『愛情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【愛情】
愛情。敬愛。恩愛。慈愛。純愛。信愛。溺愛。
愛を文字だけで表現し伝えることは中々難しい。だって、言葉以上にあなたに愛を伝える術は解らないのだから。
人からの愛情を受け取ったら、自分も、誰か他人に優しくしたくなる。それは非常に自然なことで、そうすることで、世の中は(人々の生活は)回っているような気もする。
愛を受けすぎて、渡すことが疎かになってはいないか。それはどんな形でもいいと思う。もらった相手には、必ず伝わっていて、次の何かに換わっているはずだ。私には何ができるのかわからない…、そう思い後ろ向きに過ごしてきたことは、私にとって、愛情の鮮度を落としてしまう行為だったかもしれない。そう思ったら、今すぐ、あの人のもとへ。
・愛情・
母からの愛情を感じる。確かに感じる。でも、それが母性愛だと感じたことは無かった。彼女のそれは友愛だと感じていた。2人で飲んでも、お茶をしても、家庭の愚痴を沢山聞く。私も、愚痴を言って、共感してしまう。ときどき、嫌になって、突き放したりする。また、愚痴を聞く。
私には母親も、父親もいない。目の前にいるのに、精神的には親としては見れない。目の前の彼らは、切っても切れないような縁の友達なのだ。
彼らから、自立しなくては、お互い辛いだけ。教わって来なかったものを、教わろうと思いすらしなかったことを、今になってだけれど、身に付けたいと思い始めた。
急げ!勝手に煮詰まらない程度に、孵化して飛ぶんだ。
そんなもの、私には必要ないと強がっていた。
上がっただけ沈むのが人生なのに
愛情なんて知ってしまった日には…考えるだけで恐ろしい、なんて。
だからあなたの目が初めて真っ直ぐに私を捉えたあの日、怖くなってあなたを突き飛ばした。
貴方は「ごめん」と潔く去っていこうとしたのに、
そんな後ろ姿を抱き締めてしまったのは他でもない私だった。
貴方が欲しいのか、貴方が持つ愛情が欲しいのか
私にはまだ分からない。
愛情
沢山もらってきたけど
あげれてるか不安になる
もらった子が誰かに
沢山あげてくれたら
それで良い
刑事ドラマだか、推理小説だかを読んでいると、時々「愛情のもつれ」という言葉に出会う。愛情というのは有益に働くこともあれば、犯罪の動機になることもあるということだ。
親から子(子から親)に向けられる愛情。男から女(女から男)に向けられる愛情は似ているようで全くの別物だ。前者は「愛護」のような感情が裏にあるのだと思う。後者はこの人が好き、という「好意」。刑事ドラマの愛情のもつれは「好意」の方が多い気がする。親から子(子から親)に偽の愛情を向けることは、あまりない。どうしても「本気で想う」と「本気で嫌う」で二極化するのだ。男から女(女から男)は愛情というものに裏ができる。だから、「本気で想う」と「本気で嫌う」の間に「想うフリ」と「嫌うフリ」が生じる。だから好意は愛護に比べて格段に複雑化する。
彼氏彼女がいる皆さん、想うフリ、嫌うフリによる愛情のもつれにご注意を。
愛を込めて
桜貝を2人で持っていた
桜色がほのかに残る
この貝殻は
いつしかなくしてしまった
あの人は持っているだろうか
愛情は一瞬でパリッと壊れて
憎悪が顔を出す
この時
愛憎は
二枚貝の一対の貝殻のように
くっ付いているものだろう
割れやすいのだろう
憎悪は愛情から
愛情は憎悪から
見出されるものかもしれない
あの人の桜貝は
割れてしまったのだろうと思う
深い 淡い 軽い
十人十色の形がある
温かいな
熱いな
冷たいな
十人十色の受け方がある
全ては心で思うもの
─愛情
愛情
人に愛を向けられたことがない。
それはそうだ。僕だって誰かを愛したことなんてないんだから。
けれど……僕はやっと愛を知ることになる。
僕はある時に出会ったんだ。
愛情を向けれる人に。僕が本気でこの人の為に死ねると思った人が。
『愛情』
あなたの幸せを願うこの思いが愛情じゃないのなら、何が愛なのかわからないほどだった。
けっこういろんな人から愛情を向けられて育てられてる自覚があるんですけど、それを返せてたらいいなって思います。
「愛情」とかけまして
「冷たく甘い」と解きます。
その心はどちらも「愛す/アイス」でしょう。
愛情
あなたを愛してる。
これはあなたの為だから。
あなたも頑張って。
どんなに辛くても耐えてね。
私も心を鬼にするから。
あなたを愛しているからやるの。
あなたの為なの。
愛情を!!くれ!!!
一日三食おやつ付きでスマホもくれ、!もう気持ち悪いレベルの愛でいい、!!頼むから養ってくれ!!!別に監禁でもなんでもいいからしてくれ!!
ぐすぐすと泣きじゃくるアンネを前にして、ナハトは困ったように立ち尽くしている。
「……あ、アンネ? どうしたの?」
恐る恐る声をかけるが、彼女は首を激しく横に振るばかりで何も言わない。大粒の涙が彼女の両目から溢れて、ぽろぽろと地面に向かって落ちていく。
彼女の背中をゆっくりとさすってやりながらも、ナハトはどんな言葉をかけてやればいいのかわからない。自分に上手にひとを慰める術のないことは充分に承知していた。
だから、自分にできることと言えば、彼女の気の済むまで泣かせてやることだが、何分場所が悪かった。二人がいる、このアカシアの谷は、強い魔物がわんさかと出現する場所で、今も襲いかかってきた魔物を屠ったばかりだ。
わたし、としゃくり上げながらもアンネが口を開いた。
「嘘、をついたんです……ごめんなさい……」
ナハトは首を傾げた。
「どんな?」
彼女は身震いをした。これを告げることで、彼がどれだけ怒るかわからなくて――いや、嫌われるかもしれないのが怖かったからだ。自分でもどうしてこんなことを言ったのかわからない。
「……レイさんがアカシアの谷にいるって……」
「ああ、何だ」彼はあっけらかんと笑った。「そんなの別にいいよ」
ナハトは少し膝を折ると彼女と目を合わせた。アンネは兎のように赤くて怯えた目をしている。何だかとても抱きしめてやりたくなったが、逆に怖がらせそうだったので、ナハトは己を律した。
「怒ってねェから、そんな気にすんなって」
ナハトはアンネの頭をぐしゃぐしゃと撫で回す。
「それを言いに来てくれたんだ。ありがとな」
またアンネの両目から涙が溢れてくる。彼は困ったように眉を八の字にして、自分の頭をがしがしと掻いた。
「あのさ……オレ、アンネも知っての通り、レイは大事なんだけど……お前のことも同じか、それ以上に大事なんだよ」だから、と彼は続ける。「できれば、笑っててくれた方が嬉しいんだけど」
嘘、とアンネが首を横に振った。ナハトはアンネの名を呼んだ。恐る恐る顔を上げた彼女の額を指で軽く突いた。
「バカ、こんなことで嘘なんかつかねェよ」
「……わたしのこと、今ので嫌いになったりしませんか……?」
ナハトは優しい笑みを浮かべた。
「たぶん、オレ、お前のこと好きだからさ。今の何だか可愛いなって思うよ」
愛情
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.11.28 藍
愛情#16
私ね、愛情って「金」と一緒だと思うんだよね?
愛情って注がれれば輝くけれど、放っておかれたら冷めたりとか嫌いになったりすると思うの。
それって金も同じで錆びたりするんじゃないかと思う。
だからたくさんの愛情で大切な相手を磨いて磨かれてお幸せにね。
【愛情】#90
儚く散る愛情の欠片を
誰かが拾ってくれるだろうと信じていた。
拾ってくれたのか、たまたま触れたのか
それは定かではなかった。
だか、あの人だという確信はあったのだ。
周りを見渡せば、様々な欠片が落ちていた。
友情、家族愛、絆、愛情。
振り返れば、殺意までに。
どれも透き通るように見えた。
どれも綺麗だと思った。
それでも、触れようとする私の指先からの
磁波で逃げていく欠片が、ただ一つあった。
きっと、最後のお告げだったのだろう。
もう一度、もう一度、辺りを見渡そう。
あぁ、どれも美しいじゃないか。
どの愛も、どの愛情も、どの愛し方も。
私は、あのお告げに
気づくことのできなかった愚者であるが、
無限の欠片を映した眼を持った賢者である。
濁る眼の先には愛情の欠片がある。
私はそれに頷き、身体を180度回転させた。
【愛情】
目の前でキャンキャンと喚き立てる女の子を、つまらないなと思いながら眺める。見た目は可愛らしいけど、それだけだ。泣いている彼を放っておくなんてひどい、私だったら彼を慰めてあげられる、そんなふうに杓子定規にしか愛を語れないから彼に見向きもされないのだと、どうして気がつかないのだろうか。
口を挟んで口論になるのも面倒で黙って聞き流していれば、不意に私の横から影が差した。びくりと肩を跳ねさせた少女が黙り込む。冷ややかな眼差しをした彼が、無言で私の手を取った。
「あのさ。せめて直接僕に言ってくれない? そうしたら僕がはっきり答えてあげるから」
顔を真っ白にしたあたり、彼の怒気は伝わっているらしい。少しは手加減してあげれば良いのにと思いながらも止めないあたり、私もたいがいなのだけれど。
「僕がほしい愛情の形は、君の思うものとは違う。僕と彼女の関係に部外者が口を挟むな」
やれやれと息を吐きながら、彼の手をそっと口元に引いた。宥めるように指先に口づけてやればようやく、彼は私へと視線を向ける。
「……ごめん、迷惑かけた」
「別に。君と付き合ってる段階で覚悟の上だし。パンケーキ奢ってよ、駅前に新しい店ができたから」
君の手を引いて歩き出す。馬鹿な女の子にはもう互いに目も向けない。私たちの愛の形は私たちだけが知っている、それで十分だった。
会話の途中で突如訪れる静寂。そんななかでふと、この気持ちが「愛情」なんて綺麗で透明で揺らぎない感情ならどれ程よかったのだろうか、と考えてしまった。
普段行き交う生徒を見ることは有れど、こんなに真近で見たのは久々だ。話をしたのはもっと前だろう。卒業して数年でこんなにも輝きを失ってしまったのか、と彼らと話していると驚きに尽きない。
私も彼らのように輝いていた時は綺麗な「愛情」を抱けていたのだろうか。
そんな、人に話す事でもないようなことが溢れそうになった時、タイミングよく少年が手洗いから戻って来た。
「すいません、今戻りました」
「お、お帰り」
この子といると、なんとなく独白したくなる。一人で布団に包まれた時に自分同士で交わす会話みたいだ、なんて言ったらまた怪訝な表情をするのだろうか。
そんな疑問は喉の奥にしまい、作戦会議に移ることとした。
「愛情」
それは目には見えないものだ。触れることもできない。なのに与えることができる。地位も権力も身分も財力も、老いも若いも男も女も関係ない。
ただし限りがある。時間的な限り、質量的な限りのどちらも発生する。受け取ったかと思ったのに、いつの間にか消滅していることもある。また、此方から与えた割合が100だとしても、受け取り手からしたら20くらいにしか感じていない場合もある。必ずしも同量が取引されるとは限らない。またその逆も然り。ほんの軽い気持ちだったつもりが、相手には相当なインパクトだったりする時もある。そういう場合は高確率で犯罪に発展するケースになる。
よって僕は新たな法律を提案する。
その名も、『愛情罪』だ。そこから大きく、
愛情詐欺罪、愛情出し惜しみ罪、愛情過多罪、愛情悪用罪に分類し刑罰を決める。こうすれば、愛情から生じるすれ違いや縺れのトラブルを未然に防ぐことが出来る。よりよい穏やかな生活を守るために、是非ともご賛同願いたい。
「阿呆か」
「なんで!」
友人は吐き捨て、あろうことか僕の論文を後ろへ放り投げた。
「何がいけないと言うんだ。至極真っ当なことを書いてるじゃないか」
「モテない男の僻みにしか聞こえねーよ」
「なんだと」
「こんな下らんことを考えてる暇があったらな、女の1人でも作ってみろ」
「そんな、簡単に言ってくれるな!そんなことできたらとっくにやっている!」
「ほー。てことは、そのために何か努力したってことかよ」
「おうとも。髪の分け目を7:3から6:4にした。毎日深爪ギリギリまで爪を切っている。シャツを着る時は必ずアイロン掛けされたものにしている。始めてまだ最近だが、顎ヒゲの脱毛サロンに通い出した」
「……」
「どうだ」
フン。隙が無さすぎて声も出ないか。開いた口が塞がっておらんではないか。
「俺はよ、」
「む?」
「髪の毛オールバック。手の爪は3個くらい死んでる。シャツはヨレヨレ。ヒゲは見てのとーり、たくわえてる」
「僕と対極だな」
「なのに俺には彼女がいる。何故だが分かるか?」
「……知るか」
「見てくれだけじゃねーってことだよ。ま、あまりにも見た目が酷いのはどうかと思うがな」
友人はヘラヘラ笑いながら胸ポケットから煙草を取り出した。……図に乗りやがって。そんな言葉に騙されてたまるか。
「そういうもんなんだよ」
「どういうもんだと言うのだ」
「お前も言ってたろ?さっきの下らん文章の中で。愛情ってのは見えないものだ、触れることもできない」
灰皿、と言うから棚の中から取り出してやる。一応ここは禁煙だぞ。
「外見磨くのも大事だけどさ、見えないもんをいかにして相手に届けられるかを考えてみな。そしたら上手くいくんじゃねーか?」
「……たとえば」
「そりゃ自分で考えろ」
なんだ、それは。為になるようなことを言うのかと思ったら最後は自分次第ってオチか。愛情の届け方だと?そんなことやったことないのだから分かるわけなかろう。つくづく無理なことを言う男だ。
「ま、お前の場合はまず愛を伝えたくなるような相手をさがすことだ。無闇矢鱈に好きになるなんて間違ってるからな」
「まぁ、それはお前の言う通りだな」
焦って動くものでもない。つまりはそういうことか。今日始めて、納得できた気がする。
「まー元気出せって。年齢イコール彼女いない歴だろうが、万年童貞だろうが、ラブホの入り方知らなかろうが、俺はお前の友達やめねーからよ」
「言い過ぎだ馬鹿め!」