『安らかな瞳』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『安らかな瞳』
目が違う
目が訴えかける
悲しい目をしている
警戒した目
目は口ほどに物を言う
とは、よく言ったものだ
相手を知るほど
どんなに優しい声をしていても
どんなに取り繕っていても
やはり目は正直だなと 感じる時がある
それは子どもや
猫なんかもおなじ
態度にも出るが
我慢出来る子どもや
何も言わない猫なんかは
その目で気持ちを必死に訴えかける
それか、抑えきれない我慢が
目からこぼれて出てるのが正しいかもしれない
楽しんでる時の子どもの目
ご飯が欲しいと見てくる猫の目
その目はなんだか
夢中な様子や
安心してお願いしに来る様子が
目を通してとても伝わる
私が、そんな目を向けられる日が来る
なんて―――幸せなんだろう
〜シロツメ ナナシ〜
「好きになっちゃうじゃん!」
春、私は恋に落ちた
入学式、私は迷子になってしまい腕時計をふと見て思う後30分で式が始まってしまう。困っていた私に声をかけてくれた。
「新入生?迷子になっちゃった感じか」
優しくゆったりした低い声で話しかけてきた
これがあなたとの始まり
「学校が広すぎてわかんなくなってしまって」
「あっそゆことね、この学校広いもんね俺で良ければ案内しますよ。」
「お願いします」
私はその人について行き何とか会場までつくと友達が声をかけてきた。
「もぉ〜どこ行ってたの!心配したんだから」
「ごめん」
「ん〜まぁいいや、ところで隣の人は?」
「あっここまで案内してくれた」
名前を聞いてないことに気づいた
「えっと、名前」
私が名前を聞いたら
「自己紹介してなかったね、俺は2年の黒尾鉄朗です」
「えっと、1年の櫻坂 桃です。でこの隣の子が」
「ももの親友の夕凪 空です!」
一通り自己紹介をした後私は黒尾に軽くお礼をしてから空と入学式の会場へ向った。
新クラス
入学式が終わり各々自分のクラスを確認する
運がいいことに空と同じクラスなようで少し安心した。
空「席は自由みたいだよ!桃!一緒に座ろ!」
桃「うん!私窓側がいいな!」
空「オッケー」
席に座りカバンを置いた後空が聞いてきた
「で、桃あんた今朝の先輩のことどう思っての?」
空がそんな事を聞いてくるから飲んでいたお茶をこぼしそうになった。
「べ、別になんも無いよ!」
そう否定するが空はニヤニヤして「ふーん」とだけ言った。
「席に着け〜」
そうやって教室に入ってきた先生が言った
「今日から1年5組の担任をします。木村ですよろしくお願いします。」そうやって軽く木村先生が挨拶した後前の人から一人一人自己紹介していく。あっという間に私の番になり席を立つ。
「初めまして櫻坂 桃って言います。好きなことは、バレーと寝ることです!早く皆さんと仲良くなりたいので沢山話しかけて欲しいです」と言い席に座る。すると、ヒソヒソと「あの子可愛くない?」「モデルさんかな?」など聞こえてきて恥ずかしくなった。その次に空の自己紹介の番になり。
自己紹介が終わりチャイムがなると私はみんな一斉に私の席に集まってきた。
「好きな動物は?」「猫とか犬かな」「甘いもの好き?」「うん!特にプリンが好き」「彼氏いる?」「今はいないよ!」なんで色んな話をした。
そんなこんなで放課後になりみんな帰ったりする。
空が声をかけてくる。
「桃〜帰る?」
桃「うーん、先生に聞きたいことあるし先帰っていいよ!」
空「わかった!気おつけるんだよ?」
そう言われてから頷いた後小さく手を振って見送り職員室に行く。
「すみません、木村先生いますか?」
「おー、櫻坂どうした?」
「えっと女子バレー部を見学したいんですけど。」
木村先生は難しそうな顔をして言った
「あ〜この高校女子バレーは何年か前に廃部になってるんだよ」
そう言われて落ち込んで職員室を出ると
ドン!と誰かにぶつかった顔を上げてみるとそこには、黒尾先輩がたっていた
黒「あっ!ごめんな、大丈夫か?」そう言って手を差し伸べてくれる
桃「はい、大丈夫です。」
黒「なんか暗い顔してるけどどうした?」
桃「女子バレーないって言われちゃって、」
黒「あ〜そっかこの高校女バレないもんね。」
少しうーんと考えた黒尾先輩が言った
「男バレのマネージャーやってくんない?」
そう言われ唖然としていると
黒「あ〜、もちろん嫌だったらむりにとは言わないけどね笑」そう言った先輩を見て少し考え、
「見学行ってもいいですか?」私はそう言葉に出していた。
黒尾先輩は嬉しそうに笑い私の手を引いて
「じゃぁ今から体育館行こ!」そう言われて一緒に体育館まで向った。
音駒のバレー部
黒「てか今更だけどなんて呼んだらいい?」
そう言われて考えるがあまりいいのが思いつかず
桃「好きに呼んでください!」
そう言うと黒尾先輩が「じゃぁ桃ちゃんで!」と言った「えっと私はなんて呼んだら、」なんて言うと黒尾先輩が「桃ちゃんの好きなように」と言われたので「黒先輩で、」なんて話していると体育館から床とシューズが擦り合う音、バレーボールの打たれるときの音が聞こえてくる。
黒「集合!」
そうやって黒先輩が言う
そしたら部員の人達が集まってくる
黒「マネージャー候補として見学に来てくれた桃ちゃんです!」
黒先輩に言われて緊張しながらも話す
「えっと、櫻坂 桃です。バレーが好きなんですけど女バレがなかったのでマネージャーしたいなと思って見学に来ました。」そう言うと1人の男の人がすごい勢いで
?「よっしゃぁぁぁぁぁ女子マネ!」
ビクッ!びっくりしてとっさに黒先輩の後ろに隠れる
黒「猛虎!びっくりしちゃうでしょうが」
そうやって注意を受けた人は
虎「すみません、」私に謝ってきて
桃「えっと、びっくりしたけど大丈夫です、」
そんな話をしていたら
黒「あの〜桃ちゃん?そろそろ服離してもらっていいですか?」
そう言われてびっくりして黒先輩の後ろに回って服を掴んでたことを思い出した。
桃「すっ、すみません💦」恥ずかしくなって手を離す。
「安らかな瞳」ってどんな瞳だよって、鏡を見てそれっぽい表情をしようとして、
結果として、自分の顔に轟沈した物書きです。
自分の顔って、自分で見るモンじゃねえな、というハナシは置いときまして、
今回のおはなしの始まり始まり。
「ここ」ではないどこか、別の世界に、世界線管理局なる厨二ふぁんたじー組織がありまして、
今回のお題回収役は管理局法務部の野郎、
ビジネスネームをカモといいます。
カモには生涯の忠誠を誓った収蔵部局員がおって、
それはすなわち、ドワーフホトのお嬢さん。
去年お嬢さんは無償の慈愛と慈悲でもって、負傷したカモをかくまって、助けてくれたのです。
おお、ホト様、心魂美しきひと、
私は今まで貴女と敵対する組織に居たが、
これから私は心を入れ替えて貴女のために働き、一生かけて恩返しをしましょう!
カモはドワーフホトのお嬢さんと出会ったその日から、お嬢さん専属のハイスペ執事となりました。
で、先月14日、お嬢さん推しの野郎・カモ、
お嬢さんからこれまでの純粋な感謝として、
一点ものの、『いつもありがとう』と手書きで書かれたチョコを貰いまして。
カモとしてはもう感謝カンゲキ雨あられ。その日の夕暮れはチョコを管理局の夕日に掲げて、
安らかな瞳で、涙などちょちょ切れておりました
(お題回収前編)
ところで3月14日は
このチョコのお返しに丁度良い頃合いですが
なんということでしょう、
ドワーフホトのお嬢さんには、カモがハイスペ執事として恩返しを開始するよりずっとずっと前から
スフィンクスという、心と心、魂と魂で繋がった、
彼女たち2人の間に誰か他人が挟まる余地などナノもピコもフェムトも無いような、
切っても切れない、大親友がおりまして。
「つまり俺はホト様を敬愛してるけど、
ホト様にはもうスフィンクス様がいて、
だが俺はホト様に恩返しをしたくて、
んんん……。そこからのチョコのお礼なんだよな」
何だろう、何だ、既にカップリングが確固として互いの間に確立しているその片方への贈り物?
カモはドワーフホトのお嬢さんと、お嬢さんの大親友を思い浮かべて、西へ東へ。
「そういえばスフィ様は」
スフィンクス様はミカンが好きだ。
さっそく最高級ミカンを段ボールボックスで仕入れようとW歌山県へ。
しかしミカン農家さん、言いました。
「もう晩生も最晩生も、収穫は終わってるよ」
あっ。そうなんですね。
ここでカモは1敗。
取り敢えず、和風オレンジチキンの素なる2袋だけ貰って次へ向かいました。
「そういえばホト様は」
ドワーフホト様はスフィンクス様と一緒に、どこかの世界のピラミッドの映画を観るのが好きだ。
さっそくこっちの世界のピラミッドがある国の土産物を仕入れようとEジプトへ。
しかしエジプトの土産屋さん、言いました。「أقترح عليك هدية من المشروباتالكحولية.」
あっ。そうなんですね。
翻訳器を忘れたカモはここで2敗。
取り敢えず、ピラミッドぱんつなるネタ土産だけ2枚貰って次へ向かいました。
そういえばエジプトのお土産屋さん
なにか美しい装飾のついたボトルを持ってました。
「そうか、酒だ!」
コミュスキルと翻訳器とを駆使して野郎・カモは、
ピラミッド映画の舞台の、オレンジワインを取り扱っているお店を歩いて歩いて、
「見つけた。やっと、みつけたぞ」
ドワーフホトとその大親友、スフィンクスが管理局で初めて出会ったそのとき、その年に、仕込まれたボトルを4本、手に入れたのでした。
「これで良い」
丁寧に梱包してもらう作業の手際を、野郎・カモは安らかな瞳で見守りました
(お題回収後編)
ドワーフホトとスフィンクスが出会った年のオレンジワインを貰ったお嬢さんは、大歓喜!
さっそく1本を大親友に届けて、もう2本を自分で大事に保管して、
最後に残った1本に、最高の料理と場所と景色とを添えて、1杯、2杯。
さっそく友人と2人、それからもちろんカモも連れて、ディナーを楽しみましたとさ。
5つ学生団体に入った
みんな、安らかな瞳をしている
〈安らかな瞳〉
妻の表情が変わったのは、あの会社を辞めてから三ヶ月ほど経った頃だった。
それまでの彼女の瞳は、どこか遠くを見ていた。同じ食卓についていても、同じ布団に入っていても、視線の先に私はいなかった。
朝、カーテン越しの光が部屋に差し込んでも、彼女はすでにスマートフォンを握りしめ、見えない何かに追われるように画面を睨んでいた。
夜は夜で、深夜に帰宅するなり浴槽の中で泣いていることがあった。水道の音で気づかぬふりをしながら、私はどうすることもできなかった。
正確に言えば、何もできないことが怖くて、何もしなかった。
妻が壊れていくのを、ただ見ていただけだった。
そして、声が出なくなった。それでも職場に向かおうとする妻を無理やり心療内科に連れて行く。
休むことを妻の職場に伝えたとき、「奥さん自分で電話かけられないくらいひどいんじゃ、仕方ないですねー」と電話口で笑ったあの上司の声は一生忘れない。
退職を勧めたのは医者だった。
心療内科の先生が「環境を変えることが最優先です」と告げたとき、妻は診察室で声もなく泣いた。私はその隣に座って、ようやく手を握ることができた。
遅すぎた、と思った。それでも、遅すぎることなど何もないとも思いたかった。
会社を辞めた最初の一ヶ月は、妻はほとんど眠っていた。昼も夜も関係なく、ただ眠った。
私は仕事から帰ると、暗い部屋でその寝顔を確かめた。呼吸がある。それだけで、その日をやり過ごせた。
二ヶ月目に、妻は台所に立つようになった。最初は味噌汁だけ。それから卵焼きが加わり、やがて小さな煮物が食卓に並んだ。私は毎回、大げさなくらい「美味しい」と言った。
嘘ではなかった。何を食べても美味しかった。妻が作ったものだから。
三ヶ月目のある土曜日、近所の川沿いを二人で歩いた。何年ぶりかの休日の散歩だった。
桜にはまだ少し早く、木蓮の花が白く咲き残っていた。妻が立ち止まって、一本の木蓮を見上げた。
そのとき初めて、私は気づいた。
妻の瞳が、穏やかだった。
ただそれだけのことなのに、胸の奥が痛くなるほど、その静けさが美しかった。
追われていない目。恐れていない目。今この瞬間、ここにある目。
私は思わず立ち止まって、妻の横顔を見た。妻が振り返って、「なに」と言った。
「何でもない」と私は答えた。
嘘だった。でも、うまく言葉にできなかった。あなたの目に光が戻ってきた、などとどう口にすればいいのか。
失っていたことを認めることが、彼女を傷つけるような気がした。だから黙って、ただ並んで歩いた。
家に帰って、妻が茶を淹れてくれた。湯呑みを受け取るとき、指先が触れた。妻は何も言わなかったが、少しだけ微笑んだ。
その微笑みにも、あの安らかさがあった。
私たちはたくさんのものを失ったのかもしれない。時間、体力、かつて描いていた将来の形。 でも、私はそれらを数えることをやめた。
妻の安らかな瞳が、ここにある。
それで十分だと、今はそう思っている。
──────
ブラック、ダメ、絶対(´・ω・`)
"安らかな瞳"
亡くなるまでの数年間、祖母の前では瞳の色を偽り続けた。
僕の目を見ると、"違う、お前は誰だ、娘を返せ"と怒って泣くようになってしまったから。
祖母と、祖父と、彼女の三人で完結した世界。
彼女がこの家に居た年数より僕が祖父母と過ごした時間の方が長くなっても、やっぱりこういう状況になった際に思い出されるのは僕じゃなくて彼女の方で。
現在を忘れて過去の記憶を彷徨うようになった祖母は、僕と向き合っていた時よりもずっと幸せそうだった。
だから、無理に現実に引き戻す必要なんて無いと思ったんだ。
あぁ、違うか。
僕自身が、偽りでも祖母に安らかな瞳を向けて欲しかったんだ。
カラーコンタクトレンズの付け外しで鏡を覗き込む度に、自分の醜さに吐き気がした。
祖母の大切な"家族"になりすましてまで関心を得ようとする自分。
そのくせ向けられる感情が僕に対するものでは無いことに勝手に絶望する自分が嫌いで。
せめてこの目が祖父母や彼女と同じ色だったらまた少し違ったんだろうか、とそんな浅ましい事を思ってしまう自分が心底嫌いだった。
ぐっすり寝てる優しい瞳
寝ていらるのは羨ましいほど
『安らかな瞳』
バタバタ、と長くすんなりした足でもがいていたロルフ。
茶色い毛並みの美しいロルフは、しばらくしてもがくのを止め、僕をまっくろな瞳でジッと見てきた。
まっくろなのに、透き通るような瞳。
闇を湛えるのではなく、ひたすら純粋で、僕をそのまま写す鏡。
くろく長いまつ毛がパサパサと動き、ゆっくりとした瞬きは、野原を駆けている訳でもないのに生命力に溢れていた。
ロルフ、僕の3歳の誕生日にやってきたロルフ。
「まだ仔馬だが、既にとても賢い瞳をしている」と父が嬉しそうに買ってきたロルフ。
ああ、君は僕と一緒に育ってきたのに、僕を先に置いていってしまうんだね。
そんなに安らかな瞳を僕に残したまま。
ずっと戦ってきた
いつも頑張ってきた
非情な社会に
評価に
人間関係に……
人知れず
いろいろなことを抱えて
頑張ってきて
心から笑えなくなっていた
安らかな瞳をしている
そう言われるようになったのは
あなたと出会ってから
心から信頼できると思ったから
今まで私はどんな瞳をして
何を見てきたんだろう…
お題
安らかな瞳
nao
「ところで」
「ところで?」
「安らかな、を見た時点でお亡くなりとか思ってしまった」
「あー」
「ストレスフルな社会であまり見ないからねー」
「赤ん坊かな」
「それだ。でも街中だと赤ん坊もストレスありそう」
「そうかもー」
お題『安らかな瞳』
身近に本厄の人がいる。
その人の周りは怪我だの病気だのが今年から相次いでいるらしい。
だからあなたも気をつけなさい……とどこか諦めた安らかな瞳で言われてしまった。
即座に私も前厄だから大丈夫! と返したが、今思えば全く大丈夫じゃないし、フォローにもなってない。
まあでも、その人が大笑いしていたから良しとしよう……
もうあれから2年も経つ
あの日私は
父の最期の瞬間に立ち会えずにいた
「必死でお仕事頑張ってるから
パパも頑張って……」
慌てて作業を進める私に
もうダメらしい
先程お医者さんに確認されました
そう連絡がきた
もう心臓は張り裂けそうだった
――
確かにずっと危なかった
でも頑張って呼吸してる姿
前日までに何度も何度も見てきた
なのに、なんで、
今日なの…
私が父の元へ慌てて駆けつけると
もう眠っていた…
目は閉じていたけど
きっと 安らかな瞳だったよね…
その姿を見て色んな思いが駆け巡る
ただひとつ良かったのは
父の記憶が無くなる中
何度もお見舞いに行けてよかった…
それだけ―
【安らかな瞳】
私はいまだに信じられなかった。
あんな、劣悪で臭い環境で育ってなお
あの子の瞳は輝いていた。
全く同じ境遇の私は
もう、目も手も紅い血で染まった。
私はあこのが羨ましい。
私はあの子にそのままでいてほしい
思った。
「安らかな瞳」
あとは死ぬだけ
死ねないから生きている
死ぬために生きている
必死で…。
広美は空を見上げて
声にならない心の声を呟いた。
その言の葉がスーッと春まだ浅い仄かに温い空気の中に吸い込まれ白く空に昇って行った。
弥生三月春彼岸。
見渡す限り雲ひとつない
碧色の広く美しい空に白い飛行機雲が渡った。
「空が裂けるようだ…」今度は声に出して呟いた。
すると、その切り裂かれた碧色の空と白い飛行機雲の白い線が垂れて一本の雲の糸のように
広美の目前に広がった。
少し氷に触れるような冷ややかさを感じる風に揺れる白い雲の糸。何処からともなく声が聞こえた。
汚れちまった 悲しみに
今日も小雪の 降りかかる
汚れちまった 悲しみに
今日も風さえ 吹き過ぎる
汚れちまった 悲しみは
たとえば 狐の革裘
汚れちまった 悲しみは
小雪のかかって縮こまる
汚れちまった 悲しみは
なにのぞむなく ねがふなく
汚れちまった 悲しみは
倦怠のうちに死を夢む
汚れちまった 悲しみに
いたいたしくも 怖気づき
汚れちまった 悲しみに
なすところもなく 日は暮れる
山羊の詩 中原中也
はっと、目が覚めたように我に返る
温かな午後の日差しが、その部屋に伸びていた。
古本屋の裏にある書庫。
広美が育った海辺の街の古い古い監視塔その脇の辻から商店街に続く路にその店はあった。
昔は薬屋を営んでいたそうで、何代か前の主人の道楽で古書店も始め、今じゃあ集めた古書は
石蔵の書庫に眠っている。
そこは、広美の母方の実家であった。
広美は物心ついた頃からこの書庫にある古い本を絵本代わりに育った。
その中の一冊の中に挟まっていた便箋に認められていた詩が中原中也という歌人の有名な詩だと知ったのは、それから後のこと。
十四歳になる春彼岸。
白日夢のような思春期の霧がかかった世界にいる広美には空から降った白い雲の糸のような詩であった。
便箋には二枚目があり
こう綴られていた。
僕は、明日大刀洗陸軍飛行学校知覧分教所に向かいます。
ただ倦怠のような僕の人生が、後にこの忘れ去られた手紙を読む誰かに届きますように。
僕は、そのために逝きます。
安穏とした春彼岸の碧色の空を切り裂いた飛行機雲その後にぶら下がる白く輝く雲の糸は電光石火広美を撃ち抜いた。
胸に抱きしめた便箋
石蔵の小窓から外を見つめる、穏やかな瀬戸内の凪の浜辺にある丸いテトラポットに生える苔を広美は見つめ続けた。
いつかの海神たちの
傷ついて剥がれた鱗がつもり深い碧色に輝いて見えた。
広美は白日夢の扉を自分の手で開けた。
ちょっと、梶井基次郎の「檸檬」にインスパイアされてます(笑)
碧色 曽良
安らかな瞳/我が子と私
我が子に乳を飲ませる時
目を閉じたままでも
唇に触れる乳首を
当たり前のように吸う姿に
柔らかい幸せを感じる
その信頼は私の小さな自信
を温めてくれる
目が開いてもそれは変わらない
笑顔の時も
気持ち悪いと泣く時も
私を必要としてくれる
その瞳に相応しい母でいたい
不安も痛みもなく
安らかな信頼に
当たり前に応えていたい
幸せがいつまでも続きますように
安らかな瞳
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「○○県○○市役所ですが…」
その連絡が来て僕はここで正座をしている
生き別れの父はホームレスとなり冬の路上で死んでたらしい
断っても引き取りを求める
違うかも知られない旨を伝えると火葬前に確認がてら
来いとのこと
死んでからも迷惑なやつだ
僕とお袋は普通の暮らしを望んだ
町工場勤めの親父は真面目だった
親父の様になりたいとさえ思っていた
だが不況の煽りを受け受注が減りリストラにあった
それからはどことも変わらず仕事は無し
現実から目を背ける為にアルコール溺れた
次第に手を上げるようになりお袋と家を出た
僕らを見つけると金を要求し次第に居座り耐えられず
二度目は県外に出た
身内も知り合いも全て断ち母は苦労したに違いない
数年前に亡くなりお袋の実家で葬儀を行った時
あいつも来て金の無心をした
出したくなかったがワイシャツを脱ぎ柄を出した
「殺されたくなかったら二度と近づくな」
目を見開き慌てて走り去っていったのが最後だった
お袋には苦労をかけた分
楽させたいと思った僕はヤクザではないが
人に言えないことでも稼いだ
何かあった時のことも考えグレーな部分に住み着き
黒にも白にも人脈を作っていった
もちろん修羅場もあり死にそうな目も見てくぐりぬけてきたのにあんなに怖かった親父があの言葉で消えたのを見て
情けなくて涙が出た
…物思いに耽っていると火葬が終わった
会葬者はもちろんいない
骨は拾いたくないと拒否し僕は骨壷を受け取り港に向かった
港に到着し骨壷を海に捨てた
着水時に蓋が開き中身が浮いたが波に揺られ海中に消えて行った
お袋は死の瞬間幸せだったのだろうか?
こんな息子で良かったのだろうか?
親父にはそんな気持ちもなく安らかになんて許さない
…パンッ
パンッパンッ
胸から血が出ている
あー
そういや使ってたやつがやらかしたんだっけ?
こっちに来なきゃ良かったな…
やっぱ親父は死んでからも迷惑な奴だなと
海に落下し安らかな瞳はいつまでも空を見ていた
『安らかな瞳』
いつもありがとうございます。
急きょ、遠出することになりスペースのみです。
あのころ私を見つめる君の瞳は
優しくて穏やかで、安らかだった。
そんな君の瞳に映る私は
誰よりも楽しそうに笑っていた。
君はよく、相槌を打ちながら
私の目を見て話を聞いてくれた。
君の優しい瞳に見慣れた。
あの瞳を見慣れるなんて幸せがすぎるよな
今の君は私の目を見てくれない。
安らかな瞳なんて到底言えないんだ。
瞬きが多くて、目が泳いでる。
そんな瞳を見たかったんじゃないよ。
もうきっと君はあの安らかな瞳で
私を見てくれることはない。
こうなるなら、あの時のままでよかったのかな
君と最後に話したとき私は
声も手も震えて、ままならなかった。
それに私も、君の目を見れなかった。
君の瞳に映る私がどんな顔をしているのか
見たくなかったから。
「私の目見て欲しい」って顔してたら
どうしようって思って。
目もあわせず、
君の後ろの壁を見ながら
私が最後、君に言った言葉。
それは「ありがとう」でした。
「安らかな瞳」
「もう好きじゃない」「諦めた」ってもう
何回言ったかわからない😖💦
思い出すこともあるかもしれないけど
姿を見なければきっといつか忘れるんだろうな
今はとりあえずRADWIMPS聴いて気を紛らわせます
安らかな瞳
「ユウキーー。」
次は移動教室だと言うのに、先程の授業からぐーすか眠り続けている親友に声をかける。
「起きろー、お前、次移動だぞ。」
ピクリともしないユウキにため息をつきそうになる。
どうして学校の教室というプライバシーの欠片もない場所で、無防備な寝姿を晒すことができるのか。
部活三昧だというのに、授業中に勉強せずにこいつは大丈夫なのか?
俺には理解できそうにない。
顔をまじまじと見てみれば、こいつはそれなりの容姿を持っているのに、なぜモテないのだろう。
ま、それも、こいつの普段の行いだろうな。
「……お前、次理科だぞ。」
「……ぁ……?」
「はよ。〇〇先生に怒られる前に行くぞ。」
「、ぉはよ……、ハルト?」
〇〇先生は面白くいい先生だが、遅刻には厳しく怒るとめっちゃ怖いとこいつも恐れていたはずだ。
重たそうにこじ開けられた寝ぼけ眼が向けられる。
その瞳は、太陽の光を受けて煌めいていた。
……普段からこんだけ静かならモテるのに、勿体ねぇ。
人のために流す涙
それこそが愛の存在の証だ
なんて歌う人がいた。
愛に触れた時、人はなんと優しい瞳になることか。