踊りませんか?』の作文集

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踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/4/2023, 4:34:40 PM

ステップなんて知らない。
 手の取り方も取られ方も。
 でも、流れてくる音楽が余りに優雅で、つい、直ぐ側にいた貴方に手を延べてしまった。
「踊りませんか?」
 大きく見開かれた瞳に、多分貴方も踊り方なんて知らないだろうことを知る。
「二人して、くるくる回っているだけでもそれらしく見えますよ」
 そうして掛けた誘いに、貴方は照れたように笑うと、じゃあ一曲だけ、と述べていた私の手を取った。
 二人揃ってくるくる回る。花のように。
 存外、楽しかった。

10/4/2023, 4:24:42 PM

誰かのミスで会社に缶詰状態にされてから2日。簡易的な進捗報告の会議が開かれたものの全員の目が据わっている。報告を聞くに、どうやら峠は越したらしい。しかし解決には至らず、延々と続く会議に何人かは船を漕ぎ始めている。何か起こるわけでもなかった長い沈黙のもとへ、離席していた上司が手に大量のピザ箱をぶら下げて戻ってきた。なんでやねん。わらわらと集まる仲間たち。あれよあれよとアメリカンパーティーの始まりである。上司曰く「打開策出すためにはな、馬鹿になることも大事なんやで」とのこと。まあそういうことなら遠慮なく。

(踊りませんか?)

10/4/2023, 4:22:02 PM

夏が生まれて死ぬ森の中
僕はすこぶる元気だった
忘れていた命の不存在が胸で痛み出す
清々しい超自然に追い詰められて塞ぐ

失ったなら忘れたい
大切にしていたものだって
忘れたものは思い出したくない
無いのと同じだから
困ることは何も無い
わかりたくない
わかるからわからない
わかってないけれどわかっているみたい

子供たちの声が聞こえますか
空間の頂点に触れられますか
かみさまの服はつかめますか
風は消失しますか
雨雲は踊りますか
私と踊りませんか
何もわからなくなりませんか
脚と腕だけでもいいですから
それが本当はいいのですから

10/4/2023, 4:13:28 PM

「お嬢様」

「昔、ダンスのお誘いは求婚の意味だったんですよ」

「差し伸べられた手を取れば」

「晴れて婚姻と言う事になります」

『へー、そうなんだ』

「と、言う事で」

「お嬢様」

「私と、踊りませんか?」

『………ふふ』

『貴方らしいお誘いね』

『…いいわ。踊ってあげる』


ー踊りませんか?ー

10/4/2023, 4:00:45 PM

踊りませんか?


もう閉館した美術館の中
私の下にポツンと女性が1人いる
貴女はうなだれていて、泣いていた


ある日、私は自分の変な噂を見聞きした
初めて聞いた時は、聞き間違いではないかと思った
魔性の女だ悪魔だ 人を襲う魔女だ

その根も葉もない噂は
誰かの面白半分で生まれたのかもしれない
でも、きっとみんなすぐ忘れる
そう思っていた

けれど日を経るごとに、噂を聞く頻度は増える
内容もどんどん過激なものにエスカレートしていく
私はいつの間にか、好奇の目に晒されるようになった

その中で、私をちゃんと見てくれる人が1人だけいた
私の下でうなだれている貴女がそうだ
噂が流行る前、毎日彼女は顔を合わせにきていた

その度に私をうっとりしたような目で見てくれた
本人は知らないと思うけれど
例え小さな声でも
その温かい言葉は私に聞こえてる
今でもずっと心に残ってる

でも貴女は噂が目立ってきた頃にぱったりと来なくなった
大丈夫かな。何かあったのかな。心配だ。
もしかして私が嫌いになっちゃったのかな
後ろ指を指される日々は終わらないけど
いつか来てくれると信じた
来る日も来る日も待った

そして遂に今日、その日がやってきた
閉館まであと少し、がらんとした時間帯
久しぶりに、貴女に会えた
良かった。元気にしてたならよかった

でも、なんでいきなりいなくなったんだろう
貴女がいない間、ずっと苦しかった
色んな事を考えていると
貴女は全てを吐き出してくれた

悪い噂が頭をよぎってしまって
私の事を考えることも、会いにいくことさえもつらいこと
私を避けるようになった事を悔いていること
へんな噂を流した人間が憎くて仕方ないこと
だれにもこんな事を言えないこと

全て言い終える頃にはぐったりと床にうなだれていた
こんなにも私を思ってくれる人がいる事にびっくりした
けれど、やっぱり変わった人だと思った。

みんな噂に流されて、私を面白おかしく扱うし
時には不幸をもたらすものと陰口を言われる
あの毎日の中で、それが普通なんじゃないかと感じていた
だって私は人間じゃない
ただの作品であり絵だから

そう思ってると、閉館の合図
扉はガタンと閉まったけど、貴女はまだ俯いたまま

私達作品は生きている
閉館の間だけは、私達には自由が与えられる
本当は見せちゃダメかもしれないけど
でも私を愛してくれる貴女には泣いてほしくない
居ても立っても居られないまま
額縁を抜け出した

顔をあげて、私と踊りませんか

10/4/2023, 3:55:04 PM

キャンプ最終日。


「!ぼくと踊りませんか!?」


手を差し伸べられた。

その手はかじかんでいるからなのか
勇気を振り絞ったからなのか

すごい震えていたのを10年経ったいまでも
鮮明に覚えている

それだけの勇気を今何に使っているのだろうか。

10/4/2023, 3:46:03 PM

#踊りませんか

何かあった?
笑顔が隠せてないよ

何でもない の言葉に
満面の笑み

毎日笑顔でいて
笑ってる声を聞かせて
踊りませんか
素敵な笑顔で


何かあった?
泣きそうな目だよ

何でもない の言葉に
隠せない涙

泣いていいよ
僕の手が受け止める
踊りませんか
涙が星になる


笑顔の時も
涙の時も
踊りませんか
笑顔になるように

10/4/2023, 3:35:50 PM

過去に老人と会った場所を探してみる。
しかし、見つける事は出来ない。
それはそうだ。そもそも噂であり、
実在するのか分からないのだから。
だが彼はそんな僅かな希望だとしても、
その希望に縋るしかなかった。

その老人を探す事が今の自分がやるべき事。
そんな風に思える事が、彼の中では大きな
変化であった。

まるで、「一緒に踊りませんか?」
と言われているような感覚になっていた。

1日探してみて、結局見つからなかったが、
明日も探してみよう。
彼はそう思うのであった。

10/4/2023, 3:30:08 PM

【踊りませんか?】


私は、小さなサーカスに所属してる見習い。

〝マリちゃんさぁ…ここの掃除まだなの?〟
「あ…ごめんなさい。」

〝マリちゃん、ジャグリングのテストまた失敗したの?〟
「ごめんなさい……」

〝マリ、お前は雑用係だな。ショーには一生出れないな〟

私も、そう、思う。
簡単なことも出来ない。
みんなが出来ることが出来ない。
なにも…出来ない。


このまま、生きてていいのかなって思った。
毎晩毎晩、お祈りをする。
明日が来なければいいのにって。
でも、何度も何度も祈ったけど神さまは、いないのね。
朝日が嫌い。



来たことがない、ちょっとだけ都会な街に来た。
だから、ショーの準備は午後からにしようってことになった。
私は1人で残って、少しだけ今回のショーで使う道具の準備をしてから、街に出かけた。

この街は、レンガの建物がたくさん並んでいて、花がたくさん咲いていて…本当に、とても綺麗な場所だった。

〝おねーちゃん!かんこーきゃくさん?おはなどーぞ!〟

と小さな女の子から綺麗な白いユリをもらった。

「ありがとうございます。大切にしますね。」

そういうと、女の子は、ぺこりとお辞儀をして歩いてどこかに行ってしまった。

せっかくもらったお花だけど…私が持っててもいいのかなって思った。私みたいな汚い人が出来損ないが……そう思いながら、白ユリを見ていると、男の人がきた。

『あ、白いユリをもらったのですね!ここの街の人たちは、観光のお客さんにお花をプレゼントするんですよ。とてもお似合いですよ。』
「あ…ありがとうございます。」

男の人は少し悩んで、私の顔をみて、そうだ!といいながら、白ユリを上手に私の髪に付けてくれた。

『やっぱり似合うと思った!』

と笑顔で言ってくれた。

「本当に……?あの…私、似合わないですよ。」
『そうかな?うーん…じゃあ、これはどうかな?』

そう言って、手を引いて、ベンチに私を座らせて、歌を歌いながら、後ろにひとつの三つ編みをしていた。
……なんだか、ソワソワする。


5分ぐらい経ったのかな…わからないけど、出来た!っていう声が聞こえた。

いつの間にか、さっきの女の子も近くに来ていた。
〝おねーちゃん、きれー!ミナトおにーちゃんすごいね!〟


……ミナト?
聞いたことあるような…気の所為かな。

『えっへん!サラちゃんが綺麗なお花をプレゼントしてくれたからだよ。ありがとね。』
〝うん!じゃーね!〟

「あ、あの…ミナト?」
『んー??どうしました?』

……ミナトって、なんだろう。
白い花を持ったミナトを見ると、心が苦しくなった。
どこかで、あった?

『えっと…どこかで会いましたっけ?』
「あ…何もないです。多分。」
『実は、僕も君に会ったことあった気がして…なんだろね!前世で何かあったのかな?』
「わからないです…」
『うーん…じゃあ、君の名前は何かな?』
「私、孤児で、小さなサーカス団に引き取られて、そこではマリって言われてます。」
『孤児か…多いよね。本当の名前は何かな?覚えてる?』
「えっと…アカリです。」
『アカリ…ちゃん。あ』

そう言って、ミナトは、ポロポロと泣きはじめた。

『なんだろ…えへへ……ごめんね。うん!アカリちゃん!僕が街案内してあげるね!』

そう言って、早歩きをした。



商店街で食べ歩きをしてる時、占い師のおばあさんに呼び止められた。

〝そこのお二人さん……やっと逢えたのね。よかった。〟

逢えた?よかった?

『あの…どういうことですか?』

〝あなたたち、同じ病気になって、同じ病室にいて、貴方が白い花で先に亡くなって、それから数年経って、貴女が赤い花で亡くなったのよ。〟

私たちは目を合わせて、考えた。

そのあと、公園のイスに座って、おばあさんの言葉を考えていた。
そんなこと…って思うけど、やっぱり、どこかで会ったことがあって…じゃあ、本当に?

『アカリちゃん。』

ミナトが、真剣な顔をする。

『あのね…おばあさんのおかげで全部、思い出せた。本当に……先に逝って、ごめんね。ずっとずっと後悔してた。また逢えたらたくさん遊ぶって決めてたんだよ?声も、聞けて嬉しい。肌も、綺麗。よかった…。あ、オーロラを見ようって言ってたの覚えてる?あとは……虹!一緒に見ようよ!』

ミナトは、生き生きと話す。
でも、私は、少ししか思い出せない。
確かに病室にいて、花もツタも嫌いだった。

『あ…ごめんね。嘘っぽいよね。』
「違うの。急だったから。頭の中、整理中。」
『そっか…ゆっくり思い出してね。』

そう言って、ミナトは、私の頭を撫でた。

あ…そうだ。絵本に書いた。
虹が出ている時、2人で踊って、楽しかったねって言って、2人の家に一緒に帰る話。

「ミナト……虹、見たい。」
『えっ?うーん…今、晴れてるから……うーん。』

頭を抱えて、悩んでるミナトを見ると、なんとなく、ずっと隣に居たような気がする。
……これは、気の所為だよね。

『あ!あるよ!虹見れるとこ!近くの大きな噴水ならいつでも虹見れるよ!行こう、アカリちゃん!』


噴水の近くは、あまり人がいなかった。
けど、虹がキラキラしてて綺麗だった。

『あ…アカリちゃん!』
「?」
『………』

緊張してるの?どうして?

『……アカリちゃん、踊りませんか?』
「…覚えてたの?」
『もちろん!僕はもうボロボロだったけど、あのお話は2人の大切な秘密のお話だから。』

すごく嬉しかった。
あの時のミナトは、本当に、意識があることが不思議なぐらいボロボロで、見ているこっちも涙が出てくるぐらい。

『あの…アカリちゃん?』
「もちろん、私、ミナトとしか踊らないよ。」
『よかった…本当に……うん、踊ろう!踊って楽しい思い出つくろ!』


私たちは、不格好な踊りを噴水の近くで踊って、たくさん笑った。
周りの人なんて、気にならなかった。

10/4/2023, 3:29:56 PM

踊りませんか?

フロアには優雅な音楽が流れ
人々は思い思いに談笑している
貴族の社交場はきらびやかでいて
みな腹の中を読み合っている

だから来たくなかったんだ

遠巻きから送られる値踏みするような視線
下心見え見えの挨拶をしてくる人々
そんなものから逃げるように
人気のないバルコニーに出る

おどろいたことに
先客がいた

年の頃も自分と同じくらい
彼女もまた
親に言われるままこの舞踏会に参加し
貴族たちの腹の読み合いに疲れたクチだろう

だからだろうか
つまらなさそうに空を見る彼女に興味が沸いた

「よろしければ、僕と踊りませんか?」

思わず声をかけていた
彼女は驚いていたが
嫌がらずに手を差し出してくれた

部屋の中から漏れてくる微かな音色に合わせて
君と僕は人知れずステップを踏んだ

10/4/2023, 3:25:03 PM

さらり、となびく艶やかな黒髪に、

控えめに飾られる青い薔薇のコサージュ。

このパーティー会場で目立つと言ったら、そうでは無い部類。

煌びやかなアクセサリーは身に付けておらず、

全体が落ち着いた暗めの青でまとめられている。

――そんな彼女を遠目で見ていた時。

コッコッコッとヒールを鳴らして、急ぎ足で来る彼女。

しかも、僕に向かって。

そして目の前に着くなり一言。

「私と一緒に踊りませんか?」

ちょっと息を切らしながら、柔らかく笑う彼女。

僕はすかさず答えた。

「喜んで」

〜踊りませんか?〜

10/4/2023, 3:24:24 PM

それは 夜の月の下

影を落とした君の顔

そこは 在り来りな公園

帰り際に寄っただけ


震える掌を 差し出して

非日常へと君を誘う

「僕と…」


/踊りませんか?

10/4/2023, 3:20:59 PM

『踊りませんか?』

ホールは静寂に包まれていた。
2人の武装した戦士が見つめ合っていた。
片方の戦士の方から籠った女性の声が聞こえた。
「私と踊りませんか?」
片方の戦士の方からは男性の鼻で笑う音が聞こえた。
「死の舞踏会でも開くのか?」
お互い顔は見えて居ないが、笑っているのが感じ取れる。
どことなくカタンと音がしたと同時に2人の戦士は
お互いに向かって武器を構え走り出していた。
お互いの武器は大きな音を立て、
手から離れることは無かったが2人は体勢を崩した。
しかし一瞬で立直し、また武器を向けた。
その様子はまるでどちらかが死ぬまで終わることの無い
踊りだった。

10/4/2023, 3:18:26 PM

【踊りませんか?】
(※性的表現有り🔞)

ネクタイをスルリと触り
首輪のようにグッと掴んで引き寄せる。

くわえたタバコの煙を優しく吹きかけ
ゆっくりと追い詰める。

そして足を絡ませ 口元をチラリと見て
キスをするそぶりをして突き放す。

これは『恋』の駆け引きをするタンゴ。

せいぜいお互いの熱が冷めるまで
このタンゴを踊りましょうか

さて、
激しく踊る準備は出来てる?

10/4/2023, 3:16:09 PM

題:踊りませんか?

ある日突然行ったこともないクラブに行きたくなった。
とりあえず、やりたい事をすぐやる私は行くことにした。

私 「おぉ、クラブって私が入っていいのかなwまぁいっか、みんな最初は初心者なんだしねー」

入って隅の方で見知らぬ人たちを眺めてたら声をかけられた。

「踊りませんか?」
私 「…えっと…私に言ってますか?」

まったくもって知らない人に声をかけらりたから少しびっくりしてしまった。まず、私に言ってるのかすら分からなかったから、恐る恐る聞いてみた。

「はい!あ、えっと名前を教えてください」

やっぱり私に言ってたのか。
名前も聞かれた。答えといた方がいいか。

私 「あ、私は白橋 夢叶(しらはしゆめか)です。」
「いい名前ですね!とても可愛らしいです( *´꒳`*)」
私「あなたのお名前も聞きたいです。」
「あ!そーですよね!僕は黒坂 歩夢を(くろさかあゆむ)です!」
私「あ、夢って字が一緒ですね(*^^*)」
歩夢「おー!ほんとですね!!」
私「そういえば、踊りませんかって聞いてくれたんですよねwいいですよ私なんかで良ければですけど、」
歩夢「え!ほんとですか!!ゆめかさんありがとうございます!」

私は歩夢さんと踊って、連絡先を交換して帰った。

何故か分からないけど歩夢さんが気になって眠れない。
1度会っただけなのに、なんでだろう。

歩夢さんの踊りませんかと言う言葉が頭から離れない。

また行こうかな。

10/4/2023, 2:59:46 PM

中学生の時

学園祭で貴族の役をして

体育館で

女装した男子と

男装して

踊った


「お手をどうぞ」

「ハイ」

セイフはそれだけで

広い体育館を

どんなダンスをしたか記憶にない

ダンスなんて

出来ないのだから

担任がした男装の化粧が上手くて

宝塚みたいと

好評だった。

10/4/2023, 2:55:10 PM

そのラッコは貝を鳴らすのが好きだった。貝の中身よりも貝の丈夫さを気にするようなラッコだったので、他のラッコから笑われてきた。
 それでも好きなことに変わりはなく、やがてラッコはそこらの海で一番のドラマーになっていた。海上ライブには大勢の客が来る。この時ばかりはホッキョクグマもシャチもワシも、海越えはるばるやってきては魚や鳥と肩を並べてラッコのパフォーマンスを楽しんだ。
 そんなラッコが今、手ぶらのまま、蝶形に作った貝殻を首元に引っ付け、雪の粒をきらきらと全身にまとっている。
「……あの」
 いつもは無心に貝を腹へと叩き海上を盛り上げるラッコが、静かに海面へと手を差し出した。
「ぼくと踊っていただけませんか」
 イルカはきょとんとした。イルカは陽気な性分で、宙へ跳ねるだけではなく、そこらに落ちていたボールや海藻を器用に使ってパフォーマンスをする。彼らに惚れ込む客も多い。が、求愛ダンスに応じるかどうかはそのイルカ次第だ。
「嫌よ」
「え」
「わたし、ダンサーなのよ? この辺りで最高のね。だからあなたと踊るなんて嫌。わたし、あなたの音で踊りたいもの」
 イルカは波間の中を滑らかに泳ぎ、そしてぽぉんと美しく跳ねた。三日月のようなそれをラッコはぽかんと見つめて、そうしてようやくその言葉の意味に気付き、「ぼくでよければ、ぜひ」と微笑んだ。


 ラッコとイルカは、今やどこの海においても一番を誇る最高のパートナーだ。

10/4/2023, 2:51:06 PM

踊りませんか?と
毎夜手を取るのは
不安や 恐怖や 孤独であった

逃れようのない手に任せ
踊り 踊らされ
踊り疲れてやっと眠る

そんなのを繰り返すうちに
すっかり 彼らの友となった

そうして私は今や
こちらから手を差し出すのだ
不安や 恐怖や 孤独に向けて

踊りませんか?と

10/4/2023, 2:50:43 PM

『ねぇ知ってる? 文化祭の目玉のキャンプファイヤーで一緒に踊る男女は必ず付き合えるんだって』

教室で聞こえたありきたりな噂。

そんなことで本当に付き合えたら苦労はしない。

というか、ダンスに誘った時点で告白してるようなもの。

私にそんな勇気なんてない。

でも、彼が他の女の子と踊るのは見たくない。

そんなこと考えてる私は傲慢で卑怯だ。

私は来た道をもどり、彼が1人で歩いてるのを見つけた。

「あっ、あの!」

今までにない音量の声が廊下に響く。

私に気づいて振り向いた彼に私は精一杯の勇気を振り絞った。

「文化祭のキャンプファイヤー……。一緒に--」



"踊りませんか?"

10/4/2023, 2:45:46 PM

踊りませんか?

即答で踊りません、結構です
これがただの踊りなら

生きていて何かしらに乗せられて
踊ろうとして踊っている訳ではない
必要ないって知らないんだと思う
踊って得をする人がいる
同じ踊りでも人によって違う

これが挑戦しませんかなら
勝手にやってるから
ほとんどは余計なお世話だよってなる

知ることは必要でも
必ず使う訳ではない
出来ることでも知っている訳じゃない
説明が出来たとしても把握はしてない
iPhoneとか未知じゃない?
ちょっとした操作が出来る程度では

そもそも踊りませんか?って
ほとんど選択肢がない
誘われている時点で参加してる様なもん

踊っても踊らなくても
そんなに人は人を観てないから
気楽にしてたらいい
よほど迷惑をかけない限り

その迷惑だって
ただのごく一部が騒いでいるだけ

数や勢いに騙されても
我に帰れるなら
コントロール出来るようになる

違うって認識が
違いを認識する方法
なんでも一緒にしたら駄目ですよ

一緒に踊ってはいても
それぞれ別々なんですからね

一緒に踊りたい相手になら
合わせてみるとは思う
これをコミニケーションとも言う

相手に判って貰えるように
徐々に簡単にしていくしかない

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