大丈夫だろう。帰ったら汗をよく拭いてすぐに着替えさせればいい。
「うーちゃんと一緒に帰るの」
うーちゃん、と言うのはそのマフラーにつけた名前だそうだ。娘にとってそのマフラーはぬいぐるみと同じように大事なお友達なのだろう。
「そっか。じゃあ仲良く一緒に帰ろうね」
結婚して、娘が生まれて、離婚して。
いつの間にか私は娘と二人きりになった。
――私の大事なお友達はどこに行ったのだろう。
忌々しいほどに青い空を見ながら、ふとそんな事を思った。
END
「冬晴れ」
まさに今日珍しく冬晴れだった。
北国在住なので普段は曇りもしくは吹雪が
日常茶飯事だから自然と気分も高まる。
青い空、眩しい太陽、キラキラ光る雪の
コラボレーションは本当に素晴らしい。
今日は本当にまるで一日中イルミネーションを
しているような様子で自然と心も輝く。
冬晴れ。
ひと月ぶりぐらいかな、久し振りに自転車通勤した。いつもの急坂を立ち漕ぎで登ろうとしたが、脚力が想像以上に落ちていて、登り切れず途中で自転車を降り押して歩いた。苦しくて心臓が止まるかと思った。
#冬晴れ
私がやりたいことは
たぶん、まったくの別物
違う人
違う想い
はいはい、うんうん。
そういうものに触れるたびに
冬晴れが 私に
やったらええやん
と上を見上げさせる
怒り
悲しみ
波長がどんどん合わなくなっていく
それでいい
気づいたことが
もうすごいことなのよ
悲しい曲はもう
聴きたくないの
これからは 明るい曲を
私の人生で 流しておきたいの
ああ
そろそろ
私の出番だ
冬晴れ
「……なあ機械頭よぉ、保湿クリームとか持っとらねーか? 冬晴れの心地ええ感じだけど、乾燥して致し方無くてよぉ」
「も、もってないッスぅ……」
「そうよなぁ。こーいう日に限っちゃ、機械頭が羨ましーわ」
「でも……先輩のほっぺ、乾燥しててもぷにぷにしてて羨ましい……ッス!」
【冬晴れ】
冬晴れの日は
買い物や散歩をしたくなる
少し暖かな銀世界の中で
冬晴れ
寒がった空は完全に雲を着込んで出てこない。
今日は貴方の死んだ日なのに、
決して貴方の愛した青空にはなってくれない。
いつもいつでも曇った空。
無愛想で、貴方の笑顔も再起できない。
貴方からの帰路を歩く。
空と同じ不細工なアスファルト。
貴方と歩いた温もりなんて留めちゃくれない。
貴方と、同じところにいけたらいいのに。
仕事で外国へ行かなくては行けなくなったから、
もうしばらく会いにはいけない。
直前になってようやく会いに来れたけど、全然足りない。
端から見ても沈痛な顔で飛行機へ乗り込む。
もしかしたら貴方のいる場所が見えるかもしれないから、
窓際にした。
エンジンがかかって、機体が空へ乗り出す。
高く高く乗り上がった先、急に視界へ陽が差し込む。
慌てて見た外には満面の青空。
ああ、ああ、そうだったね。
貴方は天国にいるのだから。
天国は遥か空の上なのだから。
貴方が見るのはいつだって青空なんだ。
貴方はいつだって、晴れ晴れていたんだね。
いつもより少し早く起きた休日。
眠たい身体をなんとか起こし伸びをして、あたたかい布団との別れを決意する。
カーテンを開くと、辺りはまだ薄暗い。でもそれは怖いという感じではなくて、むしろどこか楽しげにみえる。
そんな朝の情景に頬を緩めふと下に目をやると、昨夜は雪が降ったのだろう、ひっそりと咲く野花には小さな結晶が積もっていた。懸命に咲く野花を愛らしくみつめていると、結晶がじわっ、と音も立てずに消えていってしまった。
するとそこに、一筋の光が刺し込んできた。そしてそれを合図とするかのように、たちまち辺りは明るくなってくる。どこからか鳥のさえずりも聞こえてきた。
私はもう一度身体を伸ばし、握った手に力を軽くこめる。
よしっ、と気合いを入れて空を見上げると、もうすっかり太陽が主役の座に座っている。
気持ちの良い1日は、この冬晴れと共にスタートした。
【冬晴れ】
誰もいない夜の公園で
ブランコを思いっきり漕いで
静かに泣いた
明日また夜が来て
朝には笑ってる
一人でいいんだよ
もう一人でもいいんだ
それが自然だよ
今どき恋しちゃってもさ
焦ってるだけだもの
嘘はいらない
要らないよもう
決めたの
私はもう決めたの
今夜も帰って
不機嫌に踊る
冬が好きだ。
つんと張り詰める冬の空気が好きだ。吐く息の白さは、私たちが普段意識していない「呼吸」を思い出させてくれる。
悴む手指の冷たさ。肌を刺すようなからっ風。裸になって、淡灰色の空に両手を伸ばす街路樹たち。
時が静止したかのような冬の静けさは、死に近いからこそ克明に生命の輪郭を明らかにする。
低い空と同じ色をした厚い雲の狭間から、黄金色の日差しが差し込む。雲が蛋白石の光を纏う。プリズム。
この景色に、あと何度出会えるだろう。
カーテンを開けると曇りガラスの向こうがいつもより白く、眩しくて目を細める。
窓を開けると昨日降っていた雪が積もって太陽の光が反射していた。
自分の吐く息が白い。
久々の光景に見惚れていると、部屋の暖かい空気が外に逃げていき思わず身震いをして早々に窓を閉める。
今日は外に出ないで過ごすか考えていると着信音が鳴った。
ロック画面に表示されたメッセージをタップして、ロックを解除する。
開かれたメッセージアプリには三段重ねの大きな雪だるまの隣で満面の笑顔でピースしている君の写真と『早く来いよ!』の一言。
あまりに無邪気な笑顔に思わず口角が上がる。
「何時からやってんだよ」
思わず口から溢れた言葉には呆れと少し浮かれた気持ちが入り混じる。
急いで部屋着から着替えて、コートと手袋、マフラーを身につけて靴を履く。
ドアを開けると清々しいほどの冬晴れに、地面に積もった雪が光り輝いていた。
コンビニに寄って、朝ごはんと暖かいココアでも買っていこう。冷たくなっているであろう君の手が少しでも暖かくなるように。
『冬晴れ』
富士山が見えた。
夏は見えないけど、澄んだ空の冬は見える。
薄い水色の冬の空がすきだ。
空気が澄んでいて、何もかも遠くにあるみたい。
星はきれいにたくさん見えて、風は冷たい。
誰かの、絵に描いたような空が私を笑顔にさせる。
『冬晴れ』
スーツに着替えたあと、リビングのカーテンを開ける。
ベランダの窓からは雲ひとつない青空が広がっていた。
西高東低の冬型の気圧配置が少し緩んだ今日。
連日、骨の髄まで凍えるほど吹き荒んでいた木枯らしもやんでいた。
乾燥した冷たい空気の中、穏やかに照らす太陽は暖かい。
柔らかなその光は、寒さで強張った体をじんわりとほぐしてくれた。
温度が消えた飲みかけのコーヒーをあおり、空になったマグカップをシンクに置く。
仕事用の眼鏡にかけ替え、腕時計をはめた。
鏡で身だしなみを軽く確認したあと、白と青の無地のハンカチを通勤カバンに入れる。
連休が続いていることもあり、彼女はアラームをかけていなかった。
いつもならとっくに起きてくる時間にもかかわらず、彼女はまだ寝室から出てこない。
ひと声かけるために寝室に戻ろうとしたとき、ちょうど部屋の前で彼女と鉢合わせた。
「おはよーぉ……」
「おはようございます」
彼女はブカブカと襟ぐりがよれて、毛玉にまみれた俺のトレーナーを着ていた。
余った袖をぺんぺんと遊ばせながら、彼女は俺の胸元まで擦り寄ってくる。
「またそんな格好して。いつか風邪引きますよ?」
なんて嗜めているが、ベッドの上にワザとらしくトレーナーを脱ぎ捨てていく俺も大概だ。
庇護欲を掻き立てられる衝動は、いつまで経っても慣れない。
「気をつけてるから大丈夫」
眠たそうにしながらも口答えしてきやがった彼女の生意気な太ももに、そっと手を這わせた。
引っかかりのない滑らかな肌の感触は、安定の防御力である。
「…………っ。腹と腰はきちんと温めておいてください」
「いつもれーじくんがあっためてくれるじゃん」
なんとか建前を彼女に伝えて下唇を噛むが、全く意味がなかった。
正月明けでまだ休みボケしている理性が全く仕事をしてくれない。
あー……。無理。
なんで今日、仕事なんだろ。
月曜日なんてなくなってしまえばいいのに。
迫り上がる欲を抑え込むために、胸中で悪態をつきながら彼女を引っぺがした。
「もう出るの?」
「ええ。今、ちょうど声をかけようと思っていたところです」
「そっか」
彼女の瑠璃色の瞳が妖艶に揺れ、唇が蠱惑的にきれいな弧を描いた。
「気をつけて」
そう言って、彼女は瞼を伏せながら顎を上げる。
形のいい薄い桜色の唇をわずかに窄められた。
意図して作られている彼女のキス待ちのツラがよすぎて喉が鳴る。
俺が手を出せないことを知っていて、彼女は容赦なく焚きつけてきた。
コノヤロウ。
本当に、帰ったら覚えとけよ?
開き直った俺は寝室の扉に彼女の背中を押しつける。
短い悲鳴をあげる彼女にかまうことなく、唇を塞いだ。
淫猥な水音を立てる口内と皮膚を堪能したあと、てらてらと艶を帯びた彼女の唇を指で拭う。
「あ、う……?」
へなへなと扉に体重を預ける彼女に、もう一度、唇を軽く啄んだ。
「では、いってきます♡」
彼女の火照った頬を撫でたあと、リビングを出る。
仕事をがんばるモチベーションができた俺は、軽やかな足取りで会社に向かうのだった。
冬晴れ
冬の晴れの季節
冬晴れ
寒いけど日差しがあって
このぽかぽかが、気持ちいい☺️🔆
『ランチ』
12月が手を振った 雪が降って 眩い光り 人混みの中 たった1人だった 晴れた日は外でランチをしましょうと 黄ばんだ押し花のような 昔のはなしを引っ張り出して 赤面している 多分気づいていない そう誰一人
寒い中で空を仰ぐ。
澄んだ青空は広がり続ける。
視線を前方に戻し息を深く吸い、吐き出す。
吸い込んだ空気の冷たさ。
遠くまで見える明瞭な景色。
私の小さな世界が少しだけ広がっているように感じられた。
ほんの少しだけ遠出をしてみたいと思った。
素敵な冬の便りを受け取れた気がした。
#冬晴れ
「冬晴れ」
年も明けて数日。寝正月も十分に楽しんで、そろそろ仕事始めだ。いい加減生活リズムを整えないといけない。せっかく今日は天気もいいので、散歩をすることにした。
天気予報を見ると、気温は7度。厚手の上着を着ていてもキンと冷たい風が身に沁みる。空を見ると太陽が高い位置で輝いていた。冬は乾燥していて、空気が澄んでいるから、空がやけに高く感じる。薄い青が突き抜ける空には雲一つない晴天で、まさに冬晴れの空だった。
雲のない空は、遠くの山までよく見える。一際高い山の頂上付近には雪が積もっているようで、真っ白な冠が太陽の光を反射して神々しく輝きを放っている。自堕落に過ごしていた数日を叱られているようで、背筋が伸びた。
無理のない範囲で、早歩きしつつ数十分。身体が温まったあたりで家に帰ることにした。調子に乗って頑張りすぎると、汗が冷えて却って体調を崩すことになる。心地よい疲労を感じ始めるあたりでやめておく。
いい運動をした。明日から仕事が始まる。まだ日は高いけれど、今日のところは早めに風呂にでも入って、身体をほぐすとしよう。熱めのお湯をたっぷり溜めて、ゆっくりと。昼間から入るお風呂は最高の贅沢なのだから。
湯上がりには蜜柑ジュースでも飲もうかな。