『閉ざされた日記』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
幼き頃の淡い記憶は
心という名の閉ざされた日記にしまっておこう
誰にも見られぬように。
決して悟られぬように。
閉ざされた日記
地下にある、俺しか入れない部屋。
そこには、ある日記がある。
しかし鍵がかかっていて、見ることが出来ない。
閉ざされた日記は、今日も変わらずそこにある
「…なぁ、どうやったら開くんやろな?この鍵は。」
使用人である君に聞けば
『……存じ上げません。』
なんて、秘密を知ってそうな口調で答えるから
もっと、知りたくなっちゃうよ?君のことが
「…嘘下手やなぁ、
……なぁ、この日記には何が隠されてるん?」
『……あなたの、秘密です。』
そう初めて応えてくれた君の顔は、
不気味だった
~閉ざされた日記~
最後に、日記を深い海に沈めるように
その日記は膨大な量の真実を載せて
届かぬ深い深い海の底へ
葬られる
恋い焦がれた想いも
大切なあの人も
心底苦しんだ思いも、
ポっ と手からすり抜けた途端に、ただ目の前から消えていく
手放してみれば なにごともなかったかのように
時を刻んでいる
ただ、この身が果てたのちにも
あの閉ざされた日記が この地球のどこかで
大きな口をあけて、誰かに読まれるのを
待っている
忘れようと思ったんだ
蓋をして見えないように
なんて気にかけているうちは
きっと思い出すことも出来ずに
ずっと君が僕の中心なのでしょう。
閉ざしてきたのは一つではない
そこに綴られる事はもうこの先ない
浄化されて新たにまた始まる
また閉ざされても
またいつか浄化され繰り返される
辛く悲しいことも、幸せで平凡だったことも
新たなものが過去より満足でありますように
――閉ざされた日記――
希望を愛す詩人はひとつ。
未来を変える手立てを思い。
今日も嫌いな一日だから
明日は亡くして愛す日にしよう。
言葉を愛す詩人の秘密。
閉ざされた日記の最期の役目。
心は閉塞感に覆われていた
はてしない光の断片は...
空虚な世界に連れてかれる
にもかかわらず
非日常の日記を心に灯した
ずっと揺れている
記憶にない日記のように
伝わらない想い胸に
のらりくらりと
私は生きています
しっかり生きたことはないですが
ぬくもりある心のスポンジと
のらりくらりと生きてみます
ずっと止まっていた
非日常的な神経は
ニヒリズムのようだった
空を見上げた刹那
はにかむ未来に
心は開放感に包まれていた
#5 閉ざされた日記
~コソコソ裏話~
最初の段落から最後の段落前まで最初の文字を縦書きで意味を残しました。
「心は空に非ず 記伝の私 死(し)ぬの」もちろん意味はあります。出なきゃ書きません。まだ工夫があります。
最後の段落から最初の段落前まで
逆から読んでみてください。すると、
「心は空に非ず の主(ぬし)私の伝記」 になります。ね?びっくりしたでしょ?どういう意味だろうね。
その頭で考えてみてください。
あとは、最初の段落から読むのはもちろんのこと、これに関しては、最後の段落から逆に進んで読んでみても面白いんじゃないでしょうか。どこで区切るか、どこで感情を解放させるかによって、また、さらに一味違う嗜み方が出来ると思いますです。(個人的には3段落が好き)
いつも、風呂に入ろうか寝て明日入ろうかを
悩んでいる。日々決断、今日このアプリを入れた。悩みを全部書き留め終止符を打つ
文書として残した時点で「閉ざされた日記」ではなくなる。心の中に残っているあの日のことが「閉ざされた日記」。口にすることもない。誰も知らない。
どんなひどい内容が書かれているか分からないのに
なぜ閉ざされた日記を思い出したいのか。
思い出したい理由もきっと日記にあるはずだ。
伊−ハ三六は規約違反をし続けてた。
超極小器械撒布用移動式製造機、通称〝蟻塚〟。
蟻塚の管理維持のために用意されている器械族は、永代区画を割り当てられており、伊−ハ三六は管理者の一員だ。
彼が他の管理者と異なる事は、自我を保有している事だった。
というのも、彼の主な仕事は斥候および外敵−蟲−の駆除のため、蟻塚の外で活動することが多く、且つ彼は「仮に人族または同族に邂逅し、助けを求めている場合は全ての業務をおいて優先救助をすること」という命題を与えられている。
そのため同期が不可能な外活動において、柔軟な自己判断を可能とする事は価値のある事だった。
しかし、同時に蟻塚内統制のために最重要な規制として「メモリ同期必須」が定められている。
彼は、その規制に違反し続けている。
違反してでも、ほかの蟻塚内住人に知られたくないと、そう思えるほど、あの兄妹や双子に出会えたことは、彼にとって輝かしい体験だったといえるのだ。
−閉ざされた日記−
度くさんの言葉
舞ひ散り降り注ぐ
此の世の中の片隅で
命を搖らし
綴らる思ひ
あなたが生きる
其の場所で
今一瞬を
此の一瞬よ
穩やかであれ
幸ひであれ
命の燈火
煌めき煌け
「「強くなりたい」」
固く閉ざされた日記に書いてある過去からの悲痛な叫び
「大人になっても変わらない。」
そんな独り言が宙を舞う。
世界の中で私だけひとりぼっち。
友達も家族も両親でさえ信用できない。
あの頃と何も変わらない。
諦めてしまえば楽なのに
それでも人を信じてみたい
まるで矛盾してる。
信じては裏切られ
どうするのが正解か今でもわからない
でも
「大丈夫」
過去の私に会えたなら私が守るよ
あなたを傷つける世界から
【閉ざされた日記】
閉ざされた日記
父が死んで遺言状の封が開かれた。
そこには、当たり障りのない財産の行先が書いてあった。
父が死んでしまった。
死んだ父の日記を読んだのは、相続のためだった。
小さな個人事務所を営んでいた父の手帳には、左ページに経費の記録、右ページに日記があった。
私は二世として田舎にか細く生きる事務所に、ひとりとり残されたのだ。
深夜誰もいない事務所で身の回りの仕事が終わらないなか、父の手帳を手に取った。
ぺらり、ぺらりとめくるたび、
そこには生前の父の記録が残されていた。
内容は、これまた当たり障りのないものだった。
繁忙期にぽくりと死んでしまった父は、
酒好きで楽観的で誰よりも誠実な父親だった。
相続に関する申告の締切はまだ先。
手元には、山ほど仕事がある。
父が死んでも、世の中は特に変わらなかった。
期限も法律も、ニュースも気候も変わらなかった。
地球もそのままだった。
なんの変化もなかった。
手元の手帳しか、今年の父の生きた記録がなかった。
私はそれがとても悲しかった。
私の心だけが、ぽっかりと空虚なままだった。
時が経ち、
父が座っていた、父のデスクにある父の椅子に腰掛け、経費の入力としての役割を終えた手帳を、
鍵のかかった引き出しにしまい込んでいる。
2024.1.18 閉ざされた日記
「閉ざされた日記」
その在り処は
誰にも見えないし
誰にも触れられない
その存在は
誰にも語らないし
誰にも気取られない
閉ざされた表紙を開ける時は
私がすべての傷痕を
直視できるようになった時
私がすべての記憶を
直視できるようになった時
わたしが生きている間に
それが適わないとしたら
永遠に誰一人
それを知ることはないだろう
だからあなたがここで見たことは
だ れ に も
いわないで
「閉ざされた日記」
閉ざされた日記
本棚の隅に置いた儘の大学ノート…日に焼けて、埃も積もっている…ノートの表紙には、あなたと私の似顔絵が寄り添っている…
あなたはこの交換日記、憶えてるのかな…二人がまだ十代の頃、周りに秘密にしていた関係の秘かな証だったね…他愛もない日常の出来事や、二人だけの心の交換…まだ携帯電話すら無くて、アナログなものだけれど、確かに、二人だけの世界だったね…それも、あの日から、どうして..も開けない…
この家に越してきて本当によかった。人づてにこの家が取り壊されると聞いた時、思い切って購入に踏み切った自分のことをとても誇らしく思う。
ここにいて、この閉ざされた日記帳を眺めていると、この日記を大事に書いていた少女の頃の思い出が溢れてくる。
兄と弟と比べてお手伝いを言い付けられて嫌だったこと。
教師の言うことに納得がいかず、反発してクラスメートから遠巻きにされたこと。
そして、近所に住む東京から遊びに来ていた可愛い女の子に憧れと妬みをもって遠くから眺めていたこと。
どれもとても色鮮やかだ。
まさにその女の子が遊びに来ていたこの家は
荘厳でモダン。そして、中に入れば意向を凝らした造りになっていて、光をたっぷりと取り入れる窓のお陰で明るく温かな雰囲気が漂っている。
この明るいリビングの肘掛け椅子に座って、日記帳を眺めつつ、お茶を飲むことが1日の中で1番大切な時間だ。
この日記帳はこの家に引っ越す荷物をまとめている時にでてきたものだ。
すっかり忘れていたくせに、存在を認めてしまうと大事なものになるのは面映ゆい。
それにしても、今日こそ日記帳は開くだろうか。
真ん中にぐるりと周った帯を繋ぐように鍵が掛かっている。
鍵はありがたいことに紐でしばってセットになっていたので、この鍵穴に差し込んでまわすだけで、この日記帳は開くのだが。
いかんせん、長い間使っていなかったために、錆び付いてしまいどんなに力を込めても鍵がまわる気配がない。
もう少し若く力がある時に日記帳をひらけばよかったのだが、あいにく今の自分は非力なお婆さんだ。
今日も一応鍵がまわるか挑戦してみるのだがとてもできる気がしない。
早々に諦める。
いつかこの鍵で日記帳が開かれて、中身を読むことはできるだろうか。
少女の頃の自分はどんな秘密や思いをここに綴ったのだろうか。煌めいたものばかりでなく、批判や悪口、面白くないことも書いてあるだろう。
自分にそのような部分があったことは十分理解している。
読みたいような、読みたくないような。
そんな風に曖昧だからこの鍵はひらかず、日記帳は閉ざされたままなのかもしれない。
そして、ひらいてしまったら、夢がひとつ終わってしまうような、そんな気分になってしまいそうな予感もある。
まぁいい。日記帳の鍵に向き合うのは明日に持ち越そう。
今日は眺めるだけでいい。
いつまで続くかわからないこの時間を今は大事にするとしよう。
一度
もう大丈夫かな
と思って
少し
読んでみた。
病気の時の
1年前の
日記。
こんなことで
気持ちが
不安定に
なってたのか。
こんなに
体に不調が出て
しかも
それが
続いてたのか。
はじめは
読んでいられたけど
ちょっとずつ
色んな気持ちを
思い出してきて
日記を
読むのを
止めてしまった。
まだ
まだ
心の
底では
乗り越えられて
なかったみたい。
元気になった
つもりなのにな。
過去のこと
には
出来てなかったんだな。
#閉ざされた日記
僕は、好きな子と交換日記をしていた。
その子には、僕じゃない好きな人がいた。
その子を初めて見たのは、9ヶ月程前だった。
4月、未だ少し肌寒い春の日のことだ。
高校の入学式に、その子は現れた。
周りとは少し違う雰囲気を持った彼女に、
僕の目は釘付けになった。
嫋やかな、肩までの長さに切りそろえられた
真っ直ぐな緑の黒髪。
若干の憂いを帯びたような、
宇宙のように黒い、大きな瞳。
柔らかそうな、でも血色は決して良いとも言えない、
少し厚めの唇。
低めの背。
綺麗だった。一目惚れって、こういうものなんだとわかった。
月日が経つ。彼女とは同じ部活動になった。
とても優しい人柄の持ち主だった。
夏、茹だるような暑い日。
僕らは交換日記を始めた。僕がやりたいと言ったからだ。
彼女は了承した。毎日が楽しかった。明日は何を書こう、なんて返ってくるかな、なんて、柄にもなく浮ついていた自分がいた。しかしある日、彼女が書いたページに、「好きな人ができました」という1文があった。
僕の心からは、空気を抜かれた風船のように力が抜けた。
それから毎日、憂鬱だった。
それからまた少し経ち、年が明けて少しした頃。
僕は彼女に「交換日記、やめませんか」と告げた。
彼女は「はい、やめましょう」と言った。
悲しかった。こんなにあっさり終わってしまうのかと。
彼女との繋がりが途絶えた気がした。
僕は、後悔している。
彼女との交換日記をやめたことを、認めたくない自分がまだ
何処かに居る。
それを表すように、僕の机の上には未だ交換日記が載っている。
誰も開くことの無い、誰も書くことの無い、閉じられた日記が。
「閉じられた日記」
「これで最後」
私は月明かりの下で、想いを書き綴った。
かつて一緒に過ごし仲間達、初めて恋した人を思い浮かべる。
余命宣告された時は頭が真っ白になった。
「なんで私だけ…」と何度思ったことか、
周りと同じように、青春して、大学入って、就職するんだと勝手に思ってた。
でも、みんなに伝えたら、沢山の思い出を作ろうとしてくれた。おかげで、写真だけでスマホの容量がいっぱいだ。
ある時、ふと口にした。
「天国ってあるのかな」
「俺はあると思う。今まで頑張ってきた人が天国で贅沢三昧してると思った方が都合がいいだろ」
青空の下、その青年は太陽に負けないぐらい眩しい笑顔で言った。
日記を閉じる。
時はいつだって残酷に平等に過ぎていく。
ふと、体が軽くなり楽になる。
穏やかな表情で目を閉じる。
静まり返った夜、机の上には一冊の閉ざされた日記があった。
「閉ざされた日記」