『静寂に包まれた部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
さっきまで賑やかだったのが嘘のように、
僕は今、静寂に包まれた部屋にいる。
一人で住んでいるのだから、静かなのは当たり前だし
慣れているはずなのに…。
それがこんなにも淋しいと感じるのは、
さっきまでいたキミとの時間が楽しかったから。
そして、そんなことを思うのは、やっぱりキミのことが好きだから…なんだろうな。
キミにとって僕は、ただ仲の良い友達。
方法なんてわからないけど、そこから一歩進めるように、僕は頑張ろうと思ったのだった。
第弐作「静寂に包まれた部屋」
静かな部屋。
そう、静寂に恙(つつ)まれた無音の部屋。
そこへ響くのは。蝕まれてもなほ動かぬ我が鼓動だけ。
(末期の病でベットから動くことが許されず、無音の部屋に木霊する鼓動を思い浮かべて。)
14.
静寂に包まれた部屋。1秒たりとも動かない時計。
まるで時が止まったかのように何もかもが止まっているように見えた。
このまま私の心臓ごと止めてくれ。
そう何度願っただろうか。
見えない恐怖から逃げ続ける日々、床が深みを帯びた赤色に染まっていく。
あと何度この恐怖に耐えれば全てが終わるのだろうか。
あと何度、見えない「明日」が来れば、全て止まるのだろうか。
人は他者を理解出来る生き物である。
しかし、そのような能力を持っているくせに、人は他者を理解しようとはしない。
他者を理解する前に、自分を理解出来ていないからだ。
しかし、誰かを理解すること、そして誰かを理解することは、人々の喜びでもある。
人しか持ちえない喜怒哀楽の感情表現は、いつだってその為に使われる。
だから人はしばしば、自分を理解して欲しくて癇癪を起こす。
そして、他人を理解したふりをする。
偽りの理解は軋轢を産む。
理解を偽る者は、大抵焦っている。
他者の心は手に入らないと、薄々わかっている時。
誰かを理解出来る能力が、自分にはない時。
喉から手が出るほどに欲しいと願っても、理解のための脳の容量が足りなければ、それは叶わない。
誰のせいでもない。
誰のせいでもないけれど、願いを叶えられなかった人間は心無い言葉を扱う。
まるで、壊れかけたテレビを叩いてなんとかまたその画面に映像を映させようとするかのように。
静寂に包まれた部屋
私は留守番
みんな出て行くから私ひとり。
だから誰とも喋ることもない
時々、愛犬が
相手をしてくれるだけ…
あんなに晴れだったのに、通り雨でずぶ濡れになってしまった。君が、家が近いから、寄ってくかと聞いてきたから、いつもの流れでそうすることにした。シャワーを貸してもらって、その間に服を乾かしてもらう。待ってる間に、2人でゲームしたり、ご飯を食べたりした。そして、服が乾き、また明日と帰ろうとすると、君が別れ際に、手を掴んできて、今日は泊まっていかないかと言ってきた。しばらく静寂に包まれた部屋、雨はもう止んでいた。
君がこの世界からいなくなってからもう1ヶ月。
生きている心地がしないや、
今でも君の笑い声が脳裏に焼き付いてる
君へのこの気持ちもいつか忘れるのかな、
そう思うと苦しくなった。そして僕は
君とすごした部屋で涙を、殺した。
静寂に包まれた部屋
静寂に包まれた部屋に斜陽差すこのまま世界が終わっても良い
「静寂に包まれた部屋」
チクタク、チクタク。
ただただ床に寝そべって、壁にかかった時計をぼんやり眺めていると、不思議な気持ちになるのです。
秒針の動きは、確かにこの空間に“音”という物を発生させていて、明らかに静寂を乱す存在。
だというのに、この秒針の音が無いよりはある方が、より強く静寂という物を感じるのです。
秒針が無ければ、窓の外から雑音が部屋にひょいと入り込んで来ます。
そうすると車のエンジン音やら、人の話し声やら、そういったいろいろで煩わしいと感じるのです。
チクタク、チクタク。
ぼんやりと、静寂に包まれた部屋の中で、秒針を眺めているのです。
『静寂に包まれた部屋』
静寂に包まれた部屋
ドアを開けるとしーんと静まり返った部屋
誰も居ないその部屋に一人でいると
冷たく冷え冷えとした空気が肌を通る
誰も私を見つけてくれない
気付いてくれない
今日も一人寂しく 家具も何もない
殺風景な部屋の床にその身を横たえる
暖かみも感じられない冷たい床は
寂しさを増長させるだけだった。
嗚呼 私は、一人ぼっち誰か私を見つけて
【あくる日】とある井戸端会議
「やっぱり奥の部屋 誰か居るような物音がするの.... やっぱり呪われてるのよ....
だってその部屋は、誰も住んでいないはず
だもの....」
「あの部屋でしょ....女性が首吊り自殺した
部屋って きっと今でもその女性が幽霊に
なってあの部屋に住んでるのよ...」
「あまりに不気味だから今度あのアパートの奥の部屋お祓いしてもらうらしいわよ」
そんな噂話をする中年女性達
あれ?何で部屋に入れない何で私は...私....
嗚呼 そうだ 私は、死んだんだ....
上司のパワハラ セクハラに耐えに耐えて
私は、とうとう耐えきれなくて死んだんだ
誰も遠巻きに見るだけで助けてくれなかった。
一人暮らしに憧れて家賃6万のこのアパートで新しい生活を始めた
両親に仕送りもしてやっと親孝行が出来ると思ったのに....ごめんなさい
お父さん お母さん 私が弱いばっかりに
親不孝をしてしまった 二人に心配や
迷惑を掛けたくなくて会社の事は、
二人に話せ無かった。
結果的にそれが二人に迷惑を掛ける事に
なるなんて死んでから気付く愚かな娘を
どうか許して下さい さようなら
死んでからも私は、追い出されてしまった
やっぱり私は、誰にも見つけられなかった
やっぱり私の存在意義なんて何も無かったんだ こうして私は、誰にも必要とされず
私の魂は、消えて行った
【お祓いをして一ヶ月後】
「わあ~パパ ママ この部屋 他の部屋に比べて凄い綺麗だよ!!」
「本当ね 他の部屋は、床にシミやキズが
少しだけど付いてたのにこの部屋は新築みたいに綺麗だわ!」
「きっと前使っていた住人の人が大切に
丁寧に使ってたんだなあ....」
「ママ パパ 私この一番奥のこの部屋に
住みたい!」
「そうね パパもママも賛成よ!
こんなに綺麗に片付けられた部屋なんですもの きっと前の住人さんが気遣いが
出来る優しい人だったのね」
「僕達も大切にこの部屋を使わせて貰おう」娘と母親も父親の言葉に嬉しそうに
頷く
こうして彼女の優しい性分を間接的にでも
分かってくれる人が現れたのは彼女に
とっては、救いになったのかもしれない
しかし本当の所は、永遠に分からないまま
だった。....。
私は仕事や会社の方針として、1人で部屋に篭っていることが多い。
最初は出勤の辛さから解放されると喜んでいた。
何しろ片道2時間とかかかるので。
慣れてきて要領がよくなってきたら、仕事の隙間時間を効果的に活用できるようになってきた。
幸いなことにやるべきことをやっていれば、細かいことはチェックされないからだ。
日々の業務や生活に慣れてきたところで、なにかが決定的に欠けているような気がしてきた。
気がつけば外に出ることも少なくなり、丸1日部屋に篭もりっきりなことも珍しくなくなった。
そういえば最後に会議以外で人と話したのっていつだっけ?
私は思い出せなかった。
TVをつけたけど、いつもと代わり映えのしない映像が流れてきて、つまらないので消した。
部屋は静寂に包まれた…
私は叫ばずにはいられなかった。
でも何を叫んだらいいの?
私は言葉にならない声を叫びはじめた。
ピンポーン
「最近連絡が無いからどうしてるかと思ってきてみたよ。元気?」
私はふと我に返った。玄関には親友の花音が立っていた。
私は彼女が実在していることを確かめるように抱き合って泣きじゃくってしまった。
-静寂に包まれた部屋-fin
君と一緒に過ごした部屋。二人掛けのソファに、揃いで買った色違いのマグ。洗面台に行けば、二つ並んだ歯ブラシ。どこを見たって、君がいた証がそこらかしこに点在している。
こんなにも君の気配が色濃くあるのに。君の姿はどこにもない。君だけがいない。
今日も、この部屋で僕は一人。君のいない部屋で、煩い静寂に耳を塞ぎながら生きている。
テーマ「静寂に包まれた部屋」
誰もいない部屋の中で音のないピアノを弾く。
想像の音階でメロディを脳に描いていく。
なぜ音が出ないのか。
その理由はただ一つ。
この部屋の音は全てあのぬいぐるみが吸収してるから
あの謎のキャラクターのぬいぐるみの眼には
音を集約する力がある。
目覚めたらこの部屋にいた私には
ここにいる理由がわからない。
ただ一つ分かっているのは
あのぬいぐるみは
大好きな亡き恋人の形見だということ。
多く収納出来るようになったクローゼット
いつもより広々使えるベッド
掃除のことで喧嘩しなくなった浴室
リモコンの取り合いをしなくて済むテレビ
服が裏返しで入れられてない洗濯カゴ
ああ清々した
「静寂に包まれた部屋」
静寂に包まれた部屋
1人になって、
静かな環境が
羨ましいとさえ思った
無いものねだり
実際にそうなった時
寂しさで、どーにかなりそーで
騒がしく
忙しい
自分の時間が欲しいと思った日々が、どれだけ人生で実りある時期か、
懐かしく思う
静寂に包まれた部屋で、
思い出に時に涙して
過ごす
真っ白い壁に
いくつかの画鋲の跡
君が好きだった歌手の
ポスターがあった場所
君が居なくなってから
色を失ったかのように
何も感じられず
静寂に包まれたまま
「静寂に包まれた部屋」 #11
僕の部屋はいつも静寂に包まれている。
物心がついてから少しすると、両親はリビングに大金を置きどこかへ消えていった。
その時の両親の後ろ姿を忘れることはないだろう。
毎日毎日、変わり映えのない生活を送る。
そんな僕の日々に君は入ってきた。
退屈だった学校は毎日の一つ一つが楽しくなった。
それだけでなく、私生活にも影響を与えてくれた。
たまたま僕の誕生日を知り、プレゼントとしてくれた置き時計。
静寂に包まれていた部屋は活気のある部屋へと変わった。
君はいつも僕のことを照らしてくれた。
もう君とは会うことはないが君との思い出があり続ける限り、僕の部屋は窮屈ではなくなった。
君へ地図を贈ります。
まず、君が進もうとする道は素晴らしいものです。
こんなに素敵な道はないと私は思っています。
その道を私はもうだいぶ歩いてきました。
転んだことは数知れず、しんどい道のりがいくつもありました。
私はこの道がこの先どこまで続いてるか知りません。
ずっと先を目にしたら私が今この道に抱いている印象とは全く異なるものになるかもしれません。
ですが今私がいるこの地点までの道についてはよく知っています。君がこの道に踏み出すというなら初期装備の1つとしてこれを贈ります。
〜〜〜〜〜〜〜〜
何か創ることは
「想像を出来る限りそのまま現実に発現させること」
だと私は思います。
そこで重要なのは出来る限りそのまま発現させる力ではなく想像する力です。
想像するには様々なものを見なければなりません。
それは作品における、
演出技法、光、構図やシルエット、動作、一連の流れ、雰囲気、時間、企画…
分野をまたいでいるのでだいぶ抽象的ですが、具体例は思いつきやすいかもしれませんね。
ですが、これは表層にあるものです。
見るべきものはその奥にあります。
演出意図、作品の伝えたいこと、キャラクターの感情、演者…
これらは少し深いとこにありますがもっと深く見る必要があります。
制作者の感情、思想、届けたい相手、時代
ここまで深く見えれば世界の見え方が変わってくると思います。
実際に生きる人間も嘘をつき、演技をして会話や行動をします。
作品を見ることとさほど差はありません。
フィクションは嘘であっても非現実ではないのです。
大半の人間は表層で止まり、何も見えてない人が殆どです。
お客である間はそれでも特に問題はないかもしれませんね。
ですが、何かを創る人間はそれでは駄目です。
深部を見て、自分と現実を照らし合わせ、思索する。
これができてようやく想像が始まります。
私は深部が見えるまで時間がかかった人間でした。
深部が見えていない時期の想像は稚拙で、ただの猿真似でしかありませんでした。
深部が見えた想像ができた時ようやくどう世界に発現させるかが考えられるようになります。
技術というのはその時に出来る限り想像通りのものを発現させるためのものです。
もちろん表層に置きましたが、技術も見る力が必要です。
これに関しては思索ではなく、出力がまず先に必要です。
出力してようやく解像度が上がります。
見て、考えて、出して、また見る。
これが創るという行為です。
最高に贅沢で楽しい行為ですよ。
これは補足ですが、想像する力は、創る人間に必須ですが、創る人間に関わる人間にも必要です。
創る人間の創りたいものを手伝う事、修正する事、売る事をするのにもその想像する力がなければ足を引っ張ることになってしまいます。
ここまでが私が今君に伝えられることです。
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君についてここ一週間考え続けていました。
それは私の君への態度について自分を見つめ直すということでもありました。
”創るとは何か”を君を見て改めて考えさせられました。
これを書いた理由としては、いち早く私の隣に君が来て一緒に歩きたいという思いが中心にあるのだと思います。
綺麗事のようですが、私の独りよがりな願望ということでもあります。
これは君へ贈る地図です。
私のいる地点から最初に進むならどうするべきかを示しましたが、どう歩くかは君が決めることです。
健闘を祈っています。
「静寂に包まれた部屋」
君が口を開くのをひたすら待つ。
答えを先に出してはいけない。成長に必要な時間。
お題《静寂に包まれた部屋》
沈黙の雨が降る。
用意された流星の珈琲は、秋から冬へと移り変わろうとしている。小皿に星空を映す砂糖菓子、花の降る和菓子がこの空間を彩っており華やかさを演出していた。
正面に座る青年の瞳は冬の水面の如く静謐だ。
古びた色褪せた本を読む彼は、眉間にずっと皺を寄せたまま。
桜雨が降りしきるアンティークの美しさが残る小道で消えた――“マレビト”を追っている。
マレビトの秘密を。