『最初から決まってた』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
物語のお話
私が目を覚ますと真っ白なベッドの上にいました。
あれ?って思い辺りを見渡すとどこか見慣れない
場所に居ました、私が起き上がりその部屋を出ると
見知らぬ人たちが自分におはようございます。と言ってくれました、私はその人にここは何処ですか?
と聞きました。そうすると奥から見慣れた顔立ちの
人が歩いてきて
おはよう!起きたんだね!と言ってくれました、
私はおはよ!って返しました、
そのうちに私のお母さん達が来ました、
お母さん達の話によると私はこの人と
結婚するんだそうです。私はえ?!と驚きました、
私は前世の記憶があり、この人は前世で私と
結婚している人だったのです。
私は嬉しくて当日までウキウキしていました。
その当日私は綺麗なウェディングドレスを着て
結婚式をしました、その時に思ったのが
あ、これが私の『最初から決まってた事』
なんだなと思いました。
それからは2人とも幸せに暮らしました。
K&R
僕は物語の主人公
ヘタレなのも不器用なのも、作者がそういうふうに設定したから
読者が、「おい、がんばれよ」って応援したくなるようなキャラにしたのかな
僕としては、どうせなら、みんなが憧れるアイドルとかの設定がよかったけど
だから、僕が夜も眠れないくらいあの子のことが好きなのも、ちっとも振り向いてもらえないのも、多分、全部最初から決まってたことなんだ
ねえ、ちょっとひどくない?
作者さん、どうか結末はハッピーエンドでお願いします
[最初から決まってた]
初めはわかんなくて
自分の直感が正しいと思ってて
だから自分が振られるなんて思ってなくて
でもでもそういう考えしてたから
初めから決まってたのかなって
『最初から決まってた』
目を覚ますと、どこまでもただ白い世界にいた。死んだのか。直感的にそう思って、僕は上を見上げた。上も、どこまでも白かった。
とりあえず、歩き始めた。なんとなく左の方に、足を踏み出す。まだこの段階では足ははえている。何をしていたんだっけ、とさっきまでの記憶を探るが、何も浮かんでこない。そういうふうにできているのかもしれない。
しばらく歩くと、トランシーバーが落ちているのが見えた。不思議に思い、近づき、恐る恐る拾い上げて、探る。
【ザザザザッ】
急に雑音が発され、思わず放り投げる。
【こらこら、大事に扱え?替えはないんだぞ】
トランシーバーの向こうから声が聞こえた。床に転がったまま、それは話し続ける。
【もうわかってるんだろう?お前は一生を終えてここにきたんだ。次の段階へ進む時がきたんだよ】
気のせいかと思ったが、どうやらそうではないらしい。この声は、僕の声だ。
「あ、あの、」
【声が遠くて聞こえない】
慌てて拾い上げて、顔に近づける。
「あの、あなたは」
【私が何者かなんて重要なことじゃない。今重要なのはお前が次どういう道を歩むのかを決めることだ】
「あ、ああ、そう、ですか」
なにがどうなんだろう。
【お前は何になりたい?次の世界の話だ】
来世ってそんなに自由に選べるものなのか。なら、僕は前回の選択を心の底から後悔している。
「人間以外なら、なんでもいいです」
【珍しいやつもいたもんだ】
当たりが急に明るくなった。想像していたのと、色々違う。こんなに簡単なものなのか?
【お前の来世は人間だ】
「え?」
え?
「え、え?」
【最初から決まってた。次の世界なんてあるわけないだろう。この世界はもう初めから決まってるんだ。お前はまたお前として生まれて、お前を生きて、お前を死ぬんだ。また、27年後にな】
え??
また、僕が生まれる。
今日は暑かったね。今日は嫌だ事は言われていないけど怖い
すべて最初から決まっていた。
この町で生まれ、この家で暮らし、この学校で、この人たちと…全て予定調和、私の人生なんて真っ直ぐ敷かれた一本レールみたいなものだ。
「それは驕りだよ」
崖から海辺を眺めていると、背後から何者かに声を掛けられた。
ここは滅多に人が来ない場所なのに、相変わらず自分はツイてないなと思ったが、見届け人がいるのも悪くはない。
私が海へ飛び込もうとすると、それを引き止めるように男は喋り出す。
「今君は、過去選択した結果の連続でそこに立っている」
「過去とはあくまで結果でしか無いのだから、振り返ると一本なのは当たり前だ」
「君の人生がつまらないのは、後ろばっか見てるからじゃあないのかい」
「は?」
見知らぬ男に説教をされた私はついカッとなって男に殴りかかってしまった。
男はしたり顔でそれをあしらい私を返り討ちにすると、どこかへ去っていった。
#最初から決まっていた
最初から決まってた、あの人の特別になれないことなんて。
そう、自分でもわかっていることだった。
例えどれだけあの人のことが好きだろうと、私は何万人もいるただのファンの1人でしかない。
そこには踏み越えられない大きな壁がある。
どれだけお金を使おうが、どれだけ身なりを整えようとも上には上がいて、私より可愛い人なんて山ほどいる。
ファンサをもらったとて、きっと次の日にはあの人の記憶にないんだ。私だけの思い出になってしまう。
それでも構わなかった。
構わないはずだったのに、いざ結婚発表をされると何故こんなにも苦しくなるのか、手放しにおめでとう!と祝えない自分が嫌でしょうがなかった。
いっぱいいるファンの1人でいい、そう思っていたはずなのにどこかで夢を見て、期待か何かをしてしまっていたのだろう。
[推しの幸せを祝えないんなんてそんなのファンじゃない]
そんな投稿が目に入ってしまい、さらなる自己嫌悪に襲われる
分かっているのだ、自分でも、ちゃんと分かっている。
お祝いしてあげたい気持ちが無いわけじゃない、でもどうしても受け入れられないのだ。
あの人のお嫁さんは、私が知らないあの人の顔をきっといっぱい見ているのだろう。
私たちが見ることの出来ない彼を、、そう考えるだけで苦しくて汗が止まらなくなる。
なんでこうなってしまったのか、最初はただ応援したいだけだった。
ただ、あの人が頑張っている姿を見るのが好きだった、それだけなのに。
【最初から決まってた】
「タケヨシくん!」
まだ10メートルほど離れているのに、ついつい大きい声で呼んでしまった。駅のホームで立っていた彼が顔を上げる。会社にいた頃とは違ってカジュアルな雰囲気の服装で、レトロな丸いフレームの眼鏡をかけているその姿に、少しドキッとした。
「ナガツカ先輩、お久しぶりです。」
タケヨシは軽く頭を下げる。
「久しぶり〜。元気だった?」
タケヨシの肩をバシバシと叩きたいのをこらえながら、ナガツカマユミは自身の最高と思われる笑顔を彼に向けた。
「平日だから、OKもらえると思ってなかった。」
「火曜日は定休日にしてるんで、ちょうど良かったです。」
知っている。君が会社を辞めたあとどこでカフェを開いてるかも、定休日がいつなのかも。
「そっか。カフェ開いたんだったね。客入りはどう?」
「まぁ、まずまずですね。先輩の下でマーケの勉強したのが役に立ってますよ。」
相変わらずちょっと生意気な態度が可愛らしい。
「えーと、どこにしますか?今ちょっと調べてみたら、この辺に最近できたカジュアルフレンチがあるみたいですけど…。」
知っている。そこならタケヨシくんも行きたいと思ってくれるだろうと、わざと待ち合わせをここにしたのだ。なんなら予約もしている。
「あ、私もそこインスタで見て気になってたんだ〜。予約できるか聞いてみるね?」
電話をかけるフリをしながら少し離れていき、しばらく置いてまた戻る。駅の雑踏の中だから、フリをしている事には気づかないだろう。
「大丈夫だって!18:30にしてもらったから、今から行ってちょうどいい感じかな。」
「そうですね。行きましょうか。あ、カバン持ちますよ。」
(こういうところスマートだよなぁ…。)
一緒に働いている時からそうだった。タケヨシくんはどうやらちょっとナルシストっぽい所があるみたいで、カッコつけるためにやっている感じも否めないが、歳上アラサーのナガツカにもそういう親切を颯爽としてくれるのが、純粋に嬉しかった。
「予約しているナガツカです。」
ナガツカが先に店内に入り―もちろんタケヨシがドアを押さえておいてくれた―、店員に伝える。
「へぇ~、ほんとにフランスの田舎の家にありそうな内装だな。」
席に着くや否や、タケヨシくんが呟いた。
「なんかあったかくてリラックスできる感じだよね。」
タケヨシくんはカフェのオーナーとしての目線で店内の装飾が気になるらしい。二人であれこれ話してると、店員がメニューを持ってきた。
「こちらが料理のメニュー、こちらがワインリストです。」
料理の方は完全に無視して、ワインリストを開いた。料理はコースと決めていたので、ワインを選ぶほうが重要なのだ。ふとタケヨシくんの方を見ると、彼もワインリストを手に取っていた。彼の場合は、昔からあまり食に関心がなく、コーヒーやワインといった飲み物に強い関心があるのだ。
「へぇ、すごい…。僕は食前酒はこれで、ワインはこれとこれが気になるな…。あ、料理はどうします?コースがいいですか?」
「そうね、せっかくだからコースで。ワインはタケヨシくん詳しそうだから任せるわ。」
「分かりました。ナガツカ先輩辛口派でしたよね?」
その後はタケヨシくんが店員にコースで出る料理を聞きながら、ワインを選んでくれた。タケヨシくんには不思議と近所のおばさんみたいな雰囲気があって、店員とも打ち解けた感じで楽しそうに談笑している。そういえば、タケヨシくんが会社にいた頃、総務部の女の子たちが「かっこいいけどなんか話やすすぎて恋愛対象にならない」とか話してたな。
「タケヨシくんって女兄弟いるの?」
「姉と妹がいますよ。なんでですか?」
「やっぱりそうか。なんか近所のおばさん感があるというか。話しやすいって総務部の女の子たちも言ってたな、と思って。」
「近所のおばさんですか〜?それは嫌だな…。」
最後のデザートを食べ終わるまで、会話は途切れなくて、楽しい時間が過ぎていった。奢るつもりだったのに、押し切られてタケヨシくんに出させてしまった。
先に店を出て夜風に当たっていると、ワインの酔いも浮かれた気分も冷めていく。タケヨシくんが会社を辞めてしまって、接点が完全に無くなってしまう所だったのをなんとか今日、繋げられたのだ。このまま帰ってしまうわけにはいかない。
「じゃあ、行きますか。」
ドアを開ける音がして、タケヨシくんが出てくる。
「せっかくだし、バーで飲み直さない?そっちは私に奢らせて。」
これまた、自分史上最高の笑顔を作ったつもりだ。会社の上司や取引先に見せる笑顔とも違う、女の笑顔のつもり。
「えー。ナガツカ先輩、明日も仕事でしょ?大丈夫?俺も一応カフェ開くし…」
ワインのせいか、一人称が「僕」から「俺」になっていたり、敬語が抜けていたり。心を許してくれてる気がして少し嬉しい。
「大丈夫!私これくらいで酔わないし!」
つい、ゴリ押ししてしまった。タケヨシくんは断れないだろう。
だって、最初から決まってたんだから。今夜は終電を逃すって。
最初から決まってた
「こんにちは、いい天気だね」
若い子に声をかけられた。少し驚いたけど、小さく頷いた私。
生き生きとした感じが、懐かしく思ってしまった。
「ねぇ、大丈夫?元気がないみたいだけど……」
そう言われて、ドキリとする。元気がないのは確かだ。
日に日に、生きる力が薄れていくのがわかる。
「雨、降らないかな?私ね、雨が大好きなの。アナタも雨が好き?雨が降ったら元気が出るよね」
キラキラとした眼差しを向けられた。そのキラキラが眩しい。
私は目を細めながら、頷いた。若い子に圧倒されてしまう。
自分自身、昔はこうだったような気がしなくもない。
きっと、あの時喋った人もそう思っていたんだろうな。
「ねぇねぇ、あまり喋らないの?楽しくない?人生楽しまなきゃっ」
質問攻め。困った表情をしても、若い子には無意味だった。
別に喋りたくないわけでもないが、私にはもう残された時間が少ない。
一人になって、今まで生きたことを振り返りたいのに。
ふと、空を見上げた。青い空、白い雲、太陽の光が目に映る。
色々な世界だった、本当に。
「あのね、あのね、私ね。とっても綺麗な花を咲かせるんだ‼︎」
きゃっきゃっ笑ってそう言う若い子。
そうだ、そうだ。赤や青、黄や紫など色を注がれて、綺麗に着飾る。
そして、美しく咲き誇る。夢のような時間だった。
あっという間に時は過ぎ、気が付けば、もう終わりに近づいている。
それは、この世界に生まれた時点で、最初から決まっていたことだ。
全てのものに生命がある。今となっては、あの時喋った人の言葉が理解できた。
「……ねぇ、聞いてくれる?私の話」
「やっと、口を開いてくれたぁー、なになに?気になる」
「それはね――」
私の歌と引き換えに、新しい息吹を若い子へ。――蝉時雨が響いた。
彼が好き。
かっこよくて、頭も良くて、優しい彼。
悔しい思いをして流した涙も、弱い姿も
全部私だけにしか見せてくれない特別のもの。
全部私しか受け止められないもの。
…そんな彼が彼女を紹介してきた。
正直、殺してやりたかった。
私が彼の事を1番知っているのに。
いつも、こんなにも近くにいるのに。
私が1番相応しい…はずなのに。
どんなに想いを伝えても、
私と彼が結ばれる運命など存在していない。
……私の気持ちに気づいてよ。
お兄ちゃん。
ー最初から決まっていたー
『ミチ行く者よ』
最初から決まってた
もしそうなら、人生って何てつまらないものだろう
決められたレールの上を
ただひたすら 走っていく
唯の一本道なら 走る意味があるのだろうか?
そこにはきっと 石があるだろう
落とし穴もあるかもしれない
わかれ道もあって どちらに進むか迷うかもしれない
だからこそ、僕らはきっと一生懸命 この道を走っているのだろう
ひとりで走っていると 孤独を感じる
暗闇に取り残された気がして 先に進むのが怖くなったり
走り方を間違えたんじゃないかと 後ろを振り返ったり
だけどやっぱり 走るしかない
自分の道は 自分にしか走れない
走り方が分からなくなったら
何も考えず ただ走ってみるしかない
走ってみたら 次第に走り方が分かってくる
苦しかったら 楽な走り方をすればいい
無理に速く走る必要はない
自分の走り方は自分が決めたらよい
歩いてもいい
たまには止まってみてもいいかもしれない
周りをみると 焦りがでてくる
取り残されるのは きっと怖い
だから 自分の道だけを見て
寂しい道なら 花を植えて
暗闇には ライトを灯して
自分の道は自分で作って
そして これからも 走り続けるのだろう
最初から走ることが決まっていたなら
より楽しく
より自由に
より美しく
自分次第できっと走り方も たどり着く場所も 全く違うものになる
今この瞬間を走って
後ろはいっさい見ないでいい
そうして これからも 自分の道を
走り続ける
おじいちゃんの寿命もおばあちゃんの寿命も最初から決まってた、なんて思いたくない。
けど、決まっていたのだとしたら。
限られた時間の中で、どれほどにも輝いていたのだと思う。
どうすればよかったのだろう。
何をすればよかったのか、何をしなければよかったのか、自分にはわからなかった。
色んな人間から「お前は人の心がわかっていない」と言われてきた。
分からないからどうした、それで困る事などほとんど無い。そう思っていたが、そんな昔の自分の頭をはたいて少しでも歩み寄る努力をすればこの結末は変わっていたのだろうか。
いや、そんなことはない。どうやったってあの人の決断は変わらなかっただろう。
自分を含め沢山の人間を教え導いてきたあの人は、出会う前から自分たちと道を違えていたのだ。
だからあの人と自分が対峙することは
最初から決まっていた
最初から決まってたなら努力なんてしなくて良かった。
ただ息をしていれば良かった。
でも私は努力して名誉を手に入れた。
違う。
最初から決まっていたのは、努力すること。
名誉が決まっている事ではない。
名誉なんて未知数だ。
未来は決まっていないのだから。
15歳の誕生日、私は神への生贄として捧げられる。
この村で巫女として生まれたときから、私はそれはそれは大切に育てられてきた。
上等な着物や他の人々とは違った豪勢な食事。
家族も村人たちも、私に恭しく接してくれる。
幼い頃からずっとそうだったから、私は疑問にも思わなかった。
12歳になったとき、「あなたはいずれ龍神様のお嫁さんになるのよ」と言われた。
その言葉が意味することをそのときの私は理解できなかった。
しかし、子供心に「とても名誉ある役割なんだ」と誇らしく思った。
14歳になったとき、私は書物でその言葉に真意を知った。
龍神様に嫁入りするということは、私は生贄になるということ。
人々が私を大切にしてくれたのは、私が神様への供物だったから。
それを悟ったとき、静かな諦念とほんの少しの使命感。
すべては最初から決まっていたこと。私は15歳までしか生きられない。
でも、私が生贄になることで村に安寧がもたらされるのなら、それでいい。
それは私にしかできないこと。だから、私は運命を受け入れる。
15歳の誕生日を迎える1週間前の夜、幼馴染みの男の子がこっそり私を訪ねてきた。
小さい頃いつも遊んでいたっけ。
これが最後になるかもしれない。私は彼と話をしようとした。
窓に手を伸ばすと、彼の腕が私の手を掴む。
驚いてしまった固まってしまった私に、彼は言った。
「一緒に村を出よう」
彼の言葉に私は更に驚いた。
村を出る。
そんなことは考えたこともなかった。15歳より先のことなんて考えたこともなかった。
「こんな風習で君がいなくなっちゃうなんて嫌だ。だから、一緒に村を出よう」
彼が手を伸ばす。
私は彼の手を――。
最初から決まってた
終わりがある事だって知ってた
でも心のどこかで期待していたのかもしれない。
もう、やめよう。
さようなら。
最初から決まっていたらしい。
僕が勇者になることも。世界を救うことも。あの子を見殺しにしてしまうことも。
何だよそれ。
一体何処でどの選択を間違えたのか。
もう二度とやり直せないのか。
リセットボタンはどこだ。ロードポイントはどこだ。
探し歩いてもそんなものは何処にもない。
街の人が話す言葉はテンプレでしかない。
どこまでも続く青い空。
そろそろエンドロールが流れてしまう。
こんな終わり方、認めるもんか。
どうしたって、全員が幸せになる結末なんて無いのか。
僕が主役にならなければ、余計な血や涙は流れなかったか。
今さらそんなことを言ったところで世界は変わらない。
リセットもロードも出来ないというのなら。
この物語の主人公は不在にしよう。
僕は腰に備えていた剣を空に掲げる。
その向こうに見える空は沁みるように青い。
「――GAMEOVERだ」
どうせなら最後に笑っておこう。
僕は満面の笑みで、切っ先を己に向けて勢い良く振り落とした。
うん、そうだよね。心のどこかではわかっていた。
きっと最初から決まっていた。
きみの運命の人は自分じゃないってこと。
信じたくなくて、認めなかった。
でも、もう認めるしかないや。
最初から決まってた
君がその信念の赴くままに行動することも、君がその煮え滾る正義に背くことができないことも、君が長年の付き合いの友であってすら手にかけることをやむなしと判ずることも、全て、全てをわかっていた
だから
「後悔なんて、しないでね」
「……ああ」
ひとつ笑って、さようなら
君の行く末を見守れないこと、それだけが心残りだけれど、それでも、この結末に後悔はないから
君もこの決断と、君の人生の結末に、後悔だけはしないで欲しい
なんて
「……狡い男だな、お前は」
君の流した涙を、知らぬフリして目を閉じた
『砂時計』
ーーはじめっから、理解っていた。
私は、君と初めてあった日に好きになっちゃっいけないと、想っていた。
それって、つまりは、もう好きになってます、なんだよね?
はじめから、叶わないと、理解っていたけれども、大好きでした。
フンワリ、やさしい笑顔、知的な所、さり気ない気遣い
距離が近くなるだけで……夢みてた
『あんずちゃん、こんにちは〜(^^)/~~~』と、手を振るだけなのに夢みてた
普通のことなのにな……
スキと書かない手紙をいっぱい書いた。
それが、私の精一杯だった
また、君と会うのが何時も楽しみだった。
『今度、また何時会えますか??』と、私が訊くと
君は、『……』
(☉。☉)!あっ、もう、君に会えないんだ。
春なのに、真夏のようにキツイ太陽の日差しだった。
これが、君のanserなんだ(´;ω;`)
はじめっから理解っていたはずなのに
『好きになってはいけない』と。
今は、lostです。
手紙で、『スキ』なんで書いたら絶対に、敬遠されると想ったかは書けなかったし、書かなかった。
でも、一度だけ、スキと書いてから、サヨナラすれば良かったな……。
でも、私にはそんな勇気なんてないから、
『あんずちゃん、自分のことを理解ってないね』と、きっと、友達に言われるのがオチだろう。
ーー重力のように只、砂は、下に落ちて行く砂時計。
勇気がほしかったです.。o○終わり