「返事はいらない、言いたかっただけだから」
じゃあ......そう言って貴女は僕の返事を聞かず走り去ってしまった。
次の日学校に行くと貴女は友達と楽しそうに話していた。
僕と目が合ったのにスッとそらされてしまう。
話しかけようとしても忍者の如く消えてしまう。
放課後になり下駄箱で待ち伏せしてやっと捕まえた。
「昨日さ、僕返事してないんだけど......」
「昨日のね! 迷惑だったよね、ごめん」
笑顔で何気ないふりをしながら言っているのがわかってしまう。
僕は言葉を続ける。
「まずね、僕は貴女を好きか分からない」
貴女は口をキュッとすぼめた。
「でも、いつも困ってる人助けたり笑顔が素敵だなと思ってた」
え? とこちらを向いてくれて、今日やっとちゃんと目が合った。
「これからもっと知ってみたい、何気ないことでも話せる間柄になりたいです」
「付き合ってくだ」
言い終わる前に貴女は僕を泣きながら抱きしめてくれた。
返事が欲しいですと言うと「おねがいします! 」とそれはそれは大きな返事をもらえた。
何気ないふり
3/30/2026, 5:45:32 PM