『視線の先には』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の視線の先にはいつだってあなたがいた。
出会った時はワクワクして、あなたのことが知りたくて、私は釘付けだった。
数年して、あなたといることが当たり前になった。
ワクワクも無くなって、側にいることがもう当たり前になって、あなたに目を逸らした。
さらに数年して、あなたが病気になった。
突然の出来事に、もしもを考えてしまい、冷や汗が止まらなかった。
ああ、もっと見てあげれば。
ああ、もっと話してあげれば。
ああ、もっと、もっともっともっともっと。
余命宣告をされた。と、言うよりも。
お薬を飲んでも、どれだけお医者さんの言うことを聞いても、悪くなるばかりだった。
今、振り返れば大切な存在だった。
替えなどいない、大切な存在だった。
天国なんて私は何一つ信じやしないけど、あなたは絶対私が幸せに出来なかった分、天国に行って幸せになっていて欲しいと。
幸せにしてあげられなくてごめんねと。
大好きだと。
アイドルというステージ立つ人間にとって
自分だけを見つめる人間がが誰もいないというのは不名誉なことだ。
私が視線で捉えられるのはステージの照明係と音響係だけ。
彼らは仕事だからこちらを見ているだけで、私に興味があるわけではない。
観客と目が合うという経験をしてみたいと
私は切に願いながら
今日も自分と目を合わせてくれる誰かを探すのだった。
塾からの帰り道
赤信号になったときに夜空を見上げると流れ星が!
周りの大人は
地面か信号か携帯を見つめてた
ちょっと得した気分
何が見える?
どんな風に見える?
まだ何も知らない綺麗な瞳には何が映っているの?
憎らしいほど真っ白で
これから何色にでも染められる
愛らしくて愛おしい
貴方にはこの世がどんな風に見えているのだろう
『視線の先には』
視線の先には
空(くう)を見つめる虚ろな目
視線の先には、何が見えているの?お母さん‥
認知症の母が、施設のベッドに横たわり、虚ろに天井を見つめるその目‥
こちらの心まで虚ろにはなります。
視線の先には、僕がいる。
、、
視線の先は、きれいになった。
でも、湖は汚くなった。
視線の先には、何もない。
視線の先には、誰も居ない。
視線の先には、誰かいる?
視線の先には、楽しそうなひと。
視線の先には、泣いているひと。
視線の先には、おこっているひと。
視線のさきには、よろこんでいるひと。
しせんの
しせんの、 しせ のさ には
もう、なにもない。
すべてのぼくも。なにもかも。
ぼくは、、、
すい死たい。
"視線の先には"ごめんなさい。
気づいたら、目で追っていた。
名前は“ヒロト”先輩。みんながそう呼んでるから分かったけど、どういう漢字なのかは知らない。10月生まれ、天秤座、O型。サッカー部のキャプテン。チーム1のムードメーカー……ではなくて、ヒロト先輩はあんまり笑わず、常に冷静な人。でもそこがいい。
ある日、グラウンドを横切る時にすごい歓声が聞こえて。何だろうと思って覗いてみたら先輩がいた。豪快なドリブルとシュートを決めて力強くガッツポーズをした瞬間を見た時、もう私の目は先輩から離せなくなっていた。成程これが一目惚れなのかと思った。
相も変わらずにサッカー部の練習を眺めていたある日。ドリブル練習をしていた先輩が不意に顔を上げた、その時にばっちりと目が合った。先輩が私のことを見た。初めて目が合った。それだけでもう心臓が大変なことになっているのに、なんと先輩が、笑ってきたのだ。こっちに向かって。嘘でしょう。勝手に独り言が出ていた。憧れの先輩がこっちを見て笑っている。想定外のことが起きて、どうしていいか分からなくなってしまう。手でも振ってみようか。ゆっくりと右手を上げた私のすぐ後ろから、ヒロト頑張れーと声がした。先輩の名だ。先輩はそれに反応して手を上げる。まるで私に振ってるかのようにも見える。
ちょっと待って。もしかして、と思って振り向くと、そこには女子生徒が1人立っていた。その人も手を振っている。
「……え?そう、なの……?」
もう頭の中のことが全部、言葉に出てしまっていた。2つ分かったことがある。1つめは、想定外のことが起きるとどうしていいか分からなくなってしまう、プラス、思ったこと全部口に出てしまう。
2つめは、先輩の視線の先がこの女の先輩だったということ。
その人は私の横を通り過ぎヒロト先輩のもとへ小走りで駆けていく。それはそれは幸せそうに。
なんだ、私じゃなかったんだ。やっぱりね。そりゃそうか。この一連の感情ももちろん、口から出ていた。けっこうな独り言を呟きながら、私はグラウンドから離れた。さようなら、私の初恋。
「視線の先には」
いつも君がいる。
憎らしくて見たくもないはずなのに
いつまでも見てしまう。
見惚れてしまう。
僕がもっと完璧なら、君と釣り合うような存在だったなら…友達に
凡人はどう足掻いても君のような天才には届かない
だから見つめるだけ。ただそれだけ。
神様、どうして僕に彼女のような才能をくれなかったのですか。なにか悪いことでもしましたか。
本当に、残酷な世界だ。
視線の先にはいつも君がいた。
皆の中心の君は誰よりも輝いて見えた。
そんな、輝いてる君をもう見れなくなるなんて・・・
僕は事故で両目を失明した。
何も見えない世界はとてもつまらなくあんなに輝いていた君さえ見えない。
それがどれほど辛く、悲しいものか・・・
君にはわからないだろう。
光を失った世界でこれから生きていかなくちゃいけない僕の
「視線の先には」
もう君はいない。
しまった
そう思ったときには、もう遅かった
君の視線の先には彼がいた
僕は、君が恋に落ちる瞬間を見てしまった
ああ、それよりもずっとずっと前から、僕は君に恋しているのに
お題:視線の先には
視線の先にはいつも推しがいる
推し以上の人はこの世に居ない
なのに
いつも可愛い可愛いと言ってくる君
正直やめて欲しい
告白をしてきて嬉しかった
その時は嬉しくて断れなかった
でも家に帰って我に戻った
私は最低だ
君は私のことが好きなのに
私は嘘をついて君のことを好きと言った
本当は好きじゃない
君のことなんて
お願い別れたいよ
君の顔も性格もなにも好みじゃない
君は私の推しに勝てっこない
別れたい
自分勝手でごめんなさい
でもほんとに別れたい
アタシの視線の先には
大好きな人(猫)。
動物だけど、アタシは人と言う。
何匹じゃなくて、何人。
今宵も大好きなあの人が
視線の先に…
そして
アタシはムギュってやって嫌がられるとゆー
梅茶々
愛する人か
愛してくれる人か
私の視線の先には、どちらがいるのか
暑い暑い七月の昼過ぎ
熱した鉄板のようなアスファルトの上を
鳩が一羽
うろうろ歩いている
よう 可哀想な鳥よ
そんなところに
お前の食べられそうなものはあるのか
いくら飢えたとて
その小さな足に火傷を作るなよ
お前は俺と違って
昼のあいだでも
日陰で休むことができるのだから
俺かい
お前と同じようなものさ
この暑い時間に
太陽に灼かれながら
滝のような汗を流して
茹でられるような思いをして
人の昼飯を運んでは
わずかな駄賃をもらっているのさ
それもこれもみんな
飢えないためだよ
だが俺はお前と違って
靴というものを履いているし
頭に帽子もかぶっているけど
お前にはそういうものもない
だから
お前がその小さな足に火傷をこしらえて
夜の涼しい頃になっても
その痛みに眠れなくなるのではないか
俺はただ
それだけが心配だよ
鳩はなにも答えなかった
小学生の頃から少し変わっていて
宿題をやっているのに忘れたと言ったり
部活に行ってくると言いながら
駅付近をウロウロしていたり
高校では勉強は出来たけれども
3年の夏にとうとう登校できなくなり
結局転校して何とか卒業したり
なかなか仕事が続かず
お金が無いのに散財したり
もっと色々あったけれど
今はようやくやりたいことを見つけて
都会で頑張るあなた
今
その視線の先には
何を見つめているんでしょう
あなたが生き生きと
幸せでありますように
視線の先には、私より優れている「あの子」がいる。
同い年なのに抜かれちゃうのが尊敬して、憎んで。
自分を慰めたいがために向けた視線には、私より劣っている「あの子」がいる。
年上だけど、私より下手なのを喜んで、虚しくて。
私のカメラはいつもあの子やその子を写している。
私はいつも「誰か」にピントを合わせてるけど、
私は誰かのピントに合っているのかな。
そんな私の存在意義とは_。
*視線の先には*
貴女は、一向に私を見ない。
貴女に初めてプロポーズをしたのも、貴女に初めてダンスに誘い、踊ったのも僕だった。貴女と僕は年も近く、国は違ったが家同士の仲も良く、同じくらいの家柄だった。貴女に何度アプローチしても、貴女は目を伏せ微笑み、いつも同じ言葉を紡ぐ。「可愛い人ね。」と、一言だけ。
今では、貴女には婚姻した人が居る。その人のことを…心から愛していることを今まで見たことのない…幸せそうな表情が物語っていた。
貴女と一番仲が良かったのは、私のはずだったのに。愛する人が幸せになることは、嬉しいはずなのに…。
旦那さんが酷い人なら…、夫婦仲が悪かったら…、家同士の仲が悪かったら……良かったのに。
考えてしまった…、思ってしまった…、私が貴女を幸せにしたかった。と、
血の滲み出る努力を重ねたことも、どんなに苦しくても必死に生きた理由も、人生の全てが、貴女のとなりに並ぶだったことに気付いてしまった。
昔から、分かっていたはずなのに……。辛くて…、辛くて…、仕方無かった。
隣の席のイノウエさんは、授業中にいつも廊下を見つめている。
俺も気になって、イノウエさんが見ている方面を見るものの、特に何もないしもちろん誰もいない。
授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
俺は、気になりすぎてとうとう隣の席のイノウエさんに声をかける。
「あの、イノウエさん、ちょっといいかな?」
ポニーテールのイノウエさんは、不思議そうに俺を見る。
「いつも授業中にイノウエさん廊下みてるけど、何かあるの?」
イノウエさんは、一瞬、なんのことかと悩んでいたが、思い出したかのように、あぁ!、と言う。
「この学校の七不思議知ってる?」
「……え? 高校にも七不思議ってあるの?」
俺が鼻で笑って聞き返すと、イノウエさんは、むっとした顔をする。
「あるよー! その七不思議の一つで、廊下をさ迷う幽霊っていうのがあってね」
イノウエさんは、廊下を指さす。
「ちょうど、そこの廊下、授業中に通ってるんだよ」
俺は、言葉を失う。
「……いや、誰もいないよ? だから聞いたんだけど」
「まー、普通の人は見えないもんね、幽霊」
俺は、固まった。
イノウエさんの視線の先には、どうやら、学校の七不思議の廊下をさ迷う幽霊があるようだ。
廊下の蛍光灯が、パチリと鳴った。
【視線の先には】
テーマ:視線の先には #248
視線の先にはいつも未来がある。
辛い過去は振り返らない。
悔しさを握りしめて前に進む。
どんなに強い風や雨が止めようとしても。
歯を食いしばって
絶対に前に進んでやるんだ。
真っ直ぐな彼の瞳と目が合った。少し小さめだけど穏やかな色をたたえた黒目が素敵。シャープな印象だから眼鏡も似合いそうだな、と勝手に想像して一人でにやけてしまう。
何を見ているのだろう。そう考えて違和感。だって私は彼と目が合っている。──そう、目が、合っているのだ。それはつまり。
状況を理解した途端に顔に熱が集まるのがわかった。色を変えたであろう頬を隠すように両手を当てるがもう遅い。
私の視線の先には愉しそうに笑う彼がいて。
彼の視線の先には真っ赤な顔をした私がいる。
/視線の先には