NoName

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私の好きな人、憧れの人、手の届かない人。
私のような人間と関わりがあるのが信じられないような人がいた。そして、私は身分不相応な感情を持っていた。

その人は好きな人がいるらしい。長い間添い遂げて、支え合って、その人が選んだ素敵な人だ。嫉妬するのもおこがましいような、嫉妬もできないような。知っていた。
その人と私は住んでいる世界が違うのだ。だから相手を困らせたくなくて、相手に困ってほしくなくて、自分という存在を醜く見ないで欲しくて、結局は自分のためにその感情を表に出さず、そこに存在している普通の人間として、何気ないふりをして、私は生きていた。

今日、その人は式を挙げた。私は閉鎖的な部屋で、輝かしいその光景の投稿を見た。
その人が幸せであるなら私はそれでいい。その人の何にもならないように過ごしてきた。私のこの行動は間違っていなかった。私にできる最善だった。そして、私はこれからも最善をとるのだ。そうだ、何にもならないで、
ずっと、何気ないふりをして

     この衝動を、抑えなくては。

どこまでも愚者で捨てるべきこの感情が、私の中で未知の不快感を与えてくる。


こんなふうに思うなら出会いたくなかった。
私はこの人生であなたに出会えてよかった。


こんな感情を抱いて、申し訳ございませんでした。
自分勝手で恐縮ですが、恋ができて幸福でした。

3/30/2026, 4:26:16 PM