終点』の作文集

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終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/10/2023, 4:08:56 PM

終点

描き終わり
続けない判断

完成と言う途中
一区切り

とりあえずの到達点
繰り返しのさらなる始まり

振り返り整理して調える
そんな風景をただ眺めている

これまでの終点

8/10/2023, 4:05:07 PM

人生における終点…それは「死」だ。生死は表裏一体であり、生きとし生けるものは皆等しく死ぬ。それが早いか遅いかの違いだけだ。
きっと私は、長生き出来ないであろう。生きてもあと20年、といったところだろうか。精神障害者は健常者に比べて短命であると医学的に証明されているし、自分自身精神を擦り減らし身体を酷使し過ぎた自覚もある。それよりもまず、長生きしたいという願望が一切ない。私は人生30年で良い、と思春期から強く思い続けていた。30で終わらせてしまおう、と。
何度も自殺を試みたが全て失敗、未遂に終わってしまった。私の覚悟が足りなかっただけなのかも知れないが、何故かいつも助かってしまう。人間はとても頑丈に出来ており、ちょっとやそっとのことでは死なないのだと再認識させられたし、看護師にも「苦しいだけで何にも変わらないよ」と言われてしまう始末。無意識に(恐らく解離していた)眠剤をODし昏倒、救急で運び込まれたときのことは、一生忘れられない。四肢を拘束されて完全に拘束された上尿管を通され、オムツを履かされた。これが所謂身体拘束と言われるものである。
幸い私の場合身体拘束は1日で済んだが、地獄のような時間であった。何より便意を催しそれを看護師に伝えた際、「オムツの中にしていいよ」と言われ、それしか手段が無く止むを得ず実行した自分自身を物凄く嫌悪した。アラサーと言えども女だ、良い年した大人がオムツの中で排便するなど、受け入れ難い行為であったのだ。オムツをするのは赤ちゃんもしくは老人であり、まだ若い(と思われる)私がする羽目になるとは思っていなかった。この身体拘束が良い意味で戒めになり、私はODや多量飲酒等の自傷行為を控えるようになったのだから、ある意味良い経験になったとは言える…。
だが自傷行為を控えるようになっただけで、飽くまで希死念慮は消えていない。
今でもふとした瞬間、猛烈に死にたくなる時がある。酷い時は、具体的にどう死のうかと自殺企図したりもする。私は双極性障害混合型だ。躁と鬱が混在している状態であり、最も自殺リスクが高いらしい。衝動的に自殺してしまう人が多いのだと、YouTubeか何かで見た。だから、気を付けなければならないと自分でも思っている。親より先に死ぬのは最大の親不孝であるし、自ら死を選ばずとも自然災害等で死ぬかも知れない。無理に死ぬ必要はないのだ、ましてや地獄の苦しみを味わってまで。
30を過ぎて、私は変わった。いや、変わらなければならない。今の私は、自殺未遂等しないであろう。文章を書いたり、占いをしたりと趣味が充実しているからだ。病んではいるが、それなりに上手くやれていると思う。そして何より、こうして私の駄文を読んで下さる方が居るのだと思うと、目頭が熱くなるのだ。いつかは文章を書いて生計を立てたい!と思っている私にとっては、身に余る光栄である。良い意味でも悪い意味でも嘘偽りない自分を、これからもさらけ出していく…。付き合っていただけたら、心より有難いと思う。

8/10/2023, 4:00:48 PM

従姉妹から荷物が送られて来た。
箱の中身は昨年亡くなった根津の伯父の万年筆と、伯父が書きためたノートのコピー、名物のお煎餅、そして一筆箋に認められた従姉妹の手紙だった。

手紙を読んでいると、3歳の息子がお煎餅の箱を持ってきた。私は箱紐を外して、個別包装の袋も開けてあげた。
息子は煎餅には目もくれず、輪っかになった紐で遊びはじめた。
最近この遊びにハマってるみたい。

私は手紙を読み終え、次はノートを読み始めた。書き出しはこうだ。
「人生には青春もなければ老後もない。そんなものは昼寝に見る、徒夢に過ぎぬ。」
うわ、いかにも皮肉屋の伯父さんらしい。ノートは子供の頃の記憶から始まる、いわゆる自分史だった。
伯父とはそんなに親しい訳ではなかったが、初めて知るエピソードはなかなか面白く、刺激的だった。

それにしても青春もなければ老後もないだなんて。
そうかな。そんなことないけどな。
私は子供と生きるようになって、人生は始まりもなければ終わりもない、山手線みたいなものだと思うようになったけどな、伯父さん。
そんな風に思いを馳せていた時、不意に横にいた息子が言った。
「ママ、終点だよ。終点のはままつちょうにとうちゃくしました。おりてくださーい」

伯父が息子の口を借りて返事をしたようで、思わずフフと笑ってしまった。
私は持っていたノートを机の上に置くと
「運転手さん、乗せてくださーい」
そう言って、紐で出来た電車に乗り込むと、始発駅の浜松町から出発した。

8/10/2023, 3:58:50 PM

次の駅だ。今日から高校生生活が始まる。もう中学生の頃のズボラな自分とはもうおさらばだ!“ルール”!課題の期限は守る!授業中は寝ない!忘れ物をしない!あとは、、、遅刻をしない!みんなにとっては当たり前で簡単なことかもしれないけれど、私にとっては難しいことなのだ。
電車の窓を流れる景色を眺めながら、“ルール”を頭の中で何度も何度も唱えて自分の脳みそに言い聞かせる。この“ルール”を破ったら一週間テレビ禁止の刑だ。自分になにかしらの刑罰を与えないと中々ズボラ脱却はできないのではと思い自分の中の一番嫌な罰を考えた。
テレビが一週間見れなくなると結構困る。大好きな俳優が出演している月曜日の連ドラを逃すことになるし、朝七時からの情報番組の占いも見れない、景品が当たるじゃんけんも参加出来なくなる。そんな仕打ちは絶対にごめんだ!至福の時間は絶対に死守する!もう一度自分の心の中でけじめをつける。
どうせ“ルール”を破ったとしても、ズボラだからテレビも見ちゃうんじゃないかって思ってる?そんなことが出来ないように、
「私がこの“ルール”を破ったらテレビの線は一週間抜いていいから」
とパパとママに一週間耳にタコができるくらいに宣言している。
元々私の家にはテレビがなかった。私が中学生になる頃にパパとママに私がおねだりして入学祝いで買ってもらったのだ。うちは新聞をとってるからテレビなんて高級品はいらないのに。なんてママ最後までブツブツ言っていたけど。
私の生活からテレビが消えることなんて考えられないのだ。私は今日から新しい自分に生まれ変わる。ずっと頭の中で“ルール”を唱えてるうちに目を閉じた。









「次は、終点██駅██駅です。お忘れ物のないようにお降り下さい。」
車内アナウンスで目を覚ました。すぐに時間を確認する。腕時計の針は九時を指していた。そして始業式は九時からだ。





私は一週間どう生きていこう。

8/10/2023, 3:54:25 PM

【終点】


「じゃあね、また今度!」

「うん、またね!」

簡単な挨拶をして、友達が電車をおりる。彼女を先頭に、老夫婦や小学生らしきグループ、様々な人達もホームへと足を進めた。さすが都市部と言うべきだろうか。

さっきまで混んでいた電車内が少し空く。周りにおじいさんやおばあさんがいないのを確かめて、空いていた端の席に座った。

帯を崩さないように気をつける。できるだけ後ろにもたれないようにしないと。

下を向くと、白の生地の中で優雅に泳ぐ真っ赤な金魚が見えた。それと、真珠みたいな帯留め。下駄はおばあちゃんから借りた、黒に赤い紐のやつ。



今日はかなり大規模の花火大会があって、電車で一時間半くらいかけて行った。



私の家は開催場所から遠いから、今まで一回も行ったことはなかった。けれど、私ももう高校一年生だ、親に頼み込んで友達と二人だけで行かせてもらった。前からテレビで見て、興味はあったのだ。


ふと、さっき撮ったばかりの写真を見ようと、スマホを取り出してアプリを開いた。友達と撮った自撮り、映えるかき氷、それに大きく咲く花火。


友達に誘われたときの記憶が、写真のようによみがえる。夏休みが始まる前に一緒に行く約束をして、お揃いの浴衣を着て行った花火大会。


「楽しかったけど、疲れたな…」


車窓の外を見ると、ビルとビルの間にある道路で車が走っていた。どこかのオフィスなのだろう、ビルの窓からは綺麗に整頓されたデスクが、歩道橋にはスーツを着て歩いている人が見える。下には居酒屋なんかが立ち並び、少し温かみのある光で客を待っていた。


そんな一瞬の景色が、心から離れなくなった。


すぐに、写真を撮ればよかったと後悔する。とても綺麗な景色だった、胸がキュッとなるくらいには。今撮っておけば、きっと後から同じ気持ちを味わえたのに。

やっぱり疲れてる。いつもならすぐにスマホを向けるのに、そんな考えさえ浮かばなかった。

軽いため息をひとつついて、横の仕切りにもたれる。
どうせ降りるのは終点だ、それまで少し寝てしまおう。


そう思って目を閉じた。






夢に誘われるのは早かった。


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _


『-ご乗車、ありがとうございました。次は冨永駅、終点です-』


アナウンスの声で目を開ける。周りを見ると、私の他にはもう二、三人ほどしか乗っていなかった。
どうやら、一つ前の駅を出発したところらしい。

目をこすって、スマホの画面を見る。


「あ、やば...」


そこには、お母さんからのLINEが多数入っていた。


『何時くらいに着きそう?』

『おーい、返信ください』

『今どこ?』

『(はてなマークを浮かべるくまのスタンプ)』

『(はてなマークを浮かべるくまのスタンプ)』

『(はてなマークを浮かべるくまのスタンプ)』

『いつまで経っても車出せないよ〜!』

『(怒ってるくまのスタンプ)』

『(怒ってるくまのスタンプ)』

『(怒ってるくまのスタンプ)』

『(怒ってるくまのスタンプ)』


これは、やばい。
多分、いや絶対、十中八九怒ってる。

急いで返信を打つ。

『ごめん、寝てた。今1個前の駅でたとこ』

飛行機を押した瞬間に、既読がついた。

『そんなことだろうと思った。着くの遅くなるから、待っといて』

すぐにおっけーのスタンプと、土下座してるスタンプを送る。既読だけついて、そこから連絡は途絶えた。



とりあえず、せめてもの誠意で、早く駅の外に出ておこう。


そう思い、立ち上がって出口の前まで移動する。
帯も髪型も、そんなに崩れていなかった。とりあえず胸を撫で下ろす。これで帯まで崩れてたら、めちゃくちゃ怒られていただろう。


外は暗闇でほとんど何も見えない。山が近くなってきて、電灯くらいしか明かりとよべるものはなかった。


スマホのホーム画面を見る。お母さんからLINEがあればすぐに対処できるように。

そういえば、今どこら辺なんだろう。逐一報告とかした方がいいかも。

そう思い、車窓からの景色を見ようとした。


「わっ...」


街中の光が、目に映った。
山に近づいているから、標高が少し高くて、さっきまでいた都市部が丸々見えた。淡く、くっきりした輪郭の光。地球は丸いのだと、実感してしまうほどだった。


ほとんど無意識で、シャッター音を鳴らしていた。
手元のそれには、さっき見た景色が閉じ込められる。


また、胸がキュッとなった。これは所謂、エモというやつだろうか。それか、ノスタルジー?

言葉を探してみたけれど、結局ぴったりくるものは見つからなかった。ただ、この感情が大切だった。


『-ご乗車、ありがとうございました。まもなく冨永駅、冨永駅です-』


アナウンスの声があって数秒で、ドアは開いた。








私はほとんど駆け足で、駅の外へと向かっていった。

8/10/2023, 3:52:57 PM

終点 
終点、横浜です。
横浜に着いた。
就活のために神奈川県を転々としている。
けど、仕事は見つからないまま三年、母親に殺された。
きっとお荷物に気を使うのが疲れてしまったのだろう。
私は地獄で、刑を受けるために電車に乗った。
体はボコボコだが、次ですべてが終わる。
終点、○○刑です。

8/10/2023, 3:45:55 PM

『言の葉と人生』

ある東京の骨董店であるはずの古屋。
東京と言えば街中のオシャレなアンティーク店などを思い浮かべるだろうが、
東京の方では大分端なゆえ、街の灯りも届かるまい。
アンティークと言う名の音も、もう耳には届かるまい。

今は春日の夕星を、生温く桜の落ちた縁側にてひっそりと眺めている。
縁側には、金が無く仕方なく選んだ継ぎ目の無い机代わりの板と、
少し冷めたであろう緑茶が、仲良く冷たい床に「こんばんは」と語りかけている。
あの時から、何年たったであろうか。
私が骨董店を始めてから早十数年…
長くもあり、短くもある人生の一部。
骨董が昔から好きだった訳ではないが、妻が好きであったので仕方なく。
最初は骨董など分かりもしなかったが、まぁ、分かる必要もなかった。
骨董を見続け数年たったある日、私は執筆活動をするようになった。
人生になんの興味も持ってこなかった私が、
今さらなにかに興味を持つなどと少し可笑しな話ではあるが
日々骨董を眺めていく内に、日々美しながらも朽ちていく様に、
人間として、生きているものとして、
何かを残しておく義務があるのではないかと思うようになったのだ。

しかし、執筆活動をするにあたっても
人通りの少ない路地にひっそりとあるだけの店じゃあ中々儲けもないもので。
机すらも買えず、仕方なく頭ほどの大きさの無駄に綺麗な板で我慢し、
ペンもインクも数少ない友人からの受け取りもので。

しょぼい物であるが、一応書けないことはないであろう。
まず手始めに、一番最初に目に入った少し曇った水晶玉について執筆することにした。
水晶を拾った貧しい女がその水晶に魅入られていくミステリー小説だ。
一見して、執筆はただ言葉を連ねていくだけで、
簡単でつまらないようなものに思っていたが、これが案外難しいのである。

まず私はストーリーの構成から入った。
蛇口のようにアイデアがどばーっと出るわけではない私は、
きゅきゅっと固く締められた蛇口から少しずつ水を捻り出していく。
そしてその構成が思いつき、
やっと書こうと意気込んだところで蛇口は再度締まってしまった。
そう、いざ書こうとなって書くと何故か違う言葉が頭に出てくる。
構成に当てはまる言葉を探そうと、瞑想等々してみても、
やはり当てはまるものがない。
仕方なく私はまた書き直し始めた……

そういった感じの始めであっただろうな。私の執筆活動は。
今はもう、千編もを越えるものを書き、人々の目に入るような存在になった。
そんな私が君に問うてみるのだが、

君は、何故執筆をしている?

私は、何か残しておく義務があるのではないかと思うようになったからだと言ったな。

では、君は?

正直、君の返答に興味があるわけではないのだよ。
だが、君の思考回路に、これからの人生に、選択に、私は好奇心が押さえられないのだ

人生とは複雑で曖昧であるな。
人として生きることが許されているから、人の生と書いて人生。
人という存在が曖昧であるが故にいろんなものが曖昧になっていく。

だがしかし、言葉という確立したものを人が理解し、発することで、
人は生き物としての生を達観する。

そして、死ぬ時までも言葉を紡ぎ、後世に残し輪廻へとまた旅立ってゆく。
言葉とは、人が生まれながらに持つものであり、
また、人生の終止符を打つためにあるのだよ。

さて、少年少女よ。
書き残したこと、言い残したことはあるかな?
あるのであれば、その言葉を止めてはいけないよ。


お題『終点』

※夕星(ゆうつづ)=夕方に見える星。宵の明星。明の明星。
※達観(たっかん)=全体を広く見渡すこと。ものの心理や道理を極めること。

8/10/2023, 3:44:59 PM

『終わりなき旅』

メラメラと燃える炎
大きいものも 小さいものも
様々な炎がそこにはあった

私の役目はろうそくに火をつけること

ろうそくの大きさはみんな同じ
だけど、数は一人ひとり違う
不平等に見えるかもしれないけど
不平等なんかじゃなくて、そこにはちゃんとした理由がある

今日もまた一つ
ろうそくに火をつける

つけた火は一定の時間がたつと
自然のうちに消えていく
今日もまた一つ
ろうそくから火が消えた

いくつもある ろうそくから
全ての火が消えてしまった時
子供たちが帰ってくる

いつ帰ってくるのかは
始めから決まっているけど、
何をしてくるのかはその子次第だ

たまに まだ火がついてるのに
自分で消して帰ってくる子がいる
でも、これは
絶対にしてはいけないことなんだ

火がついている間は修行の時
修行をさぼって勝手に帰ってきたりしたら
その子は成長できないから
また次の世界で同じ修行をすることになる

外の世界は大変なことがたくさんあるけど
挫けちゃいけないよ
帰ってきた子供たちは
明るい子は明るい方へ
暗い子は暗い方へ
その子に応じた場所に行くから

出来るだけ明るく軽やかな自分になれるよう
頑張らなくてはいけない

メラメラと今日も激しく炎が燃える
今日もまた一つ火をつけて
ついていた火が一つずつ消えていく

この世界には終わりがない
帰ってきた子供たちはしばらくすると
また次の世界に出掛けていく
そうして子供たちは
少しずつ大人になっていく

愛しい愛しい子供たち
君らの炎はまだまだ燃えてるよ
修行はきついが ちゃんと見ている
全てが学びだ
挫けずこれからも 自分の炎を燃やし続けて

8/10/2023, 3:40:39 PM

終点

電車を乗り過ごしてしまって
東京メトロの地下鉄に乗ってたのに
いつの間にか空の下を走っている

つぎ、終点なんて言われても
財布の中には500円玉しかないのに
どうすんのさ

8/10/2023, 3:37:24 PM

終点


やっと辿り着いたと思うのか
もう着いちゃったと思うのか
そこはさびしいと感じるのか
静かで心身安らぐ場所なのか

終わり良ければ、大体は良し

8/10/2023, 3:25:04 PM

この恋がもう終わっていたと気づけたとき、私はようやくその失った恋に涙できたのです

「終点」

8/10/2023, 3:24:26 PM

ニュースで

老人ホームの入所者が、朝食で提供されたパンを食べて、窒息して亡くなった。
裁判で遺族の勝訴で、千万単位の賠償金支払い命令とかなんとか…

多分主食をパンにするほどパンが好きだったんだろうから、悲しい事故だけど終点としてはまずまずなんしゃなかろうか。

ただ窒息死って苦しいだろうから、遺族のやりきれなさも凄く分かる。

ご冥福をお祈りします。

8/10/2023, 3:19:32 PM

「あと1つ、それで終わりです」
男は振り返って確認した。
真っ白な地面には、小さな点がいくつも打ってあった。
「思ったよりも小さな点ですね」
そう言われて何だか恥ずかしくなった。
「ははっ」と小さく苦笑いをし、ゆったりと後ろ頭を数回撫でつけた。
「でも、こんなに同じ大きさばかりの点を打ち続けた人は少ないんですよ。ある意味、匠の技です」
声は感心しているようだった。
「はははっ」
さらに照れくさい、思わず足元を見た。
「どうします? もう最後の1点、打ってしまいますか? もう少し休んでからでも構いませんよ」
「そうだな…もう終わらせようかな」
男は口を結び直し、鼻からひと筋の息を吐いた。
息は、すうっと鼻の下に向かった。長年の食いしばりのせいで出っ歯気味になった、やや上向きな口元を滑ると、上昇気流になってどこかに紛れた。
それから右足を上げ、踵をとすん、とおろした。
最後の点を打った。
何の感想も浮かばない。
「お疲れ様。終わったよ」
「お疲れ様でした。ぜひ空の上から見ていてください。うんと高いところからですよ」
男は、しゅるしゅると音を立てながら消えた。
声は手を振るのをやめ、男が付けた黒い点を眺めて目を輝かせた。
「今度はどんな花が咲くのだろうか。楽しみだな。いろんな花が咲くこの世界に、また新たな花が咲く。その花に一体どれだけの人が気づくのか…。気づいてくれるといいな」
声の右手から、柔らかな光が降り注いだ。
黒い種はキラキラと笑った。






「終点」

8/10/2023, 3:15:55 PM

終点___

人生の終点は"死"だと思う人は
沢山いるだろう。

でも私はそうは思わない
亡くなった人達は忘れ去られるまで
その人の心の中で生き続ける。

だから人生の終点は"死"ではなく、
死んだ後、人に忘れ去られた時が
人生の終点だと私は思う。






__________________
とあるアニメのとあるキャラクターの
言葉から思いつきました。

8/10/2023, 3:05:27 PM

終点



<にゃーーーーーー>
聞き馴染みにのある声。

<にゃーーーーーー>
よりちゃん、よりちゃんはどこにいるの?

<にゃーーーーーー>
橋を渡った先には、辺り一帯暖かい草原が広がっていた。不思議な場所だ。私たちは道標もないのに、こっちに行きたいと直感で思ってしまっているみたい。周りのみんなも誰か探している。



<にゃっ>
あ、いた。




何年ぶりに触れただろう。ふわふわとした毛並みに、ピンと空に向かって伸びる尻尾。3角の耳に、少し湿った鼻。
私の顔にぐいっと顔を擦ってきた。

ずっと会いたかった。
よりちゃん、大好きだよ。

8/10/2023, 3:03:35 PM

春風にそっと背中を押され

学舎の屋上まで来た

希望も自信も 全て失った瞳から 雫が落ちた時

自分自身の心の終わりを感じた

体を少し傾ければ

進んでいく私の時を止めることが出来る

でも 私ね 後悔しそうな事がひとつだけあるの。

もっと皆と同じように普通の生き方をしたかった

私なりでいいって あの人は優しいから

そう言うけれど。

まだきっと壊れてない この心は

まだもっと頑張れたんじゃないかしら

時は止められない。 戻りもしない。

呼吸ひとつする度に後悔が増えていく

それでも その日が来るまで

生きていたいと思った

私が思い描いた未来は

どれもファンタジー作品の様で

叶うわけが無い夢ばかり集めているけれど

それでも 笑う時間があるだけで

それだけで

私の旅の終点は まだ まだ 先にあるの

8/10/2023, 3:03:04 PM

「終点」

人生の最後が終点
今までのこと振り返って
いいことばかりじゃなかったなぁ
生まれてこなくてもよかったし、
無駄な時間も沢山過ごしてきた。

でも今は、こんな暇つぶしみたいな人生
全部自分に必要なことしか起きてないと
思うようになった

だから終点まで沢山寄り道して
生きていってやろうと思う

8/10/2023, 3:01:42 PM

8/10 お題「終点」

 最果ての駅で電車を降りた。この先には何もない。
 目的などなかった。ただ、この世の果てに辿り着きたかった。そこに何があるのか見てみたかった。けれどこの先には何もない。
 何もない、という言い方は間違いだろうか。
 奈落が口を開けている。どうやらここが世界の果てだ。飛び込めば命はないだろう。
 闇。ただその一言。見つめていると、なぜか落ち着く。己の中の曇りもその果てに消えるような気がした。
 どれくらいそうしていたか。ひとつ息をつき、奈落に背を向ける。
 駅に戻り、時刻表を見る。次の電車は明日だ。今度はここが、己の始点になる。

(所要時間:9分)

8/10/2023, 3:00:16 PM

「終点だよ。」


頭上から声がした。
「いや、ここまだ通過点でしょ。」
僕は答えた。
「いや、終点だよ。 君がそうしたんだ。そうなるように人生を組み込んだのは結局君だよ。」
訳の分からないことを言う少し見覚えのある顔が物言いをする。
「僕は生憎スピリチュアルじゃないからね、君が何を言っているのか分からない。」
少し皮肉を込めて言ってみた。
「この電車が今動いていないのが、証拠でしょ。」
思わず吹いてしまうところだった。 煽ってみたのにも関わらず事実だけを淡々と言う人間は、少し苦手だ。
「それは、確かにそうだね。 」
でも僕にはここを終点にするには、少し早いと思ったのだ。 まだ2駅分くらいしかきっと走っていないのに、ここの設計者はどれだけ裕福考えを持っていたのだろう。

「さっきはふっかけて悪かったね。 少し遊びたかったんだ。じゃあ僕はここで降りるから、話し相手をしてくれてありがとう。さようなら。」
「行くの?」
袖を引っ張られよろけてコケてしまった。 僕の体はこんなにも脆いものだったか?
「君が、、行けと言ったんだろう。」
体が少しずつだるくなり、脇腹が酷く痛む。
「そうだけど、そうじゃないの、」
彼女が何を言っているのか、全く分からなかった。
「僕もここで降りるのが最善だとは思えないんだ、何故かわかるかい?」
知ってるわけも無いのに、返答を待った。
すると彼女は僕の目を真っ直ぐ見て言ったのだ。

「まだ生きたいからよ。」

目が覚めた頃にはもう「君」は居なかった。あの車両での君の袖を掴んでいた掌はいつの間にか、僕の手を優しく握ってくれていたのだ。
「君が、助けてくれたんだね、」
すっかり固くなった手を誰かが包んでくれているかのように、僕は慣れた手つきでナースコールを押した。

8/10/2023, 2:58:38 PM

始点終点

結ぶ線の先に何が見えた?

平坦な線を日々いきている

今この線が正しいかなんて誰がわかるのだろう

他人に答えを求めるものでない

自分で決めれるのである

誰かの評価なんで当てにならないよ

戦争中や病気の人は素晴らしい人生に見える
充実した人からは悲しい目で見られる

そこに答えなどない
全部判断基準は自分だからである
自分が納得行く仕事なのか?
自分が意味のあること?
自分が1人でないなら先があるのか

結局自分でしか判断なんて出来ないなら
自分がとことん納得できて
充実して幸せな方向に行けばいい


答えは結局自分なんだから。

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