『雫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雫には色々な雫がある。例えば、雨上がりの外を見ると葉の先に付いている雫は、太陽の光を浴び輝き綺麗に見える。だが、人が辛いとき、悲しいときに流す雫を見ると綺麗と言う感情は出てこない。このように雫には色々な雫がある。そして、自分が悲しくなるような雫は見ないようにしている。
【雫】
雨の日はとても良い日。
地面に映る水たまり。
花を開くように傘をパッとさして、傘に打ちつける音。
水たまりを歩く足の音。
いろんな音が聞こえてくる。
雨の日は自然の音楽祭なのだ。
外と中の境界に僕らはいた
お互いはとても小さいけれど
一つにくっつけば、大きくなれる
この小さな世界が僕らのすべて
みんなと一緒にビッグになるんだ
もっともっと
手を取りあって
周りを巻き込んで
もっともっと
誰かなんて関係ない
誰でも大歓迎さ
もっともっと
やったぞ!
これで僕らが一番の――
「ああ、落ちちゃった」
~雫~
雫ポタポタコンポタージュ
めっちゃ闇闇
完
【雫】
それはほんとに小さい1粒の水
なんにもならないはずなのに
僕の下には
水たまりがある
雫
雫を見るのは楽しい。
雨の中車で走ってて、
小さな雫が重なって大きくなって、
大きな雫が小さい雫を飲み込んでいく。
見ていてなかなか面白い。
6 雫
「給食のちゃんぽんの油のまるいのを、どうしても一つにしてみたくて、お箸でずっと雫を垂らしてたら、先生にすごく怒られちゃったの。小学校ってもっと楽しいと思ってたのに、つまんない」
「いやそりゃ怒られるだろ……給食の時間はちゃんと食べろよ…」
十二歳年下の妹ひなたが、庭でたんぽぽの綿毛を観察しながらぶつくさ言っている。
今月小学校に入ったばかりの我が妹は、俺に似ず知的好奇心が旺盛で頭がいい。気になったことがあるととことんまで観察したり実験しないと気が済まないたちだった。幼稚園の時は工作やら科学の絵なんやら、いろんな賞の幼児部門を総なめにしている。
今日は、通り雨で少し濡れた綿毛がどのくらい乾いたら自然に飛ばされていくのかを確かめたいのだという。飽きずにずっと、綿毛の白いところがふんわり開くのをまっている。
「ねえお兄ちゃん。どうしてちゃんぽんの油は、一つになりそうでならないの? どういう仕組み? キッズケータイで調べても出てこないの」
「……知らない」
なんだっけ? 油どうしは弾きあうんだっけ? 表面張力? 良くは知らない。俺は妹に似ず凡才で、中堅どころの私文にスベったしがない浪人戦士だ。ちゃんぽんの油より英単語の方が大切である。
「うーん。もっと大きな油で試したいな。四丁目の川でやってみようかな。あそこ、変な油でいつもぎとぎとしてるし」
「やめなさい。落っこちたら大変だから」
ひなたは探求心の塊で、確かめたいことを見つけると、一人でふらふらとどこにでも行ってしまう。物騒なご時世だ。共働きの両親から「あんたずっと家にいるんだから、ひなちゃんが変な事件に巻き込まれないようにちゃんと見てなさいよ」と命じられている。両親は年の離れた末娘であるひなたにメロメロなのだ。ああ浪人生というのは、かくも家庭内における地位が低いものだろうか。
「お兄ちゃん、明日はヒマ? わたし、川に行きたい」
「やだよ……お前と歩いてると誘拐を疑われて職質されんだもん……」
「それはお兄ちゃんの身だしなみがだらしないのが悪いのよ。仕事も学校も行ってないからって、さぼっちゃだめ」
「……」
小1ってこんなにかわいくないものだっけか。少なくとも俺の子供時代はもっと素直で愛らしかったはずだ。
はぁ、と小さくため息をついて、ひなたはたんぽぽの観察を再開した。
その顔が、ちょっと沈んでいる。
こいつは入学してからこっち、まだ一度も、放課後に友達と遊んでいない。まあ理由はだいたい想像がつく。給食のちゃんぽんに夢中で雫をたらす、知的好奇心の旺盛すぎるこまっしゃくれたクラスメイト。同級生だってそうそう声なんてかけられないだろう。どれだけ苦心して一つにまとめてもぷつんとはじき出されてしまう小さな油の玉みたいに、ちょっとクラスから浮いてたりするかもしれない。
「小学校ってもっと楽しいと思ってたのになぁ」
ひなたはさっきと同じセリフをもう一度言った。
「まあそのうち一人くらいは友達できるよ」
面倒くさいのでそう返しておく。俺には小学生女子のことなんて分からない。
「お兄ちゃん。わたし別に友達の話なんてしてないけど」
「あーそっか、ごめんごめん」
「十八年も生きてるのに、お兄ちゃんには本当にデリカシーがないよね」
「十八なんてこんなもんだよ」
「ええー、わたしはもっと、思慮深い十八歳になりたいな」
「はいはい。がんばれがんばれ」
「またそうやって子供扱いして」
ふてくされるひなたと、たんぽぽの綿毛をじっと見下ろした。
天気雨で猫の毛みたいにしっとりしてしまったほわほわは、まだ完全には乾きそうにない。
「こいつはいつ飛んでいくんだろうな」
「それを今から確かめるんでしょ」
そして綿毛が飛んだら、ひなたはどこまでも追いかけていくのだろう。俺はそれについていかねばならない。あー、めんどくせ。
我が妹は本当に変わりもので落ち着きがない。
しょーがねぇなぁ、本当に。
ひんやりした感触を腿に受け、私は目を覚ます。
どうやら、雨が降るようだ。
ベンチで眠っていた私は、膝で眠る親友を起こそうとする。
後ろに結んだ彼女の髪はとても綺麗だ。
今もなお、日の光を浴びて輝いている。
そして気付く。
空は雲一つない快晴。
冷たい感触は今も広がり続けている。
まさか。
私の膝でうなされているとしたら、かなりショックだ。
私は彼女の顔を覗き込むと__
思いっきり頭を引っ叩いた。
「痛った」
彼女は頭を抑えながら足元に転がり込む。
私は無視してハンカチを取り出し、スカートの水溜りを拭き取る。
「何すんのよ」
憤る彼女だがそれは私のセリフだ。
「何すんのじゃないわよ。あんたのよだれで染みができちゃったじゃない。」
立ち上がった彼女はみるみる血の気が引いていく。
視線の先にはど真ん中だけ色が暗い私のスカートがある。これではまるで…
「お、おもらs__」
「そんなわけ無いでしょバカ!」
私たちの不毛な鬼ごっこは午後のチャイムまで終らなかった。
昨日の夜中から朝方にかけて、巨大な台風に襲われていた。窓がガタガタと揺れるぐらいに風は強く、家の壁を叩きつける雨の音がひどくて眠れたものじゃなかった。
昨日は残業で帰りが遅くなったこともあって、頭が回っていなかった。ベランダに置いたままのプランターを家の中にしまい忘れていた。
朝になって静かになった窓を開け放つと、秋の花がこちらを見上げていた。無事だったことに安心する。強力な風雨だったのにも関わらず、花は艶々と輝いていた。しゃがんで覗き込んでみると、立派な葉から雫がぽたりと落ちていく。
スマホのアラームが鳴り響いた。仕事の支度を始めなければならない。いつもならため息ついて、行きたくないとぼやきやがらスーツに着替える。だが、今日は違った。私の失態に対し、なにもなかったかのように輝いている花を見て自然と笑顔になる。
今日ぐらいは、上司のミスを押し付けられても寛容な心で過ごそう。
「行ってきます」
そう思いながら、家を出た。
ぼたぼたと落ちる感覚がした。あ、え、うそ。自分の表情は歪になったが目の前の男はさして気にしていないようで、べらべらとわたしの提出したデータの不備を言い連ねていた。
上司が満足気に自分のデスクへと戻ったあと、わたしもすぐさま修正のためにデスクに飛びついた。と、隣のデスクに座るゆうこさんがスルスルと近寄ってくる。彼女はとこか動きが鈍臭い。
「あの、何かありましたか」
「……生理が、来たっぽくて」
わたしは素直に話した。今現在、来ると思っていなかった生理のためにナプキンがなかった。今日は15パーセントオフのクーポン券があるから夜用と合わせてまとめ買いするつもりだったのだ。
ゆうこさんは「大丈夫ですか? 薬ありますか?」と心配そうに聞いてくる。わたしは恥をしのんでナプキンと痛み止めをもらった。
トイレでスカートをおろすと、自分の下着に赤い血痕がいくつもついているのが見えた。お気に入りだつたのに。
わたしはゆうこさんにもらったナプキンを取り付けて自分のデスクに戻った。テーブルの上にはチョコレートが置いてあった。ゆうこさんの方を見るとにっこりと笑っていた。
生理の時には甘いものはよくないらしい。でも、今日はその優しさだけで生きていけると思った。
〜雫〜
あの日、君の泣いている姿をみて僕は君を、好きになった。
その時、僕は人の表と裏のいざこざがいやになっていた。
ふと、誰もいないはずの教室を通りかかると、そこにはいつも明るく、元気なあなたが1人静かに泣いていたのだ。
声を掛けると君はゆっくり顔を上げた。
人間はつらい時や苦しい時にほんとうの心が出るものだ。
その時、君の涙はとてもうつくしかった。
綺麗な雫を目から流し、真っ直ぐな瞳は僕の心を打った。
ほんとうのあなたがそこにいたからだ。
強がらなくてもいい、弱くてもいい、ただ真っ直ぐな君が好きだ。
あの日私はあなたの言葉をきいて、あなたを好きになった。
苦しさにのまれ、教室で目から雫が溢れ出して1人で泣いていた。
その時、私は人とのすれ違いや自分への嫌気がさしてしまっていた。
君の声に気づき、私はゆっくりと顔をあげた。
そしてあなたは、わたしに優しくて言葉をくれた。
その言葉は暖かく、真っ直ぐだった。
普段ぶっきらぼうで難しくほとんど関わることもないあなただったのに。
人は相手が弱っている時にほんとうのこころがでるものだ。
あなたの言葉はこころからわたしを心配し励ましてくれた、そんなあなたが大好きです。
弱くてもぶっきらぼうでもいい、ただうつくしくて、真っ直ぐな君と、あなたと、一緒にいたい。
「あ、雨」
と誰かが言った。空には重く雲が立ち込め、今にも土砂降りになりそうだ。
あいにく今朝は天気予報をチェックしそびれてしまい傘の持ち合わせがなかった。
「あの」と声がかかった。
「もしかして傘持ってない?良かったら、これ」と傘を差し出してきたのは隣の課の先輩。
「この間置いて帰ってたみたいで。2つ持ってたから」
そういうことならとありがたく受け取ることにした。
テーマ : 雫
すごい唐突なんだけどさ
雫の形ってめっちゃかわいくない?
かわいいよね!共感してくれる人いるかな(((o(*゚▽゚*)o)))
そんな、かわいい形の雫なんですが
時と場合により かわいくなくなる事がございますね
何で敬語?ってね
あー…っと…
そう、ちょっと今 言葉にしてるから待っててね
言葉にしてる最中に、すごい関係ない事を言うけど
僕、敬語使うの苦手なんだ
いや、もちろん公共の場とかでは使いますけどね?
そりゃもちろん!…社会人やってますから…
「私」とか、「です、ます」の口調で社会人やってます
RNLと申します
…はい、どうでもよろしいですね
あ、あと僕 女の子です!
なんか、いきなり自己紹介 始めちゃった
個人情報 晒す前に口を閉ざそう
えーと、言葉にできました!
最近、あった出来事の事
2つの意味の雫を思い出したんだ
1つは物理的な意味での雫
2つ目は感覚的な意味での雫
あまり、思い出したくないけど
ずっとモヤモヤしたままも良くないなって思って
なんなら供養してやろうと思ってね
まず、1つ目の物理的な意味での雫の事
これは、泣く事だよ
そう、泣いたの 僕
辛くて、悲しくて、苦しくて、胸が痛くて
伝え方間違えたって
こんな事言わなきゃよかったって
後悔して、罪悪感に苛まれて泣いた
泣いてもどうしようもないんだけどね
でも、止まらなかったんだ
ね、皆も伝え方には注意しようね!
何の話?ってね
…ごめん、ちょっと僕 今テンションおかしいかもしんないわ、大丈夫な人だけ読んでってね
次に2つ目の感覚的な意味での雫の事
これは、もうね簡単に言うと
血の気が引いたみたいな感じかな
サーッて血の気が引いたの
今まで仲良く話してくれてた人が
いきなり避けてきたから
…胸がズキンってして、頭から冷たくなったんだ
すごく辛かった
上手く意思疎通ができないだけで、人間ってこんなにも上手くいかなくなるんだって思い知ったよね
こんなにも、信頼関係って脆いんだって
…人にのめり込み過ぎるのは良くないね
教訓になった気がするけど
やっぱり、傷つくし辛いよね
僕も悪いんですけどね!
あ、でも今ね ちょっと元に戻ってきてるような気がする
まだ、ギクシャクはしてるけど
避けられる事はなくなったかな
でも、個人的にはもう 昔みたいに仲良くしすぎるの辞めようって思ってる
だって、また同じ事になったら辛いから
傷つくのは1回で十分
もう、いいやって
境界線を引いて接した方が僕も辛くないからさ
テーマに戻りま〜す(っ ॑꒳ ॑c)
…別に僕、酔ってないから!酔ってないんだから!
あの時、僕は笑ってたけどさ
「え?何が?」みたいな感じで笑ってたけど
内心、泣いてたんだよ
どうして?何で?ごめんなさいって
ずっとずっと言いながら僕は泣いてた
嫌いにならないでって言いたかった
みんなと離れてから堪えてた涙が溢れ出した
良かったって思って
心配もさせずに済んだし
なにより、あなたとこれ以上気まずくならずに済んだ事に1番ホッとした
だけど、僕はあの時
無理して笑っている仮面の下で
だけど、僕は皆と離れてから
無理して笑った仮面が外れて
後悔と罪悪感が混ざった【雫】が零れ落ちたんだ
ぽたりぽたりと零れ落ちる、君への未練が零れ落ちる。
その雫はやがて岩をも穿つ。私の心も穿っていく。
人に雫を垂らし続けると狂ってしまうというけれど、君への未練が垂れてばかりの私はもう狂ってしまっているのだろうか。
穿たれて穴の空いた心は、何をいれても零れ落ちるまま。
何かで満たされることはない、壊れた容れ物。
ポタリ、ポタリ。
あぁ、まただ。
時々、彼は零れるように泣く時がある。
コップの縁から溢れ出すように。コップに沿って伝う”雫”のように。
それなのに、無邪気に笑うんだ。
泣いている時でさえ、声も何も変わらない、いつもと同じ顔で。
それがとても哀しくて、痛ましいのに、
綺麗だと思う自分が、何よりも恐ろしくて仕方なかった。
雫
テーマ 雫
雨司る女神の涙
その一雫を聖水に落とし祈れ
畑にまけば土豊かになり
枯れた草木は息を吹き返す
人に与えれば傷病すぐに癒やされる
その古い書物を聞かせると、雨の女神がにっこりと笑った。
「その書物が読めるって事は、あんた勇者ね。アタシを探し出した時点でなんとなくそんな気がしてたわ。さて、私も頑張らないとね!」
小太りの婦人の姿が光と共に美しい青い髪の女性へと変わっていた。
そう、雨の女神は街へ入り人に紛れて難を逃れていたのだ。
--------。
「頑張るんだよ勇者。困ったらまたおいで、力は制御されているけどあんたを導く事はできるからね。」
青い小瓶を渡された時、彼女はまたあの婦人に戻っていた。
次は炎の女神に会うために南の火山島へ向かうのだった。
『雫』
《しずくの垂れたその瞬間》 by白黒
先生:よーい、ドン!!
いっせいに走り出す
かなりきつい……
といってもたった50メートル
小4の頃からタイムは落ちる一方
春休み明けのタイムは目も向けられないだろう
先生:9.0秒 後一回走ってね~
私:前と一緒かぁ~、はやくならないなぁ、
ん~…
次はきっと10秒になる…そう思ってしまうからか
二回目も乗り気になれない
友達:タイムどうだった?私は縮まった!
ま、二桁だけど…w
私:私は変わらなかった…
友達:二回目頑張ろ~!てか一緒にはしろ?
私:オッケ~
友達は二桁だけどタイムは縮まってる。
私は前から0.1も変わらないのに
春休み中昼まで寝てしまったのを今になって後悔した…
────────小4────────────
先生:7.6秒!このクラスで一番早いよ!!
私:ありがとうございます。
先生:走り方がすごくいいから後で見本として走ってくれないかな?
私:私でよければ……
先生:みんなよく見てね。ちょっとあそこまで走ってもらえる?
私:はい。…………こんな感じですか?
先生:ありがとう。みんな見た?特に腕だね。勢いよくあげたり下げたりしてるでしょ?
これはボルトや他のランナーと同じ腕の動かし方なんだよ。
手を肩より上にあげて、引くときもしっかり後ろまで引く
これを真似したら上手く走ることができます。
後いうなら大股で走るのもコツかな
真似してみてくださいね。────
説明の話を聞いて自分の走り方を初めて知った
客観的に他人から教えてもらうのが一番よくわかる
自分の走り方をクラスメイト全員に見られるのはかなり恥ずかしいけど…
お話は想像以上長かった
しかも。その日の、気温は28度で正直キツイ…
ひんやりした水が最高に美味しい気温だ
勢いよく口に入れたため水が一滴。
雫が落ちる
─────────────────────
ポタッ
私:うわ、汗垂れてきた…背中もびしょびしょ……
今日何度なのかな……
友達:ん~?たしか28度だって、あっついねぇ~!
お、始まる…!
28度……
先生:よーいドン!!
あれ?、男子と並んで走れてる
さっきはかなり差があったのに
先生:走り終わったら水分補給するんだよ~
先生二回目のタイムは教えてくれないのかな、
にしてもお水か美味い!
ポタッ
友達:ねぇ!あんた8.2秒なんだって!
すごくはやくなってる!
私:え……
はやくなってる…小4ほどではないが、かなり………はやくなってる
友達:もしかしてフライングした?
私:なわけないよ…
完全に…………じゃないけど…
昔に戻れたみたいでうれしいなぁ………
やっぱり次も頑張ろう
《しずくの垂れたその瞬間》
書く習慣/17日目。
「 雫 」…しずく……
一滴の雫が滴り落ちる、
それは涙なのか…雨水なのか…
ポタリ…ポタリ…と落ちていく。
背中の傷は癒せない…
飛べない翼は何のために…
雨が降る月明かりは悲しさを表す。
飛んで、進んで…望んだ翼で、
そう叫ばれ草木を駆け抜けて
転げ落ちたとしても進んだ。
未来へと進む為に…
最後の雫が上手く流せない
助けて…、と鳴き叫ぶ。
その傷は癒せない、
何も言わずに終わって行く…
そのまま眠りにつく。
起きて、起きて…
絆能「起きたね、シアン…何か怖い夢でも見てた様だから…心配で」
少年 (絆能[ツナグ]) の背中の中で眠っていた。
シアン「ありがとうナァ…」
…背中に片方の翼が生え、シアン色の目をしたウルタールの紫色の猫は、
涙の雫を一滴落とす。
たった一滴の雫は、全て意味し語る。
雨上がりの日は草木に水滴だらけ…
彼の笑顔は日の出の様に優しく照らす。
「一滴の雫は光り輝く。その涙は…
嬉しみ、悲しみ、痛み、を語る」
心の″ スキマ ″に入り込む。
一滴の雫が水面の波紋を周りに送る
紫色の猫と孤児の少年。
(作品 R.s.༗より)
では、また明日…
その雫に意味がある事に
雨と下で【雫】に成る。
朝霧に包まれた
山道を、狐面を付けた青年が
ゆらり姿を見せるという。
霧が晴れる頃には
霞の如く消え去り、その日は
必ず雨が降るという。
山々の木々に潜む雫は
幾重にも彼を写し出し
ただじっと、黙って滴り落ちる。
【お題:雫】
[雫]
雫が落ちてきた。
それが誰かの頭に当たって「空が落ちてきた!」と大騒ぎになる話をぼんやり思い出していた。
雫が落ちてきた。
空も落ちてきた。
まさか、雫型の石が空を引き破って落ちてくるなんて。
その空も、布のように垂れ落ちてくるなんて。
逃げ惑う人々の中。
僕はそんなことを思い出しながら、落ちてくる空の穴を見ていた。
空の向こう側がどうなってるかは分からないけど。
覗き込んでる大きな目は、綺麗な緑をしていた。
その目が抱く感情も。そこから零れ落ちた雫の意味も。
僕には何も分からなかったけど。
この世界が壊れるのを、悲しんでくれているならいいなと。
最後に見たのがあの目で良かったなと。
視界を覆う空の下で、なんとなく思った。