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〜雫〜
あの日、君の泣いている姿をみて僕は君を、好きになった。
その時、僕は人の表と裏のいざこざがいやになっていた。
ふと、誰もいないはずの教室を通りかかると、そこにはいつも明るく、元気なあなたが1人静かに泣いていたのだ。
声を掛けると君はゆっくり顔を上げた。
人間はつらい時や苦しい時にほんとうの心が出るものだ。
その時、君の涙はとてもうつくしかった。
綺麗な雫を目から流し、真っ直ぐな瞳は僕の心を打った。
ほんとうのあなたがそこにいたからだ。
強がらなくてもいい、弱くてもいい、ただ真っ直ぐな君が好きだ。

あの日私はあなたの言葉をきいて、あなたを好きになった。
苦しさにのまれ、教室で目から雫が溢れ出して1人で泣いていた。
その時、私は人とのすれ違いや自分への嫌気がさしてしまっていた。
君の声に気づき、私はゆっくりと顔をあげた。
そしてあなたは、わたしに優しくて言葉をくれた。
その言葉は暖かく、真っ直ぐだった。
普段ぶっきらぼうで難しくほとんど関わることもないあなただったのに。
人は相手が弱っている時にほんとうのこころがでるものだ。
あなたの言葉はこころからわたしを心配し励ましてくれた、そんなあなたが大好きです。

弱くてもぶっきらぼうでもいい、ただうつくしくて、真っ直ぐな君と、あなたと、一緒にいたい。

4/21/2023, 1:21:13 PM