『言葉はいらない、ただ・・・』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私はどうして欲しかったんだろう。
目を合わせることもできなくて
ありがとうも
ごめんなさいも言えなくて
ただ、ぶっきらぼうに
心と裏腹に
嘘をついて
その場をごまかしていたんだ。
何年も 何年も
変われる時は
あったはずなのに
今の今まで
気が付かなかった。
あのとき
私はどうして欲しかったんだろう。
言葉はいらない、ただ・・・
抱きしめてほしかったんだと思う。
子供じみた、愛情に飢えた
等身大の私を認められなかった。
温かさを求める自分を認めるところから
始めるほかない。
あなたを失ってから、気づいた私は
愚かなのか
まだ間に合うのか
それは生きてみて
最後に分かるはずだから。
どこかで
あったかい陽の当たる場所で
私を待ってて。
言葉はいらない?
いや、いるよいるよ
言葉で伝えないとわからないよ
わかってほしいなんてただの傲慢だ
ただ全てを言葉にする必要はないよ
それは時に凶器になってしまうからね
うまく使いこなしたい、でも使いこなせない…
難しい、悩ましい、言の葉。
自動ドアが開くたびに激しい雨音が店内へ侵入してくる。
台風の進路は予報より遅れてマイペースに日本列島を北上しているらしい。
コンビニでのアルバイトは大学入学と同時に始めたのでもう3年目になる。
シフトは夕方の5時から夜の10時。
このあたりは数年前に開発されたエリアらしく、美容室やレストランなどいずれも新しくて垢抜けた店が立ち並んでいる。
そうした場所のせいか暗くなるとお客さんはあまり来ない。
今も店には私1人だけだ。
私は入口の方へ目をやり「床がぬれています。足元注意!」の黄色い立て看板が出ていることを確認する。
店内には「少年時代」のクラシックバージョンが流れている。
そういえば今日はいつも来るお客さんが来なかった。
40代後半から50代前半くらいのサラリーマン風の男性。
背格好がシュッとしていて縁無しの眼鏡をかけている。
そしていつも数百円分のおやつを買っていく。
来るのは大体5時過ぎだ。
買ったら店の外でぱっと食べて、店内のゴミ箱にゴミだけ捨てていく。
最近はもっぱらアイス。
センタンのアイスキャンデーミルク味。
あの日も今日と同じような雨だった。
そのお客さんは一見いつもと変わらないように見えた。
ただ一つだけ、その足元がいつもと違っていた。
靴がいつのも黒い革靴ではなく農作業用の長靴だったのだ。
全体が黒地でつま先や足首のあたりに細く鮮やかな黄色のラインが入っていた。
長さは膝下まであって、靴下が濡れる心配はほぼなさそうだった。
おまけに長靴の履き口の部分は紐で足に合わせて細く絞れるようになっていて、それもしっかりとスラックスの上から絞ってあった。
一度気がつくとその長靴から目が離せなかった。
黒と黄色のコントラストがよく効いていた。
そして異様なはずなのに完璧に履きこなしていた。
これが正解なのだ、と思った。
思わされた。
不思議な光景だった。
一種の感動を覚えた。
そしてなぜか 彼は良い人に違いない、と思った。
店内には「君は天然色」が流れている。
外は相変わらず雨が降り続いている。
バイトが終わるまであと1時間と少し。
私はもう一度、足元注意!の立て看板を確認する。
バイトが終わったらアイスキャンデーを買って帰ろうと思う。
去年『解決策とかなくていいので 聞いてもらっていいですか?』という番組を観た。仕事の悩み、家庭の悩み、恋の悩みなどの話を、俳優さんが否定せず頷いてただただ聞いてくれる様子を映している。わたしはどちらかというとアドバイスが欲しいと思ってしまうけれど、ただ聞いてほしいと思う人もいるんだな。どの俳優さんも聞くことに徹する表情が素敵で、こちらは目の保養とばかりに見ることに徹してしまいましたとさ。
俺を1人っきりにさせた奴の事を思いながら、三味線を奏でる。
自由なあんたが好きだ。誰かに囚われずに空を飛び回るあんたが…だけどな。
「十日間も留守にするとは、いただけねぇなぁ…」
こっちがどんだけっ……あんたを縛り付けたいと思っておる思いを抑えていると思う。全く!!
「もう、あんたの羽を毟り取ってしまうか…」
ぁあ、その方がいいかもな。両足の腱を切るだけじゃダメだな。落とすか…。そのあとは俺が懇切丁寧に面倒を見てやる。
そうと決まれば、あんたを隠す場所を探さないと…いっその事姿を消すか。そんな事を考えていると長屋の引き戸が開いた音が聞こえた振り向くと十日ぶりの情人がいた。
「…た、だ、いま…高杉…」
「あぁ、おかえり。随分と遅い帰りだな」
「…」
「おいおい、聞こえてるだろ?なぁ…俺の愛しい人」
「すっ、すまない…」
俺の怒りを感じ取って隠し刀は怯えた顔をしておる。可愛いなぁ…あんたは。色々と文句を言いたいが、先ずは先にやる事がある。
「さて…」
「高杉?」
「今は言葉はいらない、ただ…抱きしめてくれよ」
比翼に向けて両手を広げる。早くこの腕の中に来てくれよ。
愛しい人
言葉はいらない・・・ただ。
言葉はいらない・・・ただ
逢いたいなぁ。
今日は
配信で
見たけど
かっこよかったなぁ。
言葉はいらないから
いつも
笑っててね。
「言葉はいらない。ただ、行動で示せ。」自分はこの言葉が思い浮かんだ。上辺だけのものより、ちゃんと見てわかるものの方が良いと思うからだ。漫画などでもよくこの言葉を目にする。なので、かなりすぐに出てくる言葉だ。自分がこれを言われたら、実際に行動で示すだろう。自分が本当に反省している場合は。しかし、はじめの1週間は続いても、休みが明けると、またもとの生活に戻ってしまうことがほとんどだ。この現状を改善したいとはべつに思っていない。めんどくさい
XXXX年X月29日
やっと端末が返却された。
没収されたときは戸惑ったものだが、代わりに収集した情報をまとめてくれていたようで有り難いやら申し訳ないやら。ところで私はそんな事を口走っていたのか?きっと銃弾が頭を掠めたショックで気が動転していたんだ。もしくは報告の作成やら化物との遭遇やらで暫く寝不足気味だったからだろう。頼むからそうであってほしい……。
そんなことはさておき、昨日調査団の拠点を離れ我々の拠点へ帰還し、休息がてら調査団の使用していた施設内で収集した情報の共有と次の調査方針について話し合いを行った。
一番重要なのは化物による襲撃に関してだ。今のところはそういった危険に遭遇していないが、警察署で発見した調書の数々を思えば、あの鯨骨の化物が特殊なだけで……あるいは巨大過ぎてこちらに気付いていないだけで、本来あれらはそういう存在なのだろう。
今後の探索では十分周囲を警戒しながら行動したい。
……ただ、調査員達が疑っていた化物を拠点へ招き入れた裏切り者については疑問を感じるところではある。警察の調書や調査団の記録を読んだ限り、いかに人型に近かろうと化物相手に意思疎通が取れるとは到底思えないからだ。
となれば屋内へ侵入するための経路か異能を持ち合わせていたのだろうか。
今後の方針についてだが、後輩が資料集めに専念している間治療室のすぐ傍の部屋で調査団が使用していたと思しき地図を発見し持ち帰ったので、それを照らし合わせつつ行っていない場所を次の調査地にするのはどうかと提案した。
同意こそ得られたものの、ものすごい顔をされたのは言うまでもない。
言葉はいらない、ただ・・・
抱きしめて欲しかった、俯いて待っていた。
自ら行けない弱さを呪った。
地方都市なんてコトバがある以上
同仕様もないほど人工が減り
高齢化で財政を食い潰すだけの集落もある。
そんな所に限って
健康を謳って寿命を延ばす取り組みが盛んだ。
私はコレを緩やかな自殺と呼んでいる
が、税金で賄われてる以上
行かないと損なので利用をする事にした。
そして癌です。
ステージがどうとか
何処そこに転移とか
全く耳に入っては来なかったが
余命半年の部分だけははっきりと聞こえた。
家族を呼び、再度説明を受ける中
目に見えて落ち込む両親を見て
可哀想だなって思った。
本当にそうとしか思えなかった。
どうして、助かるの?手術は?
私が聞かなくちゃいけないことは
全部両親が聞いてくれたが
最終的に助かる見込みもないのに
高額な医療を受ける気は無かった。
泣きながら、目の前で祈る母。
俯いて肩を震わす父。
謝る私。
最後にしたいことはないか
食べたいものがないか
色々話した後に帰っていった。
明日から自宅だが
今日だけ入院らしい。
なんだかな
改めて後少しですよ
と、云われると
案外何もでてこない物だ。
ただ、抱きしめて欲しかった。
最後までに言えると良いなぁ。
貴方の言葉で私は幸せになれます。 私を安心させる方法なんて貴方が1番知っているはずです。伝えたい事
が伝えられない時も、嬉しい時も口下手な私に対し大
好な貴方が寄り添って言ってくれましたね。「言葉より
きみが居てくれることが嬉しい」と。
【言葉はいらない、ただ・・・】
息を飲み
目を見開き
立ち尽くす
忘れかけてた息をようやく吐き出す頃に
身体を巡る幸福感
そんな景色にたまに出会う
山だったり
海だったり
お店だったり
最近は情報が多く
事前にある程度の事は分かるし失敗も少ない
行ったことのない場所や付近の情報も知ることが出来る
だけど
よく知らないまま行った所
何とな~く立ち寄ったお店
偶然見つけた場所
たまたま手に取った本
そんな出会いが懐かしくなり
また~にフラフラしてみたりすると
わりと小さな事にも喜べたりする
演奏者くんはボクに好意を持ってくれたりするんだろうか。そこんところは正直よく分からない。
ただ、彼はきっとあまりボクに対して悪口は言わないだろう、なんて感じがした。
「…………ボクのこと、嫌い?」
それなのに、まるでメンヘラのようにボクはそう聞いてしまった。
「……え?」
演奏者くんは頭にハテナマークを浮かべて、困ったような顔をした。
「…………好き?」
説明をきっと求めているであろう彼に、重ねるようにそう聞くと、眉をひそめつつ彼は口を開いた。
「…………嫌いじゃないよ」
「…………」
好きじゃないってこと? なんて口から出そうになったのを止められたのは良かったんじゃないだろうか。
『嫌いじゃない』、か。
「……きみは」
「……え?」
「きみは、僕のことが好きなのかい?」
彼はそう言った、ボクの目を真っ直ぐ見つめながら。
その答えを返そうと口を開いたとき、上からふわっと手で口を塞がれてしまった。
「…………言葉はいらないよ。ただ………………これからの行動で示して」
彼はそう言って笑った。光のない青色の瞳に吸い込まれそうだと錯覚しそうだった。
言葉はいらない、ただ……
何も言わずに抱き締めてよ
散々拒絶された彼女にそう言われた
誰でもよかったのだ
俺でなくてもよかったのだ
寂しさに溺れる君を
そんな深淵まで連れていったのは
君自身じゃないのか
そばにいて欲しい
ただ味方でいて欲しい
ただそばで全てに笑ってて欲しい
ただ否定しないで肯定して話を聞いて欲しい
自分がして欲しいことは相手もして欲しいこと
これができる人間になりたい
ダメだったんだね。
無理に話さなくてもいいよ。
一番ツライのは君だから。
慰めの言葉なんて、何の役にも立たないから。
だから僕も、何も言わないよ。
君が自分の中で、答えを見つけて欲しい。
どうしてダメだったのか。
ダメだったなら、どうしたいのか。
そうするためには、僕の力は必要なのか。
必要ないなら言葉はいらない、ただ…僕のもとに帰ってきてくれれば、それでいい。
ダメだったんだよ。
あんなに頑張ったのに。
こんなにツライとは思わなかった。
君の優しさは、今の僕には棘のように突き刺さるんだ。
だから君は、いつものままでいて。
言葉はいらない、ただ…そこにいてくれるだけでいい。
いつものままで、同じ時を過ごしてくれればいい。
きっと痛みはやがて薄れてゆく。
時間が解決してくれる。
だけど、君がいなくちゃダメなんだ。
いてくれるだけで、世界は居心地のイイ場所に変わるから。
二人ともダメでもさ、美味いラーメンでも食べに行こうよ。
もちろん僕が奢るから。
そしてもう一度、やってみるパワーを手に入れよう。
僕達には生きてる限り、次のチャンスが与えられる。
どうしてもダメなら、諦めて新しいチャレンジに変えてしまったっていい。
言葉はいらないけどね、いつだって心の中では言わせてもらってるよ。
「頑張って、頑張るよ、頑張ろう、僕も君も皆も」
二週間の出張が終わって、見慣れた都市に戻った。俺は一度職場に戻り、医療器具を自分のロッカーに戻す。
二週間なんて大した日時じゃないように見えても、心に空いた穴に風がすり抜けるようだった。
「すみません。俺、帰りますね」
「おー、お疲れさん」
口々に慰労の声をかけてくれた。
俺は一通りの片付けを終わらせた後、私服に着替えて自分のバイクに股がった。
今日は仕事、行っているかな……?
俺は恋人のスケジュールを確認すると、今日は仕事になっている。
一緒に住んでいる恋人は仕事を優先するようにしてくれているが、泣きそうなほど寂しいのは、帰った後に思い知らされることが多い。
だから、真っ先に彼女に会いたかった。
出かける前に色々と用意した。寂しくならないようにとノートに言葉を残した。メールも電話もしたけれど、我慢しているのは声のトーンで分かるんだよ。
それくらい、キミのことを見ているんだからね。
スマホを取り出して、彼女に電話をかけた。
少し呼出音がしてから、彼女が出る。
『はい』
「あ、ただいま」
『……おかえりなさいっ!』
出た時の不安な声が一気に明るくなった。
「今、どこ?」
『あっ……えーっと……家に……』
「家!?」
『だって……』
会いたかったんだもん。
彼女はその言葉を言ってはいないけれど、俺には確かにそう聞こえた。
「すぐ帰る!!」
俺はスマホを切って、ヘルメットを被りエンジンを回してバイクを飛ばした。
隣接している駐車場にバイクを停め、家に向かって走り出した。
「ワッと……」
ずるりと足を滑らすが、俺は片手で身体を支えて転ばないようにバランスを取って走り出す。汗を拭うのさえ、時間が惜しいと思った。
鍵を開けて、扉を開けて家に入る。
「ただい……」
言葉を言う前に、彼女が俺に飛びついた。さすがに驚きはするけれど、強く抱き締めてくる彼女の温もりに喜びが込み上げて……俺も強く、強く抱きしめ返した。
おわり
百五、言葉はいらない、ただ……
慰めの言葉はいらない、
ただ…
そばにいてくれるだけでいい
頬を伝う涙
母が泣いている理由を
わからずとも
幼い娘は涙を拭いて
頭を撫でてくれた
そうだ
前へ進まなければ…
私は気持ちを奮い立たせて
明日も闘う
✴️134✴️
言葉はいらない、ただ…
言葉はいらない、、、
ただちゃんと言葉で伝えてほしいときがある。
それを踏まえて言葉はいらない、そんな関係を築きたい。
勇者がコロされた!?!?
この物語は勇者が現れ、その勇者が途中で仲間を連れて、ただ魔王を倒すという物語です。
村人達は大喜び。
プレイヤーや読んでいた者達は皆、口を揃えて、そして画面では何時もこう出る。
「ハッピーエンド。」
魔王城は静けさだけが響いていたのだった。
かつては魔王"だった筈"の肉体が床中に広がっている。
そんな時に血濡れた勇者の剣を誰かが拾った。
チャキンッ、
フードを深く被った一人の男は、何時もより冷たい目線で"勇者の剣"を握った。
その瞬間にフードを深く被った一人の男は、誰も居ない静けさだけが残った魔王城でこう呟いたのだった。
「絶対に殺してやる。待っていろ、勇者。」
魔王城から姿を消したフードを深く被った一人の男はハッピーエンドを迎えた勇者の元へ向かう。
軽い足取りで、森奥から勇者の住む平和な村を眺めていた。
風が吹いた時に勇者には、長年修行をした鋭い警戒の感が働いてしまったのだった。
俺「あぁ、少し林檎を彼処から貰ってくるよーーーーん?」
「…………家から出てきたら後ろから殺してやる。」
勇者が林檎を貰うために、家から出ていった瞬間に、フードを深く被った一人の男は動いた。
グサッ、
俺「っ……!?!?…ガハッ、……」
【魔王を倒した勇者は後ろから何者かに殺されてしまった!!! BADEND………】
フードを深く被った一人の男が勇者を後ろから剣で、身体が貫通する程深く刺した瞬間に、画面にはそう文字が出てきたのだった。
勇者は血を口から吐いてしまい、その場に倒れた。
「これはお前がした事と同じことだ。俺等の正義を殺し、平和を奪った。なら、これが
俺らにとってのハッピーエンドだよな?w」
嘘偽りの言葉なんていらないよ、ただわたしは
あなたの本音が聞きたかっただけ、
あなたの優しさにずっとふれていたい
ただそれだけ。
2024 8/29 言葉はいらない、ただ・・・