ひいらぎ紅茶

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4/1/2026, 10:49:11 PM

「3本の花か、ちゃんとした花束か、どっちが欲しい?」
そう聞くと君は
「んーどちらも素敵だと思うけど、3本の方かな」と言った。
僕は驚いて
「本当に? ちゃんとした花束の方が綺麗だよ?」
と言ったが君は3本の方! と譲らなかった。
仕方なく3本の方を渡す。
「薔薇が3本......素敵じゃない」
そう言うとスカートをふわっと浮かせ笑顔を見せてくれた。
「本当はこっちの花束の方がこだわったから渡したかったのに......」
そっと渡さかなかった方の花束を見せる。
「カスミソウ、クチナシ、アングレカム......、こっちの花束もとっても素敵! 」
「でも、そうなると薔薇の方はエイプリルフールってこと?」
君は少し悲しそうな顔をした。
「違うよ! どちらも僕の本心なんだけど......上手く言えなくて、エイプリルフールだからって君を悲しませる嘘はつかないよ! 」
僕がわたわたしていると君はとても笑顔で
「分かってるよ、でも私はそうじゃないかもよ?」
と小悪魔的に笑った。
そんな君の顔も僕は大好きだと再認識してしまった。

エイプリルフール

3/30/2026, 5:45:32 PM

「返事はいらない、言いたかっただけだから」
じゃあ......そう言って貴女は僕の返事を聞かず走り去ってしまった。
次の日学校に行くと貴女は友達と楽しそうに話していた。
僕と目が合ったのにスッとそらされてしまう。
話しかけようとしても忍者の如く消えてしまう。
放課後になり下駄箱で待ち伏せしてやっと捕まえた。
「昨日さ、僕返事してないんだけど......」
「昨日のね! 迷惑だったよね、ごめん」
笑顔で何気ないふりをしながら言っているのがわかってしまう。
僕は言葉を続ける。
「まずね、僕は貴女を好きか分からない」
貴女は口をキュッとすぼめた。
「でも、いつも困ってる人助けたり笑顔が素敵だなと思ってた」
え? とこちらを向いてくれて、今日やっとちゃんと目が合った。
「これからもっと知ってみたい、何気ないことでも話せる間柄になりたいです」
「付き合ってくだ」
言い終わる前に貴女は僕を泣きながら抱きしめてくれた。
返事が欲しいですと言うと「おねがいします! 」とそれはそれは大きな返事をもらえた。

何気ないふり

3/29/2026, 7:25:22 PM

夜中に何をするでもなく起きていて、時計を見て絶望するなんて何回目か。
ゴロゴロしながら携帯を弄り、スクロールする。
早く寝ればいいのに、明日絶対後悔するのに眠らないこの精神はなんなのか。
そんな中鳥が鳴くのが聞こえて、少しだけ外を見る。
オレンジ色と紫色が混じりながら光を帯びて鳥を照らしている。
とても綺麗だった。
しかし少しの後悔が心をぎゅっとする。
いそいそと布団に戻り目を瞑る。
先程の色味がまぶたの裏に流れてくる。

ハッピーエンド

8/1/2025, 8:31:03 PM

大人になると長期の休みなんてなかなか無くて嫌になる。
学生の頃は夏休みが一番楽しみだった記憶。
カレンダーであと何日で夏休みか、八月になったら何をするかうかうきで沢山考えていた。
でもちょっとばかり悲しいこともある。
君に会えないことだ。
友達だけど個人で遊ぶほどの友達ではないし、約束なんか一つもしていない。
文化部の自分と運動部の君。
同じ場所にいるのに、一目見ることすらできない。
授業があればまだ会えるのに。
それでも下校時間が合った時は下駄箱で会えるのが嬉しくて、少しゆっくり靴をはきかえる。
今年も来年と同じように、下駄箱で会えますように。


8月、君に会いたい

7/24/2025, 8:01:32 PM

もしも過去へと行けるなら、私は何がしたいだろう?
色々やりたいことはある。
学生時代に戻って無双したり、高額が出た宝くじ売り場で爆買いしたり……。
でも、一番はもう声が聞けない人に逢いたい。
もう一度、しっかり話したい。
「ありがとう」「大好き」ちゃんと伝えたい。
手紙ではなく、言葉で伝えたい。
何度願っても何度祈っても、不可能だけど、それでも、もう一度逢って話したい。
視界を歪ませる事を許して欲しい。

もしも過去へと行けるなら、もう一度、君に逢いたい。


もしも過去へと行けるなら

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