『束の間の休息』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題《束の間の休息》
冬の果ての国。
月のない夜のランプ代わりは、ひとりの青年だった。
月が巡らない夜は、彼が月の代わりを果たす。
「ねえ」
「ん?」
夜闇に浮かぶ青年が、下でぶ厚いマントを羽織った震える少女に視線を落とす。
「寒くないの?」
「ああ、不思議なことにな。この身体はもう空白だな――月の代わりは名誉だ何だもてはやされたけど……でもそれは、俺の中の何かが枯れてゆくんだ」
少女は、その刹那寒さを忘れた。
それほどまでに、青年のその言葉は、深く深く切なさを帯びていた。
お題
『 束の間の休息 』
ふぅ...っと息を吐いて椅子にもたれ掛かる
キィ.........
この何気ない椅子の音も今となっては安らぎに感じる
大きく伸びをしまたパソコンヘ向かう
よし、もうひと頑張りだ。
余談
↓↓↓
主は束の間(つかのま)をたばのまと勘違いし他の方のを見るが分からず、皆さんご存知あのかの有名な先生(アプリ)に聞くまで混乱していた。
ここ数日一人きりで過ごしている
息子は数日外泊予定
束の間の自由だ
一人になると途端に生活力が低下する
最低限の洗濯、最低限の料理ともいえない料理
初日は板から外したかまぼこをそのままかじった
素材を楽しむ食事でも流しに洗い物は溜まっていくのほんと不思議
お風呂?
前回のお風呂から24時間経過前には入ってればぎりセーフよ
トイレ以外ほぼ寝たきりに近い
こうなった時は布団へもたどり着けない
カーペットに這いつくばりスマホを眺める
つくづく人間社会に向いていない
推しの笑顔を眺めながら思考が散乱しだす
そろそろ冬支度しなきゃな、毛布も洗わなきゃ
あの一言言わなきゃよかったな、もっとうまい言い方を
長袖…息子のサイズアウトしてるかなぁ…
あーなんか誰かと話したいな
誰かって、誰だ?
はたと我に返り、急に焦る
現実がやってくる
何かしなくてはとテレビの録画やYouTubeを漁る
こういう時はドラマやドキュメンタリーがいい
存分に没頭できる
しかし弊害、泣きすぎて目が腫れてしまった
もう外に出れない
そもそも出る気もないのだが
鏡に映る腫れぼったい顔を見てため息をつく
何やってんだか
思考も部屋も生活も散らかりっぱなし
でも、この時間が私に必要な事は私が一番よく分かっている
人間として足りないものばかりな気がする
足りない自分を何をすれば、何で埋めたら良いかも分からない
分かっているのに出来ない、が正しい
すかすかの蓮根みたいな気持ち
私が九州出身ならばこのすかすかを辛子で埋めるんだろななどとどうでもいいことまで考え出した
ふと部屋の中が真っ暗なことに気付く
もうすっかり夜だ
明かりをつけて部屋を見渡す
干しっぱなしの洗濯物に息子の服
息子がいつも座っている椅子
今私が本当にひとりだったら
きっとこの孤独に潰されていた
部屋の静けさが心底怖かった
…あー、ひとりじゃなくて良かった
セーフセーフ
おっけーオーライ
せーかいの果てまで
あーきーれるほどーきーみーとー
大音量でJ-POPを流し、騒音にならないぎりぎりの声で歌う
歌いながら孤独と恐怖を刻んで食べて洗って干して元の場所に戻していく
いつもの部屋にいつもの私
十分休んだ
それじゃあ、またね
束の間の休息
授業が終わって、お腹がなる
あ〜お腹減った。
伸びをしながら小さくつぶやく。
私にはあまり友達と呼べる人が居ない。
だからいつもぼっち飯。
お弁当の入っている袋を開ける。
蓋を開けると、ふわっとお弁当特有の香りが漂う。
いい香りだ
母が作ってくれたお弁当
今日はハートの卵焼きが入っている
テンションが少し上がる
真っ白なご飯を1口ずつ口に運ぶ
美味しい、
あ、小さなグラタンが入ってる
久しぶりに見た冷凍の小さなグラタン。
確か占いが下に書いてあったんだったけな、
そう考えながらペロッと完食する。
恋愛、このままの関係を続けよ....?
好きな人なんて出来た事ないからなぁ、
そう呟いて失笑する。
タコの形をしたウインナー
私もう高校生なのに、
それでも嬉しかった
ご飯と一緒に頬張る
少し焦げていて美味しい。
お茶を少し飲む。
結構食べたなぁ。今日はご飯の量が多かった。
デザートはりんご。
うさぎの形をしている
あ、可愛い
シャリシャリと音を立てて食べる
美味しい
お茶を飲んで、ほっとする
ご馳走様でした。
賑やかな教室。
校庭では、サッカーをやっている生徒が何人かいる
窓際の席から眺める。
まぶしい、チカチカしてうざったい
寝よ。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が響く
授業が始まる時間
嫌だなぁ
1人のほっと出来る時間は終わり。
明日のお弁当が楽しみだ。
―束の間の休息―
息継ぎが苦手でした
ギリギリまで息をとめる作戦
溺れながらでも泳いだら進む
休むのが苦手でした
ギリギリまでがんばる作戦
しんどくても進んでる気がする
”束の間”でも”休息”は必要
立ち止まれば気づいたかもしれない
身体が動かなくなってから気づくこと
"束の間の休息"
「あぁ〜…っ。や…っと、途切れた…」
病院を開けてから、殆ど引っ切り無しに患者の対応とオペの連続で、流れが途切れて診察室に入った途端、気力と体力が悲鳴を上げて糸が切れた人形のようにふらふらと椅子に座りデスクに勢いよく突っ伏した──それでもちゃんとキーボードを上手く避けた──。
時計を見ると、時刻は11:13。まだ午前は終わってない。束の間の休息だ。少しでも回復しなければ。今一番やるべき事は糖分補給だ、とデスクの引き出しを開けてラムネ菓子が入った容器を取り出して蓋を開けると、一粒を手の平に出して口の中に放り込んで噛み砕く。ラムネの優しい甘さが疲労し切った体と脳に染み渡る。
「ふぅ…」
少し落ち着いて、小さく息を吐く。すると首元にかけていたゲームスコープから、けたたましい音が鳴り響いた。バシンッ、と両の手の平で思いっ切り自分の両頬を叩いて気合いを入れる。
──休息は終わり。さぁ、気張っていこう。
顔をゆっくりと上げ、ゲームスコープを手に取ってスイッチを押し、場所を表示して勢いよく診察室を出て、現場に駆けて行く。
束の間の休息
サーキット入口でタクシーを降り、受付で入場料兼観戦料を支払う。てくてく歩いて向かう先、屋根下ピットにお目当ての車輌。
「おはようございます」
ピットへの挨拶にメカニックが笑顔を寄越す。
「おはよ。ごめん、今寝てる」
グローブの指先がアウトドアチェアを差す。推し選手の安らかな寝顔、大変心臓に悪い(健康にはとても良い)。
あちこちで暖気される車輌。ボディやエアロの突貫工事。場内に響き渡るマイクテスト。お世辞にも静かとは言えないサーキットの片隅、よくもまあこんな状況ですやすや寝ていられるものだ。呆れると同時、推しの『顔の良さ』に改めて感謝。生きてて良かった。
「グループ練習走行まで少し時間あるな。起こす?」
ぶんぶん首を振り「寝かせてあげてください」小声で返す。
昨日は他県で開催された走行会に参加後、遅くまでメンテナンスをしていたようだ。車輌を運ぶ積載車の運転も毎回自らこなす。おそらく、まとまった睡眠時間は取れていないだろう。早朝出発し、市街地から程遠いここへ無事辿り着き、全体ブリーフィングを終えたことだけでもう花丸をあげたいくらい。寝顔は何時間でも見ていられる美しさではあるが、無償(タダ見)は失礼すぎないか。観覧料を支払う必要があるな。ふいと視線を外す。
「差し入れ、渡してもらえますか」
「預かるよ。いつもありがとう」
「いえ、ありがとうは私の方です。いつもサポートほんとにありがとうございます。おかげで大会は走ることに集中できているみたいで、実際、前回は今季最高位でした! 初の表彰台、もーめっちゃくちゃ嬉しかった!」
「それは嬉しいねえ。今日も頑張らないとな」
メカニックの視線が私の背後へ向かった。つられて振り返ると、レーシングスーツ半脱ぎの推しがのそりと立って、私を見下ろしている。
「ご、ごめんなさい、起こしちゃった……」
「……あんな大声で騒がれたら誰だって起きる」
興奮し、早口な上に大声を出してしまっていたようだ。オタクの性質が憎い。
「それ、俺にだろ」
推しが指差す私の手元。慌てて両手で差し向ける。
「応援、してます」
「ありがと。がんばるから見てて」
はい、と言ったつもりだったが、辛うじて頷くに留まった。全ての感情がだだ漏れになってしまう。差し入れは、受け取ってもらえた時点で大成功なのだと思う。悩んで探して、私の選択はきっと間違っていない。一つの包みを早速開封した推しが「これ、カツサンド?」驚いたように問うた。
「はい。前回、おいしいって言ってもらえたので。お昼はキッチンカーもレストランも混むし。多めなので、メカさんとか、お隣さんとか、皆さんでよかったらどうぞ」
ひょいとメカニックが覗き込んで「マジ?」と笑む。
「今朝コンビニで買わなくてよかったな」
「カツサンド、買うとこだったんですか?」
「こいつ、サンドイッチの棚んとこでめっちゃ見てたんだけどさ。いつもの子がまた持ってきてくれたら被るから、って止めたんだよな」
「そーいうことは言わなくていい。お前には絶対やらない」
「何でだよ、照れんなよー」
「うるさい」
『現在、オンタイムで進行しています。タイスケ確認してね。練習走行、コースイン15分前です。Aグループの皆さん、準備お願いします』
場内アナウンスに顔を見合わせた。メカニックは作業へ戻り、近隣ピット内もざわつきだし、緊張感が高まる。
「予選までに絶対食う。ゲン担ぎだろ」
「……勝つとこ見せて」
「まかせろ」
不敵な笑みと共に差し出された推しの利き手。私が両手で包む、いつもの握手。大きな掌に力が込められた瞬間、私のこれまでの『推し事』が全て報われたように感じ、鼻の奥がツンと痺れた。現場で泣くなら嬉し泣きと決めている。私の決意など知らない推しが「なんで泣きそうなの」苦笑を乗せて囁いた。
「泣いてないです、泣くのは表彰式だけ」
ふうん、と息を吐き「表彰台てっぺんから目線やるよ」耳元で微笑う。
「待って無理、溺れてしまう!」
悲鳴に似た絶叫が飛び出すが、推しはニコリと受け止め「楽しみにしてる」あろうことか極上の笑顔を寄越す。ようやく握手含む神対応から解放された私は、生気やら運気やらを吸い取られたような錯覚に陥った。腰が抜けるかと思ったが、推しの役に立てるなら本望だ。
ふらついた足取りで観客席へ向かうファンを見遣り、メカニックが「お前、何したんだよ」選手へ詰め寄る。
「握手した」
「それだけか?」
「喋った」
「そりゃそうだ」
「ファンサービスも選手の仕事、だろ。あいつが教えてくれた」
柔らかな視線が彼女の背中を追う。
「俺、今日優勝するから」
「何だ、珍しい」
「勝たなきゃいけない理由ができた」
理由、が彼女であるのは明白だ。
「頼むぜ、スーパーメカニック」
心底リラックスした笑顔を向けられ、僅かばかりのわだかまりがあったことすら忘れた。
「ああ。勝とうな」
戦友めいた握手を交わす。予感、なんて不確実なものは信じないつもりだが、それでも期待してしまう。彼女がこいつに惹かれて、『推している』理由が少し、解ったような気もする。彼を勝たせたい、と切に願った。
(了)
2023.10.8 藍 お題「束の間の休息」
背もたれによりかかり、天井に腕をのばすと、ぐっと伸びて、そのまま脱力して息を吐いた。かすかな眠気を感じ、目頭を揉んで、今度は鼻で深く呼吸をした。
大きな仕事を終えた達成感に浸ったまま、久しぶりに仕事を思い出さずにすみそうな翌日に思いをはせる。昼までゆっくり寝て、自炊をして、家で長たらしく休みを堪能する自身を想像してみる。一先ず、緩んでいた脳を切り換えて、再びパソコンに向かった。机の隅に放置されていたスマホの、液晶画面がパッと光り、目についたのは上司からのメッセージを知らせる表示だった。
束の間の休息
きみがどうしようもなくすき それとおなじように シロノワールにててんと乗っかったさくらんぼがすき
束の間の休息は、私にとっての命綱であり、私にとっての唯一の救いである。しかし所詮は束の間。すぐに過ぎ去り私をまた苦へと引き込む手助けをする。あぁ誰か助けてくれ。私は何も悪くない。アイツが悪いんだ。全て悪いんだ。そう思いながら息をしていない目の前のそれを刺していた。この刺す瞬間こそ、怒りに任せて手にある狂気を使う瞬間こそ、私の休息なのだ。
長い、長い一週間。
仕事も学校もそりゃ大変な訳で。
そんな時に”束の間の休息”は本当にありがたい。
……ま、仕事だとあんまり変わらないんだけどね。
束の間の休息
束の間の休息
ふぅっ…大きな溜息一つ…久しぶりに予定の無い休日、ゆっくり朝寝しようかと決めてたのに、何時も通りに起きてしまう…そしてカーテンを開けると、朝陽が眩しくて、眠気も吹き飛んでしまう…これから何しようかと、ついつい考えてしまう…一人苦笑いし乍ら、引籠るか…とどうでもいいことを考えてみる…
束の間の休息
「これ、間に合うか…?」
何度も浮かんだ疑問を、美術室で呟く。
目の前には明らかに未完成と分かる絵。たたみ半畳ほどのキャンパスに、ツルが生い茂る魔法使いの部屋が広がっている、私の最高傑作になる予定の絵だ。
高校の美術部に入って、人生で初めてこんなに大きな絵を描かせてもらった。だか、時間の見積もりが甘かった。県展の締め切りは明日なのに、仕上げ作業が全く終わらない。
水彩絵の具での下塗りは済んだのだけど、色鉛筆での影や光の描き込みが地獄だった。なんというか、もう…。
なんでこんな絵にしたんだろう、というところから考えなくてはいけない程だ。ツタとか、多すぎて面倒くさい。終わんない。
脳死で影、書き込んでこう。そうしよう。
束の間の休息など優雅なものは取れそうにない。とにかく描かねば。
翌日、なんとか締め切りに間に合わせた後。
顧問の先生に聞いたのだか、締め切り前夜の美術室からは、私と同じように県展に追われる部員たちのうめき声や叫び声が、お化け屋敷のように聞こえてきたらしい。
がむしゃらに、なんてがんばってない
でもいつもいつも心の中では
たたかっている
うまく生きることができない
こんな自分と
ちゃんとまっすぐ進みたくて
今だけは
ちゃんと愛してあげていいよ
そんな束の間の休息がほしい
#束の間の休息
二人きりになれば
片時も1ミリの距離もなく
肌を擦り合わせる
ほんの数分だけ
私に包まれながら
貴方は寝息をたてる
心から安らぐひととき
部活途中、先生からの声
「じゃあ休憩!」
疲れてしまい、体育館に寄りかかる。
休もうとしたのも束の間、また再開
休憩ってあっという間
この数年間、ずっと小説を書き続けている
たいして読まれもせず、認められもしない小説を
ラストまで書いたら推敲して、それが終わったら、表紙のイラストを描いたりして、いろいろ準備できたらネットで公開する
あー、やっとここまで来たって思って、ちょっとホッとしたり、PV増えなくてガッカリしたり
でも、ほんのちょっと休んだら、またすぐに次の小説の設定を考え始めてる
それが僕の日常
・束の間の休息
時間を止めたことがある。
あの日、おれは農作業の手伝いをしていた。太陽が高くて、とても暑くて。
でも腰の曲がったじいちゃんが作業を続けている手前、休むわけにはいかなくて。
倒れそうになったとき、世界が止まった。わけがわからないままに、おれは止まった世界で休憩した。そのとき以来だ。時間を止められるようになったのは。
止められると言っても、いつ止まるかわからないし、世界が動き出すまでの時間もまちまちだ。
サボりや女子の風呂場覗きに悪用はできないらしく、そのうちにこの奇妙な能力のことは忘れてしまっていた。
「どうか、お気を付けてくださいね」
か細いその言葉に、さまざまな感情が見え隠れしていた。どうしようもないおれなんかを慕ってくれる、かわいい妻だ。
「おっとう、どこさ行く?」
五歳になった愛するわが娘は、さすがにめざとい。よしよしと頭を撫でてやった。
この国は滅びるのだろう、と思う。剣を握ったこともない農民を借り出して、統制の取れた敵部隊にぶつけようというのだから。無駄死に、と、人は言うかもしれない。
でも、せめて、最期の瞬間くらいは、敵の刃にかかって、愛する家族を想って、綺麗に散りたいと思った。
なのに。これはどうしたことだろう。
全てが止まった戦場のど真ん中で、おれは束の間、大きく息を吸う。
血の香がした。
雨の日が好きだ。
忙しなく動く日常が
「待った」を掛けられたように
世界が少しだけゆっくりになる。
しとしとと降る雨と一緒に
「ここらで一度休憩しないか?」
間延びした声が聴こえてきそうな
そんな、雨の日が好きだ。
Theme:束の間の休息
残業の合間、先輩のお使いでコンビニに向かった。
外に出るにはちょっと寒いけど、ギスギスした雰囲気から逃がしてくれたとも言える。
「お釣りで好きなもの買ってきていいよ」って言われたし、肉まんでも買って帰ろうかな。
頼まれた皆の分のコーヒーと肉まんを買って、コンビニを出る。
会社の入り口まで戻ってくると、先輩が一服していた。
「お。おかえり。ごめんね、お使い頼んじゃって」
「いえいえ!お安い御用です」
「…今、戻ると面倒だから、もうちょっとお使いに行ってることにしとけ」
「…はい」
先輩の横にちょこんと座る。目の下に隈ができているのがわかった。
肉まんを半分にして、先輩に渡す。
「先輩、よかったらどうぞ!」
「いいのか?お前の夜食だろ?」
「もちろんです!ていうか、先輩のお金ですから!」
「じゃあ、ありがたく。いただきます」
毎日毎日忙しい日々の、束の間の休息。
いつも頼りになる先輩が美味しそうに肉まんにかぶりついている姿は、何だか微笑ましく思えた。
「先輩、いつも大変ですよね。お疲れ様です」
「どうしたんだ、急に?……でも、ありがとうな」
先輩は立ち上がると、近くの自販機でカフェオレを買って放ってくれた。
「俺はそろそろ戻るけど、もう少しゆっくりしてから戻ってこいよ」
「はい、ありがとうございます!」
先輩は後ろ手に手を振って戻っていった。
役に立てるかわからないけど、休憩時間くらい先輩を笑顔にする役に立ちたい。
そんな風に思う。