夢幻劇

Open App

いつもより少し早く起きた休日。
眠たい身体をなんとか起こし伸びをして、あたたかい布団との別れを決意する。
カーテンを開くと、辺りはまだ薄暗い。でもそれは怖いという感じではなくて、むしろどこか楽しげにみえる。
そんな朝の情景に頬を緩めふと下に目をやると、昨夜は雪が降ったのだろう、ひっそりと咲く野花には小さな結晶が積もっていた。懸命に咲く野花を愛らしくみつめていると、結晶がじわっ、と音も立てずに消えていってしまった。
するとそこに、一筋の光が刺し込んできた。そしてそれを合図とするかのように、たちまち辺りは明るくなってくる。どこからか鳥のさえずりも聞こえてきた。
私はもう一度身体を伸ばし、握った手に力を軽くこめる。
よしっ、と気合いを入れて空を見上げると、もうすっかり太陽が主役の座に座っている。
気持ちの良い1日は、この冬晴れと共にスタートした。

【冬晴れ】

1/5/2026, 3:41:56 PM