『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「返事はいらない、言いたかっただけだから」
じゃあ......そう言って貴女は僕の返事を聞かず走り去ってしまった。
次の日学校に行くと貴女は友達と楽しそうに話していた。
僕と目が合ったのにスッとそらされてしまう。
話しかけようとしても忍者の如く消えてしまう。
放課後になり下駄箱で待ち伏せしてやっと捕まえた。
「昨日さ、僕返事してないんだけど......」
「昨日のね! 迷惑だったよね、ごめん」
笑顔で何気ないふりをしながら言っているのがわかってしまう。
僕は言葉を続ける。
「まずね、僕は貴女を好きか分からない」
貴女は口をキュッとすぼめた。
「でも、いつも困ってる人助けたり笑顔が素敵だなと思ってた」
え? とこちらを向いてくれて、今日やっとちゃんと目が合った。
「これからもっと知ってみたい、何気ないことでも話せる間柄になりたいです」
「付き合ってくだ」
言い終わる前に貴女は僕を泣きながら抱きしめてくれた。
返事が欲しいですと言うと「おねがいします! 」とそれはそれは大きな返事をもらえた。
何気ないふり
何気ないふり
彼女に、死神に花束を渡したいと思い悩みながら数日がたった。もう死ぬまであまり時間がないからそんな余裕もないのだが。それでも死神のすました顔を崩してみたい、そう思いながら何気ないふりで訪れた彼女にこう聞いた。
「ジャック、あなた好きな花はあるかしら?」
死神は一瞬かたまり、こう答えた。
「ジャックは花を見たことがないので、好きも嫌いもありません。人や動物ならまだしも植物は枯らしてしまうので.....。」
表情は相変わらず無表情だったが、どこか悲しげな雰囲気でそう答える。
「そう....。」
そう答えるながら、どうしたものかと心の中で頭を抱えていた。
何気ないふり
いつも通りの日、何も変わらない日常。
戻りたい。あの頃に。ただただ自分の気持ちに正直で真っ直ぐだった。恋をしていたあの頃に。
これはデートではなく、ただ遊びの約束である。
あなたと出かける度にあなたが私に冷えていくのを感じる。
感じれば感じるほど「この熱はあなたにとっては熱すぎる」という疑惑が確信に変わっていく。暖かさで包みたい相手を火傷させては意味がない。
私はいつも通り振る舞いながら少しずつこの熱を冷まそうとする。
あなたに触れても火傷させないぐらいの温度になるように。
たまに熱が上がるが、あなたの態度を見て覚ましていく。この熱は幻なのだと。
「アタカマ砂漠ってどこにあると思う?」
「……ちょっと、地理苦手なんだけど」
突然の出題に苦い顔をしてみせると、彼女はテーブルに肘をつく。目の前のビールは泡の層をグラスの側面に残しながら半分まで減っている。
「ずっと地理苦手だもんね。じゃあさ、三重県の県庁所在地は?」
「えーと、どっちだったかな……津?」
「お、正解。じゃあ滋賀県は?」
「大津!」
「せいかーい!すごいじゃん!」
中学生の時にどうしても覚えられなかったこの二択も、目にする機会があるごとに摺り込まれて段々と覚えていった。彼女の前で迷ったふりをしたのは、この問題を前に私がどっちだっけ、と唸る時間、彼女がいつも楽しげだったから。私もその時間が好きだった。放課後、机をくっつけあって宿題を広げて、宿題にもなければテストに出もしない地理の問題を彼女が出して、私が答える、それだけの時間。たまにふざけた答えを出しては、ふたりで大笑いしていた。
「あたしね、チリに行くの」
彼女はなんでもないように言った。
「あたしがやりたかった研究がようやくできるんだ」
チリなら分かる。南アメリカの、細長い国。チリがどこか分かったところで、そこがどんな国で、どのくらい遠いのかもいまいちピンとこないけれど。
「良かったね」
「うん」
「チリってさ」
「うん」
「ちょっと辛(から)そうだよね」
彼女は一瞬間を置いて、そして私の肩を叩いた。何度も、何度も叩く。
「それだけ!?もっと!言うこと!あるでしょ!」
「いたいいたい!」
十代の女の子がするような悪ふざけをしても、全員酔っ払った居酒屋では誰も気にしない。仕事の愚痴や配偶者の悪口なんかにみんな夢中だ。
「あーあ、もう帰っちゃおうかなあ」
彼女が勢いよくビールを呷るので、私は店員さんにもう一杯追加で注文した。
「栄転祝いに私が奢るからさ!」
ね、と言えば彼女はじろ、と私を睨んで、そして耐えきれなかったように笑う。
「その言葉待ってました!飲むぞ〜!」
しまった、とわざとらしくショックを受けた顔をしてみせる。彼女もメニュー表を手に取って悪い顔を向けてきた。
いつものメニューと、いつものお酒。いつも通りのやりとりに、いつも通りの笑い声。まださよならを言いたくなくて、寂しいことに気づきたくなくて、泣きたくなくて。何気ないふりをしていたのは、きっと私だけじゃない。
【何気ないふり】
「〇〇さんは真面目だね」
「そんなこと無いですよ~」
「でももうちょっと自分を出してもいいんじゃないかな。もっとお喋りとかして打ち解けたらいいんじゃない?」
「あー·····、そうですかね、ハハ」
何気ないふりをしてやり過ごす。
そうして腹の内で毒づく。
ただの仕事仲間ですけど?
事務所で顔合わせたら「お疲れ様です」と言い合うだけの関係で、何で〝自分〟なんてモンを出さなきゃいけないんですかね?
おまけにクリエイティブな仕事ならともかく、私らエッセンシャルワーカーですけど?
決められたマニュアル通りに手を動かして、時間内に作業を終わらせる、この仕事のどこに自分を出さなきゃいけない場面があるんですかね?
人の悪口や噂話しかしない人達や、自分の都合ばっかり押し付ける人と別に打ち解けたくないです。
陰キャと思われても結構なんで、そのラインよりこっちに入って来ないでください。
END
「何気ないふり」
君のたったひとつの発言で
浮かれていた日の翌朝も、
少し落ち込んだ日の翌朝も、
全部、気にしていないふりをした。
君に好かれたかったから。
テーマ:何気ないふり
何気ないふり
明日を向く人を見て一歩後ずさる。
自分の手の内を見て2歩戻る。
未来がこちらにやってきて5歩逃げる
それでも逃げることはできなくて明日がやってくる。
後ろに下がることはできず時間という壁が押し出してくる。
メダルゲームのように流れ動く大多数の一部になることはできず、きっと自分は隅に挟まった役立たず。
それでも未来はやって来る。
波に打たれた岩みたいに何も出来ずただ耐え削れることしか出来ない。
自分のほうが何倍も削れやすい泥岩というのに波は容赦なく削り続ける。
結局何とかしたくて手の内見ても何もない。
ただ何気ないふりしてやり過ごすしかできない自分しか居なかった。
空白のなかには空白しかなくそれに名前をつけることも叶わない。
明日を夢見て過ごす自分のなかには何がのこっているのだろうか。
何気ないふり(2)
春が来た。
2月は走ると言いながら3月も走り去った気がしたが、まあ仕方ないだろう。
花が咲き、木々が艶めき、花粉が飛ぶ
憂鬱であり一年の始まりを祝う季節と思えよう。
アレやコレや憂鬱なことや不安な事はあれど、花は今を歓迎し強く咲き誇っている。
動物が目覚め、桜が咲き、虫が出てくるこの季節、
春のだけの綺麗な植物も居るが大半は違う。
何気ないふりして咲いている雑草たちに感謝を。
柔らかな緑は彼らのおかげで生きている。
【何気ないふり】
気づかないふりをした。
どんどんやせ細っていく祖母の身体。
何気ないふりをした。
電車やバスで老夫婦をみかける度、
その優しい優しい笑顔を見る度、
涙腺が緩んでも。
気づきたくなかったから、気づいてないふりをした。
あなたから笑顔が少なくなっていくことに。
どんなに頑張っても
どこか満たされないのは
頑張りを一番見てくれていた人が、
見てほしかった人が、もう居ないから。
気づかないふりをした。
失うことが、変化が、
どうにも好きになれない自分が、
今でも心の奥深くで、泣き続けていることに。
『もうどうにも出来ない過去を振り返って嘆くくらいなら、今自分ができることをして死んだほうがマシだ。』
どうせ死ぬなら、
誰かの涙を拭える人間でありたいから。
「綺麗事すぎる」って???
だからいいんじゃん。
綺麗事の1つくらいみんな持ってさ、
『現実とは程遠いな、なかなか実現は難しいな』って、
笑って生きてこーぜ。
そしたらあっという間に明日は来るし、
あっという間に"その時"は、来るから。
"その時"が来たときに、
「やっと来た、、」と思うか、
「もう来ちゃったの?!」と思うかは、
これからのうちらの生きかたしだいじゃん??
P.S.
名前も顔も知らない"あなた"。
いつもありがとう。
わたしはこの場所で、『私』を見て聴いてもらうことで、本当に、救われているから。
愛してるぜ!!!Brother!!
何回も見てしまうプロフィール、もう関係ない事は分かってるのに。でも、貴方の過去の一部となった私をもう一度愛してくれないかと度々思う。スマホの画面に映るのは知らない女と写真を撮る貴方の姿。私の方が貴方を愛しているのに。
そんな時、1件のメッセージが私の元に届いた、差出人は貴方からだった。
「最近元気?彼氏出来た?」その文面を見ただけで少しテンパってしまう程、私はまだ貴方の事を引きずっているの。
だけど、文面では平然を装う。でないと"都合のいい女"と思われることを理解しているから。返信をして3分が経過しても返事が来なくてまた、貴方のSNSを覗きに行く。返事が来たら即レスして、来なくなったら覗きに行く。
「そっちは彼女できたの?」「うん。彼女できたわ」
「だったら私と会話しちゃダメでしょ?」「少しくらい良くない?」こんなたわいのない会話が私にとっては凄く幸せでもう一度…そう何度も何度も考える。ずっと閉ざしていた扉をもう一度開くような、せめて友達に、
「そんな言うならもういいわwwじゃあ連絡先消していい?」
ギュッと心臓が潰されたような感覚になった。なんで。さっきまで普通に話していたのに。頭では分かってる。貴方は彼女持ちで、他の女と連絡は避けた方がいいこと。それを言ったのは自分からだということも。
「どーぞ。彼女ちゃん幸せにしてあげてね」
何気ないフリをして送ったメッセージそれに既読が着くのが怖かった。
「お前も幸せにな〜」
それ以降貴方からの連絡はなくなった。
プロフィールを見る度に思うようになった。私って捻くれた人間だな。と
木の板でできた床をゆっくり、
しっかりとしたリズムで歩く。
歩く度に薬品の匂いと横からの風が襲う。
少し歩いた先に花束を持った女性がいた。
泣きそうで、でも強い覚悟をもった顔をしていて
私はあの女性はすごく心が強い人だと勝手に認識した。
彼女の着物はすごく華やかな色をしていて、ピンクの薔薇があちらこちらに綺麗に咲いている模様の着物。
それに比べ私はボロボロの汚れたセーラー服に彼女のように綺麗で何本もある花も持ってはいなく、私が持っているのはひまわり1本のみ。私とは似つかない彼女の横を通るのは少し苦痛だったが私は彼女の横を通り、ひとつの部屋の前でひと息ついた。
ドアを開けるとそこには何人もの兵士さんたちがいて、みんな頭、手、足には包帯が巻かれていた。
その中にも焼けてしまって包帯も巻けず、そのままの状態の方も沢山いた。
私はその中から1人の男性を見つけ、リズムを徐々に崩して、彼に駆け寄る。
彼は驚いたような顔をした後、戦争に行く直前に私に向けてくれた優しい笑みを向けてくれた。
私はあの女性みたいに強い覚悟も泣かないことだってできない。だから私は彼の前でボロボロと泣いてしまって、でも彼は嬉しそうに私を抱きしめてくれた。
彼も帰って来れて泣きたいはずなのに私を抱きしめて、嫌な顔ひとつせず私が泣き止むのを待ってくれた。
私があげたひまわりも嬉しいよなんて言って大事そうに
自分の膝に優しく置いた。
彼と存分に話した後私は帰り際に泣いてしまった。
その時私の視界に綺麗な白いハンカチが写った。
さっきの女性が私にハンカチを差し出してくれていた。
どうぞと言った彼女の笑顔は優しい彼に少し似ていた。
私の好きな人、憧れの人、手の届かない人。
私のような人間と関わりがあるのが信じられないような人がいた。そして、私は身分不相応な感情を持っていた。
その人は好きな人がいるらしい。長い間添い遂げて、支え合って、その人が選んだ素敵な人だ。嫉妬するのもおこがましいような、嫉妬もできないような。知っていた。
その人と私は住んでいる世界が違うのだ。だから相手を困らせたくなくて、相手に困ってほしくなくて、自分という存在を醜く見ないで欲しくて、結局は自分のためにその感情を表に出さず、そこに存在している普通の人間として、何気ないふりをして、私は生きていた。
今日、その人は式を挙げた。私は閉鎖的な部屋で、輝かしいその光景の投稿を見た。
その人が幸せであるなら私はそれでいい。その人の何にもならないように過ごしてきた。私のこの行動は間違っていなかった。私にできる最善だった。そして、私はこれからも最善をとるのだ。そうだ、何にもならないで、
ずっと、何気ないふりをして
この衝動を、抑えなくては。
どこまでも愚者で捨てるべきこの感情が、私の中で未知の不快感を与えてくる。
こんなふうに思うなら出会いたくなかった。
私はこの人生であなたに出会えてよかった。
こんな感情を抱いて、申し訳ございませんでした。
自分勝手で恐縮ですが、恋ができて幸福でした。
【何気ないふり】
何気ない日々
何気ない時間
何気ない会話
何気ない○○という言葉が着く文章はどこか懐かしさを感じる。
何気ない日々。なんだか小さくて美してく今にも崩れそうな透明感のある心地よい響である。
しかし 、このような文章はどうだろうか
私の何気ない言葉であなたが傷ついた。
この文章を見ると誰しも、あの時の自分だ。っとなるだろう。
さあ問題だ。
この文章から''私''が悪いのかそれとも悪くないのか
もしかしたら''あなた''がすっごく傷つきやすくて脆く儚い人かもしれない。それを''私''に伝えていたのか。''私''は知っていたのか。それとも、本当に''私''がとても酷いことを言ったのか。
この文章だけではわからない
何気ないその一言で全てが変わる
もしかしたらその今の何気ない日々も生活も会話も全て壊れてしまうかもしれない。
言葉は時に凶器になる
気をつけよう
そしてもっともっと相手のことを知ろうとしよう
スマホばっか見てないでたまには顔を上げて目を見てあげよう
何気ないふりは
上手くなっちゃいけなかった。
気づかないうちに
すっごく楽しくて
幸せになっちゃってる。
今が楽しいってわかってないうちに
楽しんじゃってる。
生きててよかった、
ここにいてよかったって
楽しんだ後初めて思う。
毎日同じような顔をして
毎日同じような感情でいて
毎日同じような日を過ごして
そんな中で楽しさに、
幸せに気づけない。
"Good Midnight!"
透明で曖昧な人生で
何気ないふりは
自分をつまらなくさせてしまう。
「何気ないふり」
満開を少し過ぎた桜の木の下で、
風が吹くたびに世界が白く揺れる。
隣を歩くクロの鼻先に、
小さな花びらがひとつ、
まるであつらえたボタンのようにくっついた。
本人は少しも気づかない様子で、
春の匂いを追いかけて、
いっそう忙しそうに地面をクンクンと嗅いでいる。
「付いてるよ」
そう教えようとして、やめた。
あまりに自然で、あまりに無垢だから。
私は知らないふりをして、
ただ、その愛おしい横顔を眺めながら歩き続ける。
何気ないふりをして過ごす、
こんな午後の数分間が、
たぶん、いちばん贅沢なのだと思う。
何気ないふり
ねぇ、どうして助けてくれるの…そう問いかけると、あなたは決まって、別に何もしてないよって返事をしてくる…
何時も、何気ないふりをして、さっと手を差し伸べてくれるあなた…まるで偶然みたいに…最初、それがわからなくて、ただ優しいひとだなって思ってた…
でも、ある時から、偶然だけじゃないって感じ始めて…こんなに偶然なんてありえない…だから、ありがとうって、伝えてみたら、なんでって返されて…
これ以上、優しくされると、期待してしまう…ねぇ、どうして、わたしに、こんなに何気ないふりして、側にいてくれるの…
1.何気ないふり
今日も俺は、何気ないふりをする。
机から常に緑の液体が滴っていても、
周りの生徒の首が捻じ曲がっていても、
担任の目玉がなくなっていても、
教室の窓から見える空が真っ昼間なのに赤くても。
今日も俺は、何気ないふりをする。
何気ないふりで誤魔化している。
俺もそのうちおかしくなるかもしれない。
もしかしたらもうおかしいのかもしれない。
だから必死で何気ないふりをする。ふりをしている。
────それが普通だ。きっと平和だ
初めてDMを送った相手だった。素っ気ない返事に何気ないふりをしたまま卒業しちゃった。
『何気ないふり』
まるであの日は何事も無かったかのように、
それまでのように話した。
嬉しくもあったし、悲しくもあった。
何も変わっていない安心と、
何も変わっていない悲しさ。
何気ないふりなんてされたくないよ。
何気ないふりしてあなたに近付く私を
どうか許して。
もう少ししたら、あなたの顔を見て言うから。
もう少しだけ、このままで居させて。
『ふり』
君は殺人鬼だ。君が、笑いながら人を殺していくのを僕は何度も見ている。その顔をちゃんと見たことは、まだ無いけど、秋みたいな君の笑い声は、もう完全に耳の奥にこびりついてしまった。今日もきっとまた居なくなる。君に、殺される。そっけなく笑う君の顔を見れないまま、死んでしまう。それで、君の「ごめんね」とか、「また明日」とか、そういう言葉で目を覚ます。連なった残骸の上で。僕は俯いたまんまで、何事もなかったように歩き出す。僕が殺されていくたびに、君の心も、何気ないふりをして死んでいく。