『沈む夕日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日という日も、あっという間に終わってしまう。
"沈む夕日"を見てそんな当たり前の事を考えてしまった
早く終わってほしい、出来ればその日の記憶ごと消したいと思う日もあるけれど
いつまでも終わってほしくないと思う日もある。
どちらもきっと幸せな日で
どちらもきっと欠けてはならない日。
今日も良く頑張った、世界。
私はきっとまた嘆くけれど
それでも立ち上がる自分は、嫌いじゃない。
「沈む夕日」という題目で連想したのは、ゲームソフトのワンシーンだ。
ゲームのタイトルは「ぼくのなつやすみ」。少年が親戚の家で過ごすひと夏、その中で夕日を撮影する外国人写真家と少年の交流も描かれていた。
夕日に魅入られた彼は「夕日が海に入るとき、ジュッと音がする。それを撮りたい」と少年に語りかける。
私はそのセリフに触れたとき、共感できなかった。
そして今もそうらしい。
海に沈む夕日を知らないわけでもないし、言わんとしていることも理解できないわけでもない。
ただ、沈む夕日には静寂が相応しい、と自分勝手に思う。
普段よりも大きく燃え上がってみえる太陽がゆらゆらと地平線や水平線あるいは山やビルの稜線を瞬き光るように縁取ってはそっと消えていく。
そのとき私の中からほんのひと時音が消える気がするのである。
小学校の、
「皆さんお家に帰りましょう」
という校内、校外の放送が流れてくる。
「カラスはや〜ま〜に〜」
とかの音楽と共に。
この時間になると、茜色になりつつある空と空気感に、幼いながら郷愁を感じたものだ。
−沈む夕日−
沈む夕日は明日昇る朝日。沈む気持ちも明日は朝日の如くきっと新鮮で元気な心に変わる。
沈む夕日
沈む夕日に向かって走れ! みたいなスポ根部活やってみたかったなー
こんなことになるなんて、誰が思っていたのだろうか?
ただでさえ、変なところに迷い込んで、怖い思いをして、精神的にも辛いのに。
最悪の事態だ。
なんでこんなにも化け物がいるのか。
……もう、嫌だよ。
お父さんとお母さんに会いたいよ……。
お家に帰りたいよ……。
もう足はすくんで動けない。
もう涙も止まらない。
「ねぇ、あなただけでも逃げて!」
誰かが言った。
あの人の声だ。
このよく分からない世界で出会って、一緒に行動を共にした女の人。
……お姉さんは敵を目の前にして私の方を振り返ってしゃがみこんでくれた。
「ここは大人の私が相手するから」
お姉さんはそう言って、にこりと微笑む。
「……大丈夫よ。あそこの扉を開ければきっと出口だよ」
お姉さんは続けてそう言うと、私の頭を撫でた。
温かくて優しい温もり。
それからお姉さんは咄嗟に刺繍入りのハンカチをポケットから出して私の手に握らせる。
「……もし、また会えたら、海浜公園の夕日、一緒に行こうね!…………さぁ、早く!!」
お姉さんがそれから私を突き飛ばす。
私はその勢いのまま走った。
走り続けた。
ただ走り続けた。
そして、ドアノブを掴む。
ドアを開けると、光が溢れ──。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
気がつくと、海浜公園にいた。
海浜公園にはたくさんの人がいる。
「──あら、こんなところにいたの?」
後ろから声がした。
お母さんだった。
「もうすぐ夕日が落ちる頃よ。あそこの場所が夕日が綺麗に見えるところみたいよ。さぁ、行きましょう」
お母さんはそう言うと、夕日が綺麗に見えるところと指を指した方向へ進んだ。
私もそれについて行こうとした。
しかし、何故か心の中で何かが引っかかる。
──さっきまで何かしていた、ような。
記憶には両親とここまで来た思い出しかないはずなのに。
何故だか、ずっともやもやしているのだ。
ふとポケットに何かがあることに気がついた。
──刺繍入りのハンカチだ。
刺繍の名前は……私じゃない。
名前からしてこれはきっと女性の名前だ。
だけど、お母さんのではない。
何故こんなものが入っているのだろう?
「ほら、見て!」
お母さんの声が聞こえ、ふと前を見た。
今、目の前で沈んでいく夕日が見えた。
オレンジ色に朱色……さまざまな赤色に包まれた空が目に焼き付く。
──あぁ、私は誰かと見ようと約束したのに。
「──ねぇ、君。そのハンカチ……」
私の真横で私に話しかける声が聞こえた。
横を見ると、綺麗でいかにも優しそうなお姉さんが立っている。
「それ、私の、だね。拾ってくれたの?」
お姉さんがそう言うと、事情を説明する。
「……えぇ?ポケットに勝手に入ってた?何それ、怪奇現象か何か?」
お姉さんはそう言って苦笑いする。
「まぁいいや。とにかく、ありがとうね」
お姉さんはそう言ってハンカチを手に取る。
ハンカチを渡す時にふとお姉さんの温もりに触れる。
温かくて優しい温もり。
やっぱり、どこかで…………。
でも、それでも思い出せない。
ふと涙がぽろぽろとこぼれてきた。
「わぁ!?大変!あまりの夕日に感動しちゃったの!?感受性豊かだね」
お姉さんは驚いて私の方を見る。
すると、私の方を向いてしゃがみこんでくれた。
「これ、さっきのハンカチだけど……」
お姉さんがさっき私が返したハンカチを渡そうとし手が止まる。
少し動きが静止する。
「……え、この光景、どこかで…………」
お姉さんがそう呟く。
そして、数秒後にお姉さんは驚いた表情を浮かべた。
「…………え、あなた、もしかして、あの時の女の子、なの!?」
お姉さんがそう言うが、私は首を横に振る。
「え、覚えてないの!?ほら、よく分からない世界で、一緒に脱出しようとした!それにこのハンカチも!!」
────!!
ハンカチを見た瞬間に思い出されたさまざまな異世界での光景。
突然に頭から降ってきたようによぎった。
私も思い出したことを全て話した。
「ふふふ、そうよね!そうよね!!やっぱりあなたよね!ふふふ、お互い無事に出られて良かったわ!私もあれから大変だったのよね〜」
お姉さんは私の頭を撫でると、にこりと微笑む。
あの時と同じ微笑みだ。
「……とにかく、約束守れたね。海浜公園の夕日。綺麗でしょ?私が1番好きな場所だよ」
お姉さんはそう言うと、夕日の方を向く。
沈みゆく夕日を私も見つめた。
「……ねぇ、色々とまたお話しようか。今日じゃなくてもさ。ここで再会できたのも何かの縁だしね」
お姉さんがそう言うと、私は頷く。
2人でお互いを見て微笑んだ。
もうすぐ落ちかける夕焼けが2人を優しく包み込んだ。
■テーマ:沈む夕日
沈む夕日は下りる緞帳のように一日の終わりを告げる。
自分は今日も、理想の自分を演じきれなかった。
数多の共演者も、今頃は自分の中で反省会を開いているのかもしれない。
誰もが素人丸出しの大根役者。
それでもまた、明日のステージに立つ。
必ず幕が上がるから。
──同じ景色しかないだろうと思っていたのに、存外、世界というのはしぶとく生きているらしい。
ある日、男は突然、見知らぬ老若男女とひとところに押し込められ、よくわからない何者かにこの世界は一度滅びたと告げられた。
外に出ればどこまでも陸地の見えない海と一本の巨木、そして今立っている一つだけ残された建造物を見て、これがたちの悪い冗談やTVショーの類ではない、と男が現状を受け止めたのは、自らが死した記憶があるからだ。記憶にある自らの死期の姿より若く再現された肉体、負っていたはずの傷の跡やら、欠損していた部位まで復元されていれば、男はそれを信じるしかなかった。男の生きていた時代では、こういったものはフィクション以外の何物でもなかったからだ。
(男がもう一世紀あとに産まれていれば、仮想現実かはたまた拡張現実か。HMDはどこだ、同意なき治験への参加は違法だぞ、などとわめいていた可能性もあるが、生憎そういったものが現実として存在する前の世界しか彼は知らなかったのである。)
そして、男はこの事態に巻き込んできたもの──それはロバと名乗った──に従い、課せられた仕事に追われていた。過去のデータや現状、そして事態の把握にひと月を要した。男が事態の解決を急かさなくていいのか、とロバに尋ねたところ、ロバの返答は簡潔だった。
「猶予の概念が必要な事象は、現在の地表には存在していません」
それを聞いて、男はこの世界が本当に一度滅び、人が死に絶えて、その歴史が無となったのだと腑に落ちた。真に継続して残っているものは、おそらくこの無機質な回答をするロバだけなのだと。
そして、腑に落ちたあとにあるのは味気のない日々である。課せられた仕事をこなしながら、再度の死を先延ばしにする。男は一度死んだ身であったが、あの鼓動が弱まり、心臓が冷えていく感覚を再び味わうのは避けたかったからだ。
適度に役割を果たし、軋轢が生まれない程度に軽薄な人間関係を保つ。死ぬ間際に男が世界を歩んでいた方法を再現して時間を過ごしていた。
そして外に鳥を見に行くと告げた一人の少女の付き添いとして建物の外に出たのが、今である。時は黄昏に迫り、暮れ行く空の色が徐々に薄紫に染まる頃合いだった。
太陽は空気の曇りによってその輪郭をありありと主張し、鮮やかに、血のような色で水平線の先へと落ちていく。
──それは、男が再びの目覚めを経てから、初めて目にする色の夕暮れであった。
少女は空の色を気にすることなく鳥がいないかと目を凝らし、男が付き添っていることを早々に忘れていたし、男も空と夕日の色に目を奪われ、視界の端の少女から気を逸していた。
そして、口の端を緩めるように、あるいは歪めるようにして笑う。
──なんだ。まだ、生きてんじゃねぇか。
案外、しぶといもんだよな。おまえも、そして俺達もよ。
時が薄暮に移るまで、男はそうしてただ突っ立っていた。
【沈む夕日】 名乗らぬ男
沈む夕日(4月8日)
沈む夕日を見ていたら
あの日々のことを思い出す
友達と時間ギリギリまで遊んでいたこと
みんなと笑い 笑顔いっっぱいで過ごしたこと
まだまだたくさんの思い出がある
けどそれらは全部思い出となって
消えていってしまった
出来ればあの日に 生活に戻りたい
『沈む夕日』
今日初めて、彼女の住む街へ行った。遠距離恋愛になって3ヶ月、久しぶりに2人で楽しい1日を過ごすことが出来た。
日も大分傾いたが帰りの電車の時間にはまだ少しある。すると彼女が見せたいものがあるから‥と歩き始めた。夕日に染まる海沿いの道を暫く進む。
小さな公園に着くと、そこには車やバイクが何台も停まっていた。「ここは夕日がとっても綺麗に見えるの。でね、あなたにこれから5分間動けない魔法をかけるから」
2人並んで海に近付く大きな夕日を見る。今迄黄色だった夕日が徐々に濃くなっていく。そして最後には燃えるようなオレンジ色に変わった。それからその熱を冷ますかのように夕日はゆっくりと海に沈んでいった。なんて綺麗なんだろう‥
身動ぎせずにそれを見ていた僕は、本当に彼女の魔法にかかったようだった。
『沈む夕日』
うちのベランダからはとても綺麗な夕日が拝めてた。
今はもう、新しくできたビルの裏に隠れてる。
「姫は私のだ!」
「いや、俺のものだ!」
私はこの国のお姫様。
今、私を取り合って、隣国の王子達が争っている。お城の外でバッタリと二人に出くわし、こうなってしまった。
わかってる。私が美しいのがいけないんだって。私は間違いなくこの物語のヒロイン!
「私の為に争うのはやめてー!」
止めに入ってみるが、一向に止む気配はない。
そして、それはそのうち殴り合いの喧嘩にまで発展してしまった。
どうしよう……。
それは結局、二人の気の済むまで行われることになった。
殴り合いに疲れ、倒れ込む二人。
「はぁ……やるじゃないか、おまえ……」
「そっちこそ……」
沈んでいく夕日が二人を照らす。
お互いに支え合い、立ち上がる。夕日を背に、二人は熱い握手を交わした。
「まさかここまでやるとはね……気に入ったよ。どうだ? これから一緒に食事でも」
「いいね。俺もおまえの話を聞いてみたい」
そして、二人はそのまま夕日に溶けるように、行ってしまった。私を置いて……。
「って、ねぇ! 私がヒロインじゃないの!? どういうことなの!? いつの時代の漫画よ!」
ハッピーエンド♡
「ハッピーエンドじゃないわよ!」
『沈む夕日』
今日が終わる。
白かった太陽が真っ赤に燃えて夜の訪れを告げる。
1日の内でいちばん落ち込む時間かもしれない。
「はあ…。」
いつもいつも同じことの繰り返し。
変化を望んでいるのに行動出来ない自分。
俺、このままで良いのだろうか。
こんなので君を幸せにしてやれるのだろうか。
「はあぁぁ…。」
ため息しか出ない。
「おかえり。」
やさしい君の笑顔が出迎えてくれた。
安心と少しの罪悪感で心が締めつけられる。
ちゃんと笑ってただいまって言えたかな。
「な、なあ…疲れてるところ悪いんだけど。」
「うん?どうしたの。」
「散歩がてらその、コンビニ行かないか?」
「良いよ。何か切らしたの?」
「……コンビニ限定のアイス、食べたいなって…。」
「うん。」
「…あと今日暖かいし…一緒に散歩したいなって…。」
「…デートのお誘いってこと?」
「………こと。」
「…はああぁぁぁ……。」
夕日まではいかないけれどほんのり赤い君の頬。
キスしたい。けど我慢だ。止まらなくなる。
右手にアイスとその他いろいろが入った袋
左手にかわいい君のかわいい手を握って
少し遠回りに沈む夕日を見送る。
落ち込んでいる場合じゃない。
君とまたデートするために
明日からもっと忙しくなるのだから。
沈む夕日
「もう、貴方とはお別れです。」
そう、彼女から告げられた。
私は、その言葉に何も思わなかった。
私自身、薄々感じていたから。
「そうですか。分かりました。今迄、有難う御座いました。」
私は、彼女に頭を下げた。
「こちらこそ、今まで、ありがとうございました。」
そう言って、彼女も頭を下げた。
「私自身、もう別れだと感じていましたから。」
微笑もうとしたけど、少しぎこちなくなった。
「では、さようなら。」
そう言って、彼女は私に背を向け、去っていった。
最後の最後まで彼女は、涙の一滴も見せず、颯爽としていた。
きっと、こういう彼女の姿に……私は惚れ込んだのだろう。
一筋の涙が流れる、私を見ぬように夕日は……もう沈んでいた。
太陽は必ず沈む。朝、夜の暗闇から生まれ、昼、多くの存在に影響を与える。そして最期まで照らし続けて、地平線に沈む。それは地球と太陽が丸いということもあり、また時間というこの世の流れにこの地球が影響を受けているからだ。人は丸い。これは肥満という意味ではない。生まれ、育ち、全盛期を迎えて、やがて衰えてゆっくりゆっくりでもあっという間に沈む。でも夕日は盛大に大地を照らす。
夜は、月が現れる。日に日に形を変えて。
そして地平線からゆっくりゆっくりとでも確実に朝日が地球を照らす。太陽が闇夜から生まれて、この循環の繰り返し。生まれ変わりを信じる人たちがいても疑問はない。あなたは地球?それとも太陽ですか?僕は誰かの太陽でいるのであれば幸いだ。今年で16の僕はこれから沢山の太陽と出会うだろう。沢山のお日様を浴びていきたい。そして今度はこれから生まれてくるモノの太陽でありたい。
沈む夕日
夕日って赤とか橙色のイメージが強いけど、
稀に桃色とか紫とか可愛い色の夕日もあるから好き
ゆっくり沈んでいく夕日を見ているのは少し怖いけどね
もしかして桃色とか紫の夕日は夕日って言わないのかな
僕の中では夕日だけど。
沈む夕日をこれまでの人生で何度見たことだろう。
朝日とはまたひと味違う見え方があると思う。
早く起きた日は朝日を見ると今日も一日が始まる。
そう思うであろう。一方で沈む夕日を見る時は
学校帰りや仕事終わり習い事行く時間や
仕事に行く時間そして今日も一日よく頑張った自分
と褒め称えても良いであろう。
沈む夕日には朝日とはまた違う想いや気持ちなど
捉え方が多く表現出来るものでもある。
毎日心が折れそうでも必死に生きてるあなたへ。
ささやかな贈り物です。
生まれてきてくれてありがとう。
毎日生きてくれてありがとう。
あなたが居るからこの世の中は回っています。
素晴らしいあなたへ感謝の贈り物です。
_沈む夕日_ ななまる
4/7「沈む夕日」
「なにみてるの?」
「おひさまが海に沈むとこ。見てごらん、きれいだよ」
「おひさまがしずんだら、うみはあっつくないの?」
「夜になったらまた冷えるんじゃないかなぁ」
適当なことを言いながら甥をあしらう。20年後にはこの子がとんでもない科学者になるのを知らずに。
(所要時間:4分)
4/6「君の目を見つめると」
「ねえ見て。私の目」
「何? 石にでもする気?」
「違うって。カラコンにしてみたの。ちょっと見てよぉ」
「やだよ」
これ以上、魅了されちゃったら困るから。
(所要時間:3分)
4/5「星空の下で」
星空の下で君と手をつなぎ、5年後の星空の下で君と語り合い、10年後の星空の下で君と誓い合った。
60年後の星空の下で今、星になった君と、ひとり。
(所要時間:3分)
4/4「それでいい」
「それでいい」って言ってくれる人がいるなら、それは最高に幸せなこと。
(所要時間:1分)
4/3「1つだけ」
1つだけ、あの世に持って行けるものがあるなら、君との一生の思い出がいい。
(所要時間:1分)
4/2「大切なもの」
大切なものは目に見えない、ってこういうことかな。
大人たちには誰も見えないみたいだけど、僕の隣には死んだミャーコがいる。
(所要時間:2 分)
4/1「エイプリルフール」
「何さ、話したい事って」
「えーっと、」
時計を見る。午前きっかりを過ぎて、エイプリルフールは終了。ここからは、嘘として認められない。
「俺と、付き合ってほしいんだ」
「いいよ」
予想通りの即答と、
「なーんてね。知ってる、エイプリルフールでしょ」
ほら、引っかかった。
まあ、来年までに説明するさ。
(所要時間:5分)
3/31「幸せに」
やっぱりね。
あの人一人のはずの家の玄関に、女の靴。
友達の家に泊まると言ったのは嘘よ。
用意していたガソリンをたっぷり撒いた。
どうぞ、お幸せに。あの世でね。すぐに私もお邪魔しに行くけど。
(所要時間:3分)
3/30「何気ないふり」
混んでいる車内で大股を広げて座っている男がいた。何気ないふりで、二人がその膝の上に座る。
何すんねん、と言いかけた男は、膝の上に乗った子供二人に怒鳴りつけることもできず、脚を閉じる。
双子はサムズアップし、車内に拍手が湧いた。
(所要時間:5分)
_沈む夕日
沈んでいるんじゃなくて
地球が回ってるだけなんだけどね。本当は。笑
太陽っていいなぁ。
だって自分は動かずとも色んな世界が見れるのだから。
遠くのオレンジ色が消えて無くなるまで
二人で沈む夕日を見ていた
太陽は、朝になれば反対側からまた昇ってくるのに
僕らの時間はこれっきりかもしれなくて
もっと、もっと、何度でも一緒に見られたらいいのにな
次の太陽が登るまでに
きっと、お互い、もう大人になっている
それが、少しだけ寂しかった
(沈む夕日)