『日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
時に晴れ 時に雨あり どんな日も
一歩ずつでも 君といるなら
#短歌 #書く習慣 20230622「日常」
「日常」
たばこが日常だ
19で吸い始めた
20代後半あたりで
二度ほどやめたことがある
その時の二回とも
やめることに成功できた
ピタッとやめて
一年後
サラッと吸いはじめる
たばこをやめるには
兎に角
体内からニコチンを抜くこと
吸いたい気持ちは約5分
その間だけ我慢
30分、1時間、3時間
6時間、12時間、24時間
三度の食事の後も当然
これを繰り返す
3日、1週間、1ヶ月
3ヶ月、6ヶ月、1年
そして
三度目の禁煙から10年たった
1本吸ったぐらいでは
また吸いたいとは思わない
吸ってなかった頃の
幼い時の自分のつもり
結局は一生禁煙
今は吸わない自分が
日常になった
お題 日常
「兄貴が!?」
俺のスマホに突然電話がかかってきた。病院からだ。
何事かと思ったら兄貴が病院へ担ぎ込まれたというという。
なんでも俺たちの住んでいるアパートの階段から足を滑らせて落ちたという。
自力で救急車を呼んでいたようだが、頭を打っているということで総合病院へと運ばれたとのことだ。
取るものもとりあえず、兄貴がいるという病院に行く。
「どうした?」
兄貴は自分事だというのに、まるで他人事のように、見舞いに来た俺にそう言った。
「いや、どうしたも何も」
しかし、頭は大事がなかったものの、階段から落ちて骨にヒビが入ったそうで、顔をしかめている。
そんな兄貴を見て、俺はどう反応していいのか分からなかった。多少の傷なら平気な兄貴の顔を見て、動揺している。
階段があがれないであろうと診断された兄貴は、大事をとって入院した。
そして翌日。
俺は朝からお見舞いに来ていた。
なんだかんだで気にかかるのだ。
「兄貴、足は痛くないか?」
俺は、何事もなさそうな顔をしている兄貴を覗き込む。
「いやそれが」
ギプスでガッチリ固められた右足首を見ながら、兄貴は言いにくそうに俺に向かって言った。
「それが、全く痛くない」
……えっ? マジ!?
俺は絶句したが、兄貴は本当に平気な顔をしていた。
そしてあれから、3日後。
レントゲンを撮ったところ、ヒビも出血もどこにも見当たらず、触診をしても全く痛くないという回復力を見せた兄貴は、退院した。
何事もなくアパートの階段を登って、部屋に入ると流石に落ち着いたようだ。
「やはり油断は禁物だな」と呟いて、遠い目をしていた。
こうして俺たちは、穏やかであろう日常を過ごしている。
退院してすっかり元気になった兄貴が趣味と仕事に没頭しているのを見ながら、俺は課題に追われる日々を追っていた。
【⠀日常 】
冷たくあたかかく…………………
残酷な………………………?
日常
何もないこと、日常といえる日々を送れることが1番の幸せだと思う。
日常。
それは、
あたりまえの生活。
あたりまえの日常。
あたりまえ。
朝、お母さんの声で目覚め、
支度をして家を出る。
これも日常。
いつも駅にいるおじさんに挨拶をして、
電車に乗る。
これも日常。
でも、もしそのあたりまえが崩れたら?
日常がなくなったら?
お母さんの声が電子的な音になる。
おじさんがいなくなる。
そんな些細なことで日常は簡単に崩れる。
今の生き方、一緒に見直してみない?
55日常
青春時代には、本当に何もなかった。
小学校の友達と同じ中学に行き、中学校の友達と同じ高校に行った。偏差値54の普通科高校。いいやつもわるいやつもいなくて、勉強は簡単でも難しくもなくて。
部活はやってなくて、放課後は友達とゲームばかりして、文化祭ではたこ焼きを焼いて。
週末だけ近所のレストランでバイトして、そこで手際のよさを褒められたので調理学校に行って、隣県の観光ホテルに就職して。
ああ、人生って本当にこんなもんでいいのかなぁ、あんまりにも、何もなさすぎるよなぁ。ちょっとふがいない心地で思ってもいたけど。
「分かるわかる。私もそんな感じ。商業高校で簿記とかやって、なんかそのままここのホテルに就職したよ」
職場で知り合った女の子にそう言われ、すごく居心地がいい相手だったので、そのまま結婚した。彼女はいい奥さんだ。日々には相変わらず何もないけど、来年には子供が生まれる。何もない人生に「自分の子供」という存在が登場することになったから、正直戸惑う。でも、こういうのは素直に幸せだと思う。これからの五十年くらいの人生に「なにもない」ことを、今はむしろ、積極的に願っている。
「日常」
中世の城が遠くに見える草原
馬に乗って現れた男性が
紫色の花を握りしめている
目の前の小さな川を見つめ
いつか私が現れる方向だけを
気にしながら
長い間待ち続け
枯れた花を捨て
それでも一切の涙は見せず
慈愛に満ちた瞳で
待っていた
眠りから覚めた時
ごめんね、となぜか呟く
夏の終わりの夜風が
城のあるおとぎの国の空気に似ていた
ノンアルコールビールを飲む貴方は
照れたように下を向き
私を見ずに小難しい芸術の話をする
象の目も敵わない優しい瞳と
芯は強いであろう瞳と
未来という名のペンを持つ手
繊細で器用な上手な文字
ガラスのように見えるけど
実はダイヤモンド級の強さを合わせ持つ
日常の中の貴方
変わらない日々
どれだけおとぎの国の夢を見ても
誰かが私をずっと待っていたとしても
枯れゆく紫の花を持つ手なのか
明日を描くペンを持つ手なのか
ただそれだけの違いで
その私を見る瞳も同じだった
次の夢を
もう動かない錆びたメリーゴーラウンドの馬に
設定して眠ったとしても
そこに登場する誰かは
腕も瞳も空気の匂いも同じだった
夏の終わりの虫の声は
いつしか宇宙まで流れ
馬の鳴き声も昴に届き
どこかで混じり合う
輝く星も太陽も低音の声も全てが
その腕と瞳だった
執着やエゴを捨て
宇宙より大きな愛だけを信じた
例え目に見える日常が変わっても変わらなくても
この想像界の中で
私はこれからもずっと
力強い腕と優しい瞳のある
大きな愛の中で
優しく包まれている
不滅の愛が花言葉の紫の花は
もう枯れない
いつか必ずそこへ行き
花を受け取ろう
もうそろそろ
私の愛も信じて
愛に溢れたおとぎの国も
愛に包まれた日常
了
日常はいつの間にか変わっていて大きく空いた穴だけが塞がらずに自分を苦しめる。どれだけ詰め込んでも、どれだけ上から塞いでもまた空いてしまう大きな穴。前までは空いていなかったのにたった一日たった一人だけが自分の前から消えるだけで空いてしまった大きな穴。いつかこの穴が塞がって日常がまた昔のように代わったらその時は心置きなく笑えるかな?
きみをあいした思い出が、いつまでもひかってる、わたしの中でずっと、芽生えた愛情が細くひかってる、幸せをすべてあつめて燃やしたあとのさら地で凍えるほたるのように
「日常」
たまに、旅行やイベントとかの非日常があって、
行きの新幹線は夢の世界行き、帰りは現実行き、
電車を降りたら日常が戻る、そういう感じがします。
#日常
ありふれた日常
かけがえのない日常
少しステップアップした日常
多少ルーティンかも知れないが、
日常は、安心感を与えてくれる。
恋が愛になって
愛は日常になって
日常は習慣になって
習慣は当たり前になって
そうしていつしか大切なものを忘れていくの
「日常」
食べてちょっと酒飲んで
ヤ⚪ーニュース見ながら寝落ちして
で、また朝が来てあくびしながら
仕事へ行く 電車の中では電子漫画見たり
音楽聴いたり
まあ取り立ててなんもなく判で押したみたいな
毎日で夕暮れを迎えてます
週末なので発泡酒じゃなくビールを買ったりして
……充分幸せだと思う…(?)
毎朝早く起き、寝ぼけまなこで学校へいって友人と今日の授業は辛くて嫌だと愚痴り合ったり、昼休みは購買で
自分の欲しい物を買うために人混みで苦労したり、放課後は遊んだ後勉強を面倒くさいといいながらしたりと
騒がしくも足早に日常は過ぎていく。
「どうしたのよ。そんな寂しそうな顔して。」
「ううん、なんでもない。」
友人が心配した顔で話しかけてくる。いつも楽しいなと
思うと同時に少しずつ時間が経っている事に気付いて
ふと切なくなる。いつか、お互い別々の道を選んで
こうして話せる時間はなくなってしまう。だからこそ今はこの日常を大切にしながら生きていこうと私は思い続けている。
『日常』
「えっと、土曜日は用事があるから、日曜にね」
「わかった。何するか考えといてくれ」
「うん。じゃあまたね」
助手席のドアを開け車を降りると、バイバイ。とドアを閉め、彼女は家へ帰って行く。電気が点くのを確認するまで、車を停車させたまま待つのが、俺の習慣になっていた。
「あ、電気点いたな。そんじゃ帰るか」
ギアをドライブに入れ、パーキングブレーキを解除すると、車は静かに走り出す。俺にとって、この瞬間が、一番淋しく感じる時間だった。
「いつも笑顔でバイバイ。って言って彼女は帰るけど、俺みたいに淋しく感じたりしないのかな」
自分の家に着き、一服しながらそんなことを考える。彼女の存在は、いて当たり前になりつつあるから、離れるとき、俺は淋しいのかもしれない。
「本当なら今すぐ。それがムリならいつかは…」
彼女が同じ家にいるのが当然な、日常生活を送りたい。もう、バイバイって言葉は聞きたくないくらい、彼女のことを想っているから。
「どう思われているかわからないけど、勇気を出すしかないよな」
俺は、彼女との関係を一歩でも進めるため、伝えていない想いを、告げることを決めたのだった。
ある男がいました。その男は悩んでいました。他の人たちが楽しそうに暮らす中で、男は暗闇の中で生きていました。男はある若者に会いました。若者は花歌を歌いながら花束を持っていました。でも若者は病んでいました。彼は昨日死んだ妹のお墓参りに行くところだったのです。
男はカフェに入りました。すると威張っている老いた店員に会いました。彼はずっと怒っていて、いつも金だけを欲しがっていました。そのために何でもするような人でした。でも彼は病んでいました。だってお金を集めたって買うものがないのですから。
今日のテーマ
《日常》
いつもと同じ時間に起きて、いつもと同じ時間に家を出る。
いつもと同じ道を歩き、いつも通りに駅に着く。
電車は定刻にホームへ滑り込んできて、人を吐き出し、乗せて、発車する。
そんないつも通りの朝、僕の心を強く惹きつける姿がある。
3両目の一番前のドア、そのすぐ近くの席に座る人。
変わり映えしないモノクロの日常の中にあって、彼女の周囲だけが色鮮やかに浮かび上がっているかのよう。
同じ学校の1学年上の彼女は、僕にとって憧れの人だ。
あんなに可愛いのに、大人しめの性格のせいなのか、あまり目立つ存在ではない。
僕が彼女を知るきっかけとなったのは、以前図書室に本を借りに行った時のこと。
誰かが本来在るべき場所とは違う棚に戻してしまったらしく、所在を聞きにいったところ、ちょうどその日の当番だった彼女が一緒に本を探してくれた。
確かに図書室の本の整理は図書委員の仕事かもしれないけど、本が所定の位置になかったのは彼女のせいではない。
それなのに、彼女は何度も「ごめんね」と謝りながら、図書室の端から端までその本を探すのにつきあってくれた。
とびきり可愛くて親切な先輩とのひとときはまさに『非日常』というべきもので、僕の心を俄に浮き立たせた。
その数日後、たまたま普段より1本早い電車で彼女の姿を見かけてから、僕はその電車を『いつもの電車』に変えた。
彼女の乗ってくるのはその電車の始発駅らしく、いつも大体同じような席に座っている。
僕はその近くの手摺り付近に陣取って、スマホを見ながら時々彼女の姿を盗み見る。
まるでストーカーのようだと思わなくもないけど、目立たず凡庸な後輩の僕は話しかける勇気も持てない。
付き纏ったり、彼女の身辺を探ったりしているわけではなく、ただ憧れの人を遠目に眺めているだけなのだ。
言ってみれば、好きなアイドルや女優などの出演作を定期的に見ているだけの緩いファン活動のようなものだから、害はないと思いたい。
今日も今日とて、彼女は布製のブックカバーがかけられた本を熱心に読んでいてこちらに気づくことはない。
時折ふわりと零れるその微笑みに、僕の鼓動が跳ね上げられているなんて気づきもせずに。
そんなささやかな幸せを彩るこんな日常が1日も長く続きますようにと願いながら、僕は今日もチラチラと読書に励む彼女の姿を眺める。
彼女がいつも読んでいるのが僕が図書室で借りた本ばかりだということも、僕がスマホに目を落とした時に彼女の方もまた僕のことをチラチラ窺っていたなんてことを知るのは、もう少し先の話。
あなたがいたから
いつも私は2番目だった。
注目も賞賛も喝采も、私には届かない。スポットライトの外で、輝くあなたを見ていた。
いつも私は脇役だった。
自分の持てる限りを尽くしても、あなたは軽々とそれを超えていく。私は引き立て役でしかなかった。
いつでも私は努力した。
血の滲むような思いで、誰よりも。他の全員が諦めても。私はいつでもあなたに挑み続けた。
「だから逃げないでよ」
私があなたに追いつくまで。追い越すまで。
相合傘
「入る?」
雨を眺めていたら、左上方から声をかけられた。
「え、」
「傘忘れたんでしょ?」
見上げると同級生が首を傾げていた。
「え、いや、悪いからいいよ」
「俺と相合傘は嫌?」
「や、嫌っていうか」
相合傘なんて言われると急に照れてしまう。が、問題はそこではない。
「身長差を考えて欲しいっていうか」
「……あー」
190近い彼と150の私では、一緒に入っても絶対顔から濡れる。間違いない。
そのあと2人で雨宿りした。
日常も、昨日とひとつだけ違う発見を見つけたなら、
それはもう非日常になる。
#日常