相合傘』の作文集

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相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/19/2023, 12:29:33 PM

お題
『相合傘』



「やば、雨」



『まじだ、』



「傘もってる?」



『持ってる』



「え、入れて」




『やだ、』



「は?なんでよ」



『同じ傘には彼女しか入れないって決めてるから』



「ふーん、じゃあ私入れるね」



『今日からね、』

6/19/2023, 12:22:52 PM

#相合傘

相合傘がどんなものなのか分からんけど、
家に帰るときに、女の子2人が1つの傘で
帰ってるのは見たことはあります。




分からんけど(・Д・)

6/19/2023, 12:22:03 PM

黒板に相合傘を書いて
ふたりのイニシャルを入れた
ただそれだけなのに
頬がピンク色に染まった
子どもの頃の思い出

大人になると
そんな純粋さを忘れてしまうけど
本物の傘で
雨の中を相合傘で歩ける
ときめきを知った

6/19/2023, 12:19:50 PM

相合傘を全ての人がやれば世界中リア充だららけになるとおもいませんか?もちろん、良いリア充だけどはなくすんごいちょっとどうにかなってるリア充も、いるとは思いますが良いリア充が量産されていくとこっちも幸せになるとは思いませんか?????
リア充とは。。。。

【⠀相合傘 】

6/19/2023, 12:14:56 PM

相合傘。したことあったっけ。
なんか、恋に落ちるアイテムみたいだな。

                「相合傘」

6/19/2023, 12:13:13 PM

「相合傘」



「ごめんね。帰るの遅くなるよね、
 森下くん。」

「いいって。陽が長くなったから楽勝。
 それに田中 これじゃ帰れないだろ。」

いつものように帰宅しようと
自転車置き場から少し動かしただけなのに
チェーンが外れてしまって
僕は困り果てていた。
森下くんのバスの時間が迫っている。
バス停までは僕は自転車を押しながら
二人で歩くのが日課だけど、
今日はさすがに迷惑をかけたくない。
一人で帰って貰いたかったけれど
情けないことに
僕の力ではチェーンをもとに戻すことが
できそうになかった。


森下くんは膝をついて、一心不乱に
僕の自転車に苦戦している。
夕方とはいえ夏の太陽はまだジリジリと
森下くんのうなじに照りつけ
顎を汗が伝う。

僕にできることといえば
森下くんがせめて影になるように
立ち位置を変えて
カバンを掲げて
日陰をつくることくらい。



「お、サンキュ。少し涼しいわ」

「……こちらこそ ありがとう」

それ以上無言のぼくら二人の影は



        まるで相合傘のよう


      なぜか眩しい夏の夕暮れ



          「相合傘」

6/19/2023, 12:07:39 PM

濡れる貴方に傘を差し出しても、
きっと貴方は喜ばない。
冷える体を抱きしめたとしても、
きっと貴方は微笑まない。

相合傘はいらないから、
一緒に濡れてくれる人が欲しい。
温かい温もりはいらないから、
一緒に冷え切ってしまいたい。

きっと、貴方はそう言うのでしょう。

分かっているから、雨の中、一緒に踊ることにした。

6/19/2023, 12:05:33 PM

誰もいない、雨の日の帰り道
傘をクルクルと回しながら
ひとり、帰る。

新しい傘の模様は
お気に入りで、普段見慣れた
紫陽花もより綺麗に感じる。

ふと、視線を前に戻すと
遠くからでも分かるあの人の
後ろ姿が見えた。

今朝、私の傘を「良いね」って
褒めてくれた彼だ。

ひとつの傘に、2人…
それは、私のお気に入りの傘よりも
雨の日によく似合う光景だった。

ふぅ…っと、息を吐いて
立ち止まる。
紫陽花に語りかけるように
自分に言い聞かせるように

「お似合いだね」と呟いた。

じんわり胸の奥がいたいけど
泣いたって、涙ごとこの雨と一緒に
流れてしまいそうだから。

こんどは、彼の真似をして
「良いね」って、言ってみたんだ。


【お題:相合傘】

6/19/2023, 12:02:29 PM

いつもなら「リア充爆発しろ!」と思ったりもするけど、梅雨の時期になったら続出する相合傘をするカップルを見ると「彼女さん可愛い!お幸せに!」ってなる

6/19/2023, 12:00:28 PM

【相合傘】

 半月の浮かぶ雨夜に、川沿いの道を傘を差して一人で歩きながら、自分の左側に隙間を空ける。そうしていれば川の神様が、傘の下に現れる――それが私たちの住む地域で語り継がれる伝承だった。
「とかなんとかオシャレに言ってるけど、ようは相合傘だよね?」
 腕をなるべく持ち上げて傘を差しながら、隣に立つ君を見上げて問いかけた。と、君の手が傘の柄をそっと支えてくれる。
「僕の生まれた時代には、まだそんな言葉はなかったからね。正直、あんまり聞き慣れない言い方だな」
 艶やかな白髪が、水気を帯びて柔らかくうねっている。時代錯誤にも程がある狩衣姿も君にはよく似合っていた。顔の造形だけならせいぜい二十代後半程度にしか見えないけれど、このひとは千年以上をゆうに生きている『神様』だ。世俗的な言い回しには疎くて当然だった。
 傘の柄は完全に君の手の中へ。疲れてきていた腕を下ろし、その代わりに君の腕に自分の腕を絡ませた。なるべく距離が離れないほうが歩きやすいからと始めた習慣だったけれど、互いの歩幅の大きさを理解して自然と譲り合うようになった今となっては、ただ君の温度に少しでも触れていたいだけだ。
 雨のしとしとと降り注ぐ半月の夜、相合傘の下でしか逢うことの叶わない美しいひと。私が初めて、恋をしたひと。
 君に恋をしていると告げたなら、人間という存在を平等に愛するだけの君はきっと困ってしまうだろう。束の間の逢瀬に弾む心を押し隠し、大人びた聞き分けの良い人の子を演じて私はにっこりと微笑んだ。

6/19/2023, 11:58:44 AM

空港まで出迎えてくれた貴女。
外は大雨。
相合傘で貴女の車に向う。
「濡れるぞ!急げ!」
「相合傘って久しぶり」
「う〜ん…確かに。まあちょっとくらい濡れても、悪くないね」

6/19/2023, 11:58:14 AM

相合傘

「あ~!あいつと相合傘してるの見られたー!!
もう、最悪!ほんとついてない!
明日絶対みんなに聞かれるじゃんー」
私は1人部屋の中で叫んだ。
うるさい!って母の声が聞こえたけど、それどころじゃない。あいつって言うのは幼馴染の要(かなめ)のことだ。
要とは小さい頃からずっと一緒でいわゆる腐れ縁ってやつだ。そして、要が今日傘に入れて欲しいと言って来て外は小走りで帰ればどうにかなるぐらいの雨ではなくて土砂降りだったから私は仕方なく入れてやった。
でも、そこを運悪くクラスメイトから見られた。
しかも、あいつは顔だけはよくて、モテるんだ。
顔だけね!これ大事!
今までは妬まれるのが嫌で、幼馴染ってことを隠して来たけど、今日の相合傘で絶対みんなにバレた。
ばっちり見られた。女の子と目合ったもん!
「あー、明日から女子の子達から妬まれる~!」
ベッドで1人ドタバタしていると
「なーにしてんだよ、1人で!
しかも、声が大きくて近所迷惑っておばさん怒ってたぞ?」
私の悩みの元凶がノックもせずに勝手に入ってきた。
「せめて、ノックぐらいはしてよ!要!」
人の部屋にズカズカと!
「へいーへいー」
要は適当に返事をして座った。
「で、お前は何をそんなに考えてるわけ?」
くそ〜、お前が元凶なんだそー
「今日要と一緒に帰ってるところ見られたんだよ!
明日から絶対妬まれる!
あー、私の楽しい学校生活が!」
要を睨みながら要に愚痴る。
「しょーがねーじゃん。あんな雨降るなんて予報では言ってなかったし、文句ならお天気おねーさんに言え!」
「もー、てかあんたは何しに来たのよ?」
要は家が隣だってこともあってよく家に来る。
私も用事がある時は要の部屋に入るし。
「宿題写してーなと思って」
「また!?ちゃんと自分でしなさいよ!」
「まぁ、俺は別に宿題なんかしなくても点は取れるし?」
こいつは勉強しなくても取れるやつ。
だから私が頑張って解いた宿題をよく勝手に写す。
今だって私の返事を聞かずにもう写し始めてるし。
あーあ、憂鬱だ。明日学校行きたくないな。
そんなことを思いながらも眠りについた。
次の日
もう、早速噂されていた。
人の目を感じながらも教室に入ると親友の菜穂(なほ)
が声をかけて来た。
「真里(まり)!昨日要くんと一緒に帰ったの? 
相合傘して仲良さそうに歩いてたって噂になってるけど!」
はぁー、予想はしてたけど、噂回るの早すぎでしょ。
「そう、要が傘ないって言うから一緒にさして帰ったの。周りに誰も居なかったからって油断した〜」
菜穂と話ているとやっぱり朝っぱらから先輩の女子の集団が話しかけてきた。
「野中さん?ちょっといい?」
ほら〜、やっぱり来た。
私は嫌だと言えるはずもなくしぶしぶついていった。
これ、良く小説であるような囲まれて責められるってやつじゃん?
「あなた、要くんとどう言う関係?」
「どう言う関係ってただの幼馴染です。」 
それ以上も以下もなくて私は正直に言う。
「へー、ただの幼馴染?
じゃあ、別に離れてって言ったって問題ないわよね?」
それは・・・・・。
離れるなんて無理だ。小さい頃からずっと一緒なのに急に離れても要は怪しんでいつもみたいに普通のことの様に部屋に入って来るだろうし。
ていうか、学校ではあんまり一緒にいないし。
バレなければ何も言われないし。
でも、この人達に離れろなんて言う権利ないよね?
そんなことを思っていたのが顔に出てたのか、先輩達は睨んで言って来た。
「何よ?離れないっていうの?」
「いえ、別に離れることはいいんですけど、あなた方にそんなこと言われる筋合いないなーって思いまして。」
そういうと先輩達は顔を真っ赤にして怒りを露わにする。
今の発言やばかったかーついつい。
「あんたね!先輩にそんな口の聞き方!」
あっ、やばい叩かれる!とっさに目を瞑った。
けど、いつまで経っても痛みはやってこない。
「先輩〜、後輩に手を挙げるのは流石にやばくないですか?てか、離れるも離れないも俺達の勝手なんで、こいつの言う通り先輩達にそんなこと言う権利ないですよ?」
要がいた。叩かれようとした時に要が止めてくれたようだ。それに見たことないような怖い顔をしてて先輩達に詰め寄っていた。
そんな要の様子に先輩達は怖がって逃げていった。
「大丈夫か?怖かったよな?ごめん。」
珍しく真剣な表情でそして申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。久しぶりに見た要のそんな顔を見てどんな言葉を返せばいいのか分からなくなって、笑って言う。
「大丈夫、大丈夫!叩かれる時はヤバいって思ったけど、あんまり怖くなかったし。」
笑って言うと、要はまた泣きそうな顔をした。
「じゃあ、何で手震えてるんだよ?」
言われて手を見てみると震えていた。
やっぱり隠せなかったな。
「ほんと、ごめん。泣いていいから。」
そう言って要は自分の服を私の頭にのせて、背を向けた。
思ったよりこたえてたみたいだ。
私は静かに泣いた。
泣いたらすっきりして要に服を返した。
「はい、どーも〜。その要の服鼻水ついてるかもね!」
ふざけて言うと、要は意地悪な顔して
「ありがとう!
でも、洗って返せよー」
良かった、いつもの私達に戻ってる。ホッとして、私達は教室に戻った。
教室に戻ると、1人の男子が女子に囲まれていた。
「ねー、どうしたの?あれ、転校生?」
気になって菜穂に聞いて見ると菜穂は頷いてそうだと言った。
へー、こんな時期に転校生か。珍しいもんだな?
不思議に思ってそっちを見ていると
「まーちゃん!」
なぜか、転校生はこっちの方に来て、私のことをまーちゃんと呼んだ。
知り合いだったかな?
不思議に思い考えてみると幼稚園の時に仲良くしてた男の子が浮かび上がった。
「もしかして、ちーくん?」
「そうそう!ちーくん!俺のこと思い出した?」
その転校生は小さい頃あったことがあった。
私はちーくんと思い出話をたくさんして、家に帰った。

ご飯を食べてゆっくりしていると、また要が来た。
「もうー!ノックしろって言ってるじゃん!」
そう言って要の方を見ると要は何だか不機嫌そうだった。
「どうしたの?機嫌悪くない?」
なんか顔怖いし。
「お前、今日来た転校生のこと好きなのかよ?」 
なんで急にそんなこと聞くんだろう?
「別に小さい頃の友達ってだけだけど?」
「へー、小さい頃の友達?」
怖い顔をして要はこっちに向かってくる。
すると、びっくりすることを言い出した。
「俺お前のこと好きなんだけど?
まあ、急にこんなこと言って困ると思うけど・・・・」
はっ?好き?
私は動揺して要の方を向くと、どうやら要は本気のようだった。

                     続く。



読んでくれてありがとうございます!
続きが気になるって言う人がいたらハート♥️お願いします。もしかしたら書くかもです。
そして、急いで書いたのでもしかしたら誤字の間違いがあるかもです!
すみません!

6/19/2023, 11:57:50 AM

突然の夕立。「やっべえ傘忘れた」なんて言って、わたしの折りたたみ傘に入ってきた彼は、普段わたしのことなど眼中にないはずだった。彼の世界にはいないはずだった。
だけれど、彼の世界にわたしは入れた。今まで抱いてきた想いがはち切れそうで、なんだかおかしくなってしまいそうだ。
「なんか顔赤いよ、大丈夫?」
鈍感すぎる彼。息もできないほどに、心が膨らんでいく。心拍数が上がっていく。どう返事しようか、それだけで1秒に何回も心臓が飛び上がる。
「全然大丈夫! だって、」
だって……あなたのことが好きだから。




#相合傘

6/19/2023, 11:54:23 AM

お題:相合傘




一つの傘の下、肩が当たるくらいの距離で歩くなんて、なんとも甘酸っぱい青春のド定番。
ベタベタではあるが、ちょっとした憧れたりするのは仕方ないことだと思う。

本日、朝のニュースで午後から雨がふるという天気予報を見て忘れずに持ってきた傘が帰るときにはなくなっていたことに途方に暮れた。
持ってきたのはビニール傘だったので、天気予報を見ていなかったどこぞの誰かに持っていかれたであろうことは想像に難くない。

走って変えることも考えたが、あまりに酷い雨なので自分が濡れるだけで済めばいいが、鞄の中のノートや教科書まで濡れると悲惨だ。
時間帯的に共働きの両親はまだ帰っていないだろうし、兄貴はバイトに出ている時間で迎えも頼めない。
なんて日だ、なんて、どこかのお笑い芸人のセリフが頭に浮かんだ。

そんな俺に傘に入るかと声をかけてきたのは同級生。
ありがたく傘に入らせてもらってのんびり歩く。

いわゆる相合傘だ。
雨が傘を叩く音以外音がしない。
湿った空気が頬を撫でる。
時々肩が当たる。

甘酸っぱい青春の1ページ。
………横にいるのがヤロウじゃなければ。

「何が楽しくてヤロウと相合傘しないといけないんだよ」
「あぁ?入れてやってるのに文句言うんじゃねぇよ」

いや、そうなんだけども。
ガタイがいいヤロウ2人で傘に入っているものだからどうやっても傘の下には入りきれず、はみ出した肩がずぶ濡れ。
全身濡れるよりは断然マシだが。

まぁ、これもまた青春の1ページだろう。

6/19/2023, 11:51:31 AM

「相合傘」

雨が嫌いだ
夏はジメジメしてて、冬は寒くて
雨の日は特にいい事が何一つとないと思っていた。
いつからだろう雨が嫌いじゃなくなった、君の涙を隠すかのような雨、君の声を掻き消すかのような雨音
きっと雨が降ると辛くなってしまうかもしれない。
けど、雨は君を守ってくれてるように感じた。
君とのデート雨が降ってしまった、多分君は不機嫌そうにするだろう
その時は、そっと傘を君に差し、あわよくば君と手を繋ぎ
同じ歩幅で同じ傘の下で君と歩きたい。
なんて妄想にフケてしまっている自分は異常だ。
でも、それ程までに君を思っている、愛している。

6/19/2023, 11:43:49 AM

突然の雨。ほとんどの学生が鞄を頭に乗せて走り出している。

けれど、目の前にいる貴方だけは、鞄から綺麗に折り畳まれた傘を取り出している。


私は、鞄を開けるのを止めて貴方の背を追った。

「傘忘れちゃったんだ。入れてもらってもいい?」

そう問いかけると、貴方はにこっと笑った。
「これ、使って。そういう人がいるかと思って、もう一本持っているんだ。」
そう言いながら、貴方は鞄から別の傘を取り出して私に手渡した。


「ありがとう…」


優しいけれど、そうじゃない。


私は鞄を開けて、最近買ったばかりの真新しい傘を取り出した。




【相合傘】

6/19/2023, 11:41:34 AM

僕の好きな幼なじみのあの子は、とても細くて小柄にも関わらず、いつも男物の傘を愛用している。しかも、男性用でも大きい方の、ゴツい無地の黒い傘である。女子が使うには、あまりにも色気がないどころか、アンバランスである。
 下駄箱の傘立ての中に立てているときには、男子の傘に混じって目立たないのだけど、彼女が手にとって開いた瞬間、周りの女子から一気に浮く。大きな傘の下にいるその姿が、フキの葉を傘にした小人のようで可愛いとこっそり思ってるのは内緒だ。

 彼女が傘を変えた去年の冬休み。僕はたずねた。
「どうしてこの傘に変えたの?」
 すると彼女はいつも笑ってごまかした。それから半年の間、折に触れては質問する。しかしその都度、笑って誤魔化したり、ムスッとしたり、無視したりとして、とにかく理由は明かさなかった。
 
 ところがこの梅雨に入った時に、理由がわかってしまった。クラスの女子の会話が耳に入ってしまったから。
 この大きい傘を使っている理由は、雨の日や雪の日にさっと差し出し、好きな男子を入れて相合傘をしようと目論んでいるからだと。
 僕としてはその男子に対して非常に面白くないと思った。
 そこでその男子が誰なのか、バレないようにノートをまとめているフリをしながらコッソリ聞き耳を立てる。すると更に続きが聞こえてきた。どうもその彼というのは、常に折り畳み傘を携帯するタイプなので、今まで成功したことはないという。

「一度くらい忘れてきてもいいのに」
「様子見てたんだけどいつも持ってるんだよね……」
「はぁ~」
 彼女はひたすら愚痴をこぼすと他の女子たちの前でため息をつく。
「言われてみればそうね」他の女子がうなずいている。
「でも、どうしたら……」彼女がため息をつくと、他の女子が何かを言った。残念ながらそれは聞こえなかったが、彼女の顔がぱあっと明るくなった。うっかりみとれる。
「ありがとう! やってみる」
 そして話は別の女子の恋バナに移っていった。

 それから3日後。
 朝は晴れていたにも関わらず、帰りは突然の土砂降りで、あたりは暗くなっていた。
 僕は慌てることなく靴を履き替えて下駄箱から出ると、カバンから折り畳み傘を取り出し開こうとした。

「一緒に帰ろ?」
 幼なじみが、あの巨大な傘を差して僕の目の前にいた。どうやら僕を見上げているみたいだけど、背の高い僕からは傘の方がメインに見える。
「う、うん。いいよ」
 こうして帰るのはいつものことだけど、先日の話を聞いていた僕は気になった。
「あれ、僕と一緒でいいの?」
 僕以外の男子は結構いた。親に電話してたり、友達と一緒に、または付き合ってる人同士で相合傘で帰る男子、びしょ濡れになるのも構わず走って帰る男子もいた。
 しかし彼女は僕をさらに見上げた。顔がハッキリ見える。
「いいよ。入れてくれたら」
 そう言って、僕にあの傘を手渡した。僕にはピッタリの大きさだ。そして、その意味が分かって顔がほてる。
「じゃあ、一緒に帰ろうか」
 僕はドギマギしながら彼女に声をかけた。傘でさえぎられずに見える彼女の顔はやっぱり赤くて、コクンとうなずいたのが、やっぱりとても可愛かった。

 そして翌日、僕たちが付き合い出したことがクラス中に知れ渡った。

お題:相合傘

6/19/2023, 11:41:18 AM

君と僕とで相合傘
僕が君を好きで
君が僕を好きで
両思い

僕と先輩と同じ傘
僕が彼女にフラれ
慰めの同じ傘

僕と後輩と同じ傘
後輩がフラれて
慰めるための同じ傘

僕と出会った相合傘
運命を感じた空色の傘
雨の度に同じ空色の傘
目印に彼女を待つ、相合傘

これから先
何年経っても
君と僕とで相合傘──





(2023.06.20/相合傘)

6/19/2023, 11:38:17 AM

触れる肩と肩
サイダーみたいな雨が
君の肩を優しさで濡らし
透けた肌は
太陽みたいだった

6/19/2023, 11:35:45 AM

どしゃ降りの雨を見上げて、ついてない、なんてため息。
すっかり空になった懐も、跳ね返りが冷たいズボンの裾も。
まるで泣いてるみたいだなぁ、なんて、どこか他人事で。

傘、どこに置いてきたっけ?

出掛ける前に渡された、安っぽいビニル傘は、乗り継いだ電車の中に忘れたかもしれない。
とにかく、どう帰ったらいいんだろう。
こんな時に限って使いきってしまったカードを眺める。
なけなしのお金で買った煙草に火を着けて、早く止まないかなぁ、なんて。

そんなことを思っていたら、すっと差し出された何かに顔を上げる。

「……やっぱりこうなってると思った。ほら、帰りますよ」

呆れ顔の君にちょっとだけ驚いてたら、ぐいっと腕を引かれて。
歩き出した君の手には、もう1本の傘。
でも、わざと言わないのが君らしくて黙ってた。

”相合傘”で帰ったその日は、最低で最高の日になった。



相合傘

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