大狗 福徠

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冬晴れ
寒がった空は完全に雲を着込んで出てこない。
今日は貴方の死んだ日なのに、
決して貴方の愛した青空にはなってくれない。
いつもいつでも曇った空。
無愛想で、貴方の笑顔も再起できない。
貴方からの帰路を歩く。
空と同じ不細工なアスファルト。
貴方と歩いた温もりなんて留めちゃくれない。
貴方と、同じところにいけたらいいのに。
仕事で外国へ行かなくては行けなくなったから、
もうしばらく会いにはいけない。
直前になってようやく会いに来れたけど、全然足りない。
端から見ても沈痛な顔で飛行機へ乗り込む。
もしかしたら貴方のいる場所が見えるかもしれないから、
窓際にした。
エンジンがかかって、機体が空へ乗り出す。
高く高く乗り上がった先、急に視界へ陽が差し込む。
慌てて見た外には満面の青空。
ああ、ああ、そうだったね。
貴方は天国にいるのだから。
天国は遥か空の上なのだから。
貴方が見るのはいつだって青空なんだ。
貴方はいつだって、晴れ晴れていたんだね。

1/5/2026, 3:44:36 PM