紅茶の香り』の作文集

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紅茶の香り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/28/2024, 3:38:40 AM

お題 紅茶の香り



「紅茶を淹れてもらえるかしら」

そう言って目を細めて笑うのは僕の医学の先生である。
学校の本棟から離れた場所に位置する小さな教室。
先生1人と生徒がせいぜい5、6人入るほどの教室である。
しかも先生の書いた研究資料や本などが沢山積み上げられていてまともに歩けるのは先生の机の周りくらいだ。
教室の外は中庭と呼ばれているがまるで庭園のように
草木が生い茂り花も沢山咲いていて
それを横目に研究している先生はとても絵になる。

そんな先生を見始めて早4年。
最初は他の生徒もよく出入りして先生に教えを乞うていたが一切この教室に近寄らなくなった者もいれば
退学してしまった者もいてか
早々に僕と先生の二人きりになっていた。
勿体ない。こんな綺麗で素敵な先生に教えて貰えることなど今後一生ないだろうに。
まぁ、仕方がないか。
だから紅茶好きの先生に毎日紅茶を淹れるのは僕だけ。
そんなことを考えながらすぐ淹れますね。と返せば
先生は
「もう貴方に紅茶を淹れてもらうのも最後ね。来年からまた新しい子に淹れてもらわないと。」
なんて困った顔をしながら言う。
それを聞いた僕は心が締め付けられそうになりながら
先生に紅茶を差し出す。
「...寂しいですね。とても残念だ。」

そして紅茶を口にした先生は眠くなってきたと言っていつも仮眠しているベッドに横になった。
それからもう何時間も経つ。

段々と温かさが消える先生の頬をやさそっと撫でながら
「先生がいけないんですよ?
僕以外の人に紅茶を淹れてもらおうとするから。」
と呟くが先生はもう聞く耳を持っていないだろう。

ベットの横の小さな机に丁寧に置かれたティーカップから
ふわっと紅茶の香りがした。

「嫌いだったなぁ、この匂い」

10/28/2024, 3:34:07 AM

ハーブティーの香りが、鼻腔を刺激する
昼下がりのアフタヌーンティーの時間だ
焼きたてのスコーンと、香りが自慢のストレートティー
甘いのがお好きならミルクティーもどうぞ

10/28/2024, 3:32:15 AM

紅茶の香り  (相棒)/ドラマ軸



 カチャン。とカップをテーブルに置いた。

やけに響いたその音は、特命係の部屋がこんなにも広かったかと錯覚させるような大きさだった。

相棒、亀山薫が特命係を去ってから早一ヶ月。

時が過ぎるのは早い、とこの部屋の主、杉下右京は毎朝のルーティンをこなしながらもうここにはいない相棒を思い出していた。

雨が降り始め、梅雨に入ろうかという時期でした。
初めて会ったとき、君はまだ捜査一課から移動してきたばかりで、暴走しがちな、青い正義感を持つ人でした。

君とは何度もぶつかり、時に助け、助けられ。
君の真っ直ぐ過ぎる正義は、僕にとって眩しかった。
でも、毎日を共に過ごしていく中で、とても良い信頼関係を築けていけた。
だから、君が本当にやりたいことがあり、その想いが強くなっていたのも強く感じていたのです。

そして君は、自分の進みたい道へ歩いていきました。

この紅茶の香りをかぎ、飲むたびに僕は君を思い出します。

それは何故なのか?

君が、美和子さんと共にプレゼントをしてくれたからですよ。

自分はお茶のことなんてよく分からないから、美和子と一緒に選びました。

と少し照れくさそうに笑いながら渡してくれた、大切な一品です。

僕はとても嬉しかったんですよ、亀山君。

貰ったその夜、花の里で、たまきさんに自慢するくらいに。


亀山君。君が今進む道は、とても困難な道でしょう。

でも君なら必ず叶えられると僕は信じています。

真っ直ぐなその心を忘れなければ、絶対に大丈夫です。

僕はいつも、この特命係の部屋から、君を応援していますよ。

では、またどこかで。

10/28/2024, 3:31:18 AM

【紅茶の香り】


紅茶ばっかり飲んでる時期があった

その頃は茶葉の種類もすぐに分かってたけど

次第に珈琲を飲む事が多くなり

今ではどの種類も紅茶で一括り

珈琲も同じ道を辿り一括り


思い起こせば

米や魚も似たようなもんだ

あれだけ読んでた本もあまり読まなくなった

釣りにもしばらく行ってない


好みの変化と言うより

生活や環境の変化に伴って

時間を過ごし方がだいぶ雑になったように思う

最初は感じた違和感も随分薄まり

いつの間にか当たり前になってた


しかしここ数年

割と時間が取れるようになり

周りからも良い影響を貰った事もあって

少しづつ

取り戻しつつある


ゆったりな時間に身体を伸ばすと

今まで随分縮こまってたと実感する


残りの時間

もうひと伸び

10/28/2024, 3:29:18 AM

朝、紅茶を一杯飲むことは特に意味がないらしい。
 栄養もカロリーもほとんどなく、カフェインを摂って目を覚まさせるならむしろコーヒーがいい。

「朝から好きなもんくらい飲ませろよ」

 やかんで湯を沸かしながら、私は先日受けた産業医との面談を思い出していた。健康診断でどこか特別悪かったわけではない。ただ、ストレスチェックで引っかかっただけだ。
 会社に促されるまま受けた面談は、産業医からの説法で終わった。やれ毎日ゆで卵食べろとか、筋トレして顔シュッとさせろとか。その中に紅茶は意味ないと言われたのだ。いかんせん途中から頭にきていたから、ほとんど話の内容を覚えてないんだけど。

 ピューッと音を立てるやかんに気がついて、慌てて火を止めた。コンロからやかんを下ろし、ティーバッグの入ったマグカップに湯を注いだ。熱湯に触れた茶葉からいい香りが立ち込める。私は香りを嗅ぐように大きく深呼吸をした。息を吐ききった頃には、肩の力が抜け、心地良い感覚に浸っていた。
 やりたいこと、やらなきゃいけないこと。仕事でもプライベートでも何かと忙しなかった。この忙しなさが年末まで続くのだと知ったのは、社会人になってからだ。気が抜ける時、休まる時は就寝時間を除いてほんの一部だけ。私にとっては紅茶を一杯淹れて飲む時間がそのほんの一部に含まれるのだ。

 お湯に浸していたティーバッグを引き上げる。滴り落ちる雫をよく切り、ゴミ箱へと捨てた。紅茶の入ったマグカップをテーブルに持っていけば、今用意したばかりの朝ごはんが並ぶ。テーブルの前に腰を下ろして、目の前のテレビをつけた。朝のワイドショーでは野球の日本シリーズについてコメンテーターが熱弁していた。
 テレビから目を逸らさないまま、マグカップを口に近づけた。紅茶の香りが鼻をくすぐる。よく息を吹きかけて口付けた。

「あっぢぃ!」

 この後しばらくの間、上唇の火傷がヒリヒリと傷んだ。


『紅茶の香り』

10/28/2024, 3:26:39 AM

とあるお店で

デザートフェア

アールグレイのベイクドチーズケーキ

早速一口食べてみる

紅茶の香りが鼻から抜ける

おいし~ぃ🎵

2口目は脇に添えてある

生クリームをつけて

うん…いい🤭

休み無く一気にFinish

また食べたいな…




✴️193✴️紅茶の香り

10/28/2024, 3:04:45 AM

紅茶の香り

「今日も疲れた…」

夜勤明けで疲れ切った身体にムチを打ち、退勤を押した

「お疲れ様です
お先に失礼します」

「お疲れ様ー」

近場にいた同僚に声を掛け、フロアを後にする
さっさと着替えると職場から外に出る

「眩しっ!」

お昼近くな事もあって陽の光がいつもより眩しく感じる
職場の最寄り駅に着く頃には眠気もどっかに行ってしまった

(ちょっと遊んで帰るか…)

ウィンドーショッピングを楽しんでいると夕方になっていた
帰る前に行きつけの紅茶専門店に行く
お店のドアを開けた瞬間に紅茶の香りが鼻腔を擽る
思わずほっとため息をついてしまった

「いらっしゃいませ」

白いシャツに黒のベスト、黒のパンツに黒ネクタイをしたウェイターが出迎えてくれる
ウェイターに案内されるまま席に着くと予め決めていたメニューを伝える

「かしこまりました」

一礼して去って行くウェイター

(相変わらずかっこいいなー)

男女関係なく綺麗な動作で仕事する姿は見惚れてしまう
いつまでも見つめる訳にもいかず、視線を逸らすと心地いいクラシックのBGMが眠気を誘う
うとうととしていると商品を持ったウェイターに「失礼します」と声をかけられる

はっと目が覚め、ウェイターの顔を見るとそこには顔見知りの男性がいた
私と目が合うとニコッと微笑んでくれた
誰であれ寝顔(完全には寝ていないが)を見られ、恥ずかしくなる

「今日は1段とお疲れのようですね」

「夜勤明けで眠くて…」

恥ずかしくなりつつ答えるとウェイターは「では、いつもより甘めにいたしますか?」と優しく聞いてくれた
それに「お願いします」と答えると流れる動作で砂糖を入れ、混ぜてくれた

「ごゆっくりどうぞ」

それだけ言うと彼は持ち場に戻って行った

(相変わらずイケメンだ…)

そんな事を思いつつ用意してくれたティーカップに口を付ける
ほのかに甘くて落ち着く味だ
ゆっくり紅茶を楽しむと身体も心も温まり、また眠気に襲われる
こっくりこっくりと舟をこいでいると優しい手つきで壁に寄りかかるよう誘導され、壁に寄りかかると「おやすみなさい」と言われた様な気がした所で意識が途切れた
大好きな紅茶の香りと耳心地のいいBGMに包まれて見る夢はきっと幸せな夢だろう

10/28/2024, 2:55:10 AM

「こんにちは。あいせき、いいかい?」

 私がカフェで優雅に紅茶を嗜んでいた折のことだ。上から降ってきた声に視線を向けた時、一瞬目を疑った。
 そこに居たのは、一匹のツキノワグマだったのである。

 二本足で立つその体長は、一般的な成人男性より少し大きいくらい。真っ黒な被毛につぶらな瞳。首元に羽織っている、丈の短いケープはどこか窮屈そうで、下から胸元の白い三日月模様が見え隠れしていた。
 獰猛な種族のイメージにそぐわない、なんとも愛嬌のある佇まいであった。

「……失礼。どうぞ、おかけなさい」

 ちょこんと小首を傾げるクマの様子に、我に返って席を勧める。クマはテーブルとソファの間に体を滑り込ませると、えっちらおっちら席に着いた。
 改めて向き合うことになったクマの態度は、どこか居心地が悪そうであった。

「やはり、めずらしいかな、くまは」
「まあねえ……。私たち魔女が使い魔にするのは、もっぱら黒猫やらカラスやらの小動物だから……クマは初めて見たな」

 使い魔にすると軽く言っても、元は全て野生の動物だ。人が野良の動物をペットにするのに比べると、それよりもはるかに長い時間、色々なことを仕込んで、覚えさせていく必要がある。
 カラスは知能が高く、猫は人に慣れやすい。そのため比較的使役しやすいが、クマは元々獰猛な種族だ。体も大きいから、連れ歩くのにも難がある。

「あるじが、かぜをひいてね。おつかいのついでに、ここでともだち、つくってこいって」

 こまっている、と肩を落とすクマを見て、軽く店内に視線を走らせた。
 元々ここは、魔女とその使い魔御用達のカフェではあるが……なるほど、やはり遠巻きにされているようだ。あちこちから視線を感じる。
 おおかた、このクマが暴れだしたりしないかと気が気でないのだろう。気持ちは分かる。
 確かにこれは、友達をつくるどころではなさそうだ。

「まあ、せっかく来たんだから、お茶くらいして行けばいいさ。ここの紅茶は美味いぞ」

 一度片付けていたメニューを再び取り出す。クマは数秒それを覗き込んでから、首を捻った。

「なにが、おいしいんだい」
「さあ。私はあまり味には詳しくなくてね。もっぱら香りを楽しんでいる」
「かおり?」
「好きなんだよね、紅茶の香り」

 先程まで嗜んでいた紅茶を手元に寄せる。カップを鼻先に近づけると、爽やかでスッキリとした香りが鼻腔に広がった。

 正直、紅茶は味よりも香りの方が好みだ。
 だから、紅茶が温かい間はひたすら香りを楽しみ、冷めて香りが薄れて来てからやっと飲む。私はいつも、そんな独特の飲み方をしている。
 友人には台無しだと怒られるが。

「かわっているね」
「ふふ、お互い様だね」
「……にたものどうし?」

 よほど孤独を感じていたのだろうか。舌足らずなクマの声音が、少し嬉しげに弾むのを聞いて、思わず笑みがこぼれた。
 とても愛らしいクマだ。まだ見ぬ彼の主は、動物を見る目があるらしい。

「そうだな、可愛いクマさんには、アップルティーでも勧めておこうか」

 メニューのうちの一つに指を這わせると、クマは瞳を輝かせた。



 /『紅茶の香り』

10/28/2024, 2:53:21 AM

上司の家へほんのちょっと荷物を届けに来ただけなのにあれよあれよという間に家の中へ招かれてソファに座っている。
ケーキと飲み物でも、と出される自分の生活圏内では見ないような繊細さが分かるケーキ、存在だけで優雅さを感じる形の違うポットとカップが2つと2客 

ドキリとした。もちろんトキメキなんて甘酸っぱい感情じゃない、ただの飲み物のクセしてペットボトルの紅茶でも、喫茶店の珈琲でも出せない謎の風格を放つ紅茶への緊張である。

背の高いポットからカップに注がれているのはただのお湯
ご婦人曰く紅茶を淹れる前にカップを温めて注いだ時の温度が下がらないようにするらしく、ペットボトルでしか飲み物を買わない自分には「これからお抹茶を立てましょうか」と聞かれているような背筋が伸びる気分である。

注いだカップのお湯はどこへ?と思った心を見透かされたのか2人分のお湯がワイルドに元のポットへ帰って行った。
見慣れた形の急須と言いたくなる形のソレをくるりくるり、手慣れた様子で回していよいよ注がれる赤みを帯びた紅茶

どうぞ、と言われてカップを手に取り香りを楽しむ
……どれみたい、とかあれみたい、とか、よく分かんないけど良い匂いだと思う。だが、肝心なのは味だ…。上司のお宅で奥様が作ってくれた飲み物を残すなんて自分には出来そうにもなく、ゆっくり傾ける間胃がキリキリしてきた。

(違いとか分からないけど良いのか?それよりこれだけ手間暇掛けてもらって口に合わなかったら…)

死ぬ程猫舌なんですよ、誰に聞こえるでもなく言い訳しながら悪足掻きしてみたが、とうとう重力に負けた紅茶は口へ入り喉を通って胃袋へ進む
鼻の奥を通り抜けていく華やかな香り、だが口に残り過ぎず控えめに主張する健気な感じ…!

驚愕だった。感動したのだ。
普段ジャンキーな物しか口にしない自分でもコイツの良さを分かってやれるのかと、だからだろうか……うっかり緩んだネジがIQの下がりきった頭を通り抜けスルッと口から出ていた。

「中々ですね」

馴れ馴れしい言葉遣いにハッとするも奥様は自分の後ろを見つめ上品に微笑んでいる。恐る恐る視線を辿っていけば上司が立っていた。

「お、お邪魔してます…。」

情けなく震える声
気まずい空間に、優雅な香りだけが堂々と漂っている。

『紅茶の香り』

10/28/2024, 2:43:14 AM

【お題:紅茶の香り 20241027】

テレビの画面越しに見るだけだった原宿の竹下通り、その入口程近くにあるジャズダンス教室。
高校の同級生に誘われて、体験で1回参加して通うことを決めた。
週に1回、数時間だけの私の非現実的な時間。
教室に通う生徒の殆どは舞台俳優や声優を目指している人達で、会社員として働いている人はいなかった。
でも、先生も皆も異色の私に対して、とても親切にしてくれた。
同級生はそのうちダンスには来なくなってしまったけれど、私は通い続けた。
体を動かすのが楽しい、というのもあったけれど、そこで友達が出来たから。
ダンスで体を動かして、着替えて原宿の街に繰り出す。
その時、年下の友達に連れて行ってもらったのが、紅茶専門店『CHRISTIE』だった。
ダンス教室に程近く、それでいて周囲の喧騒から隔離された空間。
店の入口の扉を開けると、紅茶の香りがふわっと漂ってくる。
少し暗めの照明で照らされる店内は、落ち着いた雰囲気のインテリアと音楽で満たされていた。
初めての時は、リーフ入りのポットで提供される紅茶に、胸が高鳴っていたのを覚えている。

私が本格的な紅茶に初めて触れた瞬間だった。

ほぼ毎週、ダンスの後に通い紅茶と食事のセットを頼んで、他愛もない話をする。
私のお気に入りは、たっぷりのチーズにママレードが乗ったトーストのセット。
今でも時折真似て作ってみたりする。
そして一番好きだったのはローストビーフのサンドイッチ。
お値段的に毎回食べる事は出来なかったけれど、今でもふとした時に食べたくなる。

楽しい時間は長くは続かなくて、友達は結婚したり、音信不通になったり。
私は遠くに引っ越して、引っ越し先で似たような店がないか探し回ったけれど、結局みつからなかった。
ティーバッグで入れた紅茶をカップで提供するか、ティープレスでの提供だったり。
一度ポットで提供され内心拍手喝采で喜んでみたものの、リーフが入っておらずガッカリということもあった。
今では更に引っ越し、地方の人口流出に歯止めのきかない寂れた街にいる。
紅茶専門店などお洒落なお店があるはずもなく、日々自分で入れた紅茶を飲む毎日。
ただ昔と違い、ネットでポチッとすれば、色々な茶葉を手にすることが出来るので、科学の進歩?には感謝している。
珈琲に拘るお店は多いのになぁ、と日々悲しく思うけれど、まぁ、それはそれ。

可能ならもう一度あのお店でゆったりとした時間を過ごしたい。
願わくば、あの頃の友達と共に。


━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 6時間掛かるのか⋯⋯( -ω- `)フッ

10/28/2024, 2:42:55 AM

眠れない秋の夜長に淹れたてのアールグレイはやさしい魔法

「紅茶の香り」

10/28/2024, 2:40:38 AM

あーあ、全部消えました。データもやる気も飛んでいきました。

10/28/2024, 2:35:11 AM

そう言えば紅茶飲んでないなぁ 子供の頃リプトンの紅茶しかメーカーがなかった気がする…後にトワイニングが色々な種類の紅茶葉を出していて私は妙にオレンジペコがお気に入りだった
私の住んでたところは、冬に60センチくらいの積雪があり私の部屋にはアラジンのブルーフレームがありその上にヤカンをかけ部屋で1人紅茶をいれて飲んでいた
田舎のせいか、ティーバッグなど無くティーポットにお湯を注ぎ茶葉がお湯の中で浮遊する様を眺めながら楽しんでいた記憶がある 部屋を出て用をたして部屋に入ると紅茶と石油ストーブの匂いがしてホッとした
懐かしい思い出となっている

10/28/2024, 2:34:04 AM

お題『紅茶の香り』

 どうしてか紅茶の香りが昔から苦手だった。
 遠い昔に母親が金持ちとの間に俺をもうけて、それからいろいろあって親子ともども捨てられた。
 それでも母親は、金持ちに貰われたという過去が自慢なのか、それともすがっているのか、団地の室内を金もないのにまるで判を押した金持ちのような内装にし、事あるごとに紅茶をいれるようになった。
「これは、パパが好きな紅茶よ。とても美味しいの、パパが言うのだから」
 と言っても、正直友達のところで飲んだリプトンの紅茶との違いが分からなかった。
 それでも母親は、紅茶の香りただよわせる部屋で
「いつかパパが迎えに来てくれるわ」
 と言い、ずっと窓の外を眺めている。その痛々しい姿と紅茶の香りが俺の脳裏に焼き付いて、だから苦手だった。
 
 そんな俺も高校を卒業して、家にお金がないから就職して、何年も帰らないでいた。だけど、結婚するってなって、さすがに実家に帰らざるを得なくなって十年ぶりに帰ってきた部屋は相変わらず紅茶の香りで埋め尽くされていた。
「あら、おかえりなさい。貴方」
 最近、母親はボケてきて俺のことを捨てた父親だと勘違いしている。
「貴方の好きな紅茶淹れておいたわ」
 そうやって無駄に金をかけた白磁のポットを手に白磁のカップに紅茶をそそぐ。紅茶の赤茶色の液体から湯気があがり、いつもの香りで充満されていく。
 俺は無言でそれを飲む。やはり味は昔飲んだリプトンと変わらない。俺は俺のことを父と勘違いしている母親にどう結婚の話を切り出すか、味の違いも分からない紅茶を飲みながら考えていた。

10/28/2024, 2:29:38 AM

今日、子供に言われた。
「先生は、どうして悲しそうに笑うの。」と。
言葉が上手く出なかった。出てくれなかった、に近い。

子供の大人を見る目と、思ったことを素直に伝える力
には、いつも驚かされていたけれど。
今回に関しては想定外だった。
今まで誰にも気づかれなかったことを、気づかれた。

普段、僕は笑わない。仕事中に子供達と話しているとき
くらいは笑えていると思っていたんだけどな。
惨めで、情けなかった。子供達は、こんなにも真っ直ぐ
僕と接してくれているのに。僕は違う。僕だけは違う。

誰と関わるときも、僕は自分を全て見せない。
見せなければと思えば思うほど、見せられない。

そんな自分と長く一緒にいたおかげで、誰かといること
に抵抗感を覚えるようになった。

ただ有難いことに、僕を求めてくれる人は少なくない。
それが嬉しくて、虚しい。
皆、最初はいい。でも、時間が経つと変わってしまう。
結局、最後に残るのは期待に応えられなかった僕だけ。

だからもう、全てやめてしまおう。
やっぱり僕は一人でいい。寄りかかるものはいらない。
一人で、死ぬ。来世に少しだけ期待しながら。

10/28/2024, 2:25:29 AM

お題《紅茶の香り》


不変な幸福などありはしないのに、哀れな鳥籠の鳥は夢をみる。


きっと信じたくないのだろう。終わりのある幸福、そしてそれが泡沫で、幻想なのだという真実を。


青いエデンを築き、国を失った彷徨う民たちを救い、そして一国の王として祭り上げられた。――砂漠の真ん中に夢の城を、そして美しい水面の夜明けのような鮮やかな紅茶を国の名産品にし、そこからさらに茶畑を拡大していった。


珍しい茶葉のある、砂漠の楽園《オアシス》。



ここへ立ち寄り、そのまま住まう者。――誰も彼もが望みを持ち、だからこそ、ここは美しい楽園なのだ。



俺にはひとつ望みがある。



それを叶えるために俺は。


――華やかで美しい香りとは似合わず、毒々しい味のお茶を飲みながら今日も、果てのない夢をみる。

10/28/2024, 2:21:59 AM

彼からは何時も、
優しい紅茶の香りがする。
そしてどこか、
その香りは、
私の気持ちを落ち着かせ、
安心させてくれるのだ。


午前11:59分
あと1分で午後となるお昼時。
私は彼のいるであろう書斎へ遊びに来ていた。
遊びに来ていた、と言えば幼稚に聞こえるが、
彼に会いに来たと言えば、
一途な恋人に聞こえるだろうか。
私の予想通り、彼は書斎のデスクに座り、
難しそうな書類と睨めっこをしていた。

「少しは休んだら?」

私がそう言うと、

「いいや、君との時間を取るためだから。」

休むわけにはいかないんだ。
と、小っ恥ずかしい言葉を、
簡単に言ってのけた。
私がそんな言葉に赤面していると、
ことりと受け皿から
ティーカップを持ち上げる音。
少し動きがあったからか、
そのティーカップから
部屋へ紅茶の香りが広がる。
すうっと鼻先を通り、
体に染み込むその香りは、
彼が淹れた紅茶でなければ、
香ることは出来ないだろう。
会話がなくとも、
落ち着いて、リラックスのできる空間。
特に気まづい訳でもなくて、
唯幸せを享受することの時間こそ、
私の至福の時間だろう。
しかし、暇というものは時に苦痛で、
私は本棚に並ぶ本を眺め、
気になった一冊を手に取った。
彼の方を見てみれば、
変わらず書類と
睨めっこをしている最中であった。
手に取った本は不思議なことに、
題名はあれど、
著者や出版社が書かれていない。
古びているその本は、
もしかしたら昔のものなのかもしれない。
であれば著者や出版社は、
長い年月の中で風化し、
消えていても不思議では無い。
私はその本の第1ページ目を開いた。
そのページには、
私が大好きな紅茶の匂いが染み付いている。
退屈から本を手に取った私だが、
文字を読むことが得意な方では無い。
あえて言うなら、苦手なほうだろう。
そんな私だから、
その本の1ページ読むのに、
普通の人が読み終えるであろう
倍の時間を要した。
最後の一言まで読み終えて、
感の悪い私はこの本の著者に漸く気づいた。

「あれ、その本読んでたの?」

ふと頭上から聞える声、
彼だ。
どうやら書類との睨めっこは終えたようで、
私の事を本の内容と共に覗き込んでいた。

「もしかして、紅茶飲みたいの?」

そう、このページには
紅茶のレシピが載っていた。
どうして気づかなかったのか、
この本の文字は、彼の筆跡とそっくりだ。
ペラペラと捲れば、
次のページには紅茶の写真とケーキの写真。
次のページには恐らく
前ページのケーキのレシピ。
なるほど、
これは彼が書いたレシピ本だったのか。
にしてもなぜこんなところに置いているのだ
疑問を浮かべながらも、
彼からの嬉しい質問に、

「お願いしてもいい?」

と上目遣いをしてみる。

「もちろん、折角なら一緒に作るかい?」

更に嬉しい提案が帰ってきたことに、
心の中で大喜びしながらも、
言葉で返事する代わりに、
彼へ抱きつき、行動で返事をしてみる事にした。
すると彼はそれに答えるように、
私の頭を撫でてくれた。
すると、タイミングがいいのか悪いのか、
私の腹からぐぅと飯時だと知らせる音が鳴った。

「あっはは! そうだね、もうお昼だし、
 先にご飯にしようか 」

彼が優しく笑っている。
私は笑われたことが恥ずかしくて、
彼の胸をポコポコと叩く。
まるで効いていないと言うように、
彼は私を抱き上げ、
そのままリビンへと連れ去った。

お題:紅茶の香り 2024.10.28

10/28/2024, 2:19:53 AM

紅茶の香り

窓を開けると金木犀の香りが風とともに入ってきた。
金木犀の香りはとても好きだ。そんな香りともに私は紅茶を淹れた。紅茶はもちろん、ストロベリーティーだ。紅茶のお供はサブレに決まっている。読書をしながら、風とともに入ってくる金木犀の香りと虫の鳴き声を聞きながら、贅沢な時間を過ごす。
「おい。起きろ!」という叫び声で私は目を覚ます。
「お前は専業主婦なんだからサボるなよ。」
はあ「これだから、主婦は。女だから。役立たず。」
私は冷めた目で冷めた紅茶を飲んで、夫をいないものとして扱うことにした。
「おい、無視かよ。いい加減にしろ。」
夫よ。私には何も届かないのよ。あんたが先に私に暴力を振るったんだから。

10/28/2024, 2:07:07 AM

初恋みたいに
どこか甘く
ふっと
落ち着く

紅茶の香り

10/28/2024, 2:03:12 AM

テーマ 紅茶の香り
 口に入るものはできれば国産が良いなと思っているのですが、紅茶だけは別だと思っています。ティーベルトと呼ばれる紅茶ができる緯度の低緯度の紅茶と高緯度の和紅茶は、味も匂いも全く別物なんですよね。
 紫外線に温度に湿度?神秘を思いながらスリランカ産の紅茶の香りをティーパックを絞った手で確認しています。

______________
テーマ 愛言葉

 愛言葉という言葉は私にとってボカロの有名曲の名であり、一般的な日本語と認識していないのですが、検索して他の方の曲もあることに驚きました。愛のある合言葉という認識でいいのかしら。
 「じゃんけんで決める?」
 かな。相手に相談していて決められない時、コレをいうと、どっちでもは良く無いことがわかったり、本当にどっちでも良いことがわかったりするから。

______________

テーマ 友達

 私の好きな漫画家さんは、それを暗闇の中のランタンなのだと言っていた。
 私にとっては砂漠のなかで見るオアシスの蜃気楼のようだ。掴めるようで掴めず、癒しを与えたくても時に乾きだけを与える。
 時に羨み、時に心を痛め、時に尊敬し、時にその喜びを喜びとする。アホなことで笑わせて、本当の君のオアシスになるには。

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