『踊りませんか?』
ホールは静寂に包まれていた。
2人の武装した戦士が見つめ合っていた。
片方の戦士の方から籠った女性の声が聞こえた。
「私と踊りませんか?」
片方の戦士の方からは男性の鼻で笑う音が聞こえた。
「死の舞踏会でも開くのか?」
お互い顔は見えて居ないが、笑っているのが感じ取れる。
どことなくカタンと音がしたと同時に2人の戦士は
お互いに向かって武器を構え走り出していた。
お互いの武器は大きな音を立て、
手から離れることは無かったが2人は体勢を崩した。
しかし一瞬で立直し、また武器を向けた。
その様子はまるでどちらかが死ぬまで終わることの無い
踊りだった。
10/4/2023, 3:20:59 PM