細言

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『ふり』
君は殺人鬼だ。君が、笑いながら人を殺していくのを僕は何度も見ている。その顔をちゃんと見たことは、まだ無いけど、秋みたいな君の笑い声は、もう完全に耳の奥にこびりついてしまった。今日もきっとまた居なくなる。君に、殺される。そっけなく笑う君の顔を見れないまま、死んでしまう。それで、君の「ごめんね」とか、「また明日」とか、そういう言葉で目を覚ます。連なった残骸の上で。僕は俯いたまんまで、何事もなかったように歩き出す。僕が殺されていくたびに、君の心も、何気ないふりをして死んでいく。

3/30/2026, 3:09:56 PM