『大空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
国と国は違うけど空はみんな同じ!
空で繋がってる。気持ちいい風が降って
植物の命になる水、雨が降ってくれる。
鏡の向こうの「自分」が言っていた。
「僕たちはいつか会えると思うんだ」
電線に連なるカラスたちは隊列を組んで遠くの空へ飛び立って行った。
深く息を吸う。山々が聳え立っている。
私と、彼は何を以って隔てられているのだろうか。
思考がめぐる中で、鳥が田んぼを歩いているのを見つけた。遠くから伺い、飛び立つその瞬間を──捉える。
シャッター音が響く。
カメラロールには、夕陽に向かって、優雅に翼を広げる一羽のサギが収められていた。
「……」
何が私と彼を隔てているのだろうか。
今はわからない。しかし、仰ぎ見る空に終わりがなく、目に映す青が同じなのは確かだ。
『染まりゆく瞳』
お題
「大空」
【ouroboros】
大空に向かい、手を伸ばした。
見えない何かを掴もうと、
ただ、分からずのままに。
晴天の日も、鉛雲の日も、
黒雲の日も、雪雲の日も、
何故かは、私にもわからない。
でも、何かがあるという
漠然で、直感で、空想な、
そんな気持ちが、
あの大空へと手を伸ばす。
今も、大空へと手を伸ばしているのならば、
私はまだ何かを求める旅路の中に
ただ、彷徨い続けているのかもしれない。
私の大空への旅路は、
始まっているのか、停滞しているのか、
未完なのか、終了なのか。
彷徨う私には、それすらも分からない。
大空
「みてみて!この大空!」と言われたらネタばらしをされた気持ちになってしまう。
せめて先に聞いて欲しい。「これって小空かな?」と。
そしたらこちらも聞ける。「どっちだと思う?」と。
空は大きくなくても澄んでなくてもいい。
空が大きかろうと広い気持ちになれない時もある。
空が澄んでいても清い気持ちになれない時もある。
心も広くなくても清くなくてもいい。
そんな日もある。
でも、明日は少しでもいい日だったならなぁと思う。
大空。
航空機に乗って、あの高い空を泳いでみたい。その大きな雲を乗り越えて、世界を渡ってみたい。そんな願望がいつからがずっと疼いている。大空なんかに飛ぶ前に、もっとする事があるだろう。そう言う君に何度も会った。そう言う自分に何度も挫けた。だけど、それでも、羽ばたいて、傍に寄って、近ずいて、空に行く。
芯から冷える寒さの中でも、線上に広がる熱の道でも、繋がってる高い空では、自分を見失っても大丈夫なんだって、そろそろ気づいた。だって、もう大人だから。そろそろ大人になるから。心の中だけでも、大空に、いつでも、飛び立てるから。
隣に誰もいなくても、とても楽しい空がある。
みんなに囲まれた、とても広い大空があるさ。
大空
先日、母が口から血を流した、これで3度目だ
9歳年上の兄が休みで血を流し続ける母の隣でテレビを見ている
一切、助けない。
怯えているだけである。
私が♯7119に電話する、繋がらない!
携帯で色々調べまくってやっと♯7119の別番号に電話が繋がり、
6件病院を紹介してもらった。
5件目で、3時間経過、看護師さんに
「3時間も経って出血が止まらないなら、大変!早く救急車を呼びなさい!」
結局、救急車を呼ぶ、
このご時世なので、口から出血位で、なんで救急車を呼んだかを詰問される、
経緯を言う、
「本当みたいですね。」
と、言われ、さっき断られた病院に受け入れて貰える事に……。
母は不安定狭心症の上に脊椎管狭窄症で
手足が不自由で痛みも酷いから全く動こうとしない。
その為、エコノミークラス症候群になってしまった。
その時から、血栓の予防に血液サラサラのお薬を飲んでいるので
ささいな怪我でも大出血してしまうのだ、
病院をタライ回しにされ、連日車椅子で病院へ私が連れて行く
高齢で、私にだけ認知症の症状が出る母は私に辛く当たる
兄も私に横柄な態度を取る
無給で掃除洗濯ご飯作り……そして邪険にされる。
「私は女中じゃないよ!」
思わず悲鳴を上げた。
なぜ、私だけが仕事もできず、家で介護を
しかも、兄には、
「楽しやがって。おれが会社を辞めて介護したい。」と、言われた事も有る。
役所の人にも
「お兄さんに介護してもらったら、お母さんも早く亡くなるから、あなたの人生を大事にしてください。」
と、言われたが
私だって母の娘なので母は大事なのである。
いくら母に嫌われていても、世話をしたいのは仕方がない。
とは言え……。
冷や飯食いの惨めな毎日。
「魔法使いの来なかった、実母バージョンのシンデレラはつまんないおばさんになってしまいました。」
と、頭の中で自嘲する。
やっと、母の状態が安定し、デイサービスの日が来たので
ずっと我慢していた左肩と左肘の激痛を治してもらいに
鍼灸治療に外に出た。
1人で見上げた大空の、移り変わるドラマチックな美しさに思わず涙が……。
私がチマチマと苦労していた頭上には、いつも、こんな大芸術があったなんて
いつも下ばかり見ていて損をしたお話。
テーマ:大空 #39
※この物語は#20からの続編です
この真っ青な大空をどのくらいの人が見上げているのだろうか。どんな人が見上げているのだろうか。
「ねぇ、ラクラ。聞いてくれる私の過去のことを」
そんな空とは真逆の曇った顔をしたミデルが僕を見る。
人目が少ない野原の上、二人は寒空の下に寝転んでいた。
「うん」
僕が短く返事をする。ミデルは珍しくローブを外した。
「私の瞳、何色に見える?」
ミデルがそう言って僕に近づく。初めて会ったときと同じ、黄緑色の彼女の目を初めてじっと見た。
「黄緑色」
僕が答えると彼女は頷いた。
「私はね、魔法使いの中でも特殊な種族なの。普通魔法使いは紫や青の瞳をしている。でも、希に私みたいな黄緑色の瞳をしている魔法使いが生まれる」
彼女の視線が僕から空へと向いた。
「黄緑色の種族はね、生まれつき上限の魔法が使えたり、特殊魔法というものがついたり、普通の魔法使いよりも器用に魔法が使えたり…。凄く便利なの」
彼女は言葉を吐き出すように言った。
「でもね、その代わりに小さい頃から上限魔法が使えるからコントロールできなかったり、魔法の使い方が下手で力尽きて死んでしまったりする。だから、黄緑色の種族は、生まれるのも希で生きているのも希なんだ」
彼女の長い、茶色い髪の毛が風で揺れた。
「もう一つ、生きているのが希と言われる理由があるの」
そう言うと彼女は、いつもつけている黒い手袋を外した。すると右手にも左手にも紫色の波紋がついていた。
「これは10になると黄緑色の瞳を持つものだけにつく呪い波紋。この波紋が全身に広がると早いところ、10年で死んでしまう」
僕はゾッとした。彼女にも死が近づいているのかもしれない、と。でも彼女は明るく言った。
「でもね、私がこの波紋の呪いで死ぬことはない。私は、魔法も制御できていてさらに、この波紋の呪いも解いた。この波紋は後遺症みたいなもの。呪いは発してない」
彼女は波紋を指でなぞった。
「でも私は、この瞳や魔法や呪いの波紋のせいで沢山の人に差別の目で見られた。
たった少し能力があるだけで、少し見た目が違うだけで。気味悪がられた」
彼女は波紋をなぞるのをやめ、その手で拳を握った。
「『みにくい子』『少しくらいできるからって調子に乗るな』『あんたに居場所なんてない』ってさ」
乾いた笑いをするミデルは、いつものミデルじゃないみたいだった。
「地下牢獄で働かされるようになってからも、人の倍の労働をさせられた。身なりにあった労働をって」
ミデルは、ため息をついた。大きな、大きなため息だった。
「両親は?」
その言葉を出すと彼女はグッと下唇を噛んだ。
「あ、ごめん…。言いたくなければ言わなくて大丈ー」
「死んだよ」
彼女は言った。触れてはいけないところに触れてしまった。
「ごめん…」
「謝らないで。言おうとしていたから」
ミデルの目は潤んでいた。
「両親はね、私を産んだことに後悔していた。両親は二人とも紫の瞳なのに、生まれてきた赤子は黄緑。忌み子だって、私のことを呼んでた。自分の子供のことを大嫌いだった。いつも私のことを見る目は、他人と同じ冷たい目。まるで『話しかけないで』とでも言っているような」
一呼吸置くとミデルは、続ける。
「どこにも帰る場所なんてなかったんだ。私を愛してくれる人なんてこの国にはいない。そんなときに始まったのが地下牢獄の労働だった。まぁ、あの人たちは地下労働をする前に亡くなったから? 良かったんじゃないかな。それで。」
冷たく言っているが、僕はミデルの言葉にどことなく迷いを感じていた。それにも構わず、ミデルの話に耳を傾けじっと聞く。
「私はいつしか、人と接することが怖くなっていた。差別する目が怖くなってローブを深く被るようにして表情や瞳を隠した。手袋をして呪いの波紋を隠した。魔法をあまり使わないようにした。そうしたら普通の人に見えるんじゃないかって」
ミデルは青空に手を伸ばす。
「普通が欲しかったんだ。
普通に人と話して。普通にみんなと勉強して。普通に家に帰って家族と話して。普通に生活できる。
『普通』が」
ミデルの声は震えていた。伸ばした手も震えていた。
「この大空は広く広がっているんだよ? 世界はこんなに広いんだよ? それなのに私、なんでこんなにちっぽけな悩みで泣きそうになってるんだろう…」
ミデルは手を下ろすとそのまま目に落とした。
『普通がほしい』。僕もそう思うことがある。もちろん少し、ミデルとは感覚が違うけど。
でもミデルは、ちゃんと話してくれた。自分から。僕らはこれからどうするのが一番適切なのかわからない。
でもやることは、見えてきている気がした。
最初は1人だった。
1人で試練を達成し、1人で季節を歩んでた。
ある日
僕はいつも通り試練を終え帰ると
1人の背の高い狐のお面を被った人がいた。
その人は言った
僕は君の師範として雇われた。
よろしくね。
姉ちゃんの仕業だろう。
毎日試練をしているとはいえ飛ぶのは下手くそだし
敵には真正面から突っ込もうとするからだ。
僕は彼に
よろしくお願いします
と一言いい放った。
師範と過ごす日々はあっという間だった。
師範は歌が上手くて寝る前は
必ず師範の子守唄を聞いて寝てる
もちろん空を飛ぶのもめちゃくちゃ美味かった。
僕が苦手な雨の中もすいすいと飛んでいってしまう。
そして約2年が経ち
弟子を卒業する日がきた。
師範!ありがとうございました!
師範は何も言わず
ただ僕の頭をそっと撫で
星が輝く空へ飛び立って行った。
【大空】
大空
鳥になりたかった、と望んだ者たちは、みな空へと飛んでいった。
ある者は、この夢を叶えるんだ、と意気込み、空を飛ぶ機械を作って飛んでみせた。
またある者は、こんなはずじゃなかった、とその思いを心に秘めて敬礼をし、お国のためと空を駆けた。
そしてある者は、もうどうだっていい、そう呟いてビルの屋上から空を見上げて両手を広げてとんだ。
誰も彼もあの大空を飛ぶ鳥に憧れたのに、あの自由さに惹かれたのに。
誰一人として、鳥にはなれなかった。鳥に似たその何かはひどく不格好で、不器用な、それでいて諦めの悪いようなそんな何かだった。
大空はいつまで街を覆っている
まるで母親の胸のようで
あんまり無気力になってしまう
あんまり無気力になってしまう
大空はいつまで街を覆っている
まるで海原の腹のようで
あんまり不安になってしまうのだ
あんまり不安になってしまうのだ…
大空はいつまで街を覆っている
胡麻も蜻蛉もひとであろうとも
つまりは無に帰す塵に等しいのだ
《大空》
大空
子供のころ、大空をひとっ飛びする夢をよく見た。
翼を広げて飛ぶのではなく、一足が虹の弧を描く
ぐらいの大きな一歩だ。
一足踏み出す度に、どんどん視界が変わり、内臓
が上下に揺れる。
楽しいわけでも気持ちの良いものでもなく、何故
そんな夢をよく見たのかわからない。
夢の世界は不思議だ。自分の想像を越えて、大空
へも、その先の宇宙へも、未来と過去へも行ける。
まるで、ひみつ道具のどこでもドアだ。
♪空を自由に飛びたいな ハイ! タケコプター
私は、彼と一緒に高台に来ていた。夕日がとても綺麗だった。しばらく黙って夕日を見つめていると、彼が「叫んでいい?」と聞いてきた。私は、「迷惑にならない程度にしなよ?」と、笑いながら許可した。すると君は大きな声でこう言った。「君が、好きだ〜〜〜!」そして、私の方を見てニコッと笑った。きっとあの時の声は今もこの大空に響き続けているだろう。
窓から見える四角い空は
季節ごと、
時間ごと
変わるけど、
本当の空は
どれ位大きいんだろう?
きっと、
信じられない位、大きいんだろうね。
手を伸ばしたって届かない位。
それとも
いつか
空の住民になったら、
意外に地球の方が広いよ
何て思うのかな?
お題
大空
大空。この単語が歌詞に出る有名な歌を思い出す。
どれだけ翼が欲しいのかと思う歌詞だが、
「悲しみのない自由な空へ」のところは好きかな。
翼は邪魔だけど現実逃避をしたいのは共感出来る。
大きく両手を広げてみて
空に近づくように
まだ見た事のない景色を
上から見下ろしてみたいでしょ
誰も見た事ない景色を
自分だけの感覚で感じたいでしょ
広く続く大空に
真っ白な雲まで届くくらい
長く大きく手を伸ばす
"この大空に翼を広げ
飛んでゆきたいな
悲しみのない
自由な空へ
翼はためかせ
ゆきたい"
この歌みたいに
いつかは自由な空へ
いけるのかな?
そしたら
俺は
幸せに
なれるのかな?
『大空』
幾度となく夢を見た。
幾度となく恨んだ。
幾度となく称えた。
私には無い豊かな表情が、
泣きそうな程に、傍に居て。
『大空』
覚えてるかな?
“あの日”も今日みたいな雲ひとつない青空が広がっていたことを。
ほんと、驚いたよ。
ただ、君に謝りたかっただけなのに。
なのに、神様はそれを許してくれなかったみたいだ。
僕が忘れていた記念日はとっくに過ぎ、
君の誕生日にはまだまだ早い。
僕の誕生日だって、この前終わったばかりだったのに。
高校2年生の春。
突然呼び出したくせに、あの人は全然来なくて私はイライラしていた。
3時間くらい待ち、流石に心配になった。
けれども、あの時は記念日を忘れられて少し拗ねていた。
それで彼の家まで行くのが何となく嫌になり、私はそのまま近くの本屋により帰った。
本屋に彼の好きな漫画の新刊が出ていて、今度あった時教えよう。なんて、呑気なことを考えた。
そして、家に着き、大量の着信履歴があった。
かけ直すと、彼の母親からだった。
“いきなりごめんね。
実は、あの子が、あの子が………っ”
その人の声は震えていて、嫌でもわかった。
彼になにか起きたことは。
“………っ、飲酒運転していた人に、跳ねられたの。“
私はドクンと心臓がなり、ダラダラと汗が出てきた。
彼の母親から告げられた病室へと駆け込んだ。
そこには、足に大きなギブス、頭に包帯を巻き、ピッピッという電子音に点滴、人工呼吸器、そしてその横には目を真っ赤に晴らした彼の母親。
じっと俯き、唇を噛み締めている父親。
看護師さんに訴えかけている彼の兄。
私はその場に倒れ、気を失った。
そして、次に目が覚めると彼と同じ病院だった。
私は無理やり落ち着かせ、彼の母親から彼の容態を聞いた。
今夜が山場でしょう。ですが、仮に、命を取りとめても植物人間になる可能性が高い。
と。
私は絶句した。
もう、彼の声が聞けないかもしれない。
もう、二度と彼の笑顔を見れなかもしれない。
私は冷たい彼の手を握り、必死に神に祈った。
けれども、現実はいつも残酷を突きつけてくる。
彼は3時間後、静かに息を引き取った。
今日は、そんな彼の命日だ。
本当に、今日はものすごく天気がいい。
桜も満開で、子鳥のさえずりが聞こえてくる。
そして、少しだけ気温が上がってき、私は汗を拭った。
もし、彼がまだ生きていたら、私の横をまだ歩いていてくれてたかな?
この綺麗な大空を、一緒に見れたのかな?
私は涙をこらえ、グッと拳を握った。
“僕も、本当はもっと君と居たかったよ。”
誰にも見えなくなった彼は涙を流し彼女に抱きついた。
彼女がそれに気づくことはない。
ただ、 静かに2人、雲ひとつない青空が広がる大空の下で立ち尽くしていた。
テーマ【大空】
制作者:いと。 12.21 2022 22:03
「...すとん、」
私は暗い路地裏の壁に寄りかかりながら座った。
ー5時間前ー
「ただいま〜」
やっぱり雨の日の学校はやだなぁ、
そんな事を思いながらリビングへ向かう。
「...っ!?」
信じられない光景が一気に私の目を奪う。
私は走って外に出た。
信じたくなかったんだ。
お父さんがお母さんを殴っていることなんて、
お母さんが血だらけになってることなんて...
だから私はずっとずっと走った。走り続けた。
そして今に至る。
ここ周辺は都会っぽくて、全然見に覚えがない。
どこから来たのかもわからない。
どう帰るのかもわからない。
「...」
とうとう無気力になった私は、
そっと目を閉じる。
「起きて..起きてってば...っ!」
「全然起きねぇじゃん。」
「...こいつ死んでんじゃね?」
「そんな事言わないの。」
そんな会話が耳に入る。
私はゆっくり目を開けた。
「...あっ!」
「やっと起きた...」
「ちゃんと生きてたな。笑」
「だからさぁ...」
寝起きで頭が回らない。
でも、一つだけわかることがある。
”男女4人組が私のことを見つめているということ。”
しかも私と同じくらいの大きさで、
まだおとなとは言えないくらいのこども達だった。
「だ、だれ...?」
私は警戒しながらも、相手に話しかける。
「じゃ、私が代表して言うね。」
唯一まともそうな一人の女の子が言葉を発した。
「私たちは、孤独になってしまった子達を
見つけて、一緒に活動するといったグループなの。」
「な、なるほど...?」
「あぁ。俺たちはみんな、
最初ひとりぼっちだったんだ。」
もう一人のクールな雰囲気の男の子が話を繋げる。
「...」
「...きっと”君も”何かしらあったんだろ?」
次は背の高い男の子が問いかける。
「...うん、」
私が返事をした後、元気な女の子が
私に提案を持ちかける。
「じゃあさ!私たちと一緒にこれから冒険しようよ!」
「つらかったことを忘れるくらいにさっ!」
「...」
私は少し黙り込んだ後、その誘いの返事をした。
「...よろしくお願いしますっ、」
「やったああぁ!!」
私は雲ひとつない綺麗な大空の下で、
ちょっぴりおかしくて面白いグループに
加わることになった。
「...懐かしいなぁ、」
「みんな、元気かな...っ」
私はあの頃のことをふと思い出した。
あの時の空と今日の空がとても似ていたから。
「......」
私たち、僕たちはずっとこのままではいられない、
と9年くらい経った頃薄々感じていた。
ずっとこどものままじゃ、だめなんだって。
だから、
”いつかきっとどこかでまた会えることを信じて、
さよならしよう。”ということになった。
( 「寂しくなったら、みんなのこと思い出そうね!」 )
( 「あぁ、そうしよう。」 )
( 「また会おうな。」 )
( 「うん、きっとまたどこかでね。」 )
( 「うん、またどこかで。」 )
またねっ!/またなっ!
きっとまたこの大空の下でみんなと会える。
今も、多分これから先もずっとずっと私は、
そう信じている。