Kiss』の作文集

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Kiss』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/4/2023, 3:53:43 PM

kiss my withered heart.

あなたは『愛』を渇望していたわ。
なぜかって?それは、今まであなたは愛に飢えていたの。あなたはお腹の空いた狼よ。狼なの。
だから、私があなたのその飢えを治してあげようって言ってるの。
私の口付けだけで、あなたが欲しがっている『愛』があなたに伝わるのならね。
私は、もうとっくにあなたを愛しているわ。

2/4/2023, 3:52:14 PM

お題「Kiss」


「投げキッスを恵んでください」
「嫌です」

私の土下座付きのお願いは、即答で拒否された。
彼は私の恋人。恋人という関係ではあるが、私としては、推しとファンの関係。手の届く場所にいる推しみたいな、そんな存在。

だから本来直接要求をするなんておこがましいのだが、うちわに「ファンサして」とか「あいしてる」とか書いて振ってても無視されるのだ。
だから仕方なく、土下座ということで甘んじている。

「そんなんじゃファンが離れていっちゃいます! いや、でもツンデレ方向にいくならたまに恵んでくれる方がいいかも……それに拒否するコウくんかわいい……」
「先輩に投げキッスのために土下座させてるの見られてる時点で、ファンどころか友達も離れていきますよ……やめてください」
「だって……! そうしないとファンサしてもらえないかなって……!」
「僕はアイドルじゃないんですって……あと、一般人がうちわ振られてるの頭おかしい状態なんでそれもやめてください……」
「困った顔もすてき……」
「話聞け」
「命令口調も良い……」

土下座したまま拝んでいると、目の前からため息が聞こえた。
呆れたような顔。睨め付けるように私を見つめるコウくん。
最高としか言えなかった。

コウくんという幸せに浸っていると、コウくんとは違う声が聞こえてきた。

「まーた桜庭いじめてるんですかー? 先輩」

八重歯を見せて笑う女の子。この子はコウくんと同じクラスの佐藤さん。コウくんとは仲良しのようで、家宝レベルの写真を撮ってきてくれる。
聞いたところ幼馴染のようだ。

「佐藤も言ってやってよ……僕はアイドルじゃないんだって……」

すがるように佐藤さんを見つめるコウくん。最高に可愛い。
捨てられた子犬のようなコウくんを、佐藤さんは容赦無く切り捨てる。

「先輩は私のお得意様なんだから。桜庭側にはつきませんー」
「お得意様って……」
「ところで先輩、新しいの撮れたんですけどいかがです? 150円で」
「買い、だね」
「なに人の写真売買してるの……!?」

私の差し出した小銭を受け取り、佐藤さんは「まいど!」といい笑顔を返す。この子も可愛いけど、私には心に決めた推しがいるから揺らぐことはできなかった。

佐藤さんから封筒を受け取ろうとすると、横から手が伸びてきた。封筒ではなく、私の手首を掴む。
声にならない悲鳴をあげた。

失神しかけているなかで、ぼんやりとコウくんの声が聞こえる。

「僕は! 先輩と! 普通に恋愛したいんです! こんな……お互いの写真を他の人から買ってるのは……普通じゃないんです……!」

そっか、恋人だもんね、そうだよね。
頭の中の冷静な私が目を回しながら言っている。
お互いの写真を買ってるなんて、たしかに恋人とは言えないのかも。と、思ったところで気づく。

「えっと……お互い、ですか?」
「あ」

コウくんは固まった。すぐに目をうろうろさせて、「それは……その……」ともじもじしている。そんな姿も愛らしい。百点満点。

思わず拍手を送ろうとしたところで、佐藤さんが私の肩を掴んできた。

「先輩には内緒だったんだけどねー、実はこいつも先輩の写真、あたしから買ってるんですよ」

によによとした顔が隣にくる。途端にコウくんの顔が熱でも出したかのように真っ赤になった。

「おまっ……、それは言わない約束って……!」
「いま自分で口滑らせたんじゃーん。もう取り返しつかないって」

じゃあお邪魔虫はこれでー。と言って、佐藤さんは教室に戻っていった。

残されたコウくんは真っ赤のまま俯いていた。
私も顔を上げることができなかった。

コウくんが私の写真を買っている……?
裏紙に使うとか……? いや、150円払ってなんでわざわざ光沢紙を裏紙に使うか……?
私と同じ理由なんて都合のいい話はないはずだし、何よりみんなのコウくんが私だけを見てしまったらそれこそ抹殺されてしまうしさすがにないだろうし……
やっぱりいざってときに裏のツテで私を社会的に抹殺……?

色々考えていると、震える声が聞こえてきた。

「先輩のせいですよ……」
「な、なにがでしょうか……?」
「先輩が! どこに出かけても隣を歩いてくれなくて! ツーショットも撮らせてくれなくて! なんなら会話もかしずきながらするから! 先輩との写真欲しくても自分で撮れないから! あいつをたよるしかなかったんです!」

なにか、私に都合の良すぎる文句が飛んできた気がした。これがツンデレを習得したコウくんの力か……。
私は廊下にひれ伏す。
「だからそれやめてってば!」というコウくんの怒声が聞こえる。耳が幸せになる。
幸せすぎて意識が飛びかけていたが、こんなんでもコウくんが恋人と認識してくれているので、私もそれ相応の返事をしなければならない。
いつまで経っても、コウくんに幸せをもらってばかりではいられないのだ。

私は立ち上がってコウくんの前に立った。
恥ずかしさで潤んだ瞳に「かわいい!」とキレかけたが、どうにか抑えた。
深呼吸をして、気合を入れる。

「コウくん」
「はい……」
「一緒に……写真、撮りましょう」

コウくんが目を丸くする。可愛すぎて連写したいくらいだった。もうダメだが、後少し耐えなければ。

「あそこのダンボール、被っていいなら、いくらでも」
「ダメです!」

コウくんが勢い任せに私の頭を叩く。
怒った顔も、自分の力の強さを自覚できてないところも好き……。
意識が遠のく中、私はコウくんへの愛に満たされていた。



気づいたら保健室で寝ていた。
ああ、廊下で倒れたんだっけ。
ぼんやりとした頭で考えて辺りを見回すと、すぐそばにコウくんが座っているのが見えた。
目が合う。
不安気なコウくんも可愛い。
コウくんは、小さな声で言う。

「殴ってすみませんでした……あんなに強くやるつもりはなくて……本当にすみません……」
「ご褒美だったので大丈夫です、むしろありがとうございますというか私が目覚めるまで待ってくれてたとかもう幸せの骨頂すぎて近いうちに死ぬんじゃないかと思うくらいで」
「死なないで! そうやってすぐ僕を持ち上げないで!」

慌てているコウくんもかわいい。
実際に思ってることを言ったりやったりしてるだけなのだが、コウくんは、私がコウくんを持ち上げたくてこんな行動をしていると思っている。
コウくんがみんなから愛されているのは確定事項であるから、コウくんの素晴らしさを私がみんなに伝える必要などないのに。

ちょっぴり、コウくんは自己肯定感が低い。
そんなところもかわいいのだが。

「先輩は……本当に僕のことが好きですか……?」

弱々しい声がした。コウくんは下を向いたままだ。膝に拳が握られている。

「もちろん大好きです。そろそろグッズ作成に取り掛かろうと思ってたくらいで……」
「それは……恋愛感情じゃないですよね?」

コウくんが私をじっと見つめている。
その視線だけで死にそうではあったがどうにか耐えた。

たしかにコウくんは私の推しである。何をするにも全力で応援したいし、ファンサもしてほしい。グッズが出れば買うし、写真集出ないかなとか思っている。

だけど、ちゃんとというのもあれだが、ちゃんと、恋愛感情だって抱えている。
でも、彼は推しだ。神聖な存在だ。私なんかが触れていい存在ではない。それはコウくんへの冒涜だ。

だから逃げるしかない。
コウくんに告白されて、舞い上がって了承してしまったが、恋人になれたといえどコウくんを穢してはいけないのだ。

「恋愛じゃない気持ちもたくさんありますが……恋愛の好きはちゃんとあります」
「じゃあなんで……」
「コウくんを穢してしまうから」

コウくんは目を丸くした。かわいい。と思っているうちに、コウくんの体から怒気が溢れてきた。
こんなに怒ることなんて今までなかった、と喜ぶ反面、怒らせてしまったと不安になる。

コウくんは何か言おうとして口を閉じた。
すう……はあ……。何度か深呼吸をして、私に向き直る。
まっすぐな瞳はとても美しくて、とても格好良かった。写真におさめたい気持ちを押し込んで、コウくんの言葉を待つ。

「穢すのは……先輩が僕に触ってしまうと?」

コウくんの問いかけにとりあえず頷く。
コウくんは椅子から立ち上がり、ベッドに膝を乗せた。
急に距離が近くなる。
固まっていると、コウくんは私の顔にぐっと顔を近づけて囁く。

「なら、僕から先輩に触るのはありですよね?」

答えるまもなく、コウくんの顔が近づいてくる。
思わず目をつむった。唇に柔らかな感触がして、すぐなくなった。

ゆっくり目をあけると、イタズラっぽく笑ったコウくんが私を見下ろしていた。

「どうせなら、投げキッスじゃないキスを要求してくださいよ」

すとん、とコウくんが床に足をつける。

「そろそろ昼休み終わるので、僕は行きますね。帰り、よかったら一緒に帰りましょう」

そそくさと出ていくコウくん。
見たことのないコウくんの顔が、触ったこともないコウくんの唇の感触が、かけられた覚えのない息が私の体に蘇る。
急に体が熱くなってきた。

「格好いいよ……コウくん……好き……」

私は頭を抱えて、布団にうずくまった。



おわり。

2/4/2023, 3:30:59 PM

心も唇も乾いて
喉は焼けて
涙すら出ない

どこまでいっても混ざらないふたつの色の
冷えきった砂漠の夜に
疲労はつのって
ただ横たわる

砂のようにぼろぼろの
肌をなでながら
用済みの私は砂に埋もれようとするけれど
どうにもきみばかりに砂が積もっていく

世界の真ん中にあるという
遠くの海を
いつか夢見て
かろうじて

息ができるのは私だけ
唇を寄せられるのは私だけ

2/4/2023, 3:30:32 PM

【Kiss】 #11

人通りの少ない建物
目を開けて呆然としたまま
私は君と唇を重ねた

その後
頬に手を添え
何度も何度も頭を撫でながら
優しく抱きしめてくれた

そんな君との恋は
儚く、そして呆気なく終わった

まるであの日のキスのようだった

2/4/2023, 3:30:13 PM

Kiss
僕はKiss というワードを聞いてイタズラなKissという漫画を想像しました。僕自身全く読んだことはないのですが、書店の古本コーナーにいった際に見かけたのを思い出しました。

2/4/2023, 3:12:30 PM

君のところから離れよう。
私はそう考えた。君のところから離れたらどうなるだろうか。
というか、君のところから離れた方が、いい気がしたんだ。
そう考えていた、深夜二時。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
翌日─
君は唖然としながら私にまた問いかけてくる。
「ホントに言ってる?」
「そうだよ。君とはもう話さない。じゃあね。」
と言って、手を振る

私からやめたはずなのに、もう一度やり直したい気持ちでいっぱいだ。
どうして。
私は君と一緒にやりたかったこと、したかったことはもう無いのに。
あっ、
やり残したことといえば、
最後に君に、
キスしたかったな。
そんな未練を噛み締めながら、
私の思い出をポイッと、ゴミ箱に捨てた。
ーKissー

2/4/2023, 3:10:11 PM

おはよう、のKiss。
行ってきます、のKiss。
ただいま、のKiss。
おやすみ、のKiss。

そのどれもが私を『幸せ』にしてくれる、
そして、私には勿体ないくらいの、
至高のお菓子のようで。

もうやめなきゃ、って思っても、
また食べたくなっちゃう。
欲しくなっちゃう。

するとあなたは応えてくれる。
嫌な顔ひとつせず。
ミルクチョコレートのように甘い笑顔で。

そして、私は、またあなたに溺れてゆく……

〜Kiss〜

2/4/2023, 3:03:09 PM

【kiss】



そっと触れていた。

私は初めて恋をした。あのときは大分前だけと鮮明に覚えている。家で暇つぶしに小説を読んでいると、チャイムがなった。誰かわからずにドアを開けてみると彼女がいた。小学校のときに私は引っ越しをしてあの子と別れた。その子が目の前にいるなんて信じられない。涙が止まらない。

気づいたら私はそっと触れていた。

2/4/2023, 3:01:30 PM

時には引いてみるのも手だって言うけど

したところで相手に勘違いさせちゃうだけ。


「うざい」とかって思われるよりはマシだけど

やるにも、なかなか勇気がいるんだよ?。

2/4/2023, 2:55:52 PM

Kiss・・・


とても古い記憶が
思い出された


昔流行った歌の歌詞を
地で行くように

眠ってる彼の頬に
そっとKissして

置き手紙して
そこを出た


呼ぶ声が
聞こえた気がしたけど

振り向かなかった



悩み苦しんで
苦渋の決断で離れた

・・・んじゃない


逃げた

その恋から




泣いて

泣いて

自分から
サヨナラしておきながら
いつもあの人を探してた


二年引き摺った



あの頃は
自分を制御出来なくて

傷つく前から
傷つくのを恐れて

自分で自分
苦しめてた



今も
そんな不器用さは
変わってはないけど




世間は狭いから
まだ風の噂で時折
あの人の近況を知らされる


一人になったと聞いたのは
何年前だったろう


元気でいるのかな




まだハタチ前
愛する意味など
考えもしなかった


好きで好きで
ただ一緒にいたかった


若かりし日の
ノンフィクション



「Kiss」

2/4/2023, 2:49:11 PM

普段照れ屋さんな君が、帰り道の別れ際にkissしてくるとか思わなかったよ。もう何十分も経ったはずなのに、顔がずっと熱いままだし...

本当に君は、どれだけ僕を夢中にさせるつもりなの?

2/4/2023, 2:43:19 PM

お題:Kiss

冬の日の夜中。
僕は冷たくなったドアノブに手をかけていた。

なかなか開ける勇気が出ない。
と言うのもこの家の主である彼女とは、喧嘩の真っ最中なのだった。

ひょんなことからアパートに住めなくなった僕は、彼女の家に泊まることになった。
が、本当にちょっとしたすれ違いによって朝っぱらから喧嘩。

僕はアパートを飛び出して、あろうことか授業もサボり、友人に叱責された挙句ここにいるのだった。

深呼吸をして心を落ち着かせる。
結局どうすればいいかわからずにここにきてしまった。

彼女はきっと怒っているだろう。
僕を責め立てるだろう。
……謝って許してもらえるのだろうか。

考えても答えは出なかった。

でも、覚悟は決めた。

ゆっくりとドアを開ける。
部屋の中は明るかった。

気まずさから声を上げずゆっくりとリビングへ移動する。

彼女は部屋の隅にいた。
膝を抱え小さくなっていた。

その体は、小さく震えていた。

……言葉が出なかった。
体勢の問題があるとはいえ、彼女の姿はとても小さく見えたのだ。

目の前で自分の腕を痛々しいほど掴み、嗚咽を漏らしてる。
部屋には食事の後もない。
……きっと、帰ってからずっとここで……。

ああ。
僕がやったんだな。

そう感じた。

自分の情けなさを認識した途端、体が動くようになった。
彼女に駆け寄り抱きしめる。

ごとん。と彼女の右手から何かが落ちた。
咄嗟にそちらの方を見る。

金色の懐中時計だった。
ガラスは割れて、中の針も歪んでしまっていた。
……動いていなかった。

「……ごめん。」

僕の声は掠れていた。
目の奥が熱かった。

「……我慢したんだ。私、我慢したの。」

彼女はポツリと呟く。
何も言わずに背中を撫でた。

それをきっかけに、彼女は堰を切ったように話し出す。

「また戻したら……っ、全部無くなっちゃうから……。
祐介と向き合うって決めたからっ!
う….うっ……だか……らっ!
我慢……できた……よ!」

彼女は真っ赤に腫れた目で顔を上げた。
口角を無理にあげて。
彼女は笑いながら言ったのだ。

彼女の腕が僕を包む。
その腕に力が入った。

強く抱きしめ合う。
少し痛かった。
きっと彼女もそう感じてると思う。

霞む視界で彼女を捕らえ、唇を合わせる。

ああ、なんて暖かくて。
心地いいんだろう。

落ち着いたら話し合おう。
僕の思ったことをちゃんと話すよ。

……だから、君が思ったことも聞かせて欲しいんだ。





関連:優しさ 溢れる気持ち

2/4/2023, 2:43:01 PM

くちびる同士がちょっとずれたKissをなおそうと
2回目のKissをする
私はそれが嬉しくて少し首をかしげた


#Kiss

2/4/2023, 2:33:05 PM

「ほらkissしろよ!w」
…。私は今好きな人とキスをしなくてはならない状況に陥っている。
ある日、愛海と私、海斗、そして私の気になっている人。龍馬くんと私の家に集まって王様ゲームをすることになった。ルールは一般的なもので、みんなで割り箸を引いて王様になった人が番号を言い命令を出す。王様の言うことは絶対。という至ってシンプルなルールだ。
「王様だーれだ!」
皆が一斉にそう言うと
「はい」
と隣から低い声がした。龍馬くんである。少しハスキーの入った声。大人の色気があってすごく、なんというか良いのだ。初めに言っておく私は声優オタク、声フェチだ。龍馬くんを好きになった理由の大半が声なのだ。そりゃ、性格も優しいしクールだしと惹かれるところは多いがやはり決めては声だ。中学生とは思えぬほどの色気のある声。そんな声で彼はこう言った。
「んじゃあ、一番と三番で腹筋百回」
「はあ?!腹筋百回?!」
あ、ハモった。どうやら王様の命令を受けるのは愛海と海斗らしい。
「頼むよ。龍馬ぁ!腹筋百回はきついよぉ!」
「そうだよ!百回はちょっと…」
「?。腹筋百回くらい普通だろ?俺は毎日やってるぞ?」
「ふぁ?」
またハモった。意外とこの二人気があったりして…。そんな呑気なことを考えていると、龍馬くんが口を開いた。
「それに…王様の命令は絶対…だろ?今は俺が王様だ。言うことを聞かない子には罰が必要だが…どうする?」
さすが龍馬くん。さすがドS。普段は大人しい龍馬くんだが時折Sな一面を見せる。そんなギャップがたまらないのだ。少し頬が緩む。
「畜生。罰ゲーム何されるか分からねぇし…」
「仕方無い…か、。」
数十分後
「はァ…はァ…あーづがれだぁー、。」
「二度とやりたくないわ…。」
「どうだ!龍馬やりきったぞ!」
「…。まあ、一人百回なんて誰も言ってないけどね。」
「はあ?!なんだと?…」
「俺は一番と三番"で"といったんだ。二人一緒で腹筋百回って意味だったんだがな」
「んだよそれぇ…。やり損じゃん…。」
「まぁ、言われた命令を勘違いしたのは私達だし、仕方ないわ。次行きましょ。」
「そうだな」
「王様だーれだ!」
「私よ!」
声を上げたのは愛海だった。正直愛海が出す命令はなんとなく見当がつく。男子、女子が共に二人ずつそして、王様ゲームという恋愛フラグ立ちまくりなことをしていながらそういう命令が出されないということはない。
「じゃぁあ。二番が一番がキスをする!で!」
「キス、、」
「…。キスか」
「お!その反応は一番と二番はサナと龍馬かな?」
サナとは私の名前だ。そして今に至る。とんでもねぇ命令を出してくれたもんだ。ちくせう。策士め…。
「はやく!はやく!kiss!kiss!」
そう煽り立てる海斗。こいつはほんっとに…。そんなんだからモテねぇんだよ。
「ki…。うん?」
「どうした?海斗」
「なんか今イラっとしたわ」
なんだ、コイツ。心でも読めんのか?そう呑気なことを考えてるといきなり手を握られた。
「ひゃっ?!」
思わず変な声が漏れる。
「王様の命令は絶対だ。さっさと終わらせよう。」
顔近…声…やばっ…////恥ずかし…
そして龍馬くんはキスをした。
私の手に。
「へ?手?」
「ちょっと龍馬!ルール違反よ!」
「何もルールを破っていないぞ。」
「kissって言ったじゃない!」
「命令通りキスしただろ。手に、」
「キスって普通唇と唇を重ね合わせてするものでしょ?!」
「いや、キスにも色々種類があるしキスする場所の指定みたいなのもなかったし、ルール違反ではない。そこに気づかなかったお前の落ち度だろう。愛海」
「ぐぬぬ…はぁ、、仕方ないわね。」
 
        -完-

2/4/2023, 2:19:19 PM

恋でも愛でもないけれど
あの口付けはとても良かった、なんて
今でも思い出すの

2/4/2023, 2:14:26 PM

「アメリキス」

右目左目鼻唇
じゅんばんに
ていねいに
口づけをして

くしゃみをしてしまうほど
穏やかで
ひゃっくりしてしまうほど
素朴なもの

仏映画の中にでてきた
恋のかたちに憧れた

へんてこりんさを
そのまま愛して
身体中を口づけで埋め尽くして



#kiss


「ひとひとと」

1年で赤子はまだ土踏まずのない柔らかな足を大地に根ざし
10年で出会い別れ、すすむ道を照らし
100年で1人の人間の命は燃え尽きる
1000年でどれほどのものが生まれ死に、変わりゆくだろう
ぱらぱらとめくれていく日々の重なりと
ふっくらとずんぐりと厚みを増していく月日の重み
ひとひとひとひと
ひ と ひと と
歴史はそうやってつくられる



#1000年先

2/4/2023, 2:13:31 PM

『Kiss』


 初めて彼が声を掛けてくれた夜、浮かれてちょっと飲み過ぎて、酔ってしまった。こんな失態をするつもりじゃなかったのに、フラフラになってしまって、
 「送っていこうか?」
 と言われて、いいです、大丈夫です!と拒否したものの、
 「そんな状態じゃ心配だよ。飲ませ過ぎてごめん。」
 と、家まで送ってもらうことになった。
 方向も違うのに、電車を乗り継いで家の前まで送ってくれて、
 「すみません、遠いのにありがとうございました。」
 とお辞儀をしてお礼を言うと、
 「無事に送り届けられて良かった。心配してる方が気が気じゃないからね。」
 と優しい笑顔で言ってくれる。
 「あの……」
 「ん?」
 「本当はお茶でも出した方がいいのかもしれませんが……」
 「何を言ってるの。いいんだよ、そんな気遣いしなくても。」
 「すみません。」
 「今日はゆっくり休んで。また今度会いましょう。」
 「……」
 「?」
 「家に送られて、襲われちゃうかと思いました。」
 「え?」
 「すみません、変なこと言って。」
 「俺が送り狼になると思った?」
 「……」
 「そんな、勢いで済ますようなことはしないよ。大事にしたいから。」
 「え?大事……」
 「……」
 「……」
 沈黙して、見つめられて。
 「大事にしたいです、君の事。」
 「……先輩。」
 「また二人で会ってくれますか?」
 まっすぐ見つめられて、私は見つめ返せなくなって俯いて、
 「……はい。」
 とだけ答えた。
 ふいに彼の手が、私の顎に添えられて。
 「え……」
 口唇が触れた。私は慌てて目を閉じた。
 彼が、キスしてくれた。
 その事実に時が止まったように感じて。
 (想いが、通じた……!)
 口唇が離れて、ぎゅっと目を閉じたままの私に、
 「嫌、だったかな。」
 と、彼の躊躇う声。
 私は慌てて目を開けて、
 「い、いいえ!」
 と言うのが精一杯だった。私は口唇を閉じて俯いてしまって。
 (口唇が触れた感触が……)
 そんな私を優しく見つめて、
 「……ありがとう。」
 と言ってくれた。
 私は目を上げて、
 「こちらこそ!」
 と、彼を見つめた。優しい微笑みが、嬉しかった。私も思わず笑ってしまって。にやけた顔が抑えられなかった。恥ずかしくて、顔を両手で覆った。
 「また、会おうね。」
 彼が私の顔を覗き込んで、笑顔でそう告げた。
 「はい!」
 酔ってるせいで熱いのか、わからなかったけど、火照ってる顔をペチペチと叩いて、はっきりと返事した。
 手を上げて帰ってゆく彼の後ろ姿を、私はいつまでも見送っていた。


 今日は最っ高の一日だった。
 これからどんな日々が待っているのだろう。
 彼のキスが嬉しくて、嬉しすぎて、その日は目を閉じても思い出して眠れなかった。

2/4/2023, 2:10:49 PM

初めてはいつだってドキドキだ。
それに忘れられないって聞く。

間違ってないよって、近所の4つ上のお姉さんが言ってた。

お姉さんの忘れられない人ってどんな人?って聞いたら、
悲しそうに笑って、
内緒
っていうから、それ以上聞けなくなった。

その翌年、お姉さんは天に還った。
その翌年、お姉さんのお墓参りにきた男の人は泣いていた。
お姉さんのお墓にキスする彼の姿は、今でも忘れられない。
『Kiss』

2/4/2023, 2:07:34 PM

#Kiss

あなたの唇と私の唇を濃く濃く結び合わせ離れないように強く絡め合う。

Kissだけで身体が火照るような…
Kissだけで身体が熱く濡れるような…

そんな瞬間をいつも頭に思い描く。
(つまりは妄想、、、悲しいね笑)

2/4/2023, 2:02:50 PM

テーマ:Kiss  #84

囚われていた勝瑠と合流する真たち。真はそこでミッドナイト組織のボス・化け物に出会うーー

『真兄さん! 早く逃げて!!』
後ろの方で勝瑠が叫んでいる。ごめんな、勝瑠。こんな兄ちゃんで。お前のことを今でもはっきり思い出せない。こんなの兄ちゃん失格だよな。
『真兄さん!!』
その声がだんだんと遠のいていく。シャドウのおかげだ。
「僕は僕なりのけじめを」
そう言って、第三の目を開いた。時が動き出す。
正確な時を……。


『なんでだよ、何で。シャドウ、リーリエ……』
僕は絶望した。真兄さんを置いて出てきてしまった。抱えているシャドウが口を開く。
『アイツが…真が、絶対に帰ってくると約束したからだ』
シャドウは、真兄さんがいる方向と反対側に走ったまま言った。
『真兄さんが…?』
『あぁ。そうじゃねぇと俺が許可しねぇよ』
ケケケッと笑うシャドウは、それだけ余裕があるようだ。僕は不思議でたまらなかった。あの体格、真兄さんの2倍はあった。
『心配か? 真が』
『当たり前だろ!』
『そんな弱いやつじゃねぇよ』
シャドウの声色が変わった。表情が見えたわけでもないのにシャドウは、真剣な感じがした。

『ここまで来れば大丈夫だろ』
シャドウはそう言って、僕を下ろす。
『勝瑠、よく聞け。一度しか言わねぇ。これはもう、真とは話をつけてあることだ』
シャドウはそう言って話し始めた。今後のことを……。

数時間後。真兄さんが出てきた。無傷とは言わないが、軽症ですんでいた。
「さぁ、行くか」
真兄さんがそう言うと僕の手を取る。僕は兄さんを見た。そして頷く。兄さんの第三の目が閉ざされる。僕の左手にはいつものように『閉ざされた日記』がいつの間にか失言していた。
『行ってこい。そしてまた未来で会おうぜ、真』
『勝瑠も。気をつけて』
そう言ってシャドウとリーリエが僕たちを見た。
「『行ってきます』」
僕たちはもう一度時を駆ける。


人には、たくさんの思い出がある。
辛い思い出、悲しい思い出。細かく言えば喧嘩したり、いじめられたり、勝負で負けたり……。
一方、楽しい思い出、嬉しい思い出もある。誰かと仲良くなったり、恋人になったり、Kissしたり……。
まぁ、少しマニアックなものも時にはある。とにかく、どんな思い出も時が動くことにより記録されている。それを捻じ曲げることは、本来あってはいけないこと。
しかし、これをしなければ僕たちは今後誰かに怯えて生きなければならない。それには過去を変える必要があった。
だから僕たちは、『1000年』いやその少し前の時へと戻ることにした。

♡1100ありがとうございますm(_ _)m

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