『過ぎた日を想う』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
-過ぎた日を思う-
人は過去を悔やみ、たらればの世界に思いを馳せる
私は中学3年間不登校だった。何か大きな事件があったわけではない。自分でも理由はわからないが、多分些細な友人の言動が心に刺さったのだろう。以来周りの人間の目線が怖くなり 、外に出ることができなくなった。
そんな自分を変えたくて、地元から離れた定時制の高校を選んだ。自分のように訳アリな人ばかりだと考えると、学校へ行くことのハードルがガクッと下がっように感じた。
とはいえ人が怖くなった自分は積極的に友人を作ることはしなかった。
そんな自分にも、入学から半年経った頃、一緒に昼食をとる友人ができた。ゲームや漫画、映画などの趣味が同じで、久々に人と話していて楽しいと感じた。
大人になった今の自分であれば、共通点をきっかけに遊びに行かないかと誘うこともできるだろう。しかし、自己肯定感が地を這うほど低かった当時の自分は休日はもちろん、学校帰りに寄り道しようと誘うことすら烏滸がましいことだと思っていた。
大学に入りバイトを始め、社会人になった今、当時の私はなぜあそこまで人との間に壁を作っていたのかと思ってしまう。あと一歩近づいたとしても、きっとあの子は嫌がらなかっただろう。
もし当時の私にあと一歩踏み出す勇気があったなら、卒業して顔を合わせる機会が減ったとしても、気軽に遊びに誘えるほどの関係になれていたのだろうか。
【過ぎた日を想う】
私は三兄妹の中で唯一の女子。三兄弟になるはずが、三兄妹になってしまった原因のひとつで、女の子らしくしなさいと言われて育った。
でも案外良い人間になんてなれなかった。障害というハンデがついてまわり、私は同級生に『障害者』と貶されながら呼ばれ、地域では5年も何かを叫ばれながら貶されていた。大人も子供も全部私の敵で、中学卒業後2年が経過した夏の日に部活の後輩が私に声を掛けてきたが、知らない人間のフリをした。別に良いだろう、仲良くもなかった部活の後輩など知らないフリをしても罪なんて無いはずだ。
そういえば昔、教師が私に『あいつらが楽してるって思ってるでしょ』と言ってきたが、なんで人のことを虐めて楽しんでるゴミと言える人種が大変な思いをしながら生きているなんてどう転んでも間違いに過ぎないだろう、そんなことも分からないのか。まあそうだよな、虐めを遊びやノリと言う意味のわからない無法地帯の住人だもんな。信じた私が馬鹿だったよ。
なんて過ぎた日を想った私は今からスーツケースを持ってどこかに行く事にするよ。こんな人間どこに行っても何も無いはずだから。子犬を引き取って育てようと思ったが障害者の私には無理だろうから諦めるよ。
障害者の私をどうか許しておくれ。
「誕生日おめでとう、俺」
薄暗い部屋。ベッドの上。
膝を抱えて呟いた。
どうして、と幾度目かの疑問を溜息と共に溢す。
あれからどれだけの時間が経ったのか。あとどれくらいここにいれば出られるのか。
ベッドの向こう側。無駄だと思いながら、手を伸ばす。
遮るものはない。見えてはいない。
けれど、
暖かく、柔らかく。
見えない壁が手を阻む。ベッドと部屋を区切っている。
朝にはなかったものだ。
目覚めて、部屋を出て。
父と朝食を取り、急に呼び出されて仕事へと向かうその背を見送った。
出られたのだ。普通に、何の障害もなく。
だから何の気にもせず、部屋に戻り。
休日の早朝。出かけるにしてもまだ早い、と。
寂しい気持ちをいつものように蓋をして。もう一寝してから、これからどうするのかを考えようと、ベッドに飛び込んだ。
そうして、気づけば見えない壁に囲まれて、ベッドから出れなくなっていた。
かさり、と。
項垂れる自分の前に、上から紙が落ちてくる。
素人目でも分かる、上質な紙だ。鼻腔を擽る墨の匂いに紙を広げれば、文字が書き付けてあるのが薄暗い室内でもはっきりと分かった。
「読めない」
だが、哀しいかな。
達筆すぎるくずし字は、文字と認識出来るのがやっとで、何が書いてあるのかなど分かりはしない。
ぱさり、と。
今度は上から花が振ってきた。
オレンジ色のバラの花。一本の茎に五本の花を咲かせている。
何故、と首を傾げ。上を見上げて。
――待たせたね。
誰かの声と共に、手を引かれ。
世界がくるり、と反転した。
「いやぁ、すまないね。思ったよりも準備に手間取ってしまったよ」
楽しげな声と明るい光に、思わず閉じていた目を開ける。目の前の不思議な景色に、目を瞬いた。
「庭、だよな?」
いつもの自宅の庭、のようだった。
けれど花が、咲いていた。
咲き終わったはずの花も、まだ蕾すらつけていなかったはずの花も。
季節問わず、庭のすべての花が、咲き乱れていた。
これは母が愛した、窓の向こう側の世界だ。
ふと、そんな事を思った。
「説明もなく待たせてすまなかったね。驚かせようとしたのだが、寂しい思いをさせてしまったようだ」
「誰?」
背後から聞こえる知らない声に、振り返る。
やはり知らない、美しい誰かが優しい目をして笑っていた。
「なに、ただの通りすがりだよ。気まぐれにこの庭に訪れる年寄りさ」
年寄り、と自称してはいるが、父とさほど変わらないように見える。
「まあ、気にするな。それより皆が主役をお待ちかねだぞ」
にやり、と笑われ、背中を押される。
思わず足を踏み出して。
風に舞い上がる花びらが、雨のように、雪のように振ってくる。
――お誕生日、おめでとう。
木々の上から、草花の合間から、祝う声が聞こえてくる。笑う子達に手を引かれて、促され。蔓で編まれた椅子に座った。
木の葉が風と踊り、雲が絵を描く。
雨音が澄んだ音色を響かせて、木々が朗々と歌い上げる。
極彩色の鳥から渡された、籠の中の木の実は、甘く瑞々しく。
何故だろう。その味は母を思い起こさせた。
綺麗な景色が、滲む。
息が詰まり、しゃくり上げて。
自分が泣いている事に気づいた。
「好きなだけ泣くといいぞ。母御を喪って寂しいだろうに、今までよく頑張った」
偉い偉い、と褒められる。
いい子いい子、と撫でられて。
止める事が出来なくなった涙が、閉めていた気持ちの蓋を開いてしまう。
寂しい。悲しい。苦しい。
折角の誕生日なのに、どうして誰もいないの。
約束したのに、どうして置いていくの。
置いていかないで。一人にしないで。
どうか、どうか。
一緒に、連れて行って。
「うんうん。寂しいな。悲しいな。ずっと我慢をしてきたものなぁ。過ぎ去った日を、手の届かない過去を母御の部屋に閉じ込めて。父御のために尽くしてきたのは、褒められるべき事だ。儂らがたぁんと褒めてやろうなぁ」
だから、と滲む世界が囁く。
慈しむような、暖かな光に包まれる。
「閉じ込めたものを吐き出してしまえ。儂らが受け止めてやろう。そうしてすべて吐き出したなら、母御と父御と三人、笑い合った日々を思い返すといい。幸せな過去を想い、眠ると良いぞ」
「ど、して」
どうして。
どうして、そこまで心を砕いてくれるのか。
――だいすきだから。
――笑ってほしいから。
――一緒にいたいから。
しゃくり上げながら呟いた一言に、応える声はどこまでも優しい。
「この庭に好かれるよい子には、与えられて然るべきものだろう?どれ、折角のめでたき日だ。儂が言祝いでやろうなぁ」
世界が揺れる。
ゆらゆらと、穏やかに。
揺り籠のような暖かさに、意識が揺れる。
「目が覚めれば、父御が戻っているだろう。二人で誕辰の祝いの続きをするといい」
目を手で覆われて、滲む世界が暗くなる。
怖くはない。この暗闇は暖かだ。
揺らされて、包まれて。
母が亡くなったあの日から、初めて。
夢も見ないほど深く、眠りに落ちる事が出来た。
帰り道をただ急ぐ。
急に呼び出され、出る事になってしまったと話した時の息子の顔を思い出す。
無理に作った笑顔に、胸が締め付けられた。
無理をさせている。あの日からずっと。
妻を喪ってから、あの子は自分の意思を伝えなくなった気がする。過ぎていく日々に、あの子の作った笑顔を何度見た事だろう。
元より周囲に気を遣う、優しい子だ。無理をさせてしまっている事が心苦しい。
もっと我が儘になってもいいだろうに。
だがそれを伝えた所で、大丈夫だと、またあの作った笑顔を見せるのだろうが。
「ただいま」
ドアを開け、声をかける。
返事がない事に、僅かに不安が過る。
靴はある。出かけてはいないはずだ。
急くように、息子の部屋の前まで向かう。
こんこん、と。
ノックをしても返る言葉はない。
僅かだったはずの不安が大きくなり、躊躇いながらもドアを開けた。
「寝ているのか」
ベッドで穏やかに寝息を立てる息子の姿に、詰めていた息を吐く。
開いた窓から差し込む、明るい日差しの中で眠る息子の表情は、妻がいた頃のようにあどけない。
思わず笑んで近づけば、眠る息子の傍らに一枚の紙とバラの花が落ちている事に気づく。
紙を手に取り見れば、今時珍しいくずし字で書かれたもののようだった。
申し訳ないと思いながらも、目を通す。
息子の誕生日を祝う文字。
生まれてきた事を、生きていてくれる事を喜ぶ、純粋な気持ちが綴られていた。
紙を元に戻し、バラを見る。
オレンジのスプレーバラ。一つの茎に五つの花。
花言葉は『幸多かれ』。そして『あなたに出会えて本当によかった』。
「そうか。息子は愛されているんだな」
妻が愛した庭の、自分には見えないモノ達。
彼らの贈り物なのだと、何故かそう思った。
息子は一人ではない。愛してくれるモノがいる。
それが人か人ならざるモノかなど、些細な事だ。
誕生日のお祝いの最後に、庭にいる彼らの話を聞いてみるのも良いのかもしれない。
過ぎてしまった日の、彼女の言葉を想う。
――この子はきっと、わたしたち以外にもたくさん愛されて育つわ。負けていられないわね。
その意味を、ようやく理解する事が出来た。
窓に向かう。
そこから見える、庭に向けて。
深く、深く礼をした。
20241007 『過ぎた日を想う』
最近は時の流れが早すぎて今がどんどん過ぎ去って言って悲しくなるけど、過去を思い出して過去にひたって過去の自分を思い浮かべると、なんか安心する。
back to …
今思えば、私はひどく、疲れていたのかもしれない。
理由はよくある話だ。就職氷河期の中、やっと内定を得た会社に就職するために上京したのが2年前。拾ってもらったからには、と私なりに頑張っていたが、同期に比べて成績ふるわず、リストラ社員として肩を叩かれたのが1ヶ月前。
それからは、実家に戻り、再就職先を探す日々。
まだ若い両親は、「リコちゃんなら、すぐ見つかるわ。」なんて気遣ってくれていた。それでも甘えていられないとハローワークに通い詰めるものの、書類で不合格、不合格。
どうせ私なんて社会から必要とされていないんだ、なんて思いも芽生え始めていた。
そんなある日、思い出したかのように、ふらりとハローワークへ向かうバスを降り、訪れてしまった。
5年前に廃校になった母校の中学校に。
久しぶりの中学校は、思ったよりも綺麗だった。ただ、記憶よりも、全体的に生気を失ったように小さく色褪せて見える。校門は緑色に錆びてもなお、生徒を守る役割を果たすように、硬く閉ざされていた。思い切ってよじ登り、校内に侵入した。
毎日のように通っていた見慣れた景色は、何年も経つと、知らない景色のようだった。校庭の大きなイチョウの木も、サッカーゴールも、私を忘れてよそよそしかった。
ゆっくりと、昔登校していたように、歩いてみる。
下駄箱、保健室前の廊下、大きな窓のある階段、そして、教室へ。
歩くたびに埃が舞って、鼻の奥がツンと痒くなる。けれど、気にせずまっすぐ歩いた。
3-B。
中学生活最後の1年を過ごした教室だ。ガラリと戸をスライドさせる。
机は綺麗に並べられたままだった。
私の席、窓側2列目の前から3番目に座る。そして、ここから見ていた景色を思い返す。
中学時代。正直言って、私は輝いていた。頭もよく、明るく、友達も多い。
どこらが、世間一般で見れば、そうではないのだと高校に進学して思い知った。私は所詮、田舎の中学校という狭い井戸で驕っていた蛙に過ぎなかったのだ。
そういえば、当時机に将来の夢を書いた気がする。
当時の自分がどんな大それた夢を見ていたのか、馬鹿にしてやろうと、机を見る。
お目当ての落書きは既になかった。しかし、コンパスで彫られた別の落書きに気づいた。
「ずっと友達! リコ ナツ レイナ アン」
馬鹿だなぁ、と思った。このメッセージを共に書いた誰の連絡先も今は知らない。
でも、素直に一生友達でいられると信じていた、当時の自分を愛おしくも思えた。
馬鹿だけど、愛おしい。中学生の私だけではない。思い返せば、高校に進学して能力の限界を知ってなお努力した私も、大学でぐずぐずの失恋して立ち上がった私も、就職が上手くいかずとも足を動かし続けた私も。
そして、きっと今の私も。
窓を見れば、空は薄いオレンジに染まりかけていた。そろそろ日が暮れてしまう。机の彫り跡をするりと撫で、教室を出た。
行きとは違って、どこか軽い足取りで、校門へ向かった。ふと、誰かに名前を呼ばれた気がして、振り返る。
誰もいない校庭の真ん中にイチョウの木がポツンとあった。
風でさざめくイチョウの葉っぱは、「またいつでも帰っておいで」、そう言って手を振っているように見えた。
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あの日に戻れたら
君の目を見て
好きだと伝えるのに
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Theme:過ぎた日を想う
――過ぎた日を想う
まったく、歳取ったなって感じるよ
星座 過ぎた日を想う
11月も終わりに差し掛かった頃、月が存在を主張している時
防寒対策をしっかりして外に出た
マンションの屋上に行くとコンクリートの上に寝転んだ
「今年も綺麗だな…」
空を見上げると思わずオリオン座を探してしまう
『見つけた!!私の勝ちー!』
彼女の声が聞こえた気がして思わず起き上がって辺りを見渡してしまう
「いるはずないよな…」
自嘲気味に笑ってしまう
星座が好きな彼女に教えて貰いながら空を見上げる時間が癒しだった
そんな事を思い出しながら今は1人で空を瞬く星を見る
「過ぎた日を想う」
日記帳をぺら、ぺら、ぺらり。
楽しかったことも悲しかったことも全部私の人生だ。
過ぎた日を想うためには、現在の時間を消費することになる。ただ、これだとつまんなすぎるなあ、と思ってしまったので、別のことを書くことにする。
例えば「過ぎた日」って何なんだろう。
まるで、過ぎた日は頭のなかにいつまでも記憶として残存しているようだと思ってしまう。
いつでも取り出せるタンス貯金のようなもの。
頭のなかに滞納された記憶をなぞり書きして幻想を生み出す。果たしてそうかな? それこそが幻想なきがした。
過去の時間はおろか、そもそも記憶なんて実はなくて、「過ぎた日を想う」ために、記憶と呼ばれる作り物を直前に生成しているのでは?
なんて思った。短期記憶も長期記憶も実はなくて、生成しているだけ。
本物の時間軸にはタイムマシンが無ければ戻ることができない。そのことを脳は結論付けているから、偽物を作ることにした。現代にパブロ・ピカソを召喚できないように、過去の自分も召喚できやしない。
若い頃は過去の時間を鮮明に覚えているような錯覚を覚え、年を取るごとに色褪せていく。
生成能力と再現能力が低下しているから、記憶は時間とともに劣化していくと思っている。セピア色になっていくと思っている。そのほうが理解しやすいから。
普段から生成に長けている者たちだと、いつも同じ過去の時間を想いたいと思う。
就活失敗や受験失敗した若者、挫折経験の末の引きこもり。
そいつらの目の前は真っ黒に塗りつぶされているからか、同じ時間・同じ量・同じ内容、いつも同じものを生成するので、脳はいずれマニュアル化し、慣れてしまう。
その単純化したものを、人は記憶と呼び、単純を通り過ぎて固着化したものを、人は過ぎた日の思い出と呼ぶのだろう。
幸せ
幸せになりたい…
…幸せなのかもだけど…幸せじゃない
わからない…わからないよ…
でも………
自分よりも辛い人がいるんだ…
匿名М
過ぎた日を想う
あらゆる記憶はいつか何処かへ消えていくはずなのに、たったひとつの実体がそれを阻害する。夢幻の彼方へ消えていくはずだった過去の記憶は、たったひとつの空箱によって繋ぎ止められていた。
本日のテーマ『過ぎた日を想う』
「後悔先に立たず」というコトワザがある。
後になってから、いくら悔やんでも過去のことは取り返しがつかないという意味だ。
俺には、その経験がいくつもある。
たとえば、専門学生時代と会社員時代……
あの頃、変な夢に妄信せず、仕事を辞めずに真面目に働いていれば今頃は年収も年相応であったはずだ。だが、俺は逃げた。
おかげさまで、今ではカラアゲをパック詰めする仕事をこなしてギリギリで生計を立てている。
たとえば、高校生時代……
好きだった人に「好きです」と伝えられるだけの勇気があれば、うまくいくとは思えないが、仮にうまくいっていれば、俺はその人だけを愛してその人を守る人生を選べたはずだ。こんな所でカラアゲをパック詰めせずに、町工場とかで働いて、貧しいながらも幸せに好きな人と暮らせていたかもしれない。
だが、そこからも、俺は逃げた。
そして、現在……
『過ぎた日を想う』……
立派な大人になった俺は、酒を覚えてしまった。
350mlほどのチューハイ缶を一気にグイっと飲み干せば、嫌なことの大半を忘却してしまえる。
過去の過ちも、ついさっき犯したばかりの失態も、その全てを。
そして、翌日、普段はROM専なのに、酒の勢いで調子にのって書き込みした好きなユーチューバーの動画のコメント欄に熱く語り散らしている自分の小っ恥ずかしいコメントを見つけ、二日酔いの頭で読み返しながら思う。
酒はやめようと……
過ぎた日をおもっても
もう戻れない
だから、忘れる
忘れたくないならそれを次に繋げなさい
君は、愛おしい。
目がおっきくて、鼻と口がちょこんとついたような顔がかわいい。
吐息まじりのちょっとかすれた低い声がかっこいい。
女の子らしい仕草がいちいち丁寧で綺麗でかわいい。
長くて少し巻いてある、ツヤツヤの髪の毛が美しい。
僕が話しても無視をする、少しつっけんどんなところがまたかわいい。
僕が「好き」って言うと「...キモ」って恥ずかしそうに、ツンツンしているのがかわいい。
...こんなこと言ったら引かれるから絶対言わないけど、正直食べたい。
でも、終わっちゃった。君を毎日眺めている日々が。君と話していられる日々が。ずっとあのままが良かったのに。あのままで良かったのに。
僕には何が悪かったのかわからない。気持ち悪いことは言わないようにした。ふざけるのもほどほどに、清楚でいようとした。ちゃんと会社に行って、お金を稼いだ。
#過ぎた日を想う
同僚を見ていると
自分の
若い頃を
見ているようで。
精一杯
やってるつもりなのに
これはこうしないと!
どう考えてるの?
色んなことを
色んな人に言われて
どうしたらいいか
分からなくなって。
よく
頑張ったね。
#過ぎた日を想う
あんまり気にしなーい♪♪
ポジティブ思考を極めている私は今日も変な替え歌を歌いながらベッドでのびのびとしていた。
この間、黒歴史を作った。というか、私の性格上「やらかす」ということは日常茶飯事で、階段から派手にずっこけたり、変な敬語を使い先生に注意されたり、、
日々「やらかしエピソード」を増やし続けている。
だが、そんな私でも限度というものがある。塵も積もれば山となる、本当にその通りだ。
ついに先生の怒りを買ってしまった、その後しっかり反省し夜はしっかり泣いた。
ここで冒頭へ戻る、枕を濡らしたっていつかは睡魔に負けるのだ。睡魔に打ち勝てなかった私は寝た。爆睡した。
次の日は学校もなく澄んだ青空が広がる最高の天気だった。
目が覚めて一番最初に思ったことは「朝ごはん食べたい」。
湿ったまくらの事なんか気にもとめずにリビングへ足を運んだ。
んふふ
ホクホクとまだ溶けきってないバターを溶かしながら焼きたてのトーストを口に入れる。
うんめぇ。
一口一口噛み締めながら日常を味わった。
能天気な私は、過ぎたことは気にしないスタンスで生きていこの日をる。怒られたって気にしない、まぁ、ちょっと気にするけど、、
過ぎたことはしょうがないと思い、反省して次に活かそうとする。偉い、偉い。
こんな私でも過ぎた日をいつまでもいつまでも噛み締めていることがある。そう、今も。
JKになり、青春すっぞ!!と意気込んでめでたく初彼氏ができた。
初彼氏との初デートはもうとっっっても楽しくて次の日、浮かれすぎてそれはもう盛大やらかしたのも今ではいい思い出だ。
自分の机の引き出しをガラガラと開けると顔を出す、それは彼がくれた一通の手紙。
中身は「大好き」ということが書かれている。
きっとこの手紙がある限り、そして私の記憶に残る限りいつまでも、いつまでも噛み締め続けるだろう。
私はこの日を想う。
過ぎた日を想う
最近気付いたこと。
それは、過去に起こった「事実」は変えられないけど、その事実に対する「見方」は変えられるということ。
どうしようもない悲しみに浸ったままの過去も、
お腹の底が熱くなるような、怒りに満ちた記憶も、
頭を抱えてしまいそうになるあの日々も。
もちろん全部がきれいにとはいかないだろうけど、
それでも、苦笑いを浮かべながらでも。
今を生きる糧として、もう一度まっさらな目で見つめてみたい。
『過ぎた日を思う』
自分の人生を振り返ってみると、短いながらも様々な失敗をしてきたものだと思う。小さなところではLINEでの誤字やバイト先での計算ミスなんかがある。こんなものは気が付いたら即訂正すればいいし、たまに突っ込まれて恥ずかしい思いをしても笑いに昇華してしまえば良いのでかわいいものである。しかし大きなミスになるとそうもいかなくなることもある。例えば高校3年間の勉強習慣がそれにあたる。公立の難関進学校である高校に受かって満足してしまい、あまり勉強しないまま1年半が過ぎ、いざ進路を考え始めたときにはすでに選択肢がかなり狭まってしまっていたのだ。そして、結局第一志望の大学には届かなかった。
とはいえ、後悔はしていない。この失敗も今の自分を形作る1ピースであるというありきたりなことを言うつもりはないが、例えば大学であればその場所でしかできなかった交友関係もあるし、一度失敗したからこそ、誰かに伝えることができる話だって存在する。これからも成功だけでなく失敗も愛しながら生きていきたいものである。
例えば指先が冷たかったこと
頬が赤くて熱かったこと
柔らかな色が好きで
かっちりした服が好きだったこと
酸っぱい味が嫌いで
果物だけは食べられたこと
広い空が好きで
狭い街中を楽しんでいたこと
音色ばかり残った声のこと
フィルターのかかった景色のこと
褪色された記録と
美化された記憶の
中で
まだ生かし続ける思い出のこと
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