『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
色々と言いたいことはたくさんあった。
しかしそれは唇から外を出て空気に触れ、言の葉の形を成すまでに全て泡となって消えていく。
嗚呼、己の口下手がこういう時に嫌になる。
どろどろとした言葉になり得なかったものたち、成仏できなかった醜い感情たち。
これらをまるで禊みたいに全て綺麗に流してくれるのが雨だった。
ある日たまたま傘を忘れてしまい、仕方なく雨の中ひた走って帰ったことがあるのだが、あれはとんでもなく心地の良い経験であった。
何一つ忖度することなく、全身を満遍なく柔らかくそれでいて叩きつけるように雨水がじわりと身体を包み込む。
雨も涙も全ては泥濘へと吸い込まれていった。
ずっとこの中で佇んでいたかったと今でも思う。
何故私たちは雨を何となく忌み嫌う習性があるのだろう。
傘なんて無くったって雨と共に生きることもできるのに、少なくとも私はそう思う。
雨に佇むのはびしょ濡れになった私と
使い物にならなくなったお気に入りの傘
もうホントなら家に着いているはずなのに
この雨のせいで
服は濡れて肌に張り付くし
カバンも濡れるし
もう雨は散々なんだけど
この雨はいつやんでくれるのかな
─────『雨に佇む』
なにもかもうまくいかない
そんな時もあると思う。
そんな時はお家の自室の部屋のベッドに転がり毛布に包まって寝るのに限る。
うまくいかないことが続く。
そんな時もあると思う。
そんな時も同じ様に自室の部屋のベッドに転がり毛布に包まって寝る。
でも、寝れない日もあると思う。
そんな時はベッドで暖かい毛布に包まって大好きな音楽を聴いて目を瞑る。
そうしたらいつかは寝れる時が来る。
何にもうまくいかなかった。
梅雨みたいにそんなうまくいかない日々は続く。
人生100年分を1年間の四季で例えたらこの梅雨の時期は人生の何年分なんだろう。
いつこの梅雨は明けるのだろう。
勉強したのに赤点を取った。
先生に叱られた。
僕はちゃんと係の仕事をしたのに、サボった先輩の身代わりにされた。
先輩と先生に叱られた。
部活動で一生懸命絵を描いたけどこの前と比べると何も変わってなかった。
先生と多学年に笑われた。
バイトに5分前に着いたら遅いって言われた。
5分遅刻したイケメンの同い年の人には何にも言わなかった。
お客さんがグラスを倒したのに僕のせいにされた。
色んな人に叱られた。
色んな人に笑われた。
家に帰ったらまた赤点取ったの?って親に怒られる。
全然勉強しない地頭のいい弟には笑われる。
ずっとうまくいかない。ずっと僕の人生は雨が降り続けてる。
晴れる日は来るのだろうか。
バイト帰り、雨が降っていた。今日に限って折り畳み傘を忘れた。雨は土砂降り。病む気配もおさまる気配もない。仕方く濡れて帰るしか無い。
何にもうまくいかない日々。
何もうまくいかないなら早く家に帰って部屋に篭って大好きな曲を聴きながら寝よう。
そうは思うけど足取りは重い。もっと早く帰りたいのに、体もうまく機能しない。
帰り道、僕は道端でブレーキを踏んだ。
もう,これ以上足は動かない。体が本能的に拒んでいる。こんな現実が理不尽で、辛くて、苦しい。泣きたいのに雨で泣いてもわからない。泣いてもきっとこの雨じゃ気にも止めてくれない。
逆にこの土砂降りの中傘も刺さずに立ち止まる僕を変な目で見て嘲笑っていく。
雨かも知れない汚い涙を濡れた裾で拭った。
誰も傘をさしてはくれない。
でも足は動かない。
家にすら帰れない日は、
誰かに傘を刺してもらうまでずっと雨に佇むしかない。
『傘をください。』
雨に佇む
しとしとと、なら可愛げがあるのに、今日の雨はバケツをひっくり返したような土砂降りだ。
折りたたみ傘でなんとか対抗していたが、雨の余りの強さに負けそうだったので、シャッターの閉まるお店の軒先を借りて凌いでる状況だ。
意地を張らずに待たせて貰えば良かったか。
先程出てきた彼女の家を思う。こんなタイミングで喧嘩しなくても、と思うがしょうがない。
ふと、水の跳ねる音が混じった。あまりの土砂降りで聞き取りづらいが、確かに聞こえている。
雨足が強くて視界が白くもやが出る中、1人傘を指しているのが辛うじて見えた。
あれ?まさか――
「こんな雨の中、出てくくらい嫌い?」
そう言って傘を閉じ、軒先に入ってきたのは先程喧嘩した彼女だった。部屋着でそのまま出てきたらしく、ノーメイクのままだし、湿気が苦手な髪はとても膨らんで跳ねまくっている。手には傘が2本あった。
「すまん……」
謝罪の言葉がするりと出てくる。我ながら現金なやつだが、普段からガッチリメイクの彼女とはかけ離れた行動が、嬉しくてしょうがなかった。
「もう一声」
「明日はケーキ買ってきます」
横柄な態度も可愛くて即答する。
「よろしい」
そう言って差し出された傘。それよりもその笑顔に安堵した。
いつか
いつか私がだめになったとき
あなたは助けてくれるだろうか
そんな淡い期待は数年前に砕かれて、結局誰からも助けてもらえず全てを失った。いや。正確には私が遠ざけてしまってそのまま縁が切れただけだったはず。
特に惜しむことはないけれど、あの時期のことはあまり記憶がない。人生のどん底とはああいうものだったんだという認識だけ残っている。私にはそれがあまりにも心地よかった。
縁が切れてしまったのは悲しかったけど安堵したのも事実だ。仲良くはしていたけど友だちでもない人たちに囲まれて過ごすのは苦しかった。そんなだから信頼関係なんてものはなく、私がいないところでバカにしていたのには気づいていた。そんなことはどうでもよかった。それだけで関係を保てるなら安いものだ。
なんてことはなく、積もり積もった透明なストレスが私の首を絞めた。雨の日は窓を開けた、ベランダに出た、深夜にこっそり散歩した。傘なんて差さず濡れながら時間が過ぎるのを待っていた。
私がだめになったところで代わりはいくらでもいる。
助けなんてこない。我慢してもしなくても陰口はやまない。雨に打たれてどれだけ洗い流しても消えやしない。
―私という存在は雨に溶けることすら許されないんだ
【題:雨に佇む】
「あの、もし宜しければ隣に居てもいいですか?」
あの日、僕は急な雨に振られて屋根がある場所で雨に佇んでいた。
そしたら話しかけられたわけだ。
うっかり傘を持って出るのを忘れた
電車に乗っている間に降り出して
着く頃にはザーザー降り
駅の出口で雨宿りしながら
少しだけ期待する
もう少し待ってみよう
しっとりとした空気を身にまとって
(雨に佇む)
雨天に追われ屋根の下
埃で汚れたバス停の案内板
所々に穴の空いた頼りないトタン屋根
もう何年も広告が変わらぬ薄い壁
少し背の傾いた弱々しいブリキのベンチ
雨を飲み続けるひび割れたアスファルトの道
バスの待合所の裏では竹林の葉が雨に唄う
ここは誰かの遠い記憶の中
バスは届け先を決めあぐね、来る事もない
記憶の主は雨と草の音に閉じこもり
頻りに懐かしさをしげしげと眺めては
空ではなく、気分が晴れる事を待っていた。
ー 雨に佇む ー
◎雨に佇む
ぽとり
木々の間を縫って落ちてきた雫が
頬を掠めて地面にしみを作った。
ついと手を伸ばして雨滝の中に差し出すと
水が肌に弾かれて小さな珠になった。
湿り気のある山の呼吸が
大きな雲を呼び寄せて
自身を白い綿で隠してしまった。
深く息をする。
目を開けば墨で描いたような宵闇が
木々を塗り替えていく。
青い影の中から動けなくなった人影は
再び空を見上げた。
ぽとり
今度は雫が頬を伝った。
「雨に佇む」
突然の雨に佇む。
天気予報では晴れの筈が,土砂降りの雨だった。
咄嗟にシャッターが閉まった店の軒下に駆け込む。
物音がして振り向くと,貴女によく似た女性がいた。
まさか,有り得ない。
何気無く確認したら,別人だった。
ゲリラ豪雨はすぐに止み,嘘のように晴れ出した。
僕は天に感謝して歩き始めた。
詩(お題)
『雨に佇む』
悲しみの雨に佇む
濡れながら冷えながら
感じて語らう
たくさんの粒でさえ
私を簡単に
殺せない
しあわせの雨に佇む
穏やかで優しくて
天気雨みたいだ
いっぱいの粒でさえ
私の笑顔は
引き出せない
台風の雨に佇む
叩かれて飛ばされて
地獄を味わう
狂暴な自然さえ
足早(あしばや)逃げてく
負け犬だ
絶望の雨に佇む
見上げればキラキラと
宝石みたいだ
たくさんの愛でさえ
守れぬ世界に
死んでゆく
傘がない 傘を貸してくれる親切な人は勿論いない。 濡れるしかないか。
雨に佇みながら、物思いに耽る。
今日は何をしようかな。
お家で映画でも観ようかな。
それとも歌でも歌おうか。
◤雨に佇む◢
しとしとと
しとしとと
じとじとと
じとじとと
雨は降る
肩にあたって跳ねるまで
その身を雨に染めるまで
しとしとと
しとしとと
じとじとと
じとじとと
雨は止む
多くの人に恵を撒けば
大災害の一歩手前で
しとしとと
しとしとと
じとじとと
じとじとと
君は言う
なんで貴方は雨が好きなの
傘も差さずに雨を受けるの
しとしとと
しとしとと
じとじとと
じとじとと
意味は無い
それでも今日明日明後日も
私は雨に佇んでいる
テーマ:雨に佇む
雨に佇むって言葉あまり使わない気がします。佇むは、しばらく立ち止まっていると言うことだからかさをさしてしばらく立ち止まっていることです。そんなことあるのかなと思うけどあるとするなら、雨の場合だと9歳未満の子どもとがだだをこねた時や恋心がめばえたや失恋で心が折れた時かなと思います。私が佇むって、外出は統合失調症の疑いありの夫と一緒なのでありませんが、家の中だと夫に暴力、暴言を言われた時です。さすがに壁に押しつけられて、ひざやひじが擦り傷や青たんで痛いとおどろきより殺されると、きせいをあげてやめさせた後にいつか殺害されるのかと実感したら佇みます。佇んだからと言って、統合失調症の疑いありで、他害で暴力してる夫が、暴力しなくなることはないです。統合失調症は、完治するのが20%〜30%なので、全体の7割〜8割は完治せず一生付き合っていく精神病になります。どうするのって、症状に合わせた対処法を習得するしかないし、専門病院でない限り初期段階から抗精神病薬を服用です。他害による暴力があるならずっと抗精神病薬飲み続けます。配偶者に対してだと他害ではないと決めつける医師もいるのです。初期段階に専門病院で診察を受けて、治療すれば完治も見込めます。配偶者に対しての暴力は、DVだけでなく統合失調症の他害もあることを覚えておくと良いです。
雨に佇む
雨は嫌い、じゃない。何でもかんでも周りに合わせないといけないなぁとこの頃思う。初対面だったら何が嫌いなどというものは話題にしてはいけない。だされたものも嫌いであっても食べなくてはいけない。
凄く辛い時に傘をささなければどうなるだろうと雨に濡れた。冷たくてでもなんだか静かな気持ちになれた。
周りから見れば風邪をひいてしまうや、なにやってんだと思われる行動
でも実際は大した事なかった。風邪はひかなかった。
昔は好き嫌いが多いのが子供と言われたけれど、それは個性があったと思うのは私の間違いだろうか。
多分これも批判ばかりうける。周りにあわせられないのはバカのする事だとよく見かける。大人って子供の時と比べて自分が他人と似ているということをあまり自覚していない。よく何に当てはまる性格診断などというものがあるが、1億もいる中でその枠にハマっているという時点で自分は個性がない。
というように悪い言葉を吐けば私は批判ばかりうける。批判をうけていい対象だと勝手に認識される。
どうして否定的なことからはいる人が多いんだろう。
雨に濡れながらそう考えた。そこにいる間考えてみたけどやっぱりわかんない。例えば大勢の人が通る道でぽつんと立ったらきっと責められるのは私だろう。
迷惑をかける存在はいらない。
でももっと違う視点から見ればそこにいる人をも避ければいい
こんなことなんでしなくちゃいけないんだって思うけど私達にはそれができる。ちょっと左右に動くだけでいい。
これだと迷惑をかけたことになるのだろうか。
雨は何も気にせず降ってくる。けれどなくてはならない存在だ。立ち止まって考える。
どんな人も存在していい世界なんて一生実現出来ないことは分かった気がした。
雨はどこかで降っていてこの水は私達より生きているのかもしれない。
迷惑なんて言われる筋合いなんてない。
雨よはやくきてくれ、そして似たもの同士の人間が否定的な考えをするのを止めてくれ
と勝手に雨に願った。
次の日は晴れだった。やっぱり必要な人間だけが必要とされる世界が今日もきた。
雨に佇む
女性は残酷だ。もうこの人はムリと思ったら、二度とムリなのだ。
昨日長い春になりそうな位、ダラダラと結局お付き合いしてしまった彼を振った。
結婚するでもなく、ただ流されていく時間と彼の決断力のなさに嫌気がさした。
私も、今年で33になる。世間では晩婚も流行りの一つかも知れないが…。
そんなのどうでも良かった。自分の心に正直になった結果、お別れする道を選んだ。
朝から雨が降り続いていた。ちょうど土曜日の休みだったので傘をさして駅前の馴染みの喫茶店でナポリタンとカフェラテを飲んで、一息ついてからお会計を済ませ外に出た。
通りの真正面に傘もささずに、雨に佇む彼がいた。
これ見よがしにずぶ濡れになって、悲劇のヒロインよろしく捨てられた犬の様な目をしてこちらを見た。
私の気持ちは1ミリも動かなかった。
寧ろ嫌悪感さえ抱いた。
最後の優しさなのか何なのか、傘だけ彼に差し出した。
「傘は返さなくていいから…。」
彼への最後の言葉だった。
私は近くのコンビニでビニール傘を買って、何とも言えない気持ちのまま家路についた。
私が契約者のアパートの玄関に、紺色の無地の傘が立てかけてあった。
燃やせないゴミの日は何曜日だったかな…。
ふとそんなことを考えて玄関のドアを開けた。
雨はもうやんでいた。
雨に佇む
道化師たちよ
ネオンの街
レモンの香り
故郷離れて
一人になって
ここまで来た
もう泣くこともない
誰もが夢中で
誰もが必死で
だから君の優しさは
ミルクのように溶けていくのかな
8月78日今日はお父さんと一緒に仕事に行きました。
雨に佇む
私はカワウソか?
私はなんだ、こんなにも雨が好きだなんて。
いや、紫陽花かもしれない。
いや、カタツムリかもしれない。
雨の日が好き。