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終点の、最後尾の車両。
ストンとホームに降り立って、ゆっくりと階段へ歩き出した。
終点の二駅前から、この車両には誰もいなくなる。それが何だか心地良い。色々な人の身体や気持ちを乗せた空間が、時間になると自分だけの世界になるようでほっとする。
何を見ても、何に夢中になっても誰も文句を言わない。
それを心地良いと思ってしまうのだから、大概私は心の狭い人間だ。

8/11/2023, 8:58:24 AM