「静寂に包まれた部屋」 #11
僕の部屋はいつも静寂に包まれている。
物心がついてから少しすると、両親はリビングに大金を置きどこかへ消えていった。
その時の両親の後ろ姿を忘れることはないだろう。
毎日毎日、変わり映えのない生活を送る。
そんな僕の日々に君は入ってきた。
退屈だった学校は毎日の一つ一つが楽しくなった。
それだけでなく、私生活にも影響を与えてくれた。
たまたま僕の誕生日を知り、プレゼントとしてくれた置き時計。
静寂に包まれていた部屋は活気のある部屋へと変わった。
君はいつも僕のことを照らしてくれた。
もう君とは会うことはないが君との思い出があり続ける限り、僕の部屋は窮屈ではなくなった。
9/30/2024, 6:01:56 AM