『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
行き着く先はわからない
何がどう起こってこうなるのか
結局はわからないまま
でも後悔はない
全ては私自身が選んだ道なのだから
「人生の終点」
終点
電車内のアナウンスがなる。
次の駅で終点らしい。
随分と田舎まで来た。
もっと先まで行かれる電車かバスはあるだろうか。
全てを捨ててきたのだ。
絶対に逃げ切らなければ。
都会の方が隠れやすいだろうか。
咄嗟の事で慌てていたため、深く考えず遠くへ逃げた。
海外に渡る事も視野に入れ、私は電車を乗り継いだ。
終点
人生の
終点
誰にも分からない
もし永遠が
あるのなら
到着
なってほしい
このまま見た目も中身も
歳を取りたくないなあ
なな🐶
2024年8月10日1922
終点にたどり着いた時
君は幸せだろうか
それだけが
心配
終着点」の言い換えは?
次の語句の同義語:終着点 - 日本語
結果
最後
決着
終結
結末
締めくくり
目標
目的
「終点」とかけまして
「愛知県西部」と解きます。
その心はどちらも「終わり/尾張」です。
お題:終点
電車の中から
揺られながら
窓の外を
眺めている
次々と人が降りていく
満足するために降りるのか
満足したから降りるのか
アナウンスが流れる
私の終点はここの様だ
降りると同時に
また新しい人が乗っていく
ガタン……ゴタン……ガタン……ゴタン……
連結された隣の車両が時折、大きく揺れている。3両編成の液晶広告も流れない、素朴な昔の車両。
昭和の香りが纏う、旧式の扇風機がエアコンの風をさらに車内に届かせる為に、ゆっくりと首を振っている。
座席も久し振りに座るタイプ、四人が向い合せになり、窓にはとても小さなテーブルも付いている。
車窓を流れる景色は、いつか何処かで見たような、記憶の欠片に似ていた。暫く、海沿いの景色が続いている。反対側の車窓は、新緑に染まる緩やかな山、そして麓にはぽつりぽつりと民家が点在している。
随分、古いタイプの家だよなぁ……昔、何処かで……あっ!祖父が住んでいたところと似ているのか……
いまは過疎化が進み廃墟しかないが、祖父が住んでいた山間地域に似ていた。
まだこんな景色が残っているのか、懐かしいなぁ……たしか、よく遊んでいた従兄弟の友達がいたよなぁ。そうそう、あの青いトタンのスレート屋根に、隣は段々とした小さな水田が……えっ!あそこにいるのは……私たち……
いつからこの電車に乗っているのだろうか。
こんな単純な疑問も抱かないなんて。そもそも、駅に私はいただろうか。
私はどこから来て、そしてどこへ向かっているのだろうか。
恐怖に襲われて、逃げ惑い叫びたくなる状況なのに、不思議とそういう気持ちにはならない。
何故だろう……どこまでも美しい青い海が心を凪いでく。
『終点』
起承転結、完璧な終わり方がある。
どんな物語にも観客がいてそれを見届けるなら彼らの満足いく結末が本当のハッピーエンドだろう。
だから、目の前で悪役とされた彼女が朽ちるのを私は黙って見ることしかできない。
この世界が救われて、平和が訪れた今救う役目であった私は喜ばなければいけない。
けれどそんな事出来なかったから、最後の力を振り切ってこの未来を変える路線に踏み込んだ。
私が望むはこの終点。彼ら傍観者が望んだ結末を変える為に、彼ら自身を消す為に。
用意された最後の台詞を言う。
「この先は平和な世界だ」
【終点】
「終点があるということは、始点があるということだ」
生ぬるい空気を扇風機がかき混ぜる。こめかみから汗が垂れる。雪くんの白い手が、水色のチューペットをぱきんと割る。
雪くんはそのまま、片方を私にくれた。しゃくりと齧れば、喉をすべる氷のかけらがこころよい。
「このループを解消するには、始点が大事だと?」
「そう、始点の前に何があったのか。栞ちゃんは覚えている?」
私はカレンダーに目を向けた。始点は8/29、終点は本日の8/31だ。どちらも真っ白で、予定なんて何も書かれていない。
「8/29には何をしていたの?」
「何って……お葬式」
「誰の?」
「雪くんの」
日焼けした壁には、丁寧に皺をのした制服がかかっている。畳の上にぽたりと汗が落ちて、拭かなくちゃとぼんやり思う。
「僕のお葬式かあ……」
「そうだよ雪くん」
どうせなら、雪くんが死ぬ前にループして欲しかったなと思う。こんな何もかも終わった後に、ループしたって意味がない。
【終点】
ガタンゴトンと揺れながら、電車は人々を運ぶ。
駅を通過するごとに人は減っていき、シートが空いた。
座席に座ると、疲れからか強い眠気に襲われる。
ああ、少しだけ、眠っても……いいかな…………
「お客様、お客様。こちら終着駅となります」
優しく肩を叩かれ、誰かの声で目が覚める。
頭にもやがかかったように思考はぼんやりとしている。
気を抜いたら、また微睡みに落ちてしまいそうだ。
私を起こした声の主は、服装から判断するに車掌だろう。
「お目覚めですか。ではお気をつけてお帰りください」
にこりと笑う車掌に見送られ、降りた直後に扉が閉まる。
最寄り駅を寝過ごしたせいで知らない駅に来てしまった。
親睦会という名の飲み会で遅くなり、今のが最終電車。
ほろ酔いの状態で一時間以上も歩くのは遠慮したい。
とりあえず地上に出るため、エスカレーターに乗る。
改札を通るとき、ピピッ、ピピッとなぜか二回鳴った。
不具合だろうか。振り返って見るも人影はない。
「あの。いま二回鳴りませんでした?」
聞いてみたら、改札横にいる駅員は平然と答えた。
「鳴りましたよ。男性が入っていかれましたから」
それがどうかしましたか、と言いたげに首を傾げている。
「え? 誰もいませんでしたよね?」
重ねて問うと駅員は一瞬困惑し、しかし笑みを浮かべた。
「ええ。誰もいませんでしたけど、男性が通ったんです」
最終電車の着いた終着駅に見えない男性が入っていった?
難解ななぞなぞみたいで意味がわからない。
「まだ電車あるんですか?」「いえ、本日はありません」
駅員は加えて言う。「あなたの終着駅はこちらですから」
余命宣告を受けた。
あと3ヶ月で俺の人生は終点に辿り着いてしまうらしい。
最初は受け入れられなかった。
俺はまだ17歳だ。
憧れのキャンパスライフも、酒の味も知らない。ギャンブルだって1回くらいやってみたかった。
悔しさと恐怖から俺は荒れた。
見舞いに来てくれる友人たちを罵倒し、見舞いの品を床に叩きつけたこともあった。
友人たちは、当然ながら段々俺から離れていった。
ただ一人、彼女を除いては。
俺の病室を訪れるのが家族と彼女だけになった頃、俺は人生の終点をようやく受け入れつつあった。
彼女とは思い出話をすることが増えた。
初めて会ったときに一目惚れしたこと、思いきって告白したときの彼女のはにかむような笑顔、初めてのデートで出かけた水族館、初めて唇を重ねた花火大会の夜…
話ながらいつの間にか流れていた涙を、彼女はそっと拭ってくれた。
ある日、俺は無理を言って外出した。どうしても欲しいものがあったからだ。
夕方になると、いつものように彼女が見舞いに来てくれた。
俺は彼女に綺麗にラッピングしてもらった小箱を渡す。
彼女は驚きながらも箱を開ける。中にはピンクコーラルをあしらったブレスレット。
「付き合って1年のお祝い、できそうにないからさ。先に渡しとこうと思って」
彼女は俺の手を握り、涙を流した。
そして、俺は今、人生の終点に辿り着いた。
未練がないといったら嘘になるが、それでも彼女に出会えただけでも幸せだった。
彼女が棺に入れてくれた翡翠の指輪を嵌めて、俺は人生の終点から彼岸への橋を渡っていった。
終点?
終わりは終わりで
終わりは始まりの始まりかも知らんけど
終点
「さて、自由研究の始まりだ!」
先輩が高らかに宣言する。
「俺らの高校は自由研究ないですよね」
「こういうのは雰囲気が大事なんだよ。自主的に自由研究してもいいだろう?」
ほら早く、と先輩に手を引かれて電車に乗り込んだ。
「先輩って俺の記憶によると今年受験だったと記憶してるんですが」
「うぐ……遊んでる時ぐらいは勉強の話はやめようよ。今日は禁止!」
普段は恐ろしい程に混んでいる車内は、もぬけの空だった。それも当たり前の話だ。俺たちの乗った駅は学園前という、学園の目の前にある駅なのだ。今は夏休み。この駅を使う人間も殆どいなければ、路線自体の使用率も減っている。
俺と先輩は適当な場所に並んで座る。
「あー、いつもこうならいいのにな」
「あれ、君って寮じゃなかったっけ?」
「たまに外に買い物に行く時に乗るんでるよ」
「へえ……学園の中にもスーパーあるのに、物好きだね」
「……まあ、そうですね」
変わり者の先輩に物好きと言われるのは釈然としないが、先輩と行動を共にしているのは物好きと呼ばれても否定出来ないので、頷いておく。
「で、今日はどこまで行くんですか?」
「言ってなかったっけ」
流れていく木々を眺めながら、俺と先輩はいつものように会話をしていく。
「終点だよ。終点。僕、この三年間で行ったことなかったなぁって思ってさ」
「終点!? めちゃくちゃ遠いですよね? だから朝早くに集合だったんですか」
「うん。そうだよ。終点でちょっと散歩してからまた電車に乗ろう」
「……それだけですか?」
先輩が俺を引っ張り回して何処かに連れていく時は、事件が起こりそうな時だ。例えば遺産相続争い中の島だったり、殺人事件の起きた教室であったり。終点で何か事件が起きるのか、或いは乗車中に事件が起こるのか。
「そうだよ?」
「今までの己の行いについて胸に手を当てて考えてみては如何でしょうか。何かあるんでしょう?」
先輩が首を傾げる。
「単に終点まで時間が掛かるから、君と一緒だと退屈しなくて済むので呼んだんだ。君も暇だろう?」
君と喋ると楽しいからね、と続ける先輩が全く恥ずかしそうにしていないので、俺だけ照れるのもおかしな話だ。……おかしな話ではあるのだけれど。
「えっ、君なんか顔が赤くないか!? 大丈夫? 熱中症対策の為に水とか飴とか持ってきたよ!」
わたわたとする先輩に問題ないから落ち着いてと伝える。
「……じゃあ、部室で喋らないことを喋りましょうか。一年の時の夏休み明けの試験にどんな問題が出たか、とか是非聞きたいですね」
「勉強の話は禁止って言っただろ!?」
先輩の悲鳴のような声に俺は頬を緩ませる。先輩の持ってくる事件に巻き込まれるのも楽しくて好ましい。けれども、たまには、こうしてゆっくり過ごすのも悪くはないだろう。
終点
何が終点だ
勝手に決めやがって
まだまだ生きていたいし
まだまだやりたい事があるんだ
なのにその意欲も萎むほどの
歳を重ねてしまっただけだ
見返してやりたいし
驚かせてやりたい
でもできないことを理解できるほどの
自分の器を計り知るだけの
時間を過ごしてしまった
無理だなんて
自分が1番思いたくないのに
自分が1番わかっている
すごいですね
さすがですね
貴重なお話ありがとうございます
そう言えばこっちが良い気分になるとでも
思っているんだろう
ああそうさ
哀れな人間だからな
なんてちっぽけなんだ
こんな存在で良かったのだろうか
後悔しかない
ここは終点
終点(2023.8.10)
特になんというわけでもない夏の日。いつも使っている路線の、終点まで乗ってみた。
見慣れた景色がだんだんと遠ざかり、知らない誰かの日常が車窓に流れる。
いつもなら、ここには存在しない自分。いつもなら、自分にとって存在しない風景。まだ見ぬ世界への、不安と期待を抱えながら、終点を待った。
終着駅へ降り立つ。なんの変哲もない、山際の閑散とした駅。それでもやっぱり、自分にとってはなんだか異世界に来てしまったようで。
それ以来、終点まで行ったことはないけれど、今でも目を閉じると、あの得体の知れない静謐さがまざまざと蘇ってくるのである。
終点
本当に行き止まりという終着駅がある
有名なのはJR北海道の宗谷(そうや)本線です
旭川駅を出発して259.4キロメートル走り
はるばるたどり着いた終着駅は
日本最北端の駅
東西南北「日本最○端の駅」のうち
終着駅が行き止まりで
その先へ進めないのは
稚内(わっかない)駅だけ
さらに北へ向かうには
パスポートが必要となり終着感を
一層強く感じさせる
車窓からは道北の原野や牧草地が広がっており
最果ての地へ向かっていることを実感せずにはいられないだろうと思う
おしまい
終点の、最後尾の車両。
ストンとホームに降り立って、ゆっくりと階段へ歩き出した。
終点の二駅前から、この車両には誰もいなくなる。それが何だか心地良い。色々な人の身体や気持ちを乗せた空間が、時間になると自分だけの世界になるようでほっとする。
何を見ても、何に夢中になっても誰も文句を言わない。
それを心地良いと思ってしまうのだから、大概私は心の狭い人間だ。
走るの、苦手。
走る行為そのものも辛いのに、
目的なく走るのがしんどい。
皇居ランとか、出来る人はちゃんと
何キロ走る、とかの目標や
達成感、とかの
得られるものがあるんだろうな。
私の場合、ぶらぶら近所を散歩
とかもあまり出来なくて、
歩くだけでも、どこかに行く
本屋に行く、パン屋に行く、スイーツを買うとかの目的があるから動く。
(食べ物率、高め)
目的ないから動かない!
或いは
食べ物買いに行くから動く!
だから痩せないのね…。
出来ることからしよう。
まずは寝る前のストレッチから…。
終点(ゴール)は、マイナス◯kg!
*昨日で♡が500を超えました。
いつも押してくださる方
時々押してくださる方
読んでくださる方
お初の方
励みになってます。
ありがとうございます。
灰色の雲が赤く染まっていく
渇いた思考の繰り返し
今日も駅の階段を昇って雑踏のひとつとなる
窪んだ眼球が映すこの街の景色は
胸焼けがするほどいつも通りで
階段の手すりに掛けた指先に汗がにじむ
終わりの見えない日々に呼吸も出来ずに
飲み込んだ言葉は吐き出すタイミングを失って
見上げた空は焼けつくほどに赤く遠く
「もういいんだよ」
ふと、天使の声が聴こえた気がした
ホームにノイズ混じりのアナウンスが響く
「間も無く終点、終点になります」